韓国、23年ぶりに新しい完成車工場できる(中央日報)
合理的な賃金で完成車を生産する、いわゆる「光州(クァンジュ)型雇用」の完成車工場が2021年下半期に車両製造を開始する。国内に完成車工場が入るのは1998年のルノー・サムスン自動車(当時のサムスン自動車)の釜山(プサン)工場以来23年ぶりだ。

光州広域市と現代(ヒュンダイ)自動車は31日、光州広域市庁で完成車工場合併法人設立のための投資協約を締結した。光州市が新設する完成車工場に現代車が約530億ウォン(約51億円)を投資する内容を入れた。今回の投資家注目されるのは「光州型雇用」を初めて適用する製造業工場だからだ。光州型雇用というのは光州市が提案した労使共生雇用創出モデルだ。 (中略)

光州型雇用工場の労働者は週44時間勤務基準で年間3500万ウォン程度の初任給を受け取ることができる。現在現代車の新入社員の初任給(5500万ウォン)の64%水準だ。今後賃金引上げは物価上昇率などを考慮して第三者(光州市労使民政協議会)が決める。 (中略)

光州市が全羅南道咸平郡(チョルラナムド・ハムピョングン)のピッ(光)グリーン産業団地62万8099平方メートル(約19万坪)の敷地に新設する完成車工場は早ければ2021年下半期に稼動を始める。生産車種は軽自動車のスポーツ用多目的車(SUV)だ。年間10万台生産が可能で正規職員1000人余りを直接雇用する予定だ。光州広域市は「部品工場が入るため間接雇用効果を加えれば約1万人余りの雇用創出効果がある」と説明した。

光州型雇用交渉の妥結の知らせに対し労働界の反応は交錯した。交渉に参加した韓国労働組合総連盟は「労使民政が一歩ずつ譲歩し、社会的に大きな歩みを踏み出すことになった」と評価した。一方、全国民主労働組合総連盟の最大産業別労組である金属労組は「うわべの良い名分と密室交渉」と批判した。
(引用ここまで)

 去年の年末、発表まであと1日で盛大な発表会の準備までしておきながら最終的には労組の反対で座礁に乗り上げたいわゆる「光州型雇用」が先月31日に妥結しまして。
 23年ぶりに新規工場の建設が決定しました。
 この工場では年収3500万ウォンと他のヒュンダイ・キア自動車で働いている工場労働者の1/3ほどの収入とはなりますが、正社員として働くことができるというもの。
 光州市が2015年頃から数年間にわたって延々と労組側を説得して、ついに実現したというものですね。

 ヒュンダイ自動車が生産を外注するというアウトソーシング方式の工場になるとのことで、ヒュンダイも全体の20%ほどを投資しています。
 生産についてのノウハウも提供していくということで、地方自治体・労働者・企業のすべてが満足できるような案件ではないかとされているのですが。
 ただ、懸案がいくつかありまして。

 まず、最後にあるように民主労総傘下の金属労組が「密室交渉だ」と批判していること。
 ヒュンダイ・キア自動車労組や韓国GM労組も民主労総所属。ついでにいえば労使問題で工場を片っ端から破壊し尽くした双竜自動車も同じです。
 場合によっては暴力を振るうことも厭わないのが民主労総であり、世界最悪の労働組合(ナショナルセンター)とされています。
 先日も労働争議で流血沙汰を起こしたのに無罪放免になってましたね。
 ここが反対を続けたまま、というのは最大の不安要素。

 あと生産するのは小型SUVとのことですが、これが韓国国内で受けるのかというのも心配な部分。
 とにかく韓国では大きい車がステータスとして必要ですから。
 小型車は受けないのですよね。スズキが中国から撤退するのも同じ原因でしたっけ。

 ヒュンダイとの契約が5年で、そのあとはどうなるのか不明。
 賃上げは第三者機関が制定するとのことですが、それも不明。
 とりあえずはやってみよう、という形ではありますが……。とにかく韓国人の雇用は韓国国内で納めてほしいものですよ。