スト頻発、強硬労組の圧力で身動き取れない韓国自動車産業(朝鮮日報)
ルノーが警告「スト続くなら韓国への製造割り当ては困難」(朝鮮日報)
「納車まで7−8か月ほどかかります」

 ソウル市麻浦区に住む会社員のキムさん(42)は最近、現代自動車の大型スポーツタイプ多目的車(SUV)「PALISADE(パリセード)」の購入契約をしようとしたところ、このように言われた。韓国では人気の車種を手に入れるまで何か月も待たされるケースが多いが、これは労働組合の同意がなければ生産台数の調整ができない韓国自動車業界の「慢性病」のせいだ。業界関係者は「販売が好調な車種の生産ラインを増やそうとすれば、労組は労働強度が上がると言って拒否するため、買いたい人が大勢いても企業側は増産することができない」と話した。

 世界の自動車業界は全力を挙げてリストラや体質改善に取り組んでいるが、韓国の自動車業界にとっては「遠い国の話」だ。労組の圧力が強く、企業側は何もできないからだ。ルノーサムスン自動車は昨年6月の初交渉以降、8か月たっても賃金団体交渉が合意に至っていない。その間に労組は28回もストを行った。現代自では労組幹部約600人が先月31日、ストを行った。光州市と現代自がこの日「年収半額」「5年間の賃金団体交渉猶予」を柱とする「光州型雇用」の投資協約を締結したからだ。
(引用ここまで)
 ルノーサムスン自動車の株79.9%を保有するフランス・ルノーグループのロス・モザス製造総括副会長は最近、同社の役員・社員向けの動画メッセージで「ルノーサムスンの労組がストを続けるなら、今後の製造台数の割り当てについて議論するのは難しい」と警告した。
(引用ここまで)

 最初の「ラインが増やせずに商機を逃してしまう」というのはヒュンダイ自動車ではライン変更、ライン増強については労働組合の同意が必要というヤツですね。キア自動車でも同様です。
 大半の場合において同意しないのです。
 なぜなら「複数車種の製造を覚えるのは労働強度が上がる」から。
 で、予約が総定数を超えていてヒットしそうな車種があっても韓国国内の工場はそれに対応できないという状況が続くのですね。
 ヒットの兆しが見えていても、韓国国内の工場では機動的な対応ができないのです。
 ついでにいうと海外のヒュンダイ系列工場から韓国向けに逆輸入するのも労使協定で禁じられていたはずです。
 こっちはいまソースないのですが、たしかそういう協定があったはず。あとでチェックしておきましょう。

 ヒュンダイ自動車の韓国国内工場では53.5人がいればいいラインに100人が投入されているというレポートが2012年にありました。
 そこから労働効率が上昇しているというニュースは見ていないので、おそらくそのままかさらに悪化しているか……でしょうね。
 そんな連中が先日、5年の交渉を経て同意のあった光州型雇用の工場について「違法だ!」としてストライキ。
 キア自動車労組もストライキを用意しているそうですわ。
 まあ、なんとなく光州の賃金半額工場の未来が見えてきたかな。

 そしてルノーからは「これ以上ルノーサムスンの労組がストライキを続けるなら製造台数割当はしない」と警告。
 第2の韓国GMになるのではないかと危惧されています。

「第2の韓国GM事態になるのか」恐怖に包まれた自動車業界(韓国経済新聞)

 韓国経済新聞の記事によると、製造台数割当がなくなると即座に稼働率が50%になってしまうとのこと。
 韓国GMの群山工場は閉鎖される前には20%ていどの稼働率を誇っていましたね。

 韓国自動車業界は、まず双竜自動車が中国企業に買収され、さらにインド企業のマヒンドラに転売。
 韓国GMはご存じの通りにリストラの嵐。
 ついでルノーサムスンは年中行事と化したストライキに警告。
 けっきょくはヒュンダイ・キアしか残らないんじゃないですかね。
 ま、雇用大統領様がなんとかしてくれると思います。たぶん、きっと。