就業者数26万人増加したものの……30代、40代の雇用は「暗鬱」(KBS・朝鮮語)
2月の失業率4.7%に悪化 就業者増加数は20万人台回復=韓国(聯合ニュース)
先月の就業者数が26万人以上増え、13カ月ぶりの大幅増加となりました。
久しぶりに聞く明るいニュースですが錯視であるとの指摘があります。
その理由は、民間部門の雇用が増えたと見にくく、ほとんどの政府予算が投入された事業の効果として分析されるためです。
政府の雇用事業にも限界と問題があります。ひとつずつ深く探ってみましょう。
まず、統計庁の2月の雇用動向から見ましょう。要約すると全体の26万人の増加、特に高齢者の雇用の増加、製造業30〜40代の雇用減少です。 (中略)

雇用状況が伸びたものの、そのほとんどは行政による保健・社会福祉サービス業で雇用が多く増えたためです。1年前より23万7000人が増え、増加幅のほとんどがこれらの分野となりました。
最大の要因は、政府が主導した高齢者の雇用事業。
今年に入って政府が主導し、各省庁や公共機関などを中心に25万を超える雇用がもたらされ、先月の就職統計に集計されました。

チョン・ドンウク統計庁雇用統計課長:「(老人雇用事業者には)行政、保健福祉側に流入した規模で見ると、ほとんどの就業者にも捕捉されたとみられています」

一方、主力産業である製造業は15万1000人も減少し、11ヶ月連続で減少を続けました。
卸小売と金融業はもちろん、微増してきた建設業も先月には就業者が減りました。

年齢別に確かめてみても、60代以上が39万7000人も増えて統計が開始されて以来、最大の増加幅となりました。
家族を扶養する中心世代となる30代と40代は24万人以上の減少となっています。
高齢化が続いており人口自体が減少したために雇用率を無視したとしても特に30、40代だけが少しており、状況が深刻といえます。
そのため求職者の間では、今回の発表を体感するのが難しいという声が出てきています。
(引用ここまで)
 韓国統計庁が13日発表した雇用動向によると、2月の失業率は4.7%で、前年同月比0.1ポイント悪化した。

 実感に近い失業率とされる雇用補助指標は13.4%と、前年同月に比べ0.7ポイント上昇。この指標にはアルバイトをしながら就職活動をする人や入社試験に備える学生なども含まれる。中でも若年層(15〜29歳)の同指標は1.6ポイント悪化の24.4%となった。
(引用ここまで)

 韓国の2月分の雇用統計が発表されました。
 雇用数は前年同月比で26万3000人増。
 ぱっと見は大幅増なのですが。

 実際の雇用を見てみると、そのほとんどが保健・社会福祉サービス業。23万7000人増。
 記事にはありませんが、農林水産業も11万7000人増。
 世帯主がUターンして農業等について、かつその家族が無給雇用ということで「就労」とカウントされているなんて実態もあるそうです。増えた11万7000人のほぼ半数が無給雇用だとか。
 このふたつだけで35万4000人増。
 で、製造業は15万1000人減少。卸小売業が6万人減少。金融保険業が3万8000人減少。相変わらずすぐに働けるセーフティネットとなるはずの卸小売業が減少中。
 「良質な雇用」である製造業も下げ止まらず。11ヶ月連続での減少。

 雇用された世代を見てみると……。

 20代   +3万4000人
 30代   −11万5000人
 40代   −12万8000人
 50代   +8万800人
 60代以上 +39万7000人

 ……いやぁ。
 とんでもない数の高齢者雇用があるのがよく分かりますわ。
 大統領府が「省庁は可能なかぎり雇用を増やすべし」と号令をかけた結果、大学の教室の電気を消すだけの「電気管理士」等の仕事を増やしているのでしょうね。

 失業率は4.7%。就業を諦める等で失業率の範疇に入らない(本来の失業率とも呼ばれる)雇用補助指標は13.4%。
 若年層失業率は9.5%。この層における雇用補助指数は24.4%。
 まあ、1月時点での新卒内定率が21%。正規雇用はその半分ってことですから、相当に厳しいのだろうな……。
 いつまでこの「見た目だけの大幅増」を続けるつもりなのかっていう。政府予算だって無尽蔵に続くわけでもなかろうて。
 不況時には執ったとしても、よい手段ではあるのですけどね。