徴用工、外務局長会談が平行線(共同通信)
 日韓両政府は14日、日本企業に賠償を命じた韓国の元徴用工訴訟判決を巡り、外務省の金杉憲治アジア大洋州局長と韓国外務省の金容吉東北アジア局長による会談をソウルで行った。金杉氏は、被告企業の不利益を避ける対応策を改めて要請。問題解決に向け、日韓請求権協定に基づく政府間協議の受け入れも重ねて求めた。韓国側は、いずれも具体的な回答を示さず、会談は平行線に終わった。

 日本側は、協定に基づいた次の紛争解決手続きとして、第三国の委員を含む「仲裁委員会」の開催提案へ切り替える準備を本格化させる。
(引用ここまで)

 もはや局長級会議ではなんの結論も出ない……というか、韓国側に結論を出すつもりがない。
 ムン・ジェインが言うところの「司法と行政は別」で最後まで押し通すつもりなのでしょうね。

 おそらくこれで日韓基本条約に書かれている「協議受け入れ要請」は最後で、仲裁委員会の開催を韓国に求めることになるでしょう。
 このあたりの「順序」については以前に書いていますので、そちらのエントリも参照してください。徴用工裁判の判決寸前、これから日韓関係はこうなる!【前編】

 もっとも、韓国側はかねてから仲裁委員会の開催を突っぱねるというような話がでていましたから、仲裁委員会の設立についてもおそらくはなにも起こらないと思われます。
 そうなると、最後に残されたのはICJへの提訴なのですが……。
 これに関してちょっと気になるニュースがありました。

ICJ裁判官が官邸訪問=「韓国提訴」で臆測も(時事通信)

 日本人で唯一のICJ裁判官である岩沢氏が首相官邸を訪問。
 表向きの理由は来年のICJ裁判選挙に向けてのあいさつ、ということ。韓国の提訴については「まったく関係ない」と菅官房長官が定例記者会見で否定していたものの、まあ……そんなわけはないよなぁというのが実際でしょう。
 日韓間の提訴を日本人裁判官が取り扱うとは思えませんが、ICJで実際の裁判がどのように行われるのか、どのような傾向があるのかを実地で経験している人物から事情を聞くというのは大きな体験であると思われます。
 ま、ICJへの提訴については韓国が受けて立たないかぎりは裁判にはなりませんが、拒否するなら拒否するでその立場の表明をしなくてはならないというターンがあります。
 それはそれで面白そうだな、とは思いますが。
 徴用工裁判を合法的に解決させたいのであれば、韓国側は提訴を受け入れるしかないところ。
 裁判が開かれれば、以前にちらっと書いたように「条約違反」というフレームを上手くいかすことができるかどうか。「人権問題」に引きずり込まれないようできるかどうかあたりが最大の焦点になるのは間違いないでしょうね。