中国首相、対米関係改善に意欲=日中韓FTA合意に前向き(時事通信)
中国の李克強首相は15日、北京の人民大会堂で記者会見し、貿易摩擦により悪化する米国との関係について「曲折はあるが、前進する流れは変わらない。共通の利益は立場の違いよりもはるかに大きい」と述べ、関係改善に意欲を示した。李首相は「(貿易)協議で互いの利益となる成果の実現を望んでいる」と強調した。 (中略)

 また、締結交渉中の日中韓自由貿易協定(FTA)に関して「世界で保護貿易主義が台頭する中、高い水準の協定ができれば3カ国のいずれにとってもプラスだ」と語った。今年の日中韓首脳会談は李首相が議長を務めるが、日程など交渉の詳細については言及を避けた。また、日中関係の現状についても発言しなかった。
(引用ここまで)

 中国はアメリカとの貿易紛争を見据えて、日本を巻きこんで経済ブロック化を進めたいのでしょうね。
 一路一帯構想でもヨーロッパ諸国が不安視している部分を、日本を巻きこんで信頼を得ようとしています。
 また、天安門事件後の天皇陛下訪中で欧米からの経済制裁が緩んだことの再現を狙っている部分もあるのでしょう。
 あれを主導したのが外務省であったのか宮内庁であったのかは知りませんが、戦後の皇室外交の汚点ともいえるのではないかと個人的には感じています。
 言うなれば中国が日本をレバレッジとしてアメリカを動かそうとしている部分もあるわけで、まだまだ「日本」という存在、ブランドが通用するという話でもあるのですけどね。

 すでに中韓FTAは発効しているので、そこに日本を加えてNAFTA(USMCA)的な存在にしたいという構想といえるかな。
 ただまあ、ブロック化というのであれば日本はCPTPPで間に合っているし、CPTPP自体が対中国包囲網という性格を持つ貿易協定。
 その旗振り役であった日本が中韓FTAに参加するとなったら、信頼度は圧倒的に下がることでしょう。
 CPTPPも拡大志向は持っていますが、それはあくまでも「ルールを守った貿易をする同士が利益を共有する」という枠組みにおいてのみ。
 さすがに日本が中韓FTAに参加する意味がないなぁ……。
 鳩山政権時代だったら東アジア共同体構想もあって、嬉々として参加していたのかもしれませんが。
 ホントに鳩山政権っていうのは危険なものだったのですよ。

週刊エコノミスト 2019年03月19日号 [雑誌]
週刊エコノミスト編集部
毎日新聞出版
2019/3/11