楽韓Web

韓国に関する話題を面白おかしく、韓国の文化背景を含めて解説してしまうサイトです。

パク・クネ

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パク・クネの逮捕は月末に決定、そしてムン・ジェインは党内予備選を圧勝で勝ち抜ける模様

朴前大統領の逮捕状発付是非 決定は31日未明か(聯合ニュース)
韓国大統領選 最大野党の初の予備選で文氏が圧勝(聯合ニュース)
ソウル中央地裁が収賄などの容疑で逮捕状が請求された朴槿恵(パク・クネ)前大統領の令状審査を30日午前10時半から行うと決めたことにより、朴氏が逮捕されるかどうかは30日深夜から31日未明ごろ決まる見通しになった。

 法曹界などによると、逮捕状発付の是非をめぐる令状審査は容疑者が立ち会って立場を明らかにするが、当事者が外部に露出することを望まないか、裁判所が質問を行う必要がないと判断すれば審査を行わない場合もあり、朴氏が出席するかは不明だ。

 朴氏が審査に出席すれば、弁護士の立ち会いの下、質問を受けることになる。容疑を否認しているだけに、長い時間を要すことが予想される。 (中略)

 記録が膨大な上、容疑が多岐にわたり、検察と弁護団の激しい意見対立が予想されることから裁判長の記録検討には相当な時間がかかる見通しだ。

 李被告の逮捕は審査開始から19時間後の翌日午前5時半ごろ決定した。

 そのため法曹界では31日未明に朴氏逮捕の是非が決定されるとの観測が出ている。
(引用ここまで)
5月9日に実施される韓国大統領選の公認候補選びに向け、最大野党「共に民主党」が27日に全羅道で行った初の地域別の予備選で、文在寅(ムン・ジェイン)前代表が60.2%を得票して圧勝した。

 安熙正(アン・ヒジョン)忠清南道知事は20.0%、李在明(イ・ジェミョン)城南市長は19.4%を得票した。
(引用ここまで)

 ふたつの「やっぱりな」、もしくは「知ってた」をお送りします(笑)。
 まず、パク・クネに対して逮捕状請求が行われました。
 パク・クネの逮捕は太極旗デモ=保守派を除いた国民の多くが望むものになっているのですね。
 たとえ罪状が本当に逮捕しなければならないものかどうか怪しくても、検察は逮捕状請求を行い、裁判所はそれを認めなければならない。

 サムスン電子副会長であるイ・ジェヨンに対して逮捕状請求が行われ、裁判所から棄却された際には担当裁判官に対して「あいつの息子はサムスン電子に就職したそうだ」だのなんだののデマが流れました。
 なお、担当裁判官には息子はいなかったというオチ。

 2度目の逮捕状請求では逮捕が認められて、韓国全土が歓声を上げたと言っても過言ではなかった状況になりました。
 ニュースのユーザーコメントでは「裁判官、よくやった!」と喝采されていましたね。
 それとまったく同じ構造がパク・クネへの逮捕状請求でも見えています。
 この逮捕状請求を棄却できるような胆力のある裁判官はいないでしょうね。
 憲法裁判所の判事が8-0というパーフェクトゲームで弾劾を成立させたように、です。

 もうひとつの「やっぱりな」はムン・ジェインの大統領予備選挙の圧勝。
 ムン・ジェインは得票率60%オーバー。保守派の指示を集めているアン・ヒジョンは20.0%。「日本は敵性国」発言で知られるイ・ジェミョンは19.4%。
 まあ、予備選挙は党内選挙ですからね。こうなって当然。
 よほどなにかイレギュラーな事柄が起きないかぎりは党公認の大統領候補となり、5月9日には大統領に就任し、「新しい韓国」が誕生するでしょう。

 ムン・ジェインの就任で日韓関係の悪化を懸念するニュースが出るでしょうが、その悪化は「良好な悪化」なので心配することもないのですよ。
 そもそも日韓関係が悪化したからってなにが起こるというわけでもなし。

SAPIO (サピオ) 2017年 4月号 [雑誌]
SAPIO編集部
小学館
2017/03/04

韓国人「パク・クネの揮毫が入った碑がある! 撤去するぞ!」と大合唱……恥ずかしい歴史は塗りつぶそう!

【取材日記】朴前大統領の足跡だから無条件に消す?(中央日報)
罷免された朴槿恵(パク・クネ)前大統領の親筆揮毫石碑をめぐり世宗(セジョン)特別自治市周辺では論争が起きている。石碑は2015年7月と2016年1月、それぞれ世宗市庁舎と大統領記録館(世宗市所在)に設置された。

世宗市民は「憲法をじゅうりんした朴前大統領の石碑をそのまま置くこと自体が市民を冒とくすることだ」とし「恥ずかしい歴史の跡は消さなければいけない」と主張する。

罷免の前にも朴前大統領と関係があるものを消そうという動きはあった。昨年12月には慶尚北道亀尾(クミ)にある朴正熙(パク・ジョンヒ)前大統領の生家が放火にあった。朴前大統領の蔚山大王岩(デワンアム)公園訪問(昨年7月)を記念して設置された案内板の朴前大統領の写真を誰かが毀損すると、蔚山東区は案内板を撤去した。

功過論争がある政治家の足跡を消す事例は海外にもある。昨年1月に中国河南省開封で毛沢東の銅像が完工を控えて撤去された。毛沢東が発動した「大躍進運動」の最大被害地域が河南省だったという理由のためだった。

しかし恥ずかしい歴史という理由でなくすべきかどうかは冷静に考えてみる必要がある。ソウル鍾路区橋北洞(キョブクドン)の独立門に刻まれた「独立門」の文字は親日派の李完用(イ・ワンヨン)の親筆だ。ソウル松坡区(ソンパグ)にある三田渡碑(史跡101号)は丙子胡乱当時に仁祖が南漢山城(ナムハンサンソン)で降伏したことを記念するために清の太宗が設置した石碑だ。恥ずかしい過去を消すのなら、こういうものからなくさなければいけない。 (中略)

行政首都の移転と世宗市誕生の過程で朴前大統領のポピュリズム的な姿が論議を呼んだりもした。在任の4年間に朴前大統領の不適切な行為が国民の胸に残した傷は到底言い表すことができない。実際、憲法裁判所は10日、「(朴前大統領の)憲法と法律に背く行為は在任期間全般にわたってあった」と指摘した。

だからといって「正しい過去」だけを残して「過ちの過去」を消してもかまわないのだろうか。記録がなければ歴史もなく未来もないだろう。
(引用ここまで)

image

 恥ずかしい歴史は覆い隠そうってことですね。
 パク・クネは多くの韓国国民にとってウリ、もしくはウリの象徴ではなくなった。
 ありとあらゆる足跡を削り取り、存在そのものをなかったものにしたい。

 記事中にあるように「パク・クネ大統領がお歩きになった公園」という表記はすでに破棄。朴正熙の生家には放火。パク・クネ本人の生家跡には「ここがパク・クネの生家である」という看板が撤去されて囚人服姿のコラ画像看板が掲示される

 であれば、この揮毫石碑も撤去されるべきだろう、というのは韓国人の考えかたなのでしょう。
 特にその周辺住民にとっては「あっちは撤去されたのに、こっちはそのまま?」という気分にもなりますわな。
 記事中には「三田渡碑も消すつもりか?」みたいに書かれていますが、実際に何度も毀損されているのですよ。碑文ももうあるんだかないんだか分からないレベルで掠れてる。韓国の文化財の扱い方が常にそうだろって話もありますが。

 パク・クネに多少でも関わったものは人物であろうと、こういった物であろうとすべて悪という勢いですねぇ……。

いっきに学び直す日本史 古代・中世・近世 教養編
安藤 達朗 / 佐藤 優 / 山岸 良二
東洋経済新報社
2016/3/30

韓国メディアが「読売新聞の弾劾を否定するような社説は行き過ぎた干渉だ」と書かなくてはいけない理由

[記者手帳]日本マスコミの“度を越した”報道をどう見るべきか(ハンギョレ)
読売新聞、憲法裁判所判決に「国民の声におもねったとすれば行き過ぎだろう」(ハンギョレ)
 10日、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の罷免決定に対する日本マスコミの報道態度もこれと似ている。日本の保守を代弁する読売新聞は12日、朴前大統領の罷免を確定した憲法裁判所決定に対して「憲法裁判所が大統領罷免を要求する国民の声におもねって権力を行使したのなら行きすぎだろう」と主張した。それと共に、韓米日3角同盟深化、THAAD配備決定維持、12・28合意尊重を要求した。日本の口に合うように韓国の国家利益を規定した後、干渉して、入れ知恵して、罷免決定が下されると癇癪を起こすような態度だ。

 安倍晋三政権は彼らの支援を背景に韓国の新しい政権が朴槿恵政権の外交・安保政策を修正しようとすれば、多様な報復措置を次々と与えると予想される。日本マスコミの「大陸浪人」のような報道を見て、韓日関係の本質は100余年前と全く変わっていないことを改めて痛感する。
(引用ここまで)
 日本の保守を代弁する読売新聞は12日、朴槿恵大統領の罷免を確定した韓国憲法裁判所の10日の決定に対して「司法の行き過ぎた政治的決定か」というタイトルの特別社説を載せた。社説で同新聞は、憲法裁判所が「朴氏が崔被告の国政介入を隠蔽し、政府から独立して捜査する特別検察官や検察の取り調べに応じなかったとも指摘した。(それにより)朴氏には『憲法を守る意志がない』と結論づけた」として「憲法裁が、大統領罷免を求める国民の声に阿(おもね)って権力を行使したとすれば、行き過ぎだろう」と指摘した。進歩と保守を合わせた8人の韓国の憲法裁判官が下した「全員一致」の決定に対して、外国のマスコミが「国民におもねった政治的決定」ではないかと疑問を提起するのは行き過ぎた干渉と受け止められる。
(引用ここまで)

 ハンギョレは今回の弾劾騒ぎを「世界史的にも類例を探し難い市民革命の貴重な勝利」と位置づけているというエントリを以前に書きましたが。
 その素晴らしい市民革命に読売新聞が文句をつけている、という構図なのですね。

朴大統領罷免 司法の行き過ぎた政治決定か(読売新聞)

 このコラムで「憲法裁判所の判断は国民の声に阿って、法理をねじ曲げた」というようなことが書かれています。
 実際、鈴置氏やシンシアリーさんから同じような声が上がっていますね。
 憲法裁判所は主観だけでパク・クネを裁いたのではないか、と。

 でも、ハンギョレ曰くこのように外国マスコミが「韓国の市民革命」に対して疑義を呈するのは行き過ぎた干渉であると。
 これ、自分たちの業績に文句をつけさせたくないという心理も働いているのでしょうが、それ以上に「韓国人に真実を知らせてはいけない」という焦燥も見て取れますね。
 だからこそ、社説ひとつにこんなに神経を尖らせなくちゃいけないのです。
 そこまできっちりと自分たちの心理を把握しているかはともかく、「これを知らせてはいけない」「否定しておかなければならない」という心理が働いているように見えます。

 憲法裁判所の判事が告発されていない罪状で弾劾を成立させてしまった。それも判事全員が賛成するという異様な光景の中で。
 ハンギョレがいうところの「素晴らしい市民革命」が、実際にはポピュリズムからしか成り立っていないという真実に光を当てるのはいまの韓国社会では厳禁なのだ、ということなのでしょう。

SAPIO (サピオ) 2017年 4月号 [雑誌]
SAPIO編集部
小学館
2017/03/04

パク・クネは本来、弾劾されるべきではなかった……韓国の国民情緒法で裁かれた結果

「儒教式法治」を極める韓国(日経ビジネスオンライン)
──「宣告がおかしい」という意見は、韓国紙の日本語版には見当たりません。

鈴置:韓国語版も同じです。保守、左派を問わず韓国紙は「朴槿恵下野」を要求してきましたから、自分たちの主張に沿った宣告に疑義は挟みません。ただ瞬間的にですが、宣告に首を傾げる法曹関係者の姿が垣間見られました。

 TV朝鮮の「<ニュースを撃つ> 弾劾審判 憲法裁判所の要旨…「容認」決定の争点は?」(3月10日、韓国語の動画)で、です。

 座談会の焦点は、大統領の友人、崔順実(チェ・スンシル)氏による「国政壟断事件」に関し、朴大統領が罷免されるに足る憲法・法律違反をしたか、でした。

 国会がそれ以外の訴追事由としてあげた言論の自由の侵害や、旅客船「セゥオル号」沈没の際の行動に関し、憲法裁判所は宣告の中で罷免するには当たらない、との判断を示したからです。

 この座談会で、ヨ・サンウォン弁護士(前・ソウル地裁副所長)とイ・サンギョン弁護士(前・憲法裁判所裁判官)の2人が大略、以下のように述べました。

憲法裁判所は罷免の理由に、国政壟断を許した職権乱用に加え、大統領が検察や特別検察の事情聴取を拒否したことをあげた。しかし、後者は弾劾訴追案には入っていない。訴追されていないことまで罷免の理由とするのはおかしい(それぞれ動画開始後8分20秒後と11分48秒後)。

──裁判官が、検察官が訴えていないことまで裁いてしまった、ということですね。

鈴置:その通りです。朴大統領の弁護団との間でかなりの諍いがあったので、憲法裁判所が感情的になってこのくだりを入れたのだろうとヨ・サンウォン弁護士は解説しています。 (中略)

鈴置:今回の宣告はまさに「情理」――韓国人の気分にのっとったものでした。8割近い人が「大統領を罷免しろ」と考えている。だったら憲法裁判所もそれに従うだろう――という空気の中での宣告でした。

 憲法裁判所としては、訴追案になくても「国民をバカにした罪」かなにかで、とにかく大統領をやっつける必要に迫られたのです。
(引用ここまで)

 鈴置氏のいつものコラム。
 うちもパク・クネの弾劾が成立した際に主文を読んで、頭の上にはてなマークがいくつも出たのですよ。
 要約すれば「事情聴取に応じなかった。つまり、憲法に従う意思を見せようとしなかった態度は大統領として失格である」としか読めなかったのですね。
 そもそもそんな話が国会での弾劾訴追案にあったかな、と。
 ただ、それに言及している韓国マスコミがどこもなかったので「翻訳の問題かなぁー」くらいに思っていたのですが。

 弾劾成立した日の夜にシンシアリーさんが解説していて、「ああ、やっぱり妙な主文だったのだな」ということは理解したのですが。
 どうもうまくエントリにならなかったので放置していたのですね。なにか書くにしても、シンシアリーさんを丸写しして終わりになりそうだったので、若干の違和感を抱きつつスルーしていました。 
 今回、鈴置氏はその原因を「儒教的法治に先祖返りしたからだ」と指摘しています。

 そして、そんな儒教的法治を敷いている韓国は、日本から見ればもはやモンゴルよりも遠い国なのだ……との指摘でとりあえず今回のコラムは締められています。
 基本的価値を共有していない国なのだ、と。

 膝を叩きましたね。頭の上に浮いていたはてなマークが破裂した感じです。
 本来であればパク・クネの「罪状」は弾劾が成立するようなものではなかったということは、憲法裁判所の判決が出る前に楽韓Webでも重ねて指摘していました。
 それでも憲法裁判所は保身のために弾劾を成立させるであろうという話をしていましたね。

 なんのこたぁない、いつもの韓国なのです。
 その強度が国民情緒法によって強化されたというだけの話だったのですね。ただ、その強化のされかたがもはや日本人にとっては違和感を抱くしかない、気持ち悪さを感じるレベルのものになっていたということでした。
 まあ、韓国にとってはターニングポイントになったであろうことは間違いないでしょうけどね。

SAPIO (サピオ) 2017年 4月号 [雑誌]
SAPIO編集部
小学館
2017/03/04

ムン・ジェイン、パク・クネに「敗北宣言をしろ!」と詰め寄る

朴氏に罷免承服表明要求=次期大統領候補の文在寅氏−韓国(時事通信)
 韓国最大野党「共に民主党」前代表で5月上旬に見込まれる次期大統領選の有力候補、文在寅氏は12日、ソウル市内の党本部で記者会見し、朴槿恵前大統領に対し「一日も早く憲法裁判所の罷免決定に承服する意思を表明することが国民に対する道理だ」と呼び掛けた。

 朴氏支持派が罷免に反対する集会を連日開き、一部が暴徒化、死傷者も出ている。沈静化に向け、朴氏自ら決定を受け入れる立場を明確にすべきだと促した。
(引用ここまで)

 ムン・ジェインが勝利の凱歌を歌い上げています。
 ここでパク・クネに対して「弾劾を受け入れるというコメントを発表しろ」というのは、「おまえは敗者なのだから下であることを認めろ」ということに他なりません。
 そもそも、この弾劾裁判に勝者は存在しないのですよね。
 敗者はパク・クネ本人ですが。
 国民が勝利者であるように見えますが、よく考えると行って戻っているだけで「勝利……?」みたいな感じです。
 実は韓国国民ですら、弾劾に値する国家元首を選出してしまった敗者なのではないかという部分がある。
 本人たちは「市民革命を成し遂げた! 大勝利だ」と大盛り上がりしていますけども。

 ムン・ジェインは弾劾成立に向けて国会議員として投票したというだけの人物。
 野党党首ですらない。
 現状では大統領選挙へ出馬表明すらしていない。
 それがまるで弾劾を主導した勝利者であるかのように振る舞っている。

 以前から「ムン・ジェインはすでに大統領になった気でいる」という話はありましたけどね。
 もはや勝利者であることを確信しているのでしょう。
 まあ、こうして振る舞わなければ韓国では支持を得られない、ということでもあるのでしょうが。
 大統領選挙では敗者が敗北を認めて一段落。勝利者は敗者をいたわる言葉を投げかける、というのがよくあるパターン。
 今回は最後までムン・ジェインら共に民主党側が勝者としてふるまっている。
 そこになんともいえない気持ち悪さを感じます。
 この気分を外交政策にそのまま持ちこみそうな気がするのですよね。
 持ちこまざるを得ないというべきでしょうか。
 「絶対の勝者」の価値観で日本に挑んでくる将来がありありと見えるのですよ。

勝者の思考 いい仕事をして、いい人生を送るために
財部誠一
PHP研究所
2007/2/28

韓国人「我々は市民革命を成し遂げた! 勝利だ!!」 → 実際にはなにも変わっていない件

[社説]民主主義の道しるべを新たに打ち立てた市民革命の勝利(ハンギョレ)
 愚かで極悪非道な大統領は、結局権力の座から追い出された。事必帰正。国民を蔑視し国家権力を私物化して国の根本を揺るがした罪に対する当然の因果応報だ。長い冬が去り春が来る町角で、腐って病気にかかった枝は落ちた。そしてその場に新しい芽生えが始まっている。

 朴槿恵(パク・クネ)大統領罷免の外的形式は憲法裁判所の弾劾認容だが、実際的内容は常識と当然な道理の勝利だ。これは、左右の問題でも、進歩と保守の対決でも、理念と階級の問題でもない。冬の間に広場で燃え上がったろうそくの炎は「法治と民主」に向けた渇望であったし、憲法裁判所は「全員一致の罷免賛成」でこれに答えた。「大統領の違憲・違法行為は、憲法守護の観点から容認できない重大な法違反行為」であり「大統領罷免により得られる憲法守護の利益が圧倒的に大きい」という憲法裁判所の決定は簡潔で的を射ている。ろうそく市民が流した涙は、不正な権力によって汚された世の中を浄化し、炎に宿った生命力は国を新たに脱皮させようと力強くゆらめいている。

 法治主義は統治者の恣意的支配を排撃することから始まる。憲法の「憲」は、何人も社会構成員に対し害を及ぼせないよう、目と心で徹底的に監視するという意味を含んでいる。大韓民国が一瞬にして奈落の底に落ちたのは、合理的な法の支配ではなく権力者の自分勝手な支配が横行したためだ。憲法裁判所は傍若無人な恣意的統治にとどめを刺し、国家に害悪を及ぼした最高権力者を厳しく懲治することによって法治主義の大義を再び打ち立てた。

 大統領の罷免は国民にとって羞恥であると同時に誇りでもある。ねつ造された神話と虚像にだまされて傲慢無道な資格未達者を国家の最高指導者に選んだことは復元が難しい失敗であった。だが、私たち国民は誤りを自ら原状回復させる偉大な底力を発揮した。「水は船を出すことも、ひっくり返すこともできる」という古の先賢の言葉を身をもって証明した。これを通じて民主主義を一段階進展させた。2017年3月10日は、世界史的にも類例を探し難い市民革命の貴重な勝利の貴重な勝利の日として歴史に長く記録されるだろう。 (中略)

 朴前大統領と彼女の支持者は、もう狂気の濁流から抜け出さなければならない。大統領に対する弾劾反対は、灯りに向かって無為に飛び込んでいく夏の虫に過ぎないことが、憲法裁判所の決定により確認された。それでも無駄になった迷妄と盲信から抜け出せずに、このままずっと太極旗を辱める行為を続けるならば、それは国の不幸であり本人の不幸だ。

 憲法裁判所は単に朴大統領の弾劾可否だけを決めたのではない。国の根幹を新たに立て直し、今よりもっと良い国を作らなければならないという課題が、そこには含まれている。憲法裁判所の決定は、弾劾列車の終着駅であり、新しい挑戦に向けた出発駅だ。国の根幹を新しく立てることは、単に法治主義の確立、最高権力者の節制などにとどまらない。“ヘル朝鮮”という言葉で代弁される社会全般の不条理と不平等、社会の随所で乱舞する反則と特権、政官財界の強固な既得権体系など、これまで韓国社会に重々積み上げられた積弊の清算がそれだ。
(引用ここまで)

 うわぁ、今回の弾劾に関して危惧していたことが全部ここに込められてますね……。
 韓国の停滞や失敗をパク・クネ個人のミスによるものであると認定してしまい、その極悪犯を正義の剣で裁いたのだから韓国には明るい未来しかない、という勘違いです。

 そりゃまあ、古代の「皇帝」にすら比肩される韓国の大統領制度ですから。
 大統領の手腕によるところもあるでしょうよ。特に失業対策は青年希望ファンドでの寄付なんかに頼らず、もっとできることがあったんじゃないかとは思います。
 韓国の問題は構造的なものであって、大統領ひとりが政策でどうこうできるものじゃないのですよ。

 パク・クネ政権を常に目の敵としていたハンギョレの社説ですから、ことさらそういう部分が強調されているのですが、これは別にハンギョレだけの意識ではないのですよね。
 極悪人のパク・クネを裁いて、正義の象徴であるムン・ジェインが大統領となって、韓国は端から端までよい世の中になるのだ、なんていう気分が韓国人に蔓延している。
 特に格差がひどいとされている若年層はそういう意識になっている。
 この記事でいうところの「市民革命の勝利だ!」と。
 いうなれば「映画の途中」なのに、クライマックスシーンになってしまっているのですよ。
 
 これからまだまだ物語は続く、というよりもこれからが本番。
 なのにもう多幸感でいっぱい。もう自分たちはこれから幸せになるしかない、みたいな話になっている。
 実際には大統領を罷免しただけで韓国でなにが変わったわけでもない。
 構造も制度も風習も法律もなにも変わっていないのです。
 ろうそくデモに参加していた人間が成長したわけでもなんでもない。大統領が辞めたからって食べなければ腹は減るし、食事をすれば金も減るのですよ。
 希望を持てないままならともかく、一度希望を持ってからのヘル朝鮮への強制送還はきついでしょうね。精神的に。 
 保守派が大暴れしているのは流行の先取りだった、なんてことにならなければいいですね。

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長谷川哲也
白泉社

パク・クネの弾劾が8-0という完全試合で成立した理由とは?

韓国憲法裁、朴大統領の罷免を決定(中央日報)
朴槿恵(パク・クネ)大統領が10日、罷免された。

憲法裁判所は10日午前11時に大審判廷で開かれた朴大統領審判事件の宣告裁判で、裁判官8人の全員一致で朴大統領の罷免を決定した。
(引用ここまで)

 ピックアップするニュースはどれでもよかったのですが、とりあえず時間で消えない中央日報のにしておきました。

 楽韓Webでの事前の予想通りに……というか大方の予想通りに弾劾が成立し、パク・クネは罷免となりました。
 判決言い渡しの途中、セウォル号事故に関しては「大統領の職務ではない」とまっとうな話も出ていたので「おや、これはもしかして弾劾なしになるのかな」とも思っていたのですが、チェ・スンシルによる国政介入事件になってからは風向きが変わりました。それも圧倒的に。
 事前に100%弾劾になるとまでの断言は難しかったのですが、確率としては90%以上であったのは間違いなかったのです。
 日本で報道されているニュースを見ているよりも、遙かにろうそくデモ側の勢いがあったのですよ。
 「ウリとナム」論でいえば、パク・クネはすでに究極のナムとなっていたわけです。誰もパク・クネをウリと認定していない状況ではどれほど法的に理があろうとも、韓国では終わっていたということになるのでしょう。

 あえて意外な点を挙げるとすれば、8-0という完封で罷免が決まったことくらいなものでしょうかね。
 少数意見として反対したいけれども、火中の栗を拾うまでにはいかなかった……という感じだと思われます。
 今回は特別にどの判事が賛成したのかを知らせ、かつテレビカメラが法廷に入って生中継するという異常事態でした。
 その圧力によってパク・クネによって任命されていたことからパク・クネ派ではないかとされていたふたりの判事も空気を読んで弾劾に賛成。
 彼らも「パク・クネはウリではない」というように断じたということです。

 終わってみれば「国民情緒法大勝利!」ですね。
 言うなれば韓国人は彼らの「名誉革命」を成し遂げたのですよ。
 問題はその後にどんな時代がやってくるか、ということなのですが。
 なお、楽韓Webでは「大分断時代」が訪れると予想しています。
 さてはて。

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任天堂
2014/09/12

弾劾成立! パク・クネ失職で5月にも新大統領誕生へ

 大方の予想通り、パク・クネの弾劾が成立しました。
 まずは速報までに。
 憲法裁判所の何人が何人が賛成し、どう述べたのかは後ほど詳報を。

 すでに憲法裁判所やソウル市庁周辺は不穏な空気が漂っているとのこと。
 保守派による焼き討ちとかないといいのですがね……。

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