楽韓Web

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中韓関係

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中国外相「THAADミサイル配備をした韓国人と、中国国民は交流協力に消極的だ」→この台詞が韓国にブーメランとなる理由とは?

韓国との交流に「国民が消極的」 THAAD関連で中国外相(聯合ニュース)
米ニューヨークで20日に開かれた韓中外相会談で、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官が両国間の人的・経済的交流の正常化の必要性を強調したことに対し、中国側が自国民の韓中交流に対する消極的な雰囲気に言及した。外交部の趙俊赫(チョ・ジュンヒョク)報道官が21日の定例会見で伝えた。

 趙報道官は「両者は(米最新鋭地上配備型迎撃システム)THAADの(韓国)配備に関しても意見交換した」とし、「康長官はロッテを含む韓国企業が(中国の報復により)苦境に立っていることは、韓国国民の中国に対する感情を損ねるだけでなく、他国の企業にも中国への投資リスクを認識させる要因になっている点を指摘し、両国間の人的・経済的交流の速やかな正常化の必要性を強調した」と説明した。

 また「これに対し、中国側は両国間の交流協力に対する中国国民の消極的な雰囲気について言及した」と述べた。 
(引用ここまで)

 ニューヨークで中韓外相会談が行われたそうです。で、カン・ギョンファは王毅の威光に推されることもなくTHAAD配備による中国からの報復を議題に出すことができたそうなのですよ。
 前回は「時間がなくなってしまって」議題に出すことができなかった……でしたっけ?
 カン・ギョンファの外相としての覚悟や能力を如実に表した出来事であると評価しています。

 さて、ようやくこうやって議題として出すことのできたTHAADミサイル配備による圧迫問題ですが、見事なブーメランとなっています。
 え、なんのブーメランですかって?
 この「国民が消極的な雰囲気である」というのは、ムン・ジェインが慰安婦合意について日本側に対して延々と言っている「韓国国民の大多数が情緒的に受け入れられない」という話とまんま同じなのです。
 王毅は「おまえたちが慰安婦合意について『国民が受け入れられない』と言っているのと同じように、我々もTHAADに関して『韓国企業、韓国人との接触を国民が受け入れられないと感じている』と言うのだ」と言っているのですよ。
 ムン・ジェインは日本に対して慰安婦合意をこの言葉で覆そうとするのであれば、それはそのままブーメランとしてTHAAD葛藤において韓国人の後頭部に突き刺さるのです。
 「おまえらのやっていることと大して変わらんぞ」と。

 まあ、それに韓国人や韓国政府の面々が気づいているかどうかはともかく。
 個人的にこの対比は非常に面白い状況じゃないかと思います。
 韓国が慰安婦合意を覆そうとしてきたら中国がいま韓国に対してやっているくらいのことを、日本は報復としてやってもいいということですからね。

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望月 俊孝
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2014/7/31

韓国の対中直接投資額は世界3位! 中韓関係はもはや盤石!! → THAAD葛藤で韓国企業の夜逃げ頻発、直接投資額は半減へ……

韓経:韓国の対中国投資が急減(中央日報)
韓国企業の中国撤退が加速 THAAD報復長期化で(聯合ニュース)
韓国企業の対中国投資が今年に入って急減していることが分かった。THAAD(高高度防衛ミサイル)配備をめぐる中国の経済報復が6カ月以上も続いているからだ。

韓国銀行(韓銀)の『海外経済フォーカス』によると、今年1−7月の中国に対する韓国の直接投資規模は前年同期(31億1000万ドル)比43.7%減の17億5000万ドルだった。これは同じ期間の欧州連合(EU、−1.2%)、日本(−3.7%)、米国(−37.5%)など、他の主要国の対中国直接投資減少幅に比べてはるかに大きい。

韓銀は「韓中間のTHAAD問題」が最も大きな原因だと分析した。「中国のTHAAD報復の余波で中国内の反韓情緒が広がり、韓国企業の中国投資心理が冷え込んだ」という説明だ。例えばロッテグループは営業中断事態を迎えた中国内のロッテマートを売却することにした。

さらに中国の外国人投資誘致政策が変わった点も影響を及ぼしたと、韓銀は分析した。中国政府はグローバル金融危機以降、エネルギー過多消費品目や環境汚染誘発品目に対する外国人の直接投資を制限する一方、先端製造業とサービス業投資は受け入れる傾向を強めている。
(引用ここまで)
 THAAD配備用地を提供した韓国ロッテグループは、中国の大部分の店舗が営業停止に追い込まれたスーパー「ロッテーマート」の撤退を決めたほか、系列会社の構造調整を進めている。

 同グループは現在、中国に流通、製菓、飲料、化学など系列会社22社が進出している。ロッテ関係者は「ロッテマート以外の撤退は考えていない」としながらも、「事業効率を高めるため現地の人員削減などの構造調整は検討中」と話した。

 だが、収益が悪化している傘下のロッテ製菓とロッテ七星飲料の現地法人を売却するのではないかとの見方も出ている。(中略)

 ロッテ以外の韓国企業も対応に迫られている。

 スーパー大手のイーマートは先ごろ中国撤退を表明した。中国で順調に成長していたホームショッピング大手のCJオーショッピングも事業の縮小などを検討している。

 中国の製菓市場でシェア2位を誇る製菓大手のオリオンは今年上半期(1〜6月)の営業利益が前年同期比64%急減し、現地の契約職の従業員を2割削減した。
(引用ここまで)

 記事に書かれているもの以外にも中小の製造業は逃げおおせるタイミングを見計らっているとのこと。
 クムホタイヤは3つある工場を全部売却して中国市場から撤退する模様。

 2012年くらいからこっちくらいのここ何年か、傍らから見ていても「なんでそこまで?」って思うくらいに韓国企業は中国への投資に偏重していました。
 2015年には香港、シンガポール、台湾といった中華系国家に次いで4位で40億ドル、2016年はさらに台湾を抜いて3位、47億ドルと世界トップクラスに躍り出ています。もはや取り込まれている香港を除けばシンガポールに続いて2位。
 日本は2016年にはマカオについで7位。チャイナリスクを過大に見積もりすぎているという批判もありますが、投資先を東南アジア・南アジアに分散しつつ、国内に戻りつつもあるというところ。

 韓国の場合2016年は後半にTHAAD配備を決定して葛藤がはじまったにも関わらず、この金額でしたからね。
 2016年前半で直接投資額は日本を超えていて、楽韓Webでも「これは中国から足抜け不可能だわ」というエントリを書いていましたっけ。
 企業が決めた投資計画を急に止めることはできないということもあるでしょうが。

 ここまで投資してきて、いきなりほぼ半額になるまで減るっていう泥縄具合。
 パク・クネが天安門に上って悪のスリーショットを撮られて「中韓関係はもはや盤石だ」みたいな状況から、たったの1年ちょっとでこれですからね……。
 自由経済と統制経済の間にある中国の闇に呑まれたって感じです。

 特にヒュンダイ・キアは「生産地としての中国と共に消費地としての中国」に過大に期待していた感があります。
 265万台の生産能力に対して、販売数は130万台にも満たないとの予測がありましたね。
 反日デモで日本車が壊されたように、韓国への不満が高まる中では韓国車を買うのは危険だという判断がされているのでしょう。
 ひとつのバスケットに卵を詰めこむな……か。

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PHP研究所
2016/5/18

韓国で日中韓中央銀行総裁会議が開催→「中韓、日韓通貨スワップ協定はどうなるの?」と韓国メディアが大注目

日中韓の中央銀行総裁電撃会合……通貨スワップ問題浮上か(ヘラルド経済・朝鮮語)
韓日中中央銀行総裁会合…「韓中、韓日通貨スワップに関する公式な議論はない」(中央日報)
韓国と中国、日本の3カ国の中央銀行総裁が13日、仁川松島で会合を持つ。韓中間通貨スワップ満期まで一ヶ月も残らないうえ、北朝鮮の核実験に北東アジアの経済状況に脅威を受ける状況で開かれており、注目される。

韓国銀行は13日から14日までの両日間、仁川松島で「第9回日中韓中央銀行総裁会議」を開催することにした。この日の会議には、イ・ジュヨル韓国銀行総裁と周小川中国人民銀行総裁、黒田東彦日銀総裁などが参加し、最近の経済と金融の動向について意見を交換し、共通の関心問題にも議論する予定である。

日中韓3カ国の中央銀行は、相互協力と域内金融の安定などのために、2009年から毎年総裁会議を開催している。通常、国際決済銀行(BIS)中央銀行総裁会議が開催されるスイスのバーゼルで開かれるが、韓銀が3国間の結束を強化するため、年初から国内開催を推進してきたことが分かった。

今回の中央銀行の会合が注目されるのは、中国のTHAAD報復と北朝鮮の6回目の核実験などで、北東アジアの金融・経済が脅かされる状況となり、これまで以上に日中韓の3カ国の経済協力が必要なときに開催されるためだ。特に、韓国は中国との通貨スワップ契約満期が一月もまだ残っていなく、今回の会議を通じて突破口を用意しなければならないという分析だ。 (中略)

日本との通貨スワップ契約も関心事だ。100億ドル規模の韓日間通貨スワップは、過去2015年2月、李明博前大統領が独島訪問で韓日間の葛藤が大きくなり終了した。昨年8月にようやく交渉を再開したが、今年1月少女像の問題で議論が中断した。最近、韓日首脳間の和解ムードが造成され、日韓通貨スワップ交渉も再開されるではないかという期待が大きくなった。韓国銀行関係者は、「通貨スワップは、特定の二国間における政策問題であるために、会議の公式議題になるのは難しい」と言いながらも「今週の総裁会議とBIS総裁会議に行ってくる、現場で頻繁に出会うことが可能である」と述べた。
(引用ここまで)
13日から2日間、韓国で開かれる韓日中中央銀行総裁会合で韓中、韓日通貨スワップは公式的に議論しない見通しだ。

韓銀国際協力局のイ・カンウォン金融協力チーム長は13日午前、韓日中中央銀行総裁会合の事前記者会見で「今回の会合期間に通貨スワップが公式議題に含まれていない」と明らかにした。彼は「通貨スワップの議題は特定国家間の政策懸案で、3国の共通関心事ではない」と話した。
(引用ここまで)

 今日明日と韓国で日中韓中央銀行総裁会合が開催されるということで、中韓通貨スワップ協定がどうなるかということが注目されています。
 あくまでも「公式の議題としては通貨スワップ協定は扱われない」ということなのですが。まあ、建前としては二国間の政治問題ですからね。韓国ではなぜか「政経分離」が叫ばれていますが。

 中韓通貨スワップ協定の満期は10月10日。
 あと1ヶ月もない中で、韓国側がどうしても中央銀行総裁会合を持ちたいということで、この時期に開催したという背景があるとのこと。
 まあ……ねえ。アメリカ、日本についで中国からも見放されたらどうなるの、ということですが。
 とりあえず外貨準備高もたっぷりあるようですし?
 チェンマイイニシアチブもあるから、通貨危機が再来してもなんとかなるんじゃないですかねー(棒読み)。少なくとも1回分くらいの盾にはなると思いますが(真顔)。

 まあでも、実務レベルでは協議中だというのが実際でしょう。ロイターではこのような記事が出ています。

韓国と中国、通貨スワップ協定の延長を協議中=韓国中銀当局者(ロイター)

 以前から書いているように減額するなりして継続するのではないかなと思っていたのですが、考えていたよりもTHAADミサイルのフル配備について中国のリアクションが大きいのですよね。
 ちょっと分からなくなってきたというのが実際です。

 日本に関してはこっち見んな、ということで。
 ちなみに釜山の慰安婦像がたとえ取り除かれたとしても、行われるのは「協議の再開」だけなのですけどね。なんか韓国メディアの書き方だと、即座に再開されるんじゃないかみたいな期待ばかりが先走っているのですが。
 麻生大臣に「韓国は信頼できる相手じゃねえから貸した金も返してこないかも。通貨スワップ協定は難しいな」っていう、まるでまとめサイトの煽りタイトルのようなことをリアルに言われている以上、難しいでしょうね。

 なんだったら日本なんか飛び越して、アメリカとドルウォンで通貨スワップ協定を結べばいいんじゃないですかね?
 そしたら「日本の鼻をぺしゃんこにする」ことができるらしいですから。
 一挙両得でおすすめですよ(笑)。

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2016/4/25

中韓通貨スワップ協定終了まであと1ヶ月、韓国側は「実務協議はしている!」と叫ぶものの……

韓中通貨スワップ満期まであと1カ月…延長は不透明(中央日報)
現在、韓国と中国が結んでいる通貨スワップの規模は560億ドル(約約6兆1160億円)規模で、韓国が締結した通貨スワップ全体(1220億ドル)の45%以上を占めている。しかし、最近中国がTHAAD(高高度ミサイル防衛)報復措置を強めながら韓中通貨スワップの延長が不透明になったとする見方が優勢になってきている。 (中略)

万一、韓中通貨スワップ延長が打ち切りになった場合、韓国のTHAAD配備に対する中国政府の初めての公式制裁でみることができる。韓国は日本と通貨スワップ締結を協議してきたが、ことし初め、釜山(プサン)日本領事館前に少女像が設置されたことを受けて、日本が一方的に協議を中断したことがある。
(引用ここまで)

 延長できなかったことが「THAAD配備に対する中国政府のはじめての公式制裁」って(笑)。
 期限が来たものをそのままにしたっていうのが「制裁」だったら、日本もアメリカも通貨スワップ協定を延長しなかったことで韓国への制裁していたってことですかね。
 まあ、日本政府が通貨スワップ協定の延長を行わなかったのは制裁に近い話だったかもしれません。
 ついでにいえば去年に韓国側が土下座に等しい「お願い」をしてきてはじまった通貨スワップ協定再開協議を打ち切ったのは、釜山総領事裏に慰安婦像を設置したことへの制裁ですけどね。

 通貨スワップ協定を安易に頼るのは危険なのですよ。
 特に日韓、米韓、中韓のように片務的な性格を持っている場合は。
 こうやって政治的に揉めたときにその制裁手段として活用されてしまうためです。
 まあ、その危険性を孕んでいたとしても、韓国のように外需依存度が高い国はハードカレンシーを持つ国と通貨スワップ協定を結んでおいたほうが得策なのですが。
 それは協議再開時に日本にしたように土下座をしてお願いするものであって、それ以前のように「日本が頼んできたから拡大に合意してやったのだ」なんて態度は通用しませんわな。

 さて、  かつては中国は減額するていどの「制裁」をして、メンツを立てた上で継続するかなと思っていたのですが。さすがにTHAADミサイルのランチャー追加でフル装備にしたことでちょっと分からなくなってきました。
 中国の印象としては圧力をかけている原因をさらに配備する、という二重にメンツを潰されている状況になりましたからね……。
 でもまあ、個人的には総額や利率を変えて新規に結び直すのではないか、と思っているのですけどね。

電気、止められました。
電気男

中国が「韓国のTHAADミサイル追加配備に対して必要な措置を取る」と宣言。さらなる圧力を示唆

THAAD:中国「韓国が追加配備すれば必要な措置を取る」(朝鮮日報)
 中国国防部(省に相当)は8月31日、韓国に高高度防衛ミサイル(THAAD)が配備されたら、中国軍が必要な措置を取るとの方針を示した。

 中国国防部のホームページによると、任国強報道官は同日の定例ブリーフィングで、THAADランチャーの追加配備に関して「中国の立場は一貫していて明確。THAADの配備に絶対反対する」「韓国にTHAADが追加配備されたら、中国軍は必要な措置を取り、国家の安全と地域の平和、安定を守るだろう」と主張した。

 任報道官のこうした発言は、最近北朝鮮が日本上空を通過する形で弾道ミサイルを発射して以降、日本が「イージス・アショア」システムを構築し、韓国ではTHAADのランチャーを追加配備する動きが本格化していることを念頭に置いたものとみられる。
(引用ここまで)

 中国としてはこう言う以外にありませんよね。
 配備前から延々と「配備されたら一瞬で中韓関係は終わりだ」って宣言していたのですから、そのように対応するしかない。
 たとえ北朝鮮リスクが上昇しようとも状況そのものが一変しているわけではない以上、中国のやることに変わりはない。
 そもそも、一度言うことを聞かせたはずの国に対して容赦をするわけがないのです。

 アメリカが本来ならアチソンラインまで引いて関与したくなかった朝鮮半島で勃発した朝鮮戦争に参戦したのは、フランスやイタリア等の西側諸国が「アメリカは本気でこちら側を守るつもりがあるのか」と動揺するからではないかという危惧があったからともされています。
 それと同じで、中国は三跪九叩頭をしてきて配下に組み入れた国が反逆することを許さない。なぜならラオスやカンボジアといった中国側の国々が動揺することを抑えたいから。
 なので、中国は韓流がはびこることを許さないし、ヒュンダイの工場に部品を納入せずに操業停止させるし、ロッテマートには閑古鳥が鳴くことになる。
 通関でもネチネチと文句をつけてくることでしょう。

 外交部長官が王毅にびびってTHAAD報復を議題として取り上げることすらできなかった状況で、わざわざ解除する意味がない。
 むしろ、ランチャーの数が3倍になるのだから3倍の報復をしたっておかしくない。
 「前政権のやったことだ」なんて言い訳も通用しないでしょうしね。

 あ、そうそう。
 前政権で思い出したのですが、ムン・ジェインは中国に対してもアレを言ってみたらどうですかね。
 「THAAD配備をしないことは国民感情が許容しない」って。
 もしかしたら納得してくれるかもしれませんよ(笑)。

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2013/8/27

中韓通貨スワップ協定切れまであとわずか……なのにムン・ジェイン、中韓首脳会談で議題として言い出すこともできなかった模様

韓中国交正常化25年…通貨スワップ延長は?(中央日報)
韓中国交正常化25周年を迎えたが、今年2月のTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備決定で両国関係が急速に冷え込んでいるため、10月10日に満期が到来する韓中通貨スワップの延長は不透明は状態だ。 (中略)

先月ドイツで開催されたG20(主要20カ国・地域)会議でも文在寅(ムン・ジェイン)大統領と習近平国家主席が会談したが、外交懸案のため通貨スワップの延長は後回しになり、まともに議論されなかった。韓中経済閣僚の会談もまだ日程を決められずにいる。
(引用ここまで)

 以前、中韓外相会談でカン・ギョンファ外交部長官が王毅外交部長に対して、THAAD配備に対する報復に関して一切言及できなかったなんてことがありました。
 後日、その言い訳で「時間がなかったから……」なんて話を垂れ流していて、実地の外交としてはなにもできない人物なんだな、と感じたものでしたが。

 あれと同じことを中韓通貨スワップ協定でもやってたんですね。
 しかも、ムン・ジェインが。

 「他の懸案があって話せなかった」って、ドイツでのG20は7月の頭。
 その時点でスワップ協定終了まであと3ヶ月。そこまでになって延長するか否かすら決められていないなんて異常事態以外のなにものでもない。
 むしろ、最初に言い出すくらいのことをしてもいいはずでしょ。

 外交の優先順位をつけられないというか、根本から外交下手というべきか。
 要求の多寡や内容がどうあれ、言い出さないとはじまらないってことすら理解できない。
 どうも試されている感がありますね。で、「こいつしょうもな(笑)」くらいの結果だった感じです。

 個人的には以前も書いたように、額を減らすとか期間を短くするといった感じで鞭を打ちながらも、通貨スワップ協定そのものは生かしておくと思います。
 最悪、通貨危機が起きたって元を出さないってこともあり得ますからね。
 軍事ホットラインを設置していたにも関わらず、いざ北朝鮮が核実験をした時には中国高官は誰も出なかったってのと同じで。
 実際に中国がどう動くかなんてその場になってみないと分からないのですよね。

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2015/9/17

THAAD配備の中韓葛藤で中韓通貨スワップ協定はどうなる?……終了時、日本にとって最大の懸念とは?

サード葛藤後の暴風... 韓・中通貨スワップの運命は(マネートゥデイ・朝鮮語)
去る2月THAAD配置決定後、両国関係が急速に冷却された影響で、10月に満期が到来する韓・中通貨スワップ延長が不透明になった。通貨スワップの終了時点が二ヶ月余り残っているが、交渉が進展をせずにいる。

7日、企画財政部と韓国銀行によると、韓中通貨スワップは来る10月10日、3年の満期到達となる。現在、両国実務レベルでの延長交渉を進めているが、具体的な成果はない。
先月、ドイツで開かれたG20(主要20カ国)の会議でムン・ジェイン大統領と習近平国家主席が会ったものの外交懸案に押されて通貨スワップ延長についての議論はなかった。

通貨スワップは、異なる通貨をあらかじめ約定した為替レートに基づいて交換することができる協定で両国は世界的な金融危機直後の2008年12月に初めて通貨スワップを締結した。外貨流動性危機時、韓国は人民元を、中国はウォンを契約限度まで融通して使うことができる。これまで小規模な貿易決済のみ活用した。
最初に約定された為替レートは、1800億元/ 32兆ウォン規模であった。2011年の再交渉では限度が3600億元/ 64兆ウォンと2倍に拡大され、2014年の交渉では3年間の延長で合意した。

韓・中通貨スワップは、韓国が締結した二国間通貨スワップ協定の中で最も規模が大きい。今年初めに3年間延長契約が成立したオーストラリア(100億オーストラリアドル/ 9兆ウォン)、マレーシア(150億リンギ/ 5兆ウォン)などの6〜10倍以上の金額だ。
現在、韓国は他の国と締結した通貨スワップの規模は、米国ドル換算時1220億ドル水準である。このうち多国間で締結されているチェンマイイニシアティブ(CMIM)のみ384億ドル限度に直接ドルを融通することができる。残り通貨スワップは、契約当事者間の通貨のみの交換が可能である。

キム・ドンヨン副首相兼企画財政部長官とイジュヨル韓国銀行総裁は、これまで「両国の経済に役立つという論理で協議していく」との立場を明らかにしてきた。政治と経済は分離してアクセスするという、いわゆる「政経分離」の原則である。
しかし、最近THAAD葛藤局面がより悪化し、原則論は力を失う雰囲気だ。王毅中国外交部長は6日、韓中外相会談で「韓国政府が7月28日THAADの(追加)配置を決定し、両国関係に水を差した」と遺憾を表明した。
これに対して韓国銀行関係者は「まだ有効期限が2ヶ月程度残っているので下手に結果を予断するのは難しい」とし「交渉過程で韓国側の立場を十分に伝え、理解を求めるだろう」とした。

専門家は慎重なアプローチをとの提言を出している。ソン・テユン延世大経済学部教授は「人民元通貨スワップは米国ドルとは異なり、流動性危機の状況下で実質的には大きな助けとはなることができない」とし「中国と通貨スワップ延長が失敗に終わる可能性に備え、国内外貨準備高を安定的に運用して、他の主要国との新しい通貨スワップ締結も心配すべき状況」とした。
アン・ドンヒョン資本市場研究院長は「THAAD配置問題で中国との通貨スワップ延長が失敗に終わった場合、このような点を今後米国とのFTA(自由貿易協定)などの経済交渉の過程で積極的に知らせ実利バランスを合わせる努力が要求される」とした。

通貨スワップは原則として米国、日本、欧州など基軸通貨国と締結することが効果的であるものの、現実は簡単ではない。米国とは2008〜2010年において300億ドル規模の通貨スワップを締結したが、世界的な金融危機に対応した一時的措置であった。日本とは最大700億ドル規模の通貨スワップ契約を締結したが、外交葛藤で徐々に規模が縮小され、2015年2月に全面終了した。韓日両国は今年初め通貨スワップ再開を協議したが、日本側が慰安婦少女像の設置を問題視し、一方的に交渉終了を通知して失敗した。
(引用ここまで)

 中韓通貨スワップが本格的に終了する場合、ひとつの懸念があるのです。
 それは本格的に韓国の立ち位置が日本・アメリカ側に戻ってくるのではないかというもの。
 現在のところ、日本もアメリカも「韓国なしでの対中包囲網構築」をきっちりとしています。
 その相手としてインド、ベトナム、オーストラリアといったところを選んでいる状況。
 ですが、アメリカとしてみれば慰安婦合意という手間をかけてまで日韓関係を修復させようとしたのは、日韓間がうまくいけば対中包囲網の構築が楽になるから、なのですよ。

 逆にいえば中国としては日米韓の関係の中でもっとも崩しやすそうなところから崩した、というが実際のところ。
 つまり、それだけ日米韓で固まられるとやりにくいというのが実際なのです。
 それを勘違いして韓国は「我々はもてもてだ!」とか外交的勝利を喧伝するに至っていたのですけども。

 とはいえ、中国もここまで手なずけた韓国を外すという選択をしないとは思うのですよ。
 ここまで圧力をかけておいて、さらに中韓通貨スワップ協定まで終わらせるということは、本気で韓国を手放すという宣言ですから。
 さすがにそれはない……と見ます。額の縮小とかはあるかもしれませんけどね。
 「THAAD配備によって引き起こされる混乱から国際的経済混乱を招きたいわけではない」みたいな話をして、継続するといったところが本命ではないでしょうか。

 米韓、日韓の通貨スワップ協定がないのであれば、「中国からの施し」としては効くでしょうからね。実効的価値の有無にかかわらず。
 さらに「THAAD葛藤があるにも関わらず通貨スワップ協定を延長してくれた大人(ダーレン)こそが中国なのだ」という印象を与えることもできるでしょう。
 そのあたりの天秤の用いかたは心得ていると思うのですが。


「対日外交最終兵器」の韓国外交部長官カン・ギョンファ、王毅の圧力に「THAAD報復撤回」すら口に出せなかった模様

THAAD:韓国外相に詰め寄る中国外相「韓国の国益にかなうと思うのか」(朝鮮日報)
THAAD:韓国外相、中国外相に「報復撤回」言及できず(朝鮮日報)
 中国の王毅外相は6日、韓国外交部(省に相当)の康京和(カン・ギョンファ)部長と韓中外相会談を行った席上、韓国政府による終末高高度防衛ミサイル(THAAD)追加配備について、「改善が進む両国関係に冷水を浴びせ、遺憾だ」と述べた。これに対し、康長官は「THAAD追加配備は韓国国民の生命と安全を守るために、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が防衛的な意味で下した決断だ」と説明した。王外相は同日の公開発言で、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射については言及せず、韓国政府によるTHAAD発射台4基の追加配備決定のみを非難した。

 今回の外相会談はASEAN地域フォーラム(ARF)に合わせ開かれたもので、王外相は記者団が見守る中、「文大統領の就任以降、(韓国は)中国の正当な関心事項に配慮する姿を見せたが、やむを得ず(THAAD問題を)指摘しなければならない」と述べた。王外相は会談後、記者団に対しても、「康長官に『THAADで北朝鮮のICBMを防ぐことができるのか』という問題を提起した。その答えは明らかだ」と述べ、「安全保障に関する韓国の関心事が中国の不安を引き起こしてはならない」と主張した。さらに、「康長官に『韓国が米国主導のミサイル防衛システムに加わることが韓国の利益にかなうと思うのか』とも尋ねた。この問題について、韓国は真剣に考えるべきだ」とも発言した。
(引用ここまで)
 韓国外交部(省に相当)の康京和(カン・ギョンファ)長官が就任後、王外相との公式な外相会談は今回が初めてだ。王外相は康長官と握手する際にも笑わず、会談でも終始硬い表情を崩さなかったという。王外相は公開された冒頭発言で「文在寅(ムン・ジェイン)大統領の就任以降、過去の誤った行動と中国側の正当な関心事項に対する配慮を行動で示した。これは両国関係の良い始まりだと思う」と述べた。形式的には文大統領の対中関係改善姿勢を評価し、韓国のTHAAD配備が「過去の誤った行動」であることを強調した格好だ。その上で、王外相は、THAAD発射台4基の追加配備について、「改善が進む両国関係に冷や水を浴びせる決定だ」と指摘した。(中略)

THAAD問題への言及が長引き、会談時間は当初予定の30分を大幅に上回る55分続いた。 (中略)

しかし、康長官は王外相に対し、THAAD問題をめぐる報復撤回を要求できなかったという。韓国外交部当局者は「時間が足りず、THAAD報復撤回に関する言及はなかった」と述べた。
(引用ここまで)

 中国外交部長(外相に相当)の王毅は相変わらずTHAAD配備問題について容赦ゼロ。
 以前から「THAADが配備されれば中韓関係は一瞬で破壊される」と中国大使が述べる訪韓した中国外交部交換が1日に3回も「THAAD配備には反対する」と話すなど、中国のTHAADに対する態度は同じまま。

 パク・クネ政権では米中の両方からの圧力をのらりくらりとかわしてきていたのですが、去年7月に配備決定してからは、中国のすさまじい圧力がいろいろとありましたね。
 結果、ヒュンダイの売り上げ台数は半減し、中国に展開しているロッテマートは閑古鳥が鳴き、中国からの観光客はすっからかん。WTO違反すれすれの行為を繰り返してきています。

 2015年終わりから2016年の中頃にかけて、慰安婦合意からTHAAD配備決定まで圧倒的にアメリカ側への揺り戻しがあったのですよね……。あれはなんだったんだろうなぁ。
 アメリカからの韓国政府への水面下における相当な圧力があったのではないかと想像しているのですが。2015年の9月には天安門で習近平、プーチン、パク・クネというスリーショット写真が撮影されて、完全に向こう側に行ったとばかり思っていたのですが。

 それはともかく。
 「対日外交最終兵器」ともされていたカン・ギョンファですが、王毅の圧力に対して為す術もなく、THAAD配備による圧力撤回に言及すらできなかったそうですわ。
 まあ……そんなもんだろうな、という感じ。ムン・ジェインは彼女を強行任命していましたが、当時から事務方の人間が言うような言葉が多いなぁ……とは感じていました。外交の現場で丁々発止というよりは、条件調整とかのほうが向いている人物っぽいなという印象。
 王毅と戦えるような人物ではなかった、というオチで終了ですかね。

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初音ミク ハートハンターVer.


匠の技 ステンレス爪切り
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楽韓WebのBlog版。今年中にはドメイン含めて移行予定。

うちはそこらにありがちなゼノフォビアライクなところとは異なっており、文化的・文明的背景をもって「なぜこのようになっているのか」を解説して、大いに韓国を楽しんでしまおうというコンセプトの元に2002年から設立されているサイトです。単純に韓国が嫌いなかたは他を見てもらったほうが満足できるんじゃないかと。

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なんか適当な欄w
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