楽韓Web

韓国に関する話題を面白おかしく、韓国の文化背景を含めて解説してしまうサイトです。

パク・クネ、疑惑の7時間

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パク・クネの「空白の7時間」、大統領令によって30年間の封印決定

朴槿恵氏の「空白の7時間」30年非公開に 韓国大統領府 選挙前駆け込みで記録隠微か(産経新聞)
 韓国で旅客船セウォル号が沈没した2014年4月16日、当時の朴槿恵(パククネ)大統領(罷免され逮捕、起訴)が7時間にわたり姿を現さず、大統領府の救助指揮機能が事実上まひした問題で、大統領府は6日までに、当日の朴氏の行動に関する全資料を原則30年間公開しない「指定記録物」にした。

 JTBCテレビが報じた。朴氏の行動を隠蔽する目的だとして、世論から強い批判が出ている。

 黄教安大統領代行は9日の出直し大統領選で当選者が確定した時点で失職するが、その前に“駆け込み”で証拠を隠したとみられている。

 朴前大統領は、船がほぼ水没した約7時間後に対策本部に現れ「(乗客が)救命胴衣を着けているのに発見が難しいのか」と、状況を把握していないことをうかがわせる発言をした。

 韓国の法律は、安全保障に重大な危険を招く恐れがあるか、プライバシーに関する記録は非公開にできると定め、国会の3分の2以上の同意か裁判所の令状がなければ閲覧が許されない。
(引用ここまで)

 韓国の大統領は、その任期が終わりに近づくと特赦を出すことを恒例行事としています。
 金泳三、金大中、ノ・ムヒョンは財界の会長らに特赦を与えてきました。ノ・ムヒョンが旧大宇財閥会長だった金宇中に特赦を出したと知ったときは少なからず驚きましたが。
 イ・ミョンバクは逮捕された自分の側近に特赦を与えて放免していましたね。

 この「空白の7時間」に対して30年間の封印を施すというのは、大統領代行であるファン・ギョアンによるパク・クネへの特赦なのです。
 実際には特赦を出して罪を免じることはできませんから、その代わりにということなのでしょうけども。
 逆にいうのであれば、パク・クネにとってこの7時間を追求されることは致命的だったのでしょうね。もはや中身がどんなものであるかは30年後にしか分からないこととなってしまいましたが。

 だからこそ、加藤達也氏を名誉毀損で起訴し、「強い処罰」を求めたということなのでしょう。
 当時はこの強権発動で韓国国内のマスコミはすっかり黙りこんでしまったものでした。
 その後のチェ・スンシル国政介入事件ですっかり息を吹き返してしまいましたけどね。

 ムン・ジェインは幾度となく「積弊精算!」を公約として叫んでいて、この7時間の真相解明も求めていました。セウォル号沈没事故全体に対して、ですけども。
 さて、大統領就任後はどういう動きになりますか。

なぜ私は韓国に勝てたか 朴槿惠政権との500日戦争
加藤達也
産経新聞出版
2016/2/2

パク・クネの「空白の7時間」を特別検察は捜査せず……弾劾要件だったのに?

朴大統領の「空白の7時間」 捜査せず=韓国特別検察(聯合ニュース)
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が絡む疑惑と親友の崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件を調べている特別検察官の捜査チームが、2014年の旅客船セウォル号沈没事故当日の朴槿恵(パク・クネ)大統領の行動がはっきりしない「空白の7時間」について、本格的な捜査を行うのは「物理的、法的に不可能」と結論付けたことが12日、法曹関係者の話で分かった。

 特別検察官の捜査期間が今月28日までで、延長も不透明な状況であることから、捜査期間が足りないことを踏まえた判断だ。また、「空白の7時間」をめぐる疑惑は国民が真相究明を求めているものであり、処罰を目的とした捜査の対象にするのはそぐわないと判断したもようだ。

 事故当日の午前10時から午後5時まで朴大統領の動静がはっきりしていない「空白の7時間」をめぐっては、国会で可決された朴大統領の弾劾訴追案で弾劾理由の一つとして、朴大統領が沈没事故時に積極的な対応を取らず、生命権保護義務に違反したと明記している。
(引用ここまで)

 特別検察はチェ・スンシル関連についてのみ捜査を行うということを決定したと。
 弾劾要件にセウォル号関連が入っていたのに完全に無視。まあ、時間も人員も足りないということなのでしょうが。

 ……弾劾裁判を要求するための項目の半分が「捜査せず」で終了。
 またじわりと弾劾却下に近づいた気がします。
 万が一、弾劾が却下されるとしたらこれも原因のひとつになるでしょうね。
 野党側が張り切って「こっちも弾劾要件だ!」とばかりに国民受けを狙って入れてしまったがためにこのような判決を出さざるを得ないという言い訳を憲法裁判所は手にしたということなのですよ。

 野党側に責任をなすりつけることができるのであれば、焼き討ち等を恐れずに判決を出せると思うのですが。
 それでもまだ弱いかなー。どうかなぁ……。
 裁判官が7名になる3月14日以降の判決であれば、ちょっとは弾劾却下の芽があるというくらいのところにはきたかもしれません。

崩韓論
室谷克実
飛鳥新社
2017/2/8

韓国野党「パク・クネは引き延ばし工作をやめろ!」→弾劾判決は早くても3月へずれこむ模様

朴大統領の弾劾 2月宣告は不可能に=韓国憲法裁(聯合ニュース)
朴大統領、「セウォル号7時間の行跡」の追加提出を拒否…国政壟断を否定(ハンギョレ)
 憲法裁は7日、11回目の弁論を開き、弁論に出席しなかった金淇春(キム・ギチュン)元大統領秘書室長を20日に再び出廷させることを決めた。また、朴大統領の親友で国政介入事件の中心人物、崔順実(チェ・スンシル)被告、前青瓦台(大統領府)政策調整首席秘書官の安鍾範(アン・ジョンボム)被告の証人尋問を22日に行うことにした。

 憲法裁が22日を弁論の期日に指定したことで、2月末に宣告を行うのは現実的に難しくなった。ただ、3月初旬に宣告する可能性は依然残る。憲法裁所長の権限代行を務めている李貞美(イ・ジョンミ)裁判官は3月13日に退任するが、朴漢徹(パク・ハンチョル)前所長は、先月末の退任前に李裁判官の退任までに朴大統領の弾劾の可否を判断しなければならないとの意見を示している。

 憲法裁は2004年、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の弾劾を審理した当時、最後の弁論を終えてから約2週間後に宣告を行っており、今回も同様の時間がかかると予想される。
(引用ここまで)
 朴槿恵(パク・クネ)大統領は、国会の弾劾訴追案の成立から57日が経った3日、憲法裁判所に弾劾訴追事由に反論した準備書面を提出した。憲法裁での様々な証人尋問にも関わらず、朴大統領はこれまでの主張を繰り返しており、引き延ばしを狙った不誠実な答弁と指摘されている。

 6日、朴大統領の代理人が憲法裁に出した「訴追事由に対する被請求人の立場」によると、朴大統領は「セウォル号7時間」の行跡の追加提出を拒否した。朴大統領側は今年1月10日、憲法裁の要請に応じてセウォル号事故当日の行動が盛り込まれた答弁書を提出したが、2014年4月16日に受けた報告書と指示が書かれているだけで、それさえもあまり根拠がないものだった。これに対し、イ・ジンソン裁判官は「被請求人の当日の行跡を明らかにするには内容が足りない」として、再び提出するよう求めたが、朴大統領は「詳細な内容の準備書面を提出したため、それに代える」と主張した。(中略)

 憲法裁は昨年12月22日、最初の準備手続きで、朴大統領側に弾劾訴追事由のうち認める部分を具体的に明らかにしてほしいと要求した。しかし、朴大統領側は「忙しい」として回答を先送りしており、従来の立場を繰り返した準備書面13ページだけを提出した。国会訴追委員団である共に民主党のパク・ジュミン議員は「朴大統領は弾劾審判を引き延ばすため、今まで、憲法裁の弾劾審判における多くの証言を無視している」と指摘した。
(引用ここまで)

 すべての弾劾訴追事由について否認し、インターネットのインタビュー番組でも「弾劾が不成立になったらマスコミと検察に復讐する」と宣言していたパク・クネに左派からは引き延ばし工作をやめろと非難の声が上がっているとのこと。

 パク・クネとしては判決が遅れれば遅れるほど有利になるのは間違いない。
 できるのであれば3月13日以降の有利と思われる状況下で判決を受けたい。
 そりゃ引き延ばし工作をやれるだけやるでしょう。
 つい最近も「7時間〜」の件で大統領府への家宅捜索を拒否してます。
 大統領府は法律で拒否できるようになっているのですよ。どんな捜査活動も大統領府の許可なしにはできない。

 国政壟断だけであればまだ審理を急がせて……なんてこともできたのでしょうが、割ける人員は変わないのにやることが増えれば時間がかかるのは当然のことで。

 まあ、弾劾案を提出した野党側の失敗ですわな。
 チェ・スンシルによる国政壟断だけを扱っていればいいものを、国民受けを狙ってセウォル号沈没後の7時間の沈黙まで弾劾理由に入れてしまった。
 審理担当の憲法裁判所もそれを扱わずには判決が出せない状況に陥ったわけですよ。

 このまま3月第1週までに最終弁論ができなければ弾劾不成立の可能性が出てきますね。
 その場合、韓国社会はろうそくデモどころでない大荒れになることでしょう。
 「反革命勢力」に対してどのような扱いになるのか、それはそれで見てみたい気がしますけどね。
 
世界一伸びるストレッチ
中野ジェームズ修一
サンマーク出版
2016/2/15

「パク・クネと大統領府は自ら墓穴を掘った」 → チェ・スンシル事件はこうして公になった

【時視各角】メディア統制してブーメランに苦しむことになった朴槿恵(中央日報)
朝鮮日報のある人物から聞いた話だ。「われわれは禹柄宇(ウ・ビョンウ)青瓦台(チョンワデ、大統領府)民情首席と戦っていると思っていたが、実は崔順実(チェ・スンシル)と戦っていた」。実際、伝えられた朝鮮日報の禹柄宇不動産に関する疑惑報道(7月18日)→大統領府の「腐敗既得権メディア」反撃(8月21日)→宋煕永(ソン・ヒヨン)主筆事態(8月26日)という流れとは違うということだ。この人物は「朴槿恵(パク・クネ)大統領の視点から見ると全く違う構図だったということを今になって気がついた」と話した。「禹柄宇と青瓦台の権力3人組が表面的な皮膚とするなら崔順実は五臓六腑だ。皮膚は血が出てもえぐり取ることができるが、五臓六腑には命がかかっている」と言ったが、口先だけの言葉ではなかったのだ。

朴大統領は7月15〜18日、モンゴルを訪問中だった。ところが禹柄宇不動産疑惑が報道される前日の7月17日夜、朴大統領の立場では(当時は報道されなかったが)はるかに致命的な事件が起きていた。テレビ朝鮮が江南(カンナム)の地下駐車場で崔順実にカメラを向けたのだ。現場記者はインタビューを試みながら「金鍾(キム・ジョン)次官は知っているか」「チャ・ウンテク監督も介入したか」と詰め寄る。崔順実は「何だ、この人達は」と言いながらカメラを押し退けて逃げる。崔氏は青瓦台の権力3人組を経て朴大統領にこの騒動をすぐに報告したのは明らかだ。少なくともミル財団の件が明るみになったという事実と共に。

朴大統領の立場では禹柄宇は非常に簡単な事案だ。青瓦台報道官はモンゴルから「正常な不動産取り引きであり報道は全く事実でない」と否定した。「証明資料もある」と自信をにじませた。本当に頭が痛いのは崔氏事態だった。朝鮮日報側は「朴大統領は朝鮮日報・テレビ朝鮮が全面攻撃を始めたと誤認したのだろう」と話した。青瓦台も全面戦争を覚悟して必死の報復に出た。8月21日、「腐敗既得権メディア」としてその火ぶたを切り、29日には「親朴突撃隊」金鎮台(キム・ジンテ)議員が宋煕永主筆事件を暴露した。

青瓦台はしばらく反撃に成功しているかのように見えたが、かえって水面下の流れは速まった。8月26日から韓国内メディアが在米メディアの暴露を引用して「崔順実がミル・Kスポーツ財団に介入した」という報道を本格的に出し始めたのだ。崔氏は一歩先にこの不吉な兆しを感じていたのだろうか。9月3日に極秘にドイツに逃げてしまった。娘チョン・ユラも9月26日に梨花(イファ)女子大の裏口入学疑惑が報じられると、その翌日休学作戦でドイツに渡っていった。青瓦台だけが命がけで「崔順実疑惑は一方的推測記事」と言ってその場を切り抜けようとしていた。

振り返ってみれば、朴大統領は過去4年間の最高の国政目標が崔順実隠しだった。秘線実勢(陰の実力者)の逆鱗に触れるようなメディアは片っ端から踏み潰していった。
(引用ここまで)

 年末から扱いたかったのだけども、うまく時間が取れなかったのでスルーしていた記事。
 チェ・スンシルの話題がどのようにして暴露されたのか、流れが分かるようになっています。

 韓国メディアはチェ・スンシルは支線に過ぎないと思っていてインタビューをしただけだった。
 日本のワイドショーでも何度か、カメラのレンズを手でふさごうとしているチェ・スンシルの映像が流れていますが、あれがそのインタビューです。
 別にどうというものでもなく、「あなたは財団のことを知っていますか」ていどのもの。
 だけども大統領府はチェ・スンシルの存在こそが本丸であり、そこをメディアに嗅ぎつけられたと勘違い。
 関連したメディア(朝鮮日報)を徹底的に叩いたと。

 朝鮮日報の主筆が大宇造船海洋からの接待を受けていたと暴露したのは親パク派議員で、さらに主筆が大宇造船の経営陣が留任できるようにと政府に働きかけていたという事実を大統領府から暴露された。
 朝鮮日報は謝罪に追いこまれて、主筆は辞任。
 これらの動きで逆になにかがあると勘ぐられてチェ・スンシル事件が暴露された、ということですかね。

 この構造を知ってから振り返ると産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の名誉毀損裁判も、チェ・スンシルにかすっていたからこそあそこまで苛烈になったのだろうなと感じるのですよ。
 出国禁止、在宅であるものの起訴、そして裁判での「大統領は強い処罰を望んでいる」という検察の発言
 どれもまともに見たら異常な出来事で、大統領府、さらにはパク・クネ本人からの関与を深くうかがわせる内容。
 つまり、あんなコラムではあったけども本線にかなり近づいてしまっていた、ということなのでしょうね。

 知られていないけれども弱みを持っている。
 かつ、なんらかの攻撃手段を持っている。
 この両方が揃っている状況でほんの少しでも弱みを暴露されるような話になったら、異常なまでの攻撃性を示す……分かりやすいですね。

月刊Hanada2017年1月号 [雑誌]
花田紀凱
飛鳥新社
2016/11/26

【言論弾圧】産経新聞元ソウル支局長への名誉毀損裁判はやはりパク・クネの強い意志の下に行われていた【独裁者】

「産経に懲罰を加えねば」 当時の韓国大統領府首席秘書官のメモ明かされる 元ソウル支局長問題、厳罰へ強い意思(産経新聞)
 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉をコラムで毀損(きそん)したとして在宅起訴され、昨年12月にソウル中央地裁から無罪判決を受けた産経新聞の加藤達也元ソウル支局長(50)の問題に、韓国大統領府から具体的な指示などの関与があったことを示す、当時の大統領府首席秘書官のものとされるメモが2日、明らかにされた。

 このメモは、加藤元支局長が起訴された2014年に、検察などを統括する大統領府民情首席秘書官を務めていた金英漢(キム・ヨンハン)氏(今年8月に死去)によるものとしている。韓国報道機関の全国労組「全国言論労働組合」が2日、記者会見で公開し、明らかにした。

 メモのうち、加藤元支局長に関する部分は、大統領府が「法的責任をとらせる」とし検察が加藤元支局長を出国禁止にした同年8月7日から、在宅起訴直前の10月6日にかけてのもの。

 メモによると、出国禁止措置を取った8月7日には、「産経を忘れてはだめだ。懲らしめてやる。リストを作り、追跡し、処断するよう情報収集、警察、国家情報院のチームを構成するように」などと記されていた。

 メモからは、加藤元支局長を法廷で厳罰に処すという大統領府の強い意思と同時に、問題が内外で波紋を広げることへの懸念や、事後対策を立てていた様子がうかがえる。

 メモが公開されたことで、韓国メディアは「加藤氏の起訴も大統領府の作品」などと批判している。

加藤達也元ソウル支局長(社会部編集委員)「恐ろしさすら覚える」
 「当時、産経新聞と私が韓国政権中枢の激しい怨嗟(えんさ)の的になっていたことを改めて感じる。朴槿恵大統領の意向がどの程度反映されたものか判然としないが、韓国の検察による捜査、事情聴取、起訴といった一連の行為が政権中枢からの指示によるメディア攻撃であることも示している。政権総掛かりの個人攻撃だったことに、怒りというよりも恐ろしさすら覚える」

小林毅・産経新聞社編集担当取締役「憤り禁じ得ない」
 「今回公表されたメモが事実であるとすれば、加藤達也元ソウル支局長への捜査、在宅起訴は大統領府が特定の報道機関を標的にしていたことになり、大きな憤りを禁じ得ない。今後の事態の推移を強い関心を持って注視していく」
(引用ここまで)

 検察は裁判当時、最後の最後になって「この裁判はパク・クネ大統領本人の意向があって、強く有罪を望んでいるのだ」ということを暴露していましたが、こういう経緯があったから……なのでしょう。
 誰がどう見ても無理筋な名誉毀損裁判で、そもそも起訴されること自体が異常だったのですが。
 異常であるという見方は主として国外からのものばかりで、韓国の検察はかなり強力に有罪に向けて走っていました。
 無理筋な話を通そうというのですから、強力なバックがあったのだろうなとは思っていましたが。
 やはりこうして大統領府からの「強い要望」があったからなのですね。

 最終弁論前後の報道では「有罪になるだろう」という観測が多かったのも、韓国であの手の裁判をやられてしまったらもうどうしようもないという前例があったからなのでしょう。
 韓国の大統領・大統領府というものはそれだけ強大な権力を手にしており、裁判をどうとでもできるということでもあるわけですが。司法権は実質的に大統領府の管理下にあるということでもありますね。

 最終的には加藤氏への判決は無罪となりましたが、判決言い渡しの前に外交部からの圧力があったことを裁判長自ら明らかにしていました
 憶測ではありますが、あれは日本政府からかなり強力な圧力が韓国政府に向かっていたのではないかと思われます。
 そうとでも考えないと、唐突に無罪になったことが文脈として理解できないのです。

 振り返って考えてみると、加藤氏が帰国後に安倍総理と面会したのはそういうくだりがあったからではないかなとも思えます。
 まあ、このあたりは当分は表に出てこない裏事情ではあるでしょうけどね。
 10年後くらいに「実はあれは……」みたいな話が出てくると面白いんだけどなぁ。

 しかしまあ、独裁者の娘はやはり独裁者だったというオチが見事につきましたね。

なぜ私は韓国に勝てたか 朴槿惠政権との500日戦争
加藤達也
産経新聞出版
2016/2/2

韓国マスコミ「加藤達也前ソウル支局長が無罪判決で韓国政府に交通費まで巨額請求!」 → 嘘でした

虚偽記事の産経前ソウル支局長、韓国政府に交通費まで請求(朝鮮日報)
韓国紙「訴訟費の一切請求」 本紙前ソウル支局長、実際は一部のみ(産経新聞)
産経新聞前支局長、韓国政府に刑事補償金請求(ハンギョレ)

 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領への名誉毀損で在宅起訴され、無罪判決を受けた産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が3月18日に韓国政府に対し、裁判期間中の交通費など刑事補償を請求していたことが17日までに明らかになった。

 刑事訴訟法は無罪判決が確定した場合、被告に対し、国が裁判にかかった費用を補償することを定めている。加藤前支局長は弁護人の選任費用、裁判に出廷するための交通費、証人の宿泊費などの費用の補償を求めた格好だ。

 加藤前支局長は2014年8月3日に産経新聞の電子版に掲載されたコラムで、セウォル号沈没事故が起きた同年4月16日に朴大統領の所在が7時間にわたり把握できなかった疑惑があると書き、名誉毀損罪で起訴された。裁判所は「記事は虚偽であることが明白だ」としながらも、「大統領の動向という公的関心事項を扱っており、韓国の政治状況を日本に伝えようとして書いた記事であることから、誹謗(ひぼう)の目的があるとは言えない」として、無罪を言い渡した。
(引用ここまで)
 しかし、加藤前支局長が3月18日、ソウル中央地裁に出した韓国政府への補償請求は、出国禁止措置が解除され日本に帰国した2015年4月から、12月の判決公判までに要した旅費や宿泊費などにすぎない。

 弁護人の選任費用に関しても、ソウル中央地裁が示した補償規定に含まれており、慣例に従い弁護人1人当たり約30万ウォン(約2万8000円)を、一部の弁護側証人の旅費と宿泊費とともに請求したものだ。
(引用ここまで)
 2014年のセウォル号事故当時に朴槿恵(パククネ)大統領に関連するコラムを書き、名誉毀損の疑いで起訴され、無罪判決を受けた産経新聞の加藤達也・前ソウル支局長が先月、裁判所に刑事補償請求訴訟を起こしたことが確認された。無理な起訴に続き、国民の税金で刑事補償金まで日本人に支払うことになり、再び批判を呼ぶものとみられる。 (中略)

 裁判所の関係者は「通常、国家を相手にした刑事補償金請求は、刑事補償と名誉回復に関する法律により、被告人が無罪判決を受けた後、事前に拘束されたことによる精神的、物理的被害などにするのが一般的だが、加藤前支局長のように訴訟費用の全般に対する被害を理由に訴訟を提起することが不可能なわけではない」と説明した。
(引用ここまで)

 「虚偽報道をしたくせに補償を求めるとはなにごとだ!」みたいな論調なのですが。
 その虚偽報道の大元である朝鮮日報が言い出すというのが面白いところ。
 たとえば、まおゆうの作者が「税金徴収は社会を回すために大事なこと」みたいな話を書くようなもんですかね。
 だったら有罪にすりゃよかったんじゃないですかね。

 で、さらにその話が虚偽だったということで二重に面白い。
 ろくに調べずに記事にするという韓国マスコミのいつものやりかたですが。

 もう一本のハンギョレの記事は、反政権の立場で書かれているにしても示唆的ですね。
 起訴しなければ無罪になることもなかったし、こうして補償請求されることもなかった。全世界に韓国が圧政国家であるという事実もばれることはなかったのに。

 わざわざ外国の新聞の記者を出国禁止にして。
 「大統領に対する名誉毀損」で起訴して。
 最終的に政府からの圧力を臭わせてからの無罪判決。
 税金から補償金を支払うことになるというおまけ付き。

 ……バカなんじゃないの?
 そもそもパク・クネが一言、「法律適用を望まない」っていえば、起訴されることすらなく終わっていた話なのに。
 まあ、韓国という国の正体を全世界に向けて公開してもらったことには意義がありますかね。 


 

産経新聞名誉毀損事件:パク・クネ政権下でこれからも進む言論弾圧。あのスリーショットは納得の出来事だった

〈寄稿〉「今後も韓国でとどまらない言論の自由の後退」高麗大法学専門大学院・河泰勲教授(産経新聞)
 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉をコラムで傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)に対し、ソウル中央地裁が下した無罪判決について、韓国の高麗(コリョ)大法学専門大学院の河泰勲(ハ・テフン)教授(57)が19日までに、本紙に寄稿した。河氏は言論の自由の保障に力点を置いた判決を評価しながらも、「韓国で言論の自由の後退はとどまらないだろう」との見方を示した。詳細は以下の通り。

 今回の判決は、民主主義に必須な言論の自由が最大限、保障されなければならない点を明確にし、韓国憲法とも合致するものだ。公職者に対する疑惑の提起や批判といった報道は可能な限り保障されなければならない点も明らかにした。

 半面、メディア側にも事実確認を尽くさなければならないことも指摘した。

 この判決で、韓国政府や検察が言論への弾圧や制限をしようとすることに、司法によってブレーキがかかったが、依然、検察の政治的中立性に疑いが持たれ、無理な検察権の行使などが批判の対象となるだろう。朴政権下の検察が政治的影響から自由ではないことを示した事案だといえる。

 そうした批判にもかかわらず、検察は今回の事案処理を通じて「萎縮効果」を手にしたようだ。記者でも国民でも、政府や大統領を非難すれば、捜査の対象となり、起訴されるかもしれないことを示すことで、自己検閲するように仕向けることができるからだ。

 最近、朴大統領に批判的な海外報道に対し、韓国政府が影響力を行使しようとする姿勢が問題となり、国際的な恥をさらしている。一方で、国内向けには効果があるために、政府や検察はこうした過剰対応や無理な捜査・起訴をやめることはないと思える。

 政府や検察は今回の問題を通し、民主主義の根幹である言論・報道の自由を保障すべきだとの教訓を得なければならないが、それを期待するのは難しく、今後も言論の自由や人権、民主主義の後退がとどまらないと考えられる。
(引用ここまで)

 パク・クネのやっていることって民主主義の皮をかぶった強権政治ですからねぇ……。
 風刺作家を逮捕ってやった結果、別の風刺作家が展覧会でドイツに行こうとしたときに運送会社が「自主的に」作品の運輸を拒否したってことなんかもありました。

 プーチン、習近平とのスリーショットの写真が上がってきたときに、多くの人が思ったんじゃないでしょうか。
 「ああ、しっくりくる」って。
 もちろん、もうあの時点で加藤達也氏は起訴されていたわけで、すでに弾圧の事実は積み重なっていたわけですけども。

 そういう実績があるからこそ、納得できたのですよね。
 パク・クネがどの場にいるべき人間なのか、より活き活きとしていたのはどちらの場だったか。
 少なくとも、オバマ大統領、安倍総理とのスリーショットよりも、天安門での姿のほうがはるかにその場にハマっているのですね。
 けっこうこういう直感は大事なのです。

 この裁判でも「オンラインにおける名誉毀損」は、被害者が処罰を望まなければ裁判そのものが成立しないものだったのですよ。
 つまり、パク・クネ自身が処罰を望み、弾圧を行っていたというわけです。

 少なくともあと2年ちょっとの任期の間、こうやって言論弾圧を行い続けるのでしょうね。


 

産経新聞記事への名誉毀損事件が無罪になったことで日本からの「韓国は一段低い国」という意識は回避された……いや、それはない

虚偽報道判決に反応示さない朴大統領、外交摩擦避ける狙いか(朝鮮日報)
朝日新聞主筆だった若宮啓文氏は「この問題と従軍慰安婦問題は別件だが、有罪判決が出ていたら慰安婦問題もさらに難しくなっていただろう」と言った。新潟県立大学院の浅羽祐樹教授は「レベルの低い記事だったが、だからと言って起訴するのは別の問題だ。産経新聞の事件で日本社会には『韓国は一段階低い国』と見下す傾向が強まったが、無罪判決でそうでないということが立証された」と語った。
(引用ここまで)

 もうちょっとこの名誉毀損事件のことを扱いましょうかね。

 今回の事件で日本社会に「韓国を一段低い国」と見下す傾向が強まった。
 だけども、無罪判決でそれがリカバリーされたというお話ですが。

 いや、大丈夫ですよ?
 心配しなくても、もう韓国はなんかおかしい国だということは日本人には浸透していますから。
 今回も民事の名誉毀損だったらおかしな話でもない。日本でもアメリカでもあることです。
 でも、刑事裁判になって在宅ながらも起訴されて、さらに出国禁止処分。
 おまけに大統領自ら処分を望むってしなければ成立しない罪状なのに判決まで至っている。
 その判決の場で「外交通商部から圧力がかかってる」って発表されてからの無罪判決。

 別にね、今回の名誉毀損だけってワケじゃないのです。
 世界遺産騒動でも、新日鐵や三菱重工への徴用賠償裁判でもそうですし、もちろん慰安婦問題でも同じこと。
 天皇謝罪要求も1000年被害者宣言も同様。
 靖国神社爆破未遂事件も同じ文脈で語れますね。

 これまでは「なんかどっかおかしな国っぽい」っていう印象だったものが、この1〜2年で「ああ、この国は民主主義国家として信頼できないんだな」ってことになっただけ。
 そしてその印象はもはや揺らがない。
 強固なものになっているのですよ。

 その証拠に日本の韓国に対する態度がどうなったか見てみたらわかるでしょ。
 今年の内閣府の外交に関する世論調査でも面白い数字が出ると思うのですけどね。


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