楽韓Web

韓国に関する話題を面白おかしく、韓国の文化背景を含めて解説してしまうサイトです。

経済

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韓国人が世界一インスタントラーメンを食べなければならない理由とは?

韓国人のラーメン消費量世界1位…最も人気のラーメンは?(中央日報)
韓国人はラーメンをどれほど頻繁に食べるのだろうか。世界インスタントラーメン協会(WINA)によると、韓国は昨年1人当たり年間73.7袋のラーメンを摂取し、ラーメン消費量が最も多い国にランクインし、最も人気の高いラーメンは辛ラーメンであることが分かった。

韓国ギャラップが2018年10月23日から25日まで全国満19歳以上の男女1001人を対象に一番好きなラーメンブランドを調査した結果、回答者のうち29%が「辛ラーメン」と答えた。次いで「チンラーメン」(オットゥギ)、「ユッケジャンカップラーメン」(農心)、「スナック麺」(オットゥギ)、「海産物湯麺」(農心)となった。 (中略)

また、最近一週間のラーメン取食頻度は「1回」が27%で最も多く、「2回」13%、「3回以上」8%など成人47%が週に1回以上ラーメンを食べていると回答した。週間平均ラーメン取食頻度は男性(1.18回)が女性(0.73回)を上回った。成人全体のラーメン取食頻度は週間平均0.95回で、年間52週を基準に換算すると49回食べていることが明らかになった。
(引用ここまで)

 2015年以来のインスタントラーメン消費量に関する話題。
 2014年のひとりあたりの年間消費量は76食でしたが、去年は73.7食。
 2013年は74.1食でした。
 ざっくりとですが、平均で1年73〜76食くらいのインスタントラーメンを食べている、ということですね。

 タイ、ベトナム、インドネシアがそれに続いて50食くらい。
 年間で20食くらいの差があるのですね。ひとりあたりのGDPはタイが7000ドル、ベトナムが2350ドル、インドネシアが3850ドル。だいたい。
 韓国が圧倒的なのですよ。

 以前にも書いたのですが、あるていど以上は経済が成長しているはずの韓国がこれほどにインスタントラーメンを食べている理由を考察すると、実は国民があるていどの貧乏だからじゃないか……と考えられるのですよ。
 韓国では1食60円ほどの袋麺がメイン。すべての人が週1.5回食べている……というよりは、一定以下の経済力の層が好んで(?)食べている、のでしょう。
 経済格差が大きいからこそ、という結果ではないかと思われます。

 ちなみに日本は44食くらいだそうです。

韓国経済:生産年齢人口の雇用は9万人減少、だけども全体の雇用数はプラス6万人という謎

韓国、10月失業率が13年ぶりに最高(中央日報)
10月の就業者数が2709万人となり、昨年に比べて6万4000人増加した。先月にも雇用状況が改善されず、就業者の増加幅は4カ月連続で10万人を下回った。

14日、統計庁が発表した「10月雇用動向」によると、先月の就業者数は2709万人で1年前より6万4000人増加した。 (中略)

年齢別で見ると、若年層(15〜29歳)が4万1000人増加したが、国際比較基準である15〜64歳では9万1000人が減少した。 (中略)

失業率は3.5%で、0.3%ポイント上昇して10月を基準に13年ぶりに最高値となった。

失業者数の場合、20代は減ったが、40・50・60代がいずれも増えて昨年10月より7万9000人増加した。
(引用ここまで)
 先月分の雇用統計が出ていたのですが、すっかり他のニュースに紛れてしまっていました。
 というわけで見てみましょう。
 まず10月の失業率はここ13年で最大のものとなっています。グレートリセッションの時期ですらここまでひどくなかったということですね。

 さて、ついで前年同月比の雇用数。
 いわゆる生産年齢人口とされる15-64歳では雇用が9万1000人減少。
 ところが全体では6万4000人の雇用増加を記録した……と。
 先月と同様に「無人の大学の教室の明かりを消す」「官庁舎周辺の掃除をする」といった65歳以上の仕事を極端に増やして統計をごまかすだけの手段をとっているのは自明の理。
 それも15万5000人も増やしているっていうことですよ。

 先月は生産年齢人口の雇用減少は10万5000人。全体の数字は4万5000人の増加でしたが、これは65歳以上の雇用を15万人増やすことで調整されました。
 あまりにも数字が似通っていたので、先月の数字をそのまま持ってきたのかと確認してしまったほどです。
 もう、この数字を続けていくことで表面上は「雇用が増えました」と発表する以外に手だてがなにもないのでしょうね。  少なくとも年内、もしくは来年の1月まではこのまま、補正予算で短期バイトを増やすことが決定しています。
 その後は雇用増加数がろくに増えなかった今年の2月以降の数字が比較対象となっているので、無理に雇用を増やさなくても統計の数字はなんとかなるということです。

 ちなみに若年層(15-29歳)の失業率は8.4%。前年同月比で0.2ポイント改善。
 なお、その原因として去年は10月にあった公務員試験が、今年はなかったために「試験を受ける」という意向を示して失業者としてカウントされていた数字がなくなったため……だそうです。
 ひどい理由だ(笑)。

世界最悪の労組と呼ばれる民主労総、「ヒュンダイ自動車を処罰しろ」と最高検察庁を占拠する他、韓国各地でやりたい放題

怖いものなしの民労総、韓国大検察庁の庁舎も占拠(朝鮮日報)
【取材日記】韓国自動車工場をかき乱す黒いゾウ(中央日報)
 文在寅(ムン・ジェイン)政権の親労働政策に力を得て急激に膨張している全国民主労働組合総連盟(民労総)が13日、韓国の最高捜査機関である大検察庁(大検。最高検に相当)の庁舎に入り込み、「現代・起亜自など大企業の違法派遣を処罰せよ」と要求して8時間にわたり立てこもった末、警察に摘発されて取り調べを受けている。大検は韓国の核心捜査機関で、外部勢力が大検の庁舎に立てこもるという事件はほとんど前例がない。

 民労総はここ3カ月間、大検以外にもソウル雇用労働庁、大邱雇用労働庁長室、金泉市長室、韓国ジョブワールドなど7カ所で、長い場合は数十日にも及ぶ占拠・立てこもりを繰り広げ、そのうち3カ所では現在も立てこもりを続けている。 (中略)

 民労総がわずか3カ月間で官公庁7カ所と与党院内代表のオフィスを占拠したというのは類例がない。にもかかわらず、韓国政府はきちんとした対応を取らずにいる。民労総が親労働系政権をバックに公権力を無視している、という批判が起きている。金兌基(キム・テギ)檀国大学経済学部教授は「民労総が何度も官公庁を占領しても政府がきちんと対処しないので、今度は捜査機関にまで侵入した。政府が厳正に対処しなければ、今後さらにとんでもないことが起きかねない」と語った。
(引用ここまで)
「全国民主労働組合総連盟(民主労総)は暴力的なやり方で自分たちの考えを100%強要し、言葉が通じない」。

12日に与党・共に民主党の洪永杓(ホン・ヨンピョ)院内代表が述べた言葉だ。民主労総韓国GM支部は8日から仁川富平区(プピョング)にある洪永杓議員の事務室を占拠している。洪議員は「労働組合との対話を拒否したこともないのに事務室を占拠した」と批判した。国会が提示した締め切り期間(15日、予算審議終了日)を控え、交渉が終盤に入っているいわゆる「光州型雇用」も民主労総の反対で座礁する雰囲気だ。民主労総現代車支部は「使用者側が光州型雇用に投資すれば直ちにゼネストに踏み切る」とし、13日に現代車グループに抗議書簡を伝えた。

民主労総の韓国GM非正規職支会は失業者の復職などを要求し、12日から雇用労働部昌原(チャンウォン)支庁を不法占拠中だ。7月にも16日間にわたり韓国GM社長の執務室を占拠した。民主労総現代起亜車非正規職支会も先月、20日間にわたりソウル地方雇用労働庁で座り込みをした。
(引用ここまで)

 ろうそくデモの勝者は韓国国民でもムン・ジェインでもなく、民主労総だったという話を何度かしています。
 その象徴のようなニュースですね。
 「わずか3カ月間で官公庁7カ所と与党院内代表のオフィスを占拠」という暴挙に出ても完全にスルー。
 退去を求められすらしない。
 デモし放題。

 光州市が推進していた、いわゆる「年俸半分の自動車工場」も民主労総の反対によって座礁寸前。21年ぶりに自動車工場ができるかもと期待されていたのですが。
 まあ、現状の韓国でこんなもんができるだなんて誰も思ってなかったとは思いますけどね。
 

 でも、彼らは「まだ足りない」「ムン・ジェインは我々を満足させていない」としてますね。
 勝者への分け前が足りていないそうなのですよ。
 ろうそくデモ再開を予告してましたね。

 「韓国最大の経済リスクは労組」なんてことがいまさらながら語られるほどです。
 でもまあ、ムン・ジェインが当選したらこうなることなんて、事前から分かっていたでしょうしね。ろうそくデモを主導してきたのは民主労総でしたから。
 韓国の多くの人が望んでいた社会なのだからしょうがない。

TPPへ台湾が参加意向表明、一方で中国が旗振り役だったもうひとつの自由貿易圏RCEPは実質座礁が決定。日本は難しい舵取りを迫られることになる模様

16カ国の自由貿易圏構想、実質妥結は見送り 日中など(朝日新聞)
台湾、TPP参加意向 日本に伝達へ 中国の反対を警戒(日経新聞)
 日本や中国、東南アジア諸国連合(ASEAN)など16カ国が参加する自由貿易圏構想「東アジア地域包括的経済連携(RCEP〈アールセップ〉)」をめぐり、年内に主要分野で合意する「実質妥結」が見送られることになった。関税の引き下げ幅でインドが中国や豪州などと合意できなかったためだ。各国は来年秋に完全な妥結をめざすが、世界人口の半分を占める巨大経済圏をつくる交渉は漂流するおそれもある。

 「実質妥結はなくなった。14日の首脳会合では来年まとめると宣言してもらいたい」。12日昼過ぎから夜まで続いたシンガポールでの閣僚会合後、経済産業省幹部は疲れを見せた表情で述べた。 (中略)

 だが、インドとの交渉がまとまらなかった。昨年度のインドの貿易赤字は対中国が全体の4割、630億ドル(約7兆2千億円)を占める。安い日用品や工業品などが中国からインド国内に流入し、関税引き下げを安易に受け入れられない。加えて中国の不透明な国内産業保護策も不満だった。

 インドは来年に総選挙を控えていることもあり、今回の実質妥結を拒んだ。参加国の交渉関係者は「インドが抜けると(世界人口の半分をカバーする)RCEPの魅力は半減する」として、各国はインドの主張を受け入れた。

 複数の交渉関係者によると、これ以外にも日本と韓国の関税交渉があまり進んでおらず、知的財産保護などのルール分野で各国の隔たりが残っているという。 (中略)

 米トランプ政権の保護主義的姿勢も影響を及ぼすこともありえる。9月末に妥結した「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」は、中国との貿易協定の締結を難しくする「毒薬条項(ポイズンピル)」を盛り込んだ。米政権は日本を含む今後の通商交渉のひな型にすると明言している。中国が引っ張るRCEPと距離を置こうとする国が出ないとも限らない。
(引用ここまで)
台湾は環太平洋経済連携協定(TPP)への参加を目指す方針を固め、TPPを主導する日本政府に伝える。11月中旬にパプアニューギニアで開くアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の機会に安倍晋三首相へ意向を示す。台湾で経済政策の司令塔の役割を担う国家発展委員会の陳美伶・主任委員(閣僚)が日本経済新聞のインタビューで明らかにした。
(引用ここまで)

 中国主導によるもうひとつの自由貿易協定であるRECPが事実上の座礁。
 正直、「ですよねー」くらいしか言いようがない。自由貿易協定に中国を含めることの危険性しかないものだったので、周辺国が警戒して終わりだろうなとは思っていました。
 案の定、インドが反発して終了。
 実際のところ、インドの対中貿易赤字はひどいものになっています。
 中国の一路一帯路線による世界征服の意向がだんだんと知られるようになり、「中国になんらかの枷をつける」という意味では発行するかもしれないなーとも思っていたのですが。
 まあ、そのために毒を飲むのは無理か。
 韓国はこのRCEPにけっこう期待していたようなのですけどね。

 その一方で発行が決定したTPPはイギリスをはじめ、タイ、フィリピン、コロンビアなんかが参加を希望しているとされています。
 そして今回は台湾が参加へ希望表明。
 難しいなあ……。
 かつて、「韓国がTPPへ参加できるとしたらアメリカと同時の参加表明という路線しかない」ということを書いたことがありますが。
 これを書いた時に「台湾が参加するとしたらこの方法だけだなぁ」ともちらと思ったのですよ。
 トランプ政権は台湾寄りになっているのは確実で、その庇護下にあるということを見せつけるための手段としてはありかなと。
 逆にいえば単独参加は難しいのではないかと感じていたということなのですよ。

 TPPは対中国包囲網としての役割を持っているのは確かなのですが、それは「匂わせる」ていどで充分なのです。
 あからさまな中国排除の動きを見せてしまうのは危険。
 ルールを守れるのであれば中国でも加入できるという建前も大事。
 そして、台湾の加盟は踏み込みすぎているかもしれない、といったところになるのですね。
 あ、韓国の話題が最小限過ぎた。……まあいいか。

ドキュメント TPP交渉―アジア経済覇権の行方
鯨岡 仁
東洋経済新報社
2016/9/16

富士ゼロックス、韓国の生産工場を3月で閉鎖……徴用工裁判の影響ではないものの……

富士ゼロックス、来年3月仁川工場閉鎖……「突然こうなってしまってどうすればいいのか……」(世界日報・朝鮮語
日本の富士ゼロックス本社が来年3月31日、韓国富士ゼロックスの仁川工場閉鎖を最近決定した。自分の家のように思って長い間働いてきた韓国人の従業員何百人もが行き場を失うかもしれない状況に置かれて切なさを醸し出す。

コピー機業界の構造改革の次元で仁川工場閉鎖が決定されたと韓国富士ゼロックスは、いくつかの従業員が会社に残ることができる方案を調達するために努力中であり、離職などの影響がある職員にも可能な限り支援を惜しまない方針だが、事態が順調に仕上げかどうかは未知数だ。

韓国と中国とベトナムなどに生産工場を置いた富士ゼロックスは、日本の富士フィルムとアメリカのゼロックスが1962年に合弁設立した多国籍企業であり、富士フィルムと一緒に日本のフジフィルムホールディングスの下に属している。韓国支社である韓国富士ゼロックスは経営全般で日本富士ゼロックス本社の決定に従う。 (中略)

韓国富士ゼロックスの従業員180人の協力会社勤務者まで合わせれば350人余りが仁川工場閉鎖の直撃を迎えることになる。 (中略)

韓国富士ゼロックス側は「構造改革の一環として、グローバル生産機能を移転中」とし「本社次元の決定で仁川工場の運営を終了することになった」と世界日報に9日回答してきた。
(引用ここまで)

 これまで仁川に工場を所有していた富士ゼロックスの韓国支社が工場閉鎖を決定。
 徴用工裁判の判決が出た後なので政治的な問題がからんでいるかとも思ったのですが、そういうわけでもなさそうです。
 タイミングがちょうどあっているだけ、という感じがします。
 ただ、ムン・ジェイン政権が推し進める所得主導成長が十分に作用しているということは言えるでしょう。賃金高騰するのは間違いありませんから。

 記事によると180人が直接雇用されており、協力会社(韓国でいうところの下請けの表現)も合わせれば350人が工場閉鎖で直撃を受けるとのこと。
 それほど大きな工場でもありません。
 主力生産地であるベトナム工場に移転して競争力を強化しようということのようです。
 韓国から多数の工場がベトナムに逃げ出しているのと同様に、ということですね。

 あと徴用工裁判は関係なさそうだと書いておいてなんですが、最後の最後に背中を押す要因にはなりえると思うのですよ。
 主要因にはならなくても。
 たとえば「撤退すべきか、そのまま生産を続けるべきか」という際にあるとき、あるいは「韓国と他国、どちらかでは生産を続けよう」というシチュエーションにある時。
 「韓国ではなにが起こるか分からない」という今回の判決が最後の一押しにはなり得るということです。
 これはけっこう大きな要因になるんじゃないか、と個人的には感じます。

小林陽太郎―「性善説」の経営者
樺島 弘文
プレジデント社
2012/4/17

ムン・ジェイン「経済政策てこ入れするぞ! 担当閣僚は更迭!」→韓国メディア「もしかして……ザワザワ」→ムン・ジェイン「所得主導成長をさらに推し進めます!」

「来年の成長率2.3%」... 「長期低迷」難題会った」文経済チーム」(イーデイリー・朝鮮語)
【社説】市場と民心の期待に背く経済チーム人事=韓国(中央日報)
10日、経済界によると、世界の3大信用評価社の一つに数えられるムーディーズは最近、世界的なマクロ展望報告書を通じて、今年と来年の韓国の成長率見通しをそれぞれ2.5%、2.3%と提示した。昨年3.1%と輝いた成長後、2%中盤台へとレベル自体が落ちるという「憂鬱な展望」である。

2.3%レベルであれば、欧州の財政危機当時の2012年(2.3%)と似ており、世界的な金融危機当時の2009年(0.7%)以来10年ぶりに最も低い。経済危機を懸念するほどの数値という話だ。

ムーディーズの評価は冷静だった。ムーディーズは「韓国経済の成長は弱化している」とした。△不確実な対外環境と最低賃金引き上げによる企業の投資不振△住宅市場を抑制するマクロ健全性措置(macroprudential measures)による建設投資の減少△消費増加を押さえつける雇用創出の悪化などがその根拠だ。

ムーディーズは、特に来年以降の経済を探って見「米国の(保護主義)通商政策とグローバル金融引き締め基調などに続く不確実性が韓国経済の成長を低下させるだろう」と指摘した。
(引用ここまで)
「ひっとして…」という一抹の期待は「やっぱり…」という失望に変わった。青瓦台(チョンワデ、大統領府)は昨日、副首相兼企画財政部長官に洪楠基(ホン・ナムギ)国務調整室長を、青瓦台政策室長に金秀顕(キム・スヒョン)社会首席秘書官を任命した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は論議を呼んでいる所得主導成長など従来の政策基調を維持することを今回の人事で改めて確認させた。
(引用ここまで)

 ムーディーズは韓国の今年の成長率を2.5%。
 来年の成長率を2.3%と予測。
 韓国政府系機関による予測も今年来年をそれぞれ2.7%、2.6%と下方修正したばかり。
 ムーディーズはそれを下回るであろう、と予測したと。
 ムン・ジェイン政権の経済政策がこの事態を招いていると韓国メディアでは大ブーイングが起きています。

 経済対策として大統領府は以前から噂されていた経済政策ツートップのキム・ドンヨン副首相兼企画財政部長官、チャン・ハソン大統領府政策室長を同時に更迭。
 ここのところ、保守系のメディアを中心として「所得主導成長はもう限界だ」という言説も多く、方針修正を求められていました。
 そんな経緯もあって「後任が一般的な経済政策を出してくれれば……」みたいな希望がほんのちょっとあったのですけどね。
 案の定というべきか、後任人事も所得主導成長を推し進めるものであったというオチ。
 ま、今月1日の国会施政方針演説でも「我々の経済成長率に世界が賛嘆している」「所得主導成長を推し進める」なんていう妄言もあったので、こうなるだろうなとは誰もが思っていたようではありますが。

 「経済なんて政府がしっかり仕切ればなんとでもなる」みたいな思い込みがこの政権にはあるのですよ。
 「雇用創出は民間の仕事じゃない」なんてセリフもありましたが、誰かが経済を操っていてその操り手に自分がなれば全部解決って考えているっぽい。
 そんなわきゃないのですけどね。

さっさと不況を終わらせろ
ポール・クルーグマン
早川書房
2012/7/20

ムン・ジェイン「年金金額を50%増額せよ」→担当省「保険料率引き上げないと財政が……」→ムン・ジェイン「国民の考えと異なる。再検討せよ」

国民年金制度の改革案 文大統領が「全面的な再検討」指示(聯合ニュース)
韓経:韓国、福祉支出増加速度がOECDの4倍…国家債務の処理は誰が?(韓国経済新聞)
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は7日、保健福祉部がまとめた国民年金制度の改革案について「全面的な再検討」を指示した。青瓦台(大統領府)によると、文大統領は改革案の草案に盛り込まれた内容のうち、保険料率の引き上げに関する部分が国民の考えと見合っていないと判断したという。

青瓦台の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官は、文大統領がこの日午前に保健福祉部長官から制度改革案に関する中間報告を受けた後、「国民の意見がより幅広く、忠実に反映されるよう修正、補完するように」と求めたことを記者団に伝え、「単なる再検討ではなく全面的な再検討を指示したものと理解している」と述べた。
(引用ここまで)
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨年の大統領選挙当時の公約で65歳以上のうち所得下位70%の高齢者に支給する基礎年金(2017年月20万ウォン)を2018年に月25万ウォン(約2万5000円)に、2021年には月30万ウォンに引き上げると述べた。この公約は国政計画として確定し、昨年8兆1000億ウォン規模だった関連予算は今年9兆1200億ウォンへと1兆ウォン以上も増えた。政府は来年の基礎年金予算を今年より2兆3800億ウォンほど多い11兆5000億ウォン規模とした。政府・与党が「高齢者福祉をさらに強化する」として2021年に予定されていた「月30万ウォン」(所得下位20%台上)を来年に操り上げたからだ。

福祉分野の財政支出で代表的な基礎年金は支給額を引き上げなくても予算が雪だるま式に増えるしかない。韓国の高齢化ペースは世界最高レベルであるからだ。今年516万7000人の基礎年金受給者は2022年には628万5000人と100万人以上増えると予想される。
(引用ここまで)

 以前から「韓国は低負担低福祉の国である」と何度か書いていますね。
 その最大の理由は福祉費用増大による国庫の圧迫を避けるため。IMF管理下に置かれたトラウマを再現しないためだという話もしています。
 それ以前に福祉をまともに施す余裕がなかったというのも実際のところなのですが。
 孤児輸出や障害児輸出は韓国の福祉予算削減が産み出したひずみですね。

 現在でも基礎年金は月額20万ウォン。もともと10万ウォンであったものをパク・クネ政権が20万ウォンに引き上げたのでした。
 で、ムン・ジェイン政権はそれを今年は25万ウォンにし、2021年には30万ウォンにするという予定でした。
 そして、なぜか30万ウォンへの引き上げを来年に前倒ししています。
 まあ、どっちにしても30万ウォンになったところでまともな生活なんてできるわけもないので、他の収入手段がない高齢者は大学の無人教室の灯りを消す仕事にありつけなければ段ボールを集めるしかないのですが。

 で、その年金金額引き上げに際して国民年金保険料を現行の9%から引き上げたいという答申を保健福祉部がムン・ジェインに対して出したのですよ。
 案にはいろいろなパターンが用意されていました。もし、料率と支払いパターンの変化に興味があればこちらの記事をごらんください。

保険料引き上げに世論が沸き返るとすぐに……ムン・ジェイン、異例の不満表明(毎日経済・朝鮮語)

 要するに保険料率は現行のままで基礎年金を引き上げろと言い出したのですね。
 さすがポピュリストの権化。
 急激な高齢化がはじまっている韓国では、年金金額の引き上げがなくても福祉予算が異常なペースで増加しているのですね。
 それでも保険料率引き上げはまかり成らんと。

 低負担のままで中福祉くらいまで引き上げようとしているのですよ。
 そんな魔法のようなことができるわけもなく。赤字国債で負担するしかないと。
 通貨危機への備えがムン・ジェインのポピュリズムによって削られているっていうのがなかなか面白いですね。


韓国メディア「頼むから、頼むから所得主導成長をやめてくれ……」→ムン・ジェイン政権「国民のためにうまくやったのが所得主導成長だ」……反省の色なしの模様

【中央時評】韓国政府の偶像になった所得主導成長(中央日報)
立証されていない仮説の所得主導成長…「韓国、世界経済から疎外も」(中央日報)
5日、張夏成(チャン・ハソン)政策室長は預言者のように「来年は所得主導成長の効果を感じることができるだろう」と予言した。いつのまにか所得主導成長は経済政策を越えて文在寅政権の集団信仰になってしまった。

本当に来年は良くなるのだろうか。文在寅政権は所得主導成長を死守するために最近、2つの総力戦を見せている。一つは統計との戦いだ。公企業に1、2カ月間の短期バイトでも5万6000件ほど作るよう催促している。姑息な手段を使ってでも雇用指標を粉飾しようということだ。もう一つは予算闘争だ。今年7.1%増加した超拡張予算に続き、来年はなんと9.7%増のウルトラスーパー予算を進めている。実際、現政権が信じる唯一の政策手段は財政しかない。ほとんど財政中毒レベルだ。 (中略)

昨日、韓国開発研究院(KDI)までが「所得主導成長の短期的な副作用は否認しがたい」とし、来年の経済はさらに厳しくなるだろうと懸念を表した。先週の国内エコノミストの話題は、劉承ミン(ユ・スンミン)議員が国政監査で金東ヨン(キム・ドンヨン)副首相を相手に「2、3年以内にマイナス成長の危機を迎える可能性はあるのか」と執拗に問いただした場面だった。実際、半導体スーパー好況が終わって米中通商摩擦が悪化すれば、マイナスでなくとも1%台の成長に落ちるかもしれないというのが業界の公然の秘密だ。

問題は、文在寅政権が成長をあまりにも軽視し、1%台の成長がどういう意味かを正確に理解していないことだ。成長率が半分になれば、問題のない職場までが消え、所得は停滞して経済は重い病気にかかる。
(引用ここまで)
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は1日、国会で施政方針演説を行い、所得主導成長政策を続ける意向を明らかにした。続いて張夏成(チャン・ハソン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)政策室長は4日、「経済危機論は根拠がない。過去に戻ることはできない」と述べた。6日には国会で「ろうそく集会の民心のために最もうまくやったのが所得主導成長」と主張したりもした。

生産、投資、雇用、消費など経済全般が急転直下する状況だ。「現在の経済状況は危機ではない。最も良い経済政策をしている」という青瓦台の主張に対し、経済界、学界はもちろん政府内からも批判の声が出ている。大統領諮問機関「国民経済諮問会議」の金広斗(キム・グァンドゥ)副議長は「政府の政策が雇用を破壊するのなら正しい経済とはいえない」と述べた。 (中略)

パク・ジョンス西江大教授は「賃金引き上げを通じた景気浮揚と成長は根拠が弱いだけでなく、生産性の向上がない賃金引き上げは経済成長にマイナスの影響を招くという点は、これまでの実証分析を通じて確認されている」と述べた。
(引用ここまで)
 中央日報が所得主導成長にクレームをつけています。
 ……まあ、ちょっとでも経済学を学んだことがある人間なら「もういい加減にしてくれ!」って叫びたくなるのも当然かな。
 半導体スーパーサイクルという大ボーナス付きであったからこそ去年の成長率は3.1%、今年もなんだかんだで2%台後半という成長率はキープできそうという状況。
 それがなくなったらどうなるのっていうのは、韓国人の共通した思いでしょうよ。
 だいたいにして、半導体業界の好況なんて韓国全体に広まっているわけでもないですしね。

 とにかく経済さえちゃんとしてればそれだけで一般民衆は満足なものですよ。
 例えば若者の安倍政権への支持率が高いって左派が嘆いていますが、そりゃいまどきの新卒が中学・高校生だった頃の日本経済の暗い状況を覚えていたら現行政権がいいって言うに決まってるでしょ。
 内定率、失業率、有効求人倍率どれを見たって民主党政権時代とは比べものにならない。
 ホントにあの頃は辛すぎたわ……。
 Twitterあたりで民主党政権時代がよかったって書いている連中もいるんですが、どんな層だったらそんな世迷い言を垂れ流せるのやら。
 おっと、閑話休題。

 パク・クネ政権時代の4年間で平均成長率は2.97%でした
 去年は3.09%の成長率で面目を保ったのですが、今年の成長率が2.8%以下になってしまうとパク・クネ政権下での平均成長率を下回ってしまう。
 わざわざろうそくデモをして政権を交代させた意味が、経済的にはなくなってしまうのですね。
 とはいえ、これらの記事にもあるように(そして楽韓Webが言い続けていたように)所得主導成長政策は政策ではなくて思想、あるいは偶像。
 もはや誰も逆らうことはできないのです。
 ちょっと「政策が労働者側に偏りすぎている」なんて言っただけで、所属している経済団体に指導・監督が入ってしまいますしね。

 ムン・ジェイン政権は「下から経済力を押し上げる」という美名に酔いすぎて、実効的な経済政策が打てなくなっているのです。
 あと2ヶ月もしないうちにさらに820ウォンの最低賃金上昇。2年間で約30%ほどの上昇になるわけです。
 ムン・ジェイン政権によると「来年からは所得主導成長の効果によって好景気がはじまる」「今年苦しいのは構造変革を行っている副作用に過ぎない」とのことなので。
 ……それが本当だったらどれだけいいことか。
 来年からの好景気とやらを信じられるのであれば、日本企業の就職説明会に韓国人が1000人規模できたりしないんだよなぁ。

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井上 純一
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