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北朝鮮関連

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開城工業団地再開を巡る韓国経済、北朝鮮、国際社会、ムン・ジェインの4者の意向

韓国企業の開城工業団地訪問申請 当局「諸要因踏まえ検討」(聯合ニュース)
韓国統一部の白泰鉉(ペク・テヒョン)報道官は9日の定例会見で、南北経済協力事業として北朝鮮南西部の開城工業団地で操業していた韓国企業の関係者が現地の状況を確かめるため訪朝を申請した場合、諸要因を踏まえて検討するとの姿勢を示した。

これら韓国企業でつくる非常対策委員会は同日、開城工業団地内の施設を点検するため訪朝の許可を求める記者会見を開いた後、統一部に訪朝申請書を提出する計画だ。 (中略)

企業側の訪朝申請があれば、政府は米国、北朝鮮と関連協議を本格化すると解釈してよいのかと問われると、「さまざまな要因をよくみて、検討する」と答えた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領も、北朝鮮に対する国際社会の制裁問題が解決すれば金剛山観光や開城工業団地事業を進められるとの見方だと伝えた。
(引用ここまで)

 開城工業団地の再開を求める声が大きくなってきましたね。
 これには3つ、もしくは4つの要因が絡んでいて事態が難しくなっているのですよ。
 まずは記事にもある韓国企業の声。
 大企業は開城工業団地には進出していなかったので、軽工業の中小企業が中心になって進出しています。
 ですが、2016年に開城工業団地の閉鎖が決まった際に、すべての設備は持ち帰ることができなかったのですね。
 それに加えて昨今の最低賃金上昇で韓国の中小企業は死に瀕しています。賃金の安い開城工業団地は希望の地なのですね。

 ついで北朝鮮の意向。
 キム・ジョンウンは新年の辞で開城工業団地と金剛山観光について「前提条件なしの再開」を求めています。

「新しい道模索」も 金正恩委員長が新年あいさつ(朝日新聞)

 去年、北朝鮮は「南は口ばかりだ」と怒りの声明を発したことがあります。
 経済的にだいぶ厳しい状況に追いこまれていることは間違いない中、北朝鮮はさらに韓国政府に圧力を加えてくることは間違いないでしょう。

 ですが、アメリカを中心とした国際社会は北朝鮮への制裁緩和を許さないのは間違いありません。
 去年、ムン・ジェインは北朝鮮の走狗としてヨーロッパASEANを相手に制裁緩和を叫んで廻っていましたが、成果はゼロ。
 北朝鮮から怒りの声明が出た際(去年8月)、そして去年の1月にもアメリカからは「開城工業団地の閉鎖を支持する」≒「開城工業団地の再開を許さない」との声明が出ています。
 まあ、今年も「絶対阻止」で変化はないでしょう。
 その一方でムン・ジェインにとっては開城工業団地、および金剛山観光の再開は大統領としての選挙公約のひとつでもあります。
 開城工業団地の閉鎖はパク・クネ政権が決めたことでもあるので、「積弊清算」のひとつとしてもなんとか再開にこぎ着けたい。
 そして、なんとかして北朝鮮に利益を供与してキム・ジョンウンの覚えめでたくなりたい。
 どうにか有耶無耶のうちに経済制裁を迂回できないかというのが大統領府の意向です。
 これ以上、北朝鮮から叱責されたくないし、キム・ジョンウンにソウル訪問をしてもらって外交ポイントを稼ぎたいというのが本音でしょう。
 それ以外にムン・ジェイン政権ができることなんて内政、外交共になにもないですからね。

 特に企業側からこれ以上の突き上げを喰らった時に、ムン・ジェイン政権がうまく裁けるとは思えないのです。
 開城工業団地をどう扱うか。これが南北関係、そして米韓関係にとって今年の大きなポイントになると感じます。


ムン・ジェイン「朝鮮半島事態で運転席に座るのは韓国だ!」→韓国メディア「乗客は誰もいないようですけどね」

「韓半島ドライバー」ムン大統領……乗客はなぜ下車したのか(デイリーアン・朝鮮語)
今年初めムン・ジェイン大統領は、韓半島の非核化の局面で積極的な仲裁の役割を担って非核化を牽引するという「韓半島運転論」を打ち出した。

平昌冬季オリンピックと南北首脳会談を足場に成功した、シンガポールにおける北米サミットは朝鮮半島運転論に力を与えることもした。

しかし、米朝対話の停滞が半年ほど持続し、政府の仲裁の役割の懐疑論が浮上している。

北朝鮮と国際社会の相互不信が根強い状況で、政府は、バランスのとれた仲裁により両方の誤解を減らしていかねばならなかったが、北側に偏向した態度を相次いで見せて「仲介」としての信頼を失ったという指摘が提起される。

国際社会が北米核交渉で韓国の仲裁の役割に期待をかけないようにされた兆候はあちこちで捕捉された。日本の産経新聞は、昨年10月「文政権は北朝鮮のスポークスマンなのか」というタイトルの論評で「北米会談の仲裁役を自任したムン大統領は南北首脳会談を経て、キム・ジョンウン、北朝鮮国務委員長の保護者の役割により集まっている」と批判した。

また、米国ブルームバーグ通信は「ムン大統領が国連でキム・ジョンウンのシニアスポークスマンとなった」は、タイトルの記事で、「ムン大統領は国際社会の懐疑を狙って北朝鮮が本当に核兵器を放棄しようとしていると確信を植えこもうとする」と批判した。仲裁外交を標榜した韓国政府の期待外の行動に少なからぬ寂しさがにじみ出てくる部分である。
(引用ここまで)

 今年も残すところあと10日。
 年末になったということもあって、今年のムン・ジェイン政権による外交、経済等の政策を総ざらいしてみようという企画がいくつか出ています。
 こちらの記事は対北外交のそれ。

 平昌冬季オリンピックをきっかけに一気に南北融和が進んで、4月には11年ぶりの南北首脳会談が行われ、さらに6月の米朝首脳会談が行われることを主導した。
 この頃のムン・ジェインはまさに「朝鮮半島事態の運転手は韓国だ」というものにふさわしい働きをしていましたね。
 まあ、それでもそれは早晩、行き詰まることは目に見えていたのですが。

 で、今年の後半は延々と対米で「制裁緩和を」と叫び続けることしかしていない。
 ヨーロッパに行っても「制裁緩和を」と叫んで「いや、非核化が先でしょ」ってにべもなく断られる。
 ASEANでも同様でした。
 「もう北朝鮮は非核化をはじめているのだから、段階的に制裁緩和をするしかない」とひとりだけ叫び続けて、中露だけがそれに乗ろうとしている。
 自由主義陣営はあくまでも「非核化が先」を譲ろうとしない。

 北朝鮮には非核化の意思がない、ということが今年を通じて理解されてしまったというべきか。
 もっとも近いはずのムン・ジェインも、北に対して「非核化を」という説得するわけでもない。
 「ムン・ジェインは北朝鮮のスポークスマンだ」と喝破されて終わり。
 見せかけの南北融和があっただけで、非核化の行動としてあったのはプンゲリの核実験施設での爆破ショーだけ。しかも、その実験施設の再稼働すら噂されている。
 けっきょく、年明けから事態はミリほども動いていない。
 「ムン・ジェインは運転席にいるけど、乗客はキム・ジョンウンも含めて誰もいない」というのが実際なのでしょうね。

ムン・ジェインが夢見る南北鉄道接続事業、調査してみたら「時速30kmで走るのが限界」の老朽化したものだった……

金剛山〜豆満江800凖監察峪速30kmで走って」(アジア経済・朝鮮語)
「京義線と一緒に東海線もよく見てきました。京義線とほぼ変わらない鉄道でした」

金剛山で豆満江まで東海線鉄道北側区間800辧南北共同調査に乗り出した韓国側調査団が10日間の調査を終えて17日に帰還した。

鉄道の状態は京義線と東海線がほぼ同じレベルで評価された。先に行われた京義線の調査で列車は約20辧60劼梁度で走った。東海線の一部区間の場合には、老朽化が深刻で列車が通うことができないレベルでもあった。 (中略)

共同調査団長であるイムジョンイル国土交通省鉄道建設局長は「鉄道の状態は、京義線とほぼ似ていて、過去に話したようにした30丗度内外で8日間800劼鮃圓辰討た」と述べた。続いて「特に路盤や今現在の軌道、橋、トンネルおよびシステムの分野を重点的に見てきた」と付け加えた。 (中略)

この他の区間は平均時速30卍度は出てくることが確認された。イム課長は「後の豆満江まで時速が30卅宛紊世辰拭廚箸掘嵳緜鼎篝仰鼎飽椶襪箸は、速度が速く出てくることができた」と語った。彼は「全体的に、京義線と大同小異の状態であるといえばよいだろう」とした。
(引用ここまで)

 南北鉄道の接続着工式を行うために、韓国側が京義線と東海線を調査をしてきた結果が出たのですが。
 老朽化した結果、時速30kmでしか走れない区間がけっこうある。
 ……それじゃあ、夢の韓国発ユーラシア旅行も、日本の物流を韓国が一手に握ることもできませんよ?
 さらにいえば老朽化した鉄道を韓国資本で修復するのも制裁違反。
 え、制裁は免除されたのじゃなかったかって?
 あくまでも免除されたのは共同調査部分まで。

国連制裁を一部免除=南北鉄道連結、進展も−韓国(時事通信)

 正直、着工式をやったあとになにができるのかっていうレベル。
 これまでも散々、北朝鮮側から「韓国はやるという言葉ばかりでなにも変わらない」と責め立てられていましたけども。
 南北鉄道でも「接続着工式」はできても、その後の工事はなにもできないって状況が続くでしょうね。
 そもそもアメリカは着工式自体にも制裁違反ではないかという疑念を抱いているという報道もありましたっけ。

 11月に予定されていた南北鉄道接続着工式がどうにかこうにか年内にできそう。
 でも、予定されていたキム・ジョンウンのソウル答礼訪問も有耶無耶のなかに消えている。
 米朝首脳会談は確実に年越し。
 北朝鮮はいつものようにポンペオ国務長官を叩き続ける。
 そんな中、38ノースは爆破したはずのプンゲリの核実験施設再稼働を示唆。

38ノース「豊渓里再稼働の可能性、排除できない」(東亞日報)


 そして、アメリカ軍はシリアからの撤退を決定。
 トランプ大統領は「ISISを叩いたので任期中にシリアに駐留する必要はもうない」と断言。
 ……さて、次に向かうのはイランなのか。それとも北朝鮮なのか。
 静かな中、状況が動き始めた……といったところですかねー。

韓国でのキム・ジョンウン人気が、ムン・ジェインへの支持率と一緒に下落……キム・ジョンウングッズを作ろうとした公共放送は社長辞任に追いこまれる

「韓国の青年に人気」北は宣伝するが…韓国の20代「金正恩に好感持てない」71%(中央日報)
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に対する好感度が2回目の南北首脳会談直後の5月末より7ポイント下落した。

特に20代の場合、金委員長に対する好感度が13%となり年齢別で最も低かった。

14日に発表された韓国ギャラップの世論調査結果で、全回答者1003人のうち24%(95%信頼水準に標本誤差±3.1ポイント)が金委員長に「好感を持てる」と答えた。

金委員長の好感度は3月の調査では10%にすぎなかったが、南北首脳のサプライズ会談があった5月末には31%まで上がった。

金委員長に「好感を持てない」と答えた割合も59%で5月の調査より4ポイント上昇した。

年齢別では20代で非好感が71%と最も高く、50代が63%、30代が56%、40代と60代以上が55%の順となった。
(引用ここまで)

 5月の歴史的な南北会談のあとには「キム・ジョンウンに好感を持てる」とした韓国人が31%にまで上昇したのですね。
 この数字、韓国の保守派にはかなりのショックを与えたという話です。
 その後、人気を当てこんで公共放送の子会社がキム・ジョンウングッズを販売しようとして糾弾されるなんてこともありましたっけ。

金正恩氏グッズ販売中止に 韓国「美化し過ぎ」と批判(産経新聞)

 けっきょく、販売中止になって子会社、親会社ともに社長が辞任に追いこまれたとのこと。

 この不人気化、北朝鮮が口だけ非核化に対応していない云々とかそういう話ではないのですね。
 単純に南北融和を推し進めようとするムン・ジェインへの支持率が低下していることが主因。

 20代からの好感度が特に落ちこんでいるのは、経済的な問題も大きいのでしょうね。

 ムン・ジェインはキム・ジョンウンを「若く礼儀正しい、誠実な指導者だ」というように演出し、なんとかして北朝鮮を「普通の国」であるかのように見せようとしているのですが。
 南北会談のどさくさで上昇させた支持率とともに、キム・ジョンウンの好感度も下落。
 経済政策の失敗がこんな風に外交にも影響してしまうのだから、政治というのは難しいものです。

韓国の大統領機がアルゼンチンのG20へチェコ経由で向かった理由 → 「北朝鮮訪問でアメリカから制裁対象になっていた」からだった……

9月に訪朝した韓国大統領機、米国の制裁対象になっていた(朝鮮日報)
 文在寅(ムン・ジェイン)大統領の専用機が「北朝鮮を訪問した飛行機は180日間(6カ月間)米国を訪問できない」という米国の対北朝鮮制裁の適用を受けていることが12日、分かった。これにより、南北首脳会談直後の9月24日に文大統領が国連総会出席・韓米首脳会談のためこの専用機で米ニューヨークを訪問した時は、「制裁の例外」を認めてもらう手続を取っていたことが確認された。外交消息筋は「米国と協議して特別許可を受ければ、米国を訪問できる。しかし、このような制裁免除手続きは1回ではなく、訪米のたびにする必要がある」と語った。

 ドナルド・トランプ米大統領は、北朝鮮に行ったすべての飛行機はそれから180日間以内に米国に入れないという内容の対北朝鮮独自制裁(大統領令13810号)に昨年9月署名した。この大統領令には特別許可を受ければ制裁を免除するという例外規定がある。文大統領の専用機が南北首脳会談のため9月18日から20日まで平壌に行き、その後ニューヨークを訪れたのは、このような例外規定と韓米間の協議があったから可能だったのだ。米政府関係者はこうした事実を認め、「北朝鮮を訪問した以上、韓国大統領の専用機も制裁対象に含まれる」と言った。韓国政府も、大統領府国家安全保障会議(NSC)、儀典室、外交部(省に相当)の北朝鮮核問題担当すべてが「制裁の例外を認めてもらう手続きが必要だ」との意見を出したという。

 しかし、米国は一度制裁免除を出しても、180日間の制裁期間中は訪米のたびに例外規定に従うよう要求してくるため、韓国大統領府内部では、「米国は韓国にこれほどまでのことをするのか」と不満の声が上がっているという。
(引用ここまで・太字引用者)

 ホントに制裁喰らってたのか……。
 G20でアメリカ経由ではなくチェコ経由だったのは「韓国の大統領専用機が北朝鮮訪問でアメリカから制裁対象になっていた」が正解でした。

 まあ、実際にアルゼンチンにチェコ経由で行くのって距離はさほど変わりませんが、わざわざ貿易風に逆らってヨーロッパに向かう意味がないですからね。
 帰りに寄るっていうならともかく。
 というわけで「給油」という口実も分からなくなってきました。なにもチェコである必要はどこにもありませんから。

 で、意味不明なのは「アメリカは韓国にこれほどまでのことをするのか」という不満の声が挙がっているという太字部分の話。
 例外規定を適用されて国連総会に出席できたのだから、今回もそのまま手順を経なくても適用すべきではないか、ということですね。
 これが「ウリ」なのです。
 法律や大統領令なんかは無視して、なによりもウリの都合を考えるべきっていう。

 なにしろ、韓国にとってはアメリカは朝鮮戦争で韓国を守った「血盟」なのですからね。
 普通に考えれば「北朝鮮に渡航した航空機はすべて制裁対象」で「例外規定はその都度適用」となっているのだから、何度であろうと期間内は例外規定をクリアしなければ渡米できない。
 でも、韓国の「ウリ」基準ではそうではない。
 融通を利かせて当然だというのが韓国の認識なのです。

 まあ、普通の国から見たらただの甘えなのですけどね。
 日本にも散々これをやってきて、その結果がアレ。なので日韓には「フラットなただの二国間関係」が必要なのです。

韓国メディア「南北宥和政策は周辺各国の地政学的な壁に阻まれている」……え、いまになってようやくそれなの?

Geopolitical obstacles remain tough challenge for Korea(聯合ニュース・朝鮮語)

 タイトルは「地政学的な壁にぶち当たる朝鮮半島のタフなチャレンジ」ってところでしょうか。
 この記事があるのは聯合ニュースの英語版だけで、日本版も韓国版もない模様。探し方が甘いかも知れませんが、まあとりあえず英語版でピックアップ。
 ざっくりと内容を書くと「ムン・ジェインは南北宥和政策を推し進めているが、周辺の大国である日米中露といった大国の利益に適うものでなければ成し遂げることは難しい」「そんな地政学的な壁にムン・ジェインの南北宥和政策はぶち当たっている」といったところ。
  具体的な事例もいくつか挙がってます。

 いや……いま、それ?
 えーっと、記事の日付は2018年の12月7日。先週ですね。
 先週になってようやくそこに思い至ったのかぁ。
 10月にはムン・ジェインのヨーロッパ歴訪において「北朝鮮非核化が最初、制裁緩和は後」という言葉でのタコ殴り状態がありました。
 11月には(韓国が無意識に下に見ている)ASEAN各国からも同様に言い渡されています。
 そこまで至ってようやく「世界との利益を調整しなければ朝鮮半島の平和は達成できない」というオピニオンが出てきたっていう……鈍感もここに極まれりっていう。
 南北首脳会談があったのが4月。米朝首脳会談があったのが6月。
 その年の年末になってようやく……ですよ。

 自分たちの価値を過大に見ているのか、それとも「大国は一切干渉してこないだろう」という過小評価なのか。
 実態とは裏腹に大統領が「運転席にいるのは韓国だ」と吠えられるくらいなので、自分たちの地位を「我々がやることに誰も文句はいえない」というくらいに過大に評価していたのでしょうけどね。

 まあ、書いていること自体は正論なのですが、あまりの呑気さにちょっと呆れたというか。
 韓国全体がこういう雰囲気なら日本を含めた周辺国は相当に苦労するな、という感じです。

世界史で学べ!地政学
茂木誠
祥伝社
2015/6/15

韓国大統領府「ローマ法王が北朝鮮訪問を確約した!」 → 法王庁「2019年の予定はもういっぱい」

VOA "フランシスコ法王、来年の北朝鮮訪問はない……予定ぎっしり」(ニュース1・朝鮮語)
Pope Unlikely to Visit North Korea Next Year, Vatican Says(VOA・英語)
フランシスコ教皇の2019年海外訪問日程に北朝鮮が含まれていないとVoice of Americaが8日(現地時間)報道した。

VOAはこの日、教皇庁の関係者の発言を引用して、法王の来年の海外訪問日程が既にいっぱいで、訪問先はすべての北朝鮮より訪問しやすい国だと伝えた。

この関係者は先月、VOAのコメント要請に「北朝鮮のような国を訪問することは容易なことではない」とし「多くの時間がかかる」と答えた。

また、昨年10月に教皇庁を訪問したムン・ジェイン大統領と交換の面談内容については、「ムン大統領の訪朝招請を口頭のみ伝えた」と確認して、「バチカン教皇庁側で多くの話をしていなかった」と説明した。
(引用ここまで)

 今年10月に行われたムン・ジェインのヨーロッパ歴訪はミリほどの光明も掴めずに失敗に終わりました。
 まず、反米的なイメージのあるフランスで「北朝鮮制裁緩和」を試みて失敗
 その後のASEMでもイギリス、ドイツの首脳と会談し、さらにEUの外務担当者とも会談してその全員から「非核化が先決で、制裁緩和はその後」という原則論を語られました。
 楽韓Webでは渡欧前に「まさかヨーロッパの国々に対して制裁緩和を働きかけるつもりじゃないよね」と語っていたのですが、そのまさかだったっていう。
 その後日談として「ヨーロッパの国家首脳のひとりは『ムン・ジェインは少しおかしな人だな』と語っていた」なんてのもありましたっけね。 

 そうして散々な結果に終わったヨーロッパ歴訪でしたが、唯一の外国得点はフランシスコ法王の北朝鮮訪問確定だ……とされていました。
 韓国大統領府のリリースによると「フランシスコ法王は『無条件に行く』と積極的に答えた」とされていました。
 韓国メディア、大統領府、与党である共に民主党のすべてが「ヨーロッパ歴訪の最大の成果は法王の北朝鮮訪問受諾だ」なんて語ってましたっけ。
 まあ、その直後に同じくVoAを通じて法王庁から「あれは行けたら行く、というていどの話」ってリークされちゃってましたけどね。

 で、今回は本格的に早期訪問を否定された、というわけです。
 まあ、当初の予想通りというか……案の定。
 それに加えていくつか韓国側の「法王の北朝鮮訪問はなし」というニュースを見たのですが、VoAの最後にある部分をどこも報じていないのですよ。

 VoAは最後の段落で「北朝鮮には重大な人権侵害がある」ということを書いています。
 そんな場所に法王が向かうことで正当化される危険性があるというわけですね。
 これを報道しないあたり、韓国メディアはムン・ジェインの意向に忖度しているのだなぁ……と感じますわ。

ビジュアル 新生バチカン 教皇フランシスコの挑戦
デイブ・ヨダー
日経ナショナル ジオグラフィック社
2016/2/23

ポンペオ国務長官、韓国閣僚に向かって「もう韓国が勝手な南北融和に走ることを許さない」と宣言

「韓国、もう単独行動はするな」 米国務長官、面と向かって不満表出(中央日報)
米国のマイク・ポンペオ国務長官が20日に発足した韓米ワーキンググループが「相手と相談のない単独行動をしないようにする」と明らかにした。 (中略)

ポンペオ長官が非核化と南北関係の速度に関する異見に対し、公開的かつ直接的に不満を表出したのは初めてだ。ポンペオ長官は20日午後(現地時間)、韓国外交部の李度勲(イ・ドフン)韓半島平和交渉本部長ら韓国代表団がスティーブン・ビーガン北朝鮮特別代表とワーキンググループ第1回会議のために国務省庁舎に到着した直後の記者会見でこのように明らかにした。南北関係と非核化努力の調整に向けて、韓国政府にどのようなメッセージを伝えたいかとの質問に「私はこれがどのように進行されるべきか、韓米の間の完全な合意があると考える」とし「ようやくその(調整)プロセスを公式化するワーキンググループを組織することになった」と述べた。

続いて「(ワーキンググループの発足で)我々は互いに異なることを言わないことや、相手が知らない、あるいは意見・考えを提供する機会を持てない状態では米国や韓国は単独行動しないことを確信できるようになった」と述べた。 (中略)

また、ポンペオ長官は非核化と南北関係の完全なカップリング(同調化)を韓国側に要求したと公開した。ポンペオ長官は「米国は韓国に対して、韓半島(朝鮮半島)の平和と北朝鮮の非核化が南北関係の増加量から遅れないことを保証するよう強く願っているとはっきりと伝えた」と述べた。さらに「米国はそれら(非核化と南北関係)を一緒に前進するタンデム自転車ようなものと捉え、重要な併行プロセスとみなしている」とし「ワーキンググループはそれらが今後も併行して続いていくことを確認するために作られた」と付け加えた。ワーキンググループが事実上、南北関係が非核化よりも前に進まないように調整する装置である点を繰り返し強調したといえる。
(引用ここまで)

 先月末くらいにこの協議体が設立されるという話が出たのですね。

韓米の溝があまりに深すぎて? 事前調整ワーキンググループ設置(中央日報)

 アメリカ側から急遽発表されたこともあって、いまひとつ狙いがクリアではなかったのですが。
 20日に初の会合が行われて、ポンペオ国務長官から直接「南北宥和は非核化とリンクさせるべきだ」と言われたとのこと。
 すなわち、「非核化がなければ南北融和もない」というアメリカの基本路線に従え、という話をされたのですね。

 つまり、このワーキンググループは韓国の突出した行動を止めるために存在するのだと。
 ヨーロッパ歴訪でも、ASEAN首脳会議でも失敗したにも関わらず、ムン・ジェインはいまだに年内の終戦宣言に固執しているようですし、同じく年内に南北鉄道接続の着工式を行いたいとしています。
 なんとかして中露の支援をテコに制裁緩和を狙っているのも間違いないでしょう。
 こういった暴走行為に対して、アメリカ側が韓国の担当者に抗議をするためだけにこのワーキンググループは作られた、というわけですよ。

 このままだと強行突破されかねない、という懸念がアメリカにあるのでしょうね。
 懸念というか、疑念というか。
 相当に強い物言いですよ、これは。もちろん、外交用語ですから角を丸めてはありますが。
 これでもまだ韓国は強行突破するつもりか、ということですね。
 韓国は日韓関係についで、米韓関係までほぼ全面的に打ち棄てるところまで来ているという認識で間違っていないはずですよ。
 本気でムン・ジェイン政権の間に在韓米軍撤退までありえる事態になってきたなぁ……。

米韓同盟消滅(新潮新書)
鈴置高史
新潮社
2018/10/17

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