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韓国が米軍原潜の寄港を「ムン・ジェインの反米意識」から拒絶 → 佐世保へ行き先変更……こんなこと本当にあったの?

米原潜の釜山入港、「韓国が難色」で取り消し(朝鮮日報) Web魚拓
韓国愚行…米原潜の釜山入港拒否、軍事同盟に致命傷 国際政治学者「米は韓国を見捨てるだろう」(ZAKZAK)
 米国の原子力潜水艦「バージニア」(7800トン)1隻が18日、釜山海軍作戦基地(釜山市南区)に入港しようとしたが、できなかったことが明らかになった。この原子力潜水艦は補給・休息のため釜山に立ち寄るとして韓国政府と協議していたところだった。

 政府関係者は「原子力潜水艦の入港前に韓米間で協議したが、韓国側が『北朝鮮に圧力となるメッセージを与えるのでないなら、入港しない方がいい』との意向を伝えたと聞いている」と語った。釜山ではなく、代わりに鎮海港(慶尚南道昌原市)に立ち寄るよう提案したが、米軍側は「それなら入港しない」と断ったという。
(引用ここまで)
 北朝鮮が「核・ミサイル開発」を強行するなか、朝鮮半島の平和と安全を守る潜水艦の入港打診に異論を唱えたとすれば、同盟国としてはあり得ない対応といえる。

 一方、韓国紙、東亜日報(同)は18日、「数日内に米原潜1隻が物資補給のために鎮海港に入港する」と報じた。

 元韓国国防省北韓分析官で拓殖大学客員研究員の高永チョル(コ・ヨンチョル)氏は「米韓同盟を大きく傷つける行為だ。昨年は、米国の潜水艦や原子力空母も釜山港に入っていた。文政権は北朝鮮や中国の顔色を見ており、スタッフが文大統領の本音を読みながら、デタラメな対応をしているのだろう。米国中心の国際社会は現在、北朝鮮に最大級の圧力をかけている。韓国が国際社会の足並みを乱すなら、米国が平昌五輪・パラリンピック終了後に、北朝鮮への軍事行動に踏み切る場合、韓国への外交的圧力を加える可能性がある」と分析した。 (中略)

 国際政治学者の藤井厳喜氏は「文政権は『米国とは本当の同盟国ではない』と内外に示すため、意図的に原潜の釜山入港に難色を示したのではないか」といい、続けた。

 「現在の青瓦台(大統領府)は、北朝鮮主導の南北統一が望ましい。米軍がいるから戦争が起きる−といった考えを持っている。今回の対応は『米韓同盟の空洞化』を示す動きだ。文政権は『自分たちが反対すれば、米国は軍事行動を起こせない』と思っているようだが、間違いだ。必ずしも韓国の基地を使う必要はなく、米国は必要ならば韓国の同意がなくても北朝鮮を攻撃する。米国は今後、重要な決断から韓国を排除するだろう。韓国を見捨てる方向に行くのではないか」
(引用ここまで)

 朝鮮日報の記事は1週間前のものでして。
 あまりにも衝撃的な話で、にわかには信じられない記事なのですよ。
 なので後追いの話とかもいろいろと探していたのですが、どうもヴァージニアの寄港を断ったという記事はこの朝鮮日報のもののみ。
 英語ソースでも探したのですが、朝鮮日報の英語版しかありませんでした。

 さらにいうと、朝鮮日報だけが後追いでいくつかこのニュースを実際にあったこととして扱っているのですが。
 そちらではヴァージニアではなく、ヴァージニア級テキサスがこのような扱いを受けたとなっています。ついでに佐世保に向かったということになっています。

 実際に佐世保にはテキサスが来ています。

 ただ、この記事によるとテキサスが佐世保にきたのは17日。
 いろいろと細部が整合してなくて「あーもー!」ってなっていたところなのですが、とりあえず朝鮮日報日本語版の掲載期限が今日までなのでピックアップ。

 ざっくりと全部丸めると、だいたいこんな感じ。

 ・ヴァージニア級原潜テキサスが17日頃、韓国の釜山港に補給・休息のために寄港を申し出た。
 ・韓国当局からは入港を拒絶された。
 ・韓国からは「人目につかない鎮海港ではどうか」と打診されたが、テキサスは拒絶。
 ・テキサスはその後、佐世保港を訪問。休息を得た。 

 ……うん、あり得ない。
 軍事同盟を結んでいる国同士が、設備・施設の問題以外の理由で寄港を断る。しかも、その理由が「人目につくから」っていう。
 自分の中の常識につきあわせてみたのだけど、当初はこんなことがあり得るのかっていう疑問があって取り扱わなかったのですが。
 佐世保にテキサスが来ていることからも実際にあったと見るべきなのでしょうね。

 のちほど扱う予定ですが、韓国空軍向けのF-35Aが3月にロールアウトするのだそうです。
 で、その行事に向けて韓国国防部長官がメッセージを送ろうとしていたのですが、それも取りやめになったとのこと。
 こういった一連の出来事から見てみると……本当にあったんだろうと判断するしかない。

 ムン・ジェインからの指示があったのか、それとも忖度があったのかは不明ですが。
 オリンピックに向けた南北会談あたりから従北・反米意識をまったく隠さないようになってきましたね。

韓国人に生まれなくてよかった
武藤正敏
悟空出版
2017/6/1

韓国の日常に使う道路の上に4トンのコンクリート塊……使い道は北朝鮮からの防御、ただし定期検査も耐震性もゼロ

頭上「巨大コンクリート」対戦車防火壁、安全ですか?(韓国日報・朝鮮語)
江原道や京畿北部地域の道路を走るとよく目にするのが対戦車防火壁である。対戦車防火壁は、有事の際崩して敵戦車の南下を遅延させるために軍作戦施設の道路の両側にコンクリートブロックを壁のように立てた「道路の落石」とトンネル形の「高架落石」が代表的だ。現在は京畿道の北部だけで100個以上設置されていることが把握される。

陸海空軍の先端兵器が総動員されている立体戦時代にこのような「昔ながらの」防火壁の戦術的実効性に対する疑問は、着実に提起されてきた。対戦車防火壁が集中的に設置された1970年代と80年代以降、ソウルに向かうバイパスが大きく増えたこともその効用性を疑わせる。「それでもないよりはましだ」は軍の論理を受け入れても、市民の安全と密接な道路の上の巨大コンクリートの存在に疑問は残る。

対戦車防火壁は「ソウルの強化計画」が策定された1970年代から80年代までの前方地域からソウルに向かう道に集中的に設置された。いくつかは再設置されたものもあるが、ほとんどが設置されてから30年以上経過している老朽施設である。坡州市の場合、市内合計53個の対戦車の防火壁の中、1980年代以前に設置されたものは41個、77%に達している。

コンクリート構造物は、時間が経つにつれて強度が弱くなる。アパートの再建築年数が30年であることを考えると、80年代以前に設置された対戦車防火壁の構造弱体化は、すでに深刻な水準に達したとみられる。車両通行時に発生する振動や荷重が長期間蓄積されたせいで、地盤沈下の可能性も提起される。パク・ジョングク市民安全監視センター代表は、「コンクリート強度が強ければ、部分的地盤沈下を耐えられるが、強度が弱くなって限界に達した場合、瞬時に崩壊してしまう」とし「経年が30年以上の対戦車防火壁の場合、非破壊検査を介してコンクリート強度と鉄筋腐食の程度を確認すれば事故を防ぐことができるだろう」と強調した。

しかし、対戦車防火壁は「セキュリティ設備」という理由で安全点検と管理の死角地帯で放置されている。道路施設を管理する自治体は、軍部隊所管として手をつけることができない。そして軍部隊には安全点検に興味がないようだ。韓国日報View&(ビュエン)チームが坡州と議政府、抱川一帯の対戦車防火壁20ヶ所以上を直接見てみると、コンクリートブロックと、これを支えた柱の角が腐食されて剥離したり、擁壁が割れ鉄筋があらわれるなどの管理不良が深刻だった。高架落石天井から水漏れが発生して構造物が毀損された場合もあった。「接近禁止」や「写真撮影禁止」など一般的な警告文ひとつなく、セキュリティ設備であるのかどうかすら疑わしいほどだった。国防部の関係者は「管轄部隊で作戦のある度に頻繁に目視点検しており、構造物の安全性を確認している」と明らかにしたが前方勤務経験者たちの言葉は違った。陸軍将校出身全某(45)氏は、「有事の際に備えた発破訓練のほか、安全点検というものをした記憶はない」と言い切った。

慶州と浦項地震の後、数人の専門家は首都圏の地震の可能性を警告しているが、対戦車防火壁には、耐震設計が適用されなかった。国防部の関係者は、「ほとんど古いうえ、有事の際崩す目的で設置されたため、耐震の概念自体がない」と述べた。

横1m縦1mの高さ2mのコンクリートブロックの重量は約4.6t、これ20僂慮さの柱の上にのせた道路落石の場合、「鉄筋接続のないピロティ」構造で地震に脆弱になるしかない。車両通行が多く、高架落石は大地震発生時に、より深刻な被害が懸念される。自由に上高価落石の場合、1日の通行量全国最大の25万台の車両がその下を通る。自由路高架落石は上・下り線それぞれ120t以上の荷重が載っているものと推定される。

防火壁の正面で車道が急に減る、自動車専用道路の上に建てられた柱により事故が頻繁に発生する。急ハンドルを切らなければ通過できない場合には、歩道をしっかりと確保していない防火壁を通る住民が命の危険を感じる場合もある。高速で走る大型車の衝突により、構造物が弱まる可能性もある。自由路高架落石天井に残っている傷が、これらの懸念を裏付ける。

交通事故や渋滞を引き起こして、前線画像など軍によってインストールされた対戦車防火壁についての苦情が絶えないが、悩むの自治体だけの役割だ。撤去や移転をしたくても、軍の非協力と予算の問題により、実行が容易ではない。京畿道庁関係者は「安全保障に関連する施設であるので軍の協力なしにはなにもすることができず、軍との協議がされた後であっても、予算全体を自治体が用意しなければならないために、実際には撤去や整備まで長い時間がかかる」と伝えた。

安保と現実の間を危険にさらしながら守ってきた対戦車防火壁は、体系的かつ合理的な管理が行われない限り、いつでも市民の安全を脅かすことができる。構造安全点検と撤去、移転など時代のニーズに応える、軍当局の前向きな姿勢変化が急がれる。
(引用ここまで)

rakuseki

 画像は韓国日報から。
 ああ、あの構造体はそのためのものだったのか……。バス移動をしてたときに2度ほど見かけて「なんだありゃ……橋じゃないっぽいし」と思っていたのですが。
 朝鮮戦争が再開された時に、北朝鮮の戦車を防ぐために4トン以上ものコンクリートブロックが落ちてくるという仕掛けなのですね。
 非常時に両側の支えを発破する、という代物でこれに類するものが100個以上韓国北部の主要道路にあるとのこと。

 朝鮮戦争でのT34戦車による侵攻というのは、おそらく韓国人・韓国軍にとってトラウマとなっているんじゃないかと感じます。
 当時の最新鋭戦車であるT34の前に敗退の上に敗退を重ねた苦い思い出があるのでしょう。
 主力戦車に対抗できるのは主力戦車だけなのに(現代戦では異なりますが)、当時の韓国には戦車が1輌もなかったのですよ。
 というか、朝鮮戦争開戦当初の韓国にはまともな軍備自体ありませんでしたしね。
 現在も韓国陸軍がパットン戦車を現役としていて戦車の数にこだわるのも、このあたりのトラウマが原因かなぁ……という気がしています。

 これらの対戦車防火壁はそういった韓国の事情を鑑みれば納得できる設備であるといえるのですが……。
 悪い意味でのメンテナンスフリー。しかも韓国で。
 これまでこれが落ちてきたというニュースは聞いたことがない(し、この記事でもそういった過去の事例を挙げていない。うちも知識として対戦車防火壁というものを知らなかった)ので、そういう事例はないのでしょうが。
 4トンのコンクリート塊が頭上にある、というのはこう……なんともいえない気持ち悪さがありますね。

ファンタジーゾーン オリジナルサウンドトラック Vol.1
SEGA
2014/3/26

技術移転不可に開発費不払い……韓国独自戦闘機のKF-Xが風前の灯火に

18兆ウォン規模KF-X事業の「3重苦」(文化日報・朝鮮語)
18兆ウォンを投入して2026年までに戦闘機120機を生産する韓国型戦闘機(KF -X)事業が相次ぐ悪材料に重大な節目を迎えている。

ムン・ジェイン政府に入って検察と監査院がKF -X事業初期の共同開発国であるインドネシア事業参加過程と関連した韓国航空宇宙産業(KAI)とインドネシア間の契約全般を調査中だ。さらにインドネシアの投資分担金未納に続き、米国防総省傘下の防産技術保護本部(DTSA)が戦闘機の技術海外流出などについて、KF -X事業関連輸出許可(E / L)の承認の問題を監視するなど、三重苦に苦しんでいる。

9日の防衛産業界によると、海外KF -Xビジネス航空技術企業(TAC)に参加している米国のロッキード・マーチンは、電子戦抗戦システム、燃料ポンプ、燃料管などの戦闘機の主要部品の技術移転に非協力的なので事業推進に困難を苦しんでいる。政府関係者は「監査院と検察は主契約者であるKAIのシステム開発会社の契約の過程、インドネシア事業への参加との契約プロセス全体の監査および調査を行うことを知っている」と述べた。

国会国防委員会キム・ジョンデ(正義党)議員によると、昨年、インドネシアが納付することにした1821億ウォンのうち1389億ウォンを未納したことが明らかになっており、事業推進に困難が加重されている。

キム議員は「KF -X研究開発投資の7兆5000億ウォンのうち、インドネシア政府が20%を投資することになっているが実際の契約は両国政府間のものではなく、インドネシアの公企業であるPTDiと韓国側システム開発企業であるKAIの間で締結された」と「インドネシアの分担金が期限内に納付されない場合、開発費の40%のコストをKAIが一手に引き受けるとされている」と述べた。

キム議員側は「KAIに来たインドネシアの技術者が、密閉空間で戦闘機の開発に関連する、しっかりとした技術教育訓練を受けられず、自国政府に不満を示したのが、昨年の分担金未納でつながった可能性が提起された」と明らかにした。

これと共に、米DTSAが今月末KF -X事業主契約者である国防科学研究所(ADD)を直接訪問しKF-X、インドネシア技術移転関連についてデューディリジェンスを準備していることが分かった。DTSAは、別の主契約者であるKAI訪問も要請して日程を調整していると伝えられた。

防衛事業庁は「DTSAのADD訪問は検閲ではなく、技術の保護に関連するステータス聴取のためのもの」とし「インドネシアの技術流出かどうかの調査については分からない」と釈明した。
(引用ここまで)

 みんなが大好き、韓国型戦闘機KF-Xのニュースの時間だよー。
 とりま三行。過去エントリ付きで。

アメリカから技術移転が進んでいない
インドネシアから金払われていない。
政府から前政権との癒着が絶賛調査中

 アメリカからは技術移転を渋られています。
 というのも、共同開発国であるインドネシアはイスラム教を国教とする国。イスラム陣営への技術流出が恐れられているのですね。
 一時期、インドネシア側のIF-Xに関してはモンキーモデルにするのではないかとの話もありました。
 ですが、インドネシア側からは「ちゃんと技術移転をしないのであれば開発費を負担することはできない」と開発費支払いを保留されている。
 ついでにいうと、開発主体であるKAIは前CEOがパク・クネに対して違法献金していた可能性が高いとされ逮捕。前CEO直属の副社長は自殺。
 経営陣は刷新されていますが、いまだに捜査は続いています。

 ……詰んでない?
 ちなみにKAIへの捜査以外はすべて事前に「これ無理ゲーだろ……」って言われていたものでした。案の定って感じでした。
 一応、AESAレーダーなんかはヨーロッパの企業から「技術協力」を受けて供与されるようですが、それらを統合するソフトウェアを本当に作れるのかという疑惑もあったりなんだり。

 なお、KF-Xが開発スケジュール通りに2026年までに完成せず、初期作戦能力を獲得できない場合、F-4・F-5の退役に間に合わずに100機単位での航空戦力欠如となることがほぼ決定しています。
 この場合、F/A-50を増産するのではないかという話になっていますけどね。まあ、F-16の中古をレンタルしてくるか、F/A-50の増産くらいしか手はないわな……。

 日和ってグリペンNG輸入とかにならないよう、技術大国である韓国の威信にかけてKF-X事業を存続させてもらいたいものです。
 そもそもムン・ジェインは「自主国防」を(駐韓米軍撤退させるために)政策前面に押し出しているので、「韓国の独自技術で作られる」KF-Xはそれに合致するはずなのですけどね。
 ムン・ジェイン政権にとって「積弊清算」と「自主国防」を秤にかけるとどっちが重くなるのかという、韓国ウォッチャーにとってはけっこうな面白ポイントではあります。

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これ以上やさしく書けない 戦闘機「超」入門
関賢太郎
パンダ・パブリッシング
2017/10/13

米戦略家ルトワック氏「北爆でソウルが犠牲になるのは自業自得」「いまこそ北爆すべき」と提言

南北会談で油断するな「アメリカは手遅れになる前に北を空爆せよ」(ニューズウィーク)
1月9日、韓国と北朝鮮による2年ぶりの南北高官級会談が行われているが、結果は今までと同じことになるだろう。北朝鮮の無法なふるまいに対し、韓国が多額の援助で報いるのはほぼ確実だ。かくして、国連安保理がようやく合意した制裁強化は効力を失う。一方の北朝鮮は、核弾頭を搭載した移動発射式の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を複数配備するという目標に向けて着実に歩みを進めていくだろう。

北朝鮮の過去6回の核実験はいずれも、アメリカにとって攻撃に踏み切る絶好のチャンスだった。イスラエルが1981年にイラク、2007年にシリアの核関連施設を爆撃した時のように。いかなる兵器も持たせるべきでない危険な政権が、よりによって核兵器を保有するのを阻止するために、断固として攻撃すべきだった。幸い、北朝鮮の核兵器を破壊する時間的余裕はまだある。米政府は先制攻撃をはなから否定するのではなく、真剣に考慮すべきだ。

当然ながら、北朝鮮を攻撃すべきでない理由はいくつかある。しかしそれらは、一般に考えられているよりはるかに根拠が弱い。北朝鮮への軍事行動を思い止まる誤った理由の一つは、北朝鮮が報復攻撃をしてくるのではないかという懸念だ。 (中略)

北朝鮮を攻撃すれば、報復として韓国の首都ソウルとその周辺に向けてロケット弾を撃ち込む可能性はある。南北の軍事境界線からわずか30キロしか離れていないソウルの人口は1000万人にのぼる。米軍当局は、そのソウルが「火の海」になりかねないと言う。だがソウルの無防備さはアメリカが攻撃しない理由にはならない。ソウルが無防備なのは韓国の自業自得である面が大きいからだ。

約40年前、当時のジミー・カーター大統領が韓国から駐留米軍を全面撤退すると決めた際(最終的には1師団が残った)、アドバイザーとして招かれた国防専門家たち(筆者自身を含む)は韓国政府に対し、中央官庁を北朝鮮との国境から十分に離れた地域に移転させ、民間企業に対しても移転のインセンティブを与えるよう要請した。

今からでも北朝鮮によるロケット砲やミサイル攻撃に備えた防衛計画を韓国が実行すれば、犠牲者を大幅に減らすことができる。支柱や鉄骨を使ってあらゆる建物を補強するのも方法の1つだ。3257基の公共シェルター(避難施設)に生活必需品を備蓄し、案内表示をもっと目立たせることもそうだ。当然、できるだけ多くの住民を前もって避難させるべきだ(北朝鮮の標的に入るおよそ2000万人の市民は、南へ30キロ離れた場所に避難するだけでも攻撃を免れられる)。

とはいえ、長年にわたってこうした対策を怠ってきたのが韓国自身である以上、最終的に韓国に被害が及ぶとしてもアメリカが尻込みする理由にはならない。北朝鮮の核の脅威にさらされているアメリカと世界の同盟国の国益を考えれば当然だ。北朝鮮はすでに独自ルートでイランなど他国に弾道ミサイルを売却している。いずれ核兵器を売却するのも目に見えている。 (中略)

インド、イスラエル、パキスタンの3カ国が核兵器を保有しているのは事実だが、今のところ破滅的結果を招いていない。3カ国は北朝鮮にないやり方で、自国の信頼性を証明してきた。北朝鮮のように、大使館でヘロインや覚醒剤などのいわゆる「ハードドラッグ」を売ったり、偽造紙幣で取引に手を染めたりしない。3カ国とも深刻な危機に見舞われ、戦争すら経験したが、核兵器に言及すらしなかった。ましてや金正恩のように、核攻撃をちらつかせて敵を脅すなどあり得ない。北朝鮮は異常だ。手遅れになる前に、アメリカの外交政策はその現実を自覚するべきだ。
(引用ここまで)

 去年から推しに推しまくっている戦略家であるエドワード・ルトワック氏のフォーリンポリシーへの寄稿。
 いわゆる「いまならまだ間に合う」という方向からの北朝鮮空爆論。
 ルトワックもさすがに地上戦への言及はない……というか、そもそも必要と考えていないようですね。
 著書の「戦争にチャンスを与えよ」にある北朝鮮対策のチャプターは示唆に富んでいます。一読の価値あり。

 ルトワックは「ソウルが砲撃されるのはやむなし」と見ているというのは興味深いところ。
 以前からアメリカの対アジア政策におけるCSISの影響力はかなりのものがあります。
 たとえば慰安婦合意はCSIS上級副理事長のひとりであるマイケル・グリーン氏がオバマ大統領にアドバイスした結果として生まれたものではないかと楽韓Webでは考えています。
 ルトワックもCSISに所属しています。
 この「ソウルが砲撃されるのは自業自得」という意見はなんらかの形でトランプ政権に伝わっていると見ていいでしょう。
 ……しかし、「地下シェルター」が商店街になっているなんてことまでよく知ってるなぁ。

 で、最後の段落になる「インド、イスラエル、パキスタンが核を保っているのは事実だが、彼らは核を使った恫喝などしたことはない。しかし、北朝鮮は違っている。彼らは異常だ」というのは楽韓Webでも何度か書いてきたことですが。
 国家元首が核で周辺国を脅し、兄を暗殺し、叔父を処刑している。
 そんな国に核兵器を持たせたままでよいのか、という観点からの議論はあって然るべきだと思いますね。

戦争にチャンスを〜とどちらも一読おすすめ。
中国4.0 暴発する中華帝国 (文春新書)
エドワード・ルトワック
文藝春秋
2016/3/18

【韓国の反応】「防御型空母ってなんだよ……」→ 自衛隊がいずも型改修+F-35Bで空母所有へ

日本、護衛艦「いずも」を空母に改造検討へ(ニューシス・朝鮮語)
日本政府が26日、海上自衛隊最大級の護衛艦「いずも」を戦闘機の離着陸が可能な空母に改造することについての検討に入ったと時事通信が報じた。

改造が完了すると、海上自衛隊としては初めて空母を保有することになる。
海上自衛隊は出雲が空母に改造された場合、短距離離陸・垂直着陸が可能な米軍の最新鋭ステルス戦闘機F35Bを艦載機として運用することを想定している。
これは、米国と日本の協力を強化して挑発行為を繰り返す北朝鮮はもちろん、海洋進出を強化している中国の脅威に対抗するための目的であると思われる。

日本政府の公式立場によれば、専守防衛という観点から、攻撃空母や大陸間弾道ミサイル(ICBM)、長距離戦略爆撃機の保有は認められない。
政府はこれを受け、いずもを空母に改造しても攻撃ではなく、防御型空母と位置付けすること、既存の立場に反していないと判断したと思われるが論争が予想される。
(引用ここまで)

 これ、レーダーが強力でかつステルス性能の高いF-35B数機をAWACSの代わりに最前線にぶちこんでデータリンクで水平線の向こうまでイージス艦の索敵能力を広げるって話ですよね。たぶん。
 でないと取得数が10機っていう数の意味があまりない。攻撃手段としてはあまりにも中途半端な数です。
 で、軽空母の護衛艦としてイージス艦を出して、かつ攻撃もイージス艦から行うっていうシステムになるんじゃないかな。
 攻防でそれぞれ1隻のイージス艦が付随するという感じですかね。当然、水面下には潜水艦も随行するのでしょう。小規模だけども空母打撃群を構成するというイメージ。
 かつ「攻撃をF-35Bにはさせない」ということで「専守防衛」の建前はぎりぎり保たれる。

 F-35Bだけをまず取得して、滑走路の短い空港しかない島嶼部に置いちゃってもいいですしね。
 この運用の仕方なら中国の島嶼侵略への対抗手段としては最適解である気がします。

 韓国でもかなり興味を持たれているニュースのようで、コメント数は600を超えています。いくつか他のニュースもあわせて見ると……

「防御型空母ってなんだよw」
「イ・ミョンバクの4大河川事業なんてやらなければ空母2隻買えてるのに」
「独島艦(韓国の強襲揚陸艦)を改修して我々も空母を持とう!」
「いずも型は最初からそのつもりで建造してたんだろ」

 といったようなものが多数。意外と落ち着いているイメージ。いくつか「韓国に領土的野心を……」っていうコメントも散見できますが……まあ、いつものことなのでスルーしてます。

最強 世界の空母・艦載機図鑑
坂本 明
学研プラス
2017/8/23

ティラーソン長官「アメリカの北朝鮮侵攻後、38度線以南に撤退すると中国に確約している」

Tillerson to North Korea: 'We're ready' to meet 'without precondition'(ABC News・英語)

 ひとつ前のエントリはとりあえずティラーソン国務長官の発言についての見解をまずは書こうという形で仕上げてます。
 で、同じ講演でこんな話もしているという気になった部分があるのでご紹介しておきましょう。
 ABCニュースの最後の2段落だけを抄訳しています。
また、ティラーソン長官は北朝鮮事態が進行した場合の中国との関係にも言及した。
両国は北朝鮮体制が崩壊した際の核の扱いについて協議済みであり、中国の懸念材料となっているアメリカの駐留について、北朝鮮侵攻後には38度線以南に撤退することを確約していることを語った。

また、長官は中国は大量流入が危惧される北朝鮮難民についても独自の対応策を取り始めていることも明らかにした。
(引用ここまで)

 戦後の体制について中国の憂慮を取り除くことで、地政学的な不安定性を中国が被るようなことはないと保証しているわけですね。
 アメリカの同盟国=駐留基地がある国=韓国によって統一された朝鮮半島と国境を接しないで済むように配慮する、ということです。
 戦後すぐか、キム王朝崩壊後に一定の体制ができるまでなのかは分からないけども、アメリカは38度線以南に撤退するとの確約ができている。
 もう、これ完全に中国との第二次朝鮮戦争についての細かい打ち合わせができているってことですよ。

 ティラーソン長官の「前提条件のない対話」って言葉だけに注目すると見誤るのですが。
 その意味すること(前エントリ参照)と、その他の言葉を合わせて見ると方向性はまったく変わっていない……というかむしろ開戦に向けての進捗が明らかにある。

 ムン・ジェインが「朝鮮半島での戦争は許さない!」と言っている状況で、頭越しに中国とアメリカで戦後体制までの折り合いがついてしまっているようですね。

ちょうど今日出た本。著者は元自衛官。読んでみるか。
北朝鮮がアメリカと戦争する日 最大級の国難が日本を襲う (幻冬舎新書)
幸田洋二
幻冬舎
2017/12/13

ティラーソン国務長官の「前提なしで対話しよう」という呼びかけは、開戦の近さを知らせる最終ベルだった

U.S. Is Ready to Talk to North Korea ‘Anytime,’ Tillerson Says (ブルームバーグ・英語)
「前提条件なしで北と対話」 米国務長官発言を評価=韓国大統領府(聯合ニュース)
ティラーソン米国務長官が12日の講演で北朝鮮との対話に関し、「前提条件なしで対話する用意がある」と述べたことについて、韓国青瓦台(大統領府)の朴洙賢(パク・スヒョン)報道官は13日、「北が挑発と威嚇を中断し、対話に復帰すべきだという米国側の立場を重ねて強調したものと評価する」とのコメントを出した。

 朴報道官は「韓米両国は対話の扉を開いておき、北の対話への復帰を促し、これと関連したさまざまな方策について緊密に協議してきた」と説明。「韓米両国は北の核を容認しないという原則を堅持し、平和的な方法の完全な核放棄という目標達成に役立つなら、さまざまな形の接触が可能との立場」とした。
(引用ここまで)

 ティラーソン国務長官の講演で「それでは前提条件なしで対話をしよう」という話が出た。
 韓国大統領府が「ティラーソン国務長官の発言を評価」というように、「対話派」が力を持ったかのように報道されていることが多いのですが。
 これまで「対話の前提条件は核廃棄だ」といっていたものを、まったく条件をなくして話しあおうと言い出した。アメリカは大きく開戦から後退した、と捉えられているのですが。
 断じて違います。
 もうここまで「対話派」が追い詰められたということ、なのです。

 これ、言葉を本来のものにするのなら「これで北朝鮮に手を差し伸べるのはもう最後だから、耳をかっぽじってよく聞け」ってことなのです。
 「こちらは『対話』を呼びかけた。しかも、『前提条件なしの対話』だ」という話ができるようになってしまったのです。
 ポーズとして「我々は最後の最後まで対話を呼びかけた」という形式を作られてしまった。
 本当に最後の最後の局面です。
 ここでこれに乗らなければ……「じゃあ、しょうがない」というところに来たのが現状です。

 ティラーソンには解任云々の話が出ていますが、それであっても公の席で政権の意向とは異なる話はしませんし、できません。
 閣僚というものはそういうものですし、実際にブルームバーグの記事にも「トランプの視点は変化していない」というホワイトハウス報道官サラ・サンダースの言葉が書かれています。
 基本方針はなにも変わっていない、とも。

 国連事務次官が北朝鮮を訪問し、この火曜日に帰ってきました。もちろん、なにも成果はなし。
 あとはもう1回くらい、安保理による決議があれば条件としては充分ですかね。

本書をはじめとして鈴置高史氏の著作が半額セール中。
孤立する韓国、「核武装」に走る
鈴置高史
日経BP社
2016/10/25

韓国メディア「日本がロシアにイージスアショアで圧力を受けているぞ、中国に圧された韓国みたいに!」

韓中THAAD葛藤に似ていく日露の地上型イージス配備をめぐる対立(中央日報)
ロシアが日本の弾道ミサイル防衛(BMD)体制強化を理由に極東地域の軍備を増強している。

ロシア軍が日本との領有権紛争地域であるクリル列島(千島列島)に地対艦ミサイルを配備するなど、急速に戦力を補強していると朝日新聞が12日、報じた。

ロシアは日本が北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に対応するために導入を決めた地上型SM3迎撃システム(イージス・アショア)を問題にしている。ロシア軍制服組トップのゲラシモフ参謀総長は11日、日本防衛省で小野寺五典防衛相と会い「この装備は米軍が管理している。そのことについて心配がある」と述べていた。

ロシア側は先月の日露外相会談でも不満を露わにした。ラブロフ外相は河野太郎外相に「東アジアの安全保障が変化する」と述べて、イージス・アショアの導入撤回を求めた。

ひとまず日本側は「米軍ではなく日本の自衛隊が自ら運用する」とし「ロシアを含め周辺国に脅威を与えるものではない」とする立場だ。 (中略)

一部ではイージス・アショアの導入をめぐり対立している日露が韓中のTHAAD(高高度ミサイル防衛体系)の葛藤と似た様相を呈しつつあるとの指摘が出ている。日本政府が2023年に導入する方針を打ち出しているため、実戦配備する時までロシアとの綱引きが続く見通しだ。

これに先立ち、安倍政府は日本全域をカバーするためにイージス・アショア2機の導入を決めた。陸上自衛隊が運用する予定で、秋田県秋田市の新屋演習場と山口県萩市のむつみ演習場が配備予定地として検討されている。山口県は安倍首相の地方区(下関市・長門市)が位置する場所でもある。
(引用ここまで)

 別にロシアがミサイル防衛に反感を持っているのは日本に限ったことじゃありません。
 今年の3月にも「新型ミサイル防衛システム」に対して懸念を表明しています。
 この時点ですでにイージス・アショアの導入構想はあったのですよね。

‪ロシア、日本のミサイル防衛に懸念 3年ぶりの防衛相会談で‬(ニューズウィーク)

 ミサイル防衛って攻撃側からしてみると面倒なのですよ。
 攻撃してみるまで実際の効果は分からないし、かといってその効果を確かめるために攻撃するわけにもいかないし。
 軍事では「相手の言っているスペックをまずは丸呑みした上で対策を考える」というのが基本原則です。
 たとえば「新型マルチロール戦闘機○○の最高速度はマッハ3で〜」と言われたら、そのスペックを丸呑みして対策を考える。
 地対空ミサイルなのか、空対空ミサイルなのか、戦闘機による格闘戦なのか。
 まあ、そうやって対策を考えるのが普通。

 そんな中、ミサイル防衛は防衛兵器だからこそ対抗策がつらいという問題があるのです。
 本来、弾道ミサイルは完成さえしてしまえばシンプルで対費用効果の高い兵器であったのに、ミサイル防衛に対抗しなければならなくなったために多弾頭化等々の対策を練らなければならなくなった。
 実際の撃墜確率も分からない中で、費用が高くなってしまう。
 イスラエルのアイアンドームが使われたシーンを見ても、そこそこ撃墜できるのは間違いないようですしね。

 こうして文句を言われたら逆に「おお、効いてる効いてる」ってなもんですよ。
 ミサイル防衛システムがあることで抑止力が高まるという効果が出ているということですから。
 対策がしにくいから撤去しろって言われているのも同然です。
 それでも防衛相会談なんかをしておくのは大事。対等な外交関係をキープしなければいけませんからね。

 さて、この記事だとまるで日本とロシアの間でも、中韓間にあった問題を再演するかのように書かれていますが。
 韓国にとってTHAADの配備が問題だったのは中国に文句を言われて主権放棄にも等しい「三不の誓い」を立ててしまったこと。
 韓国は中国経済に大きく依存していたからこそ、そういう事態に落ち込んでしまったわけで。
 「ひとつのバスケットに卵を詰め込むな」という分散投資の原則は、こんなところでも通用するという話でもありますね。
 日露関係にはそういった依存性はありませんから、三跪九叩頭とかしなくても大丈夫。
 韓国とは違って。

 おっとそんな中、今日からムン・ジェインが訪中。
 どんなハプニングがあるんでしょうかね。

マイナス金利にも負けない究極の分散投資術
朝倉 智也
朝日新聞出版
2016/6/7

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