楽韓Web

韓国に関する話題を面白おかしく、韓国の文化背景を含めて解説してしまうサイトです。

イ・ミョンバク

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韓国政府が資源外交でクズのような鉱山・油田しか買収できなかった理由とは?

「資源外交残酷史」決定版……4000億ウォンを費やして一度も採掘できず(KBS・朝鮮語)
[記者] 鉱物資源公社が設立51年で歴史の中に消えます。
政府は、今年末までに鉱害管理公団と統廃合することに今日決定しました。
10年前、負債比率100%を下回る堅実な公企業でしたが負債比率6,900%に達しており、今では完全な資本蚕食状態です。

その理由は、やはり資源外交でした。
鉱物公社は5兆2000億ウォンを注ぎ込んで5000億ウォンを回収しました。
代表的な失敗事例は、メキシコとマダガスカルの両方の鉱山です。
とてつもない損害が発生している状況です。
しかし、この二つの鉱山はそれさえも事情が異なっています。 4000億ウォン以上投資しても、一度の採掘すら行われていないのです。
KBS特別取材チームは資源外交残酷史の決定版と言っても過言ではないこの事例を分析してみました。チョンセベ記者です。

[レポート] 2011年には、鉱物資源公社はメキシコのサントドミンゴ銅鉱山買い取りを最終決定します。 購入額は2,500億ウォン。

当時の理事会の議事録をKBSが単独入手し見みました。
ある社外取締役が「鉱山を買うことだけに汲々としていないか」と指摘すると、担当役員は、事業化調査が行われていないプロジェクトと告白します。
最小限の経済性検討もなかったわけです。 「採鉱計画の算出根拠が微弱である」、「今後投資額の調達の過程で問題がある」といった内部評価も無視されました。

韓国鉱物資源公社の職員/音声変調:「私達が政府の政策の変化に応じて激しく浮沈させられています。なぜこのように我々の主要な目的でないもの、なぜ得意な分野ではなく、不得意な分野に集中をしたのか……」

資源自主開発率を高くするという当時の政府による強い圧力によって、最小限の合理的議論も省略されたという話です。

それでは現場実態調査はどうだったのだろうか?
確認の結果、サントドミンゴ現地では課長級以下の従業員2人がわずか2日間の間に調査を進めただけです。

キム・ギョンリュル/参与連帯執行委員長:「政権最高位層は、いわゆる犯人の役割をしていた公機関の機関長などが責任を負うべきだと考えているようです。(鉱物公社側)このようなものは完全に上の責任、命令を受けたという理由だけで責任を回避できるかというと……難しいと思われます」]

鉱物公社はサントドミンゴ鉱山投資のためのカナダの会社「キャップストーン」の株式も取得したが、ここでも1500億ウォンを無駄に費やしました。
監査院は、すでに4年前にサントドミンゴ鉱山投資の損失を懲戒するよう監査結果を出したが、鉱物公社は、従業員2人に注意を下すのにとどまっています。
(引用ここまで)

 楽韓Webが資源外交に注目していたのは「いつか絶対に明らかになる」「その明らかになった状況はとってつもなくひどいはず」という確信があったからなのです。
 その暴露が10年後になるか、20年後になるかは分かりませんが「韓流エンタメ館が面白そうだ」と直感したときと同じような予感があったのですよね。
 ムン・ジェイン政権の成立、そしてイ・ミョンバクの逮捕で一気にそれが収穫できそうな状況ですね。

 イ・ミョンバク政権は高騰する資源に対して「資源自主開発率を20%以上にせよ」と大号令をかけたのですよ。
 当時、WTI原油価格が100ドルを上回ろうかという時期で、中国の「資源爆買い」が話題になっていましたね。
 これからもどれだけ高くなっていくか分からないというような時期で、人によってはWTI原油価格200ドルなんて予測もしていたほど。
 逆にいえば当時はどの国にとっても鉱山や油田、ガス田は金の卵を産む鶏だったというわけで、わざわざ海外に売り出すようなものであれば「ワケあり」のものしかなかったというのは当然のことなのです。
 クズのようなものを高値掴みするしかなかったわけですよ。
 日本はこういった状況に懲りているので、資源価格が安くなったときに出物を買収するということができるようになったのですが。

 その一方で韓国での大統領命令は勅命と同じ。「資源を確保せよ」といわれたらその通りにするしかないのです。
 断れば社会的な死しか待っていません。であれば遵守するしかないのですが……。まあ、いかんせん記事を見て分かるようにチェックも雑。
 遵守したところで次期政権かその次で逮捕されるという運命しか待っていないのですけどね。

 まあ……どっちにしても98%が水しか出てこない油田を4兆ウォンで買わされている時点でお察しくださいって感じです。

石油と日本―苦難と挫折の資源外交史―(新潮選書)
中嶋 猪久生
新潮社
2015/5/29

韓国の保守派が「ムン・ジェインは『積弊清算』の名の下に国を滅ぼす気か」と叫ぶ……それが目的ですよ?

【寄稿】文在寅政権の積弊清算、国を台無しにする気か(朝鮮日報)
 文在寅(ムン・ジェイン)政権が発足して10カ月が過ぎたが、韓国社会の話題は依然として「積弊清算」に集中している。長年の弊害や問題を意味する「積弊」を正すことに異議を唱える人はいない。しかし、積弊清算が現在のように一過性の司法処理主体で進めば、社会全体にもたらすメリットよりデメリットの方がはるかに大きいはずだ。

 まずは公務員が地に身を伏して動かない消極的態度に陥るのは火を見るより明らかだ。 (中略)

 政策に理解が足りない民間人が公務員の過去の業務について調べ、上司の指示で動いた先輩職員がひどい目に遭っている。それを見た公務員が責任を持って働くことを期待できようか。四大河川事業、海外資源開発など国策事業に関与したという理由で不利益を与えれば、公務員をさらに委縮させるだけだ。

 経営危機に直面する造船・自動車だけでなく、近く金利が上昇することで経営難に直面する企業の処理問題を含め、思い切った構造調整が求められる局面だ。それなのに、公務員が委縮していれば、成果など上げられない。生ぬるい対応の末、後で一気に構造調整に踏み切れば、経済危機を招きかねない。 (中略)

 最も懸念されるのは社会の分裂だ。積弊清算という名分の下、社会の指導層がこれほど処罰されるのは、1987年の民主化以来ではないか。財界のエリートから公職者、軍人に至るまで大半が国家のために働いてきた人々だ。相次ぐ召喚と家宅捜索、逮捕状執行で社会全体が混乱している。

 検察は韓国で最高の秀才が集まった集団だ。頭が良い上に万能の剣を持っている。彼らがその気になれば、誰もそこから泳ぎ出すことは難しい。その矛先は大胆になり、3人の歴代大統領を狙っている。3回続けば、通常は「慣行」になったことを意味する。

 検察が今回も成功すれば、大韓民国には歴代大統領で礼遇を受ける人物が全くいなくなる。韓国にはそれほどの度量しかないのか。文化大革命を起こし、数十万人を殺し、中国を20年以上後退させた毛沢東について、トウ小平が「全ての人に功罪がある。過ちだけで評価してはならない」と述べたのとあまりに対照的だ。 (中略)

金大棋(キム・デギ)元青瓦台政策室長
(引用ここまで)

 言っていることは正論。
 元大統領は死人以外一人残らず告発される。
 大統領の下にいた人間も多数が告発される。そんな国を誰が尊敬するのだろうか、という話。
 ただ、このキム・デギという人物、イ・ミョンバク時代の大統領府政策室長ですね。
 言ってみれば自身が「積弊勢力」として認定されかねない人物であるからこそこういう話をしているという面もあるのでしょう。

 なにしろ大統領命令の教科書編纂に携わったというだけで、官僚でも告訴すべきとしている政権ですから。
 もはや誰が告発されても不思議じゃない。
 公務員にはなりたがっても、官僚になりたがる人間はいなくなるんじゃないでしょうか。 
 まあ、ムン・ジェイン政権はここから永久に左派政権が続くようにして、復讐の連鎖を断ち切ろうとはしていますけどね。保守勢力を根こそぎ倒せば政権交代もなくなり、こうした話もなくなることでしょうよ。

 さて、コラムにあるようにこれから資源外交と4大河川は精査がさらに進んで、「イ・ミョンバク鳴り物入りで行われた事業」であるということから徹底的にやり玉に挙げられることでしょう。
 特に4大河川事業は韓国名物天然抹茶ラテを産んだものとして今年は例年にないほどに激しく糾弾されるはずです。
 パク・クネ時代から「22兆ウォンの無駄遣いだった」と糾弾されてきたほどでしたから。

 資源外交には韓国の悪徳が詰めこまれていると予言していますが、それをやりこめるためにそれ以上の悪徳を晒すことになるのではないかと楽しみにしています。

大統領を殺す国 韓国 (角川oneテーマ21)
辺 真一
KADOKAWA / 角川書店
2014/3/10


韓国政府が4兆ウォン以上かけて買収したカナダの油田、出てくる原油の98%が水だった……

水が98%、原油は2%のハーベスト……「油田ではなく井戸」(MBC・朝鮮語)
イ・ミョンバク政府の時、2009年には韓国石油公社が買い入れたカナダのハーベスト社油田です。
古い精油施設を含めて買収価格は4兆5千億ウォンがしました。
現在ハーベスト社の油田は、どのような状態なのか。

石油専門用語では「ウォーターカット」が平均98%。
ウォーターカットは、原油のうち水の割合を意味します。
つまり、収穫から生産される全原油中98%は水であり、残りの2%だけが石油というのです。 (中略)

買収当時はどうだったのだろうか?
ハーベスト買収直前の2009年に収穫の油田を評価した報告書です。
油田のあちこちで原油中の水の割合が99%に達しているという表現が登場します。
キャリア30年の海外油田の専門家には、レポートの解釈を依頼しました。

海外油田開発の専門家(30年のキャリア)「90%以上の油田がすでに限界点を過ぎている。ですから、いくら新技術を投入しても採掘コストがかかりすぎて得られる原油から利益が得られないという状況です」

2009年に買収当時にも、すでに水カットが80〜90%水準と推算されて限界に達した油田。
ウォーターカットが98%に達した現在では油田ではなく「井戸」と言っても過言ではありません。
この遺伝評価報告書は、さらに石油公社の依頼で作成されたものです。
つまり石油公社も油田の状態を知りながら追加金まで払って、物乞いするかのようにハーベスト社油田を買収したのです。

海外資源開発は、イ・ミョンバク元大統領の主要な関心事でした。

イ・ミョンバク元大統領「私は就任当初から資源外交の重要性を継続して強調してきました。

李明博政府時代の大統領府は、知識経済部などを通じて海外資源事業を直接把握してきました。 (中略)

4兆5千億ウォンもの資金を投入して無理に引き受けたハーベスト、疑惑の視線は結局イ・ミョンバク元大統領に傾いています。
(引用ここまで)
 イ・ミョンバクによって主導された資源外交の中でも、カメルーンのダイヤモンド鉱山についでひどいとされていたのが、カナダのハーベスト社買収。ペルーの大統領から「あれは買うな」とまで言われた石油会社と丙丁つけがたいひどさ。
 買収金額の1/100の値段で買い戻されてましたね。
 パク・クネ政権時代にすでに買収当時の石油公社社長が告発されていました

 投入資金が半端じゃないのですよ。
 ハーベスト社とその子会社のNARLも含めて41億カナダドル。当時の金額で4兆5000億ウォン。
 これが完全な失敗に終わったのです。出てくる原油のうち98%が水。2%が石油。原油というか、石油風味の水じゃないですか。

 資源外交がスタートした当初から「購入する資源の20%を韓国政府の持つものから調達するのだ」というようなかけ声があったのですね。で、資源であれば「どんな種類でも、どんな額でも」というような形で買収していった。中身なんてどんなものでもよくて、とにかく資源と思えるものが市場に出てたらなんでも買うという方式。
 そりゃまあ、山師たちのおいしいおやつになったことでしょうよ。
 当然、キックバックやらリベートやらでイ・ミョンバク政権の周囲にいた人々も潤ったことでしょう。
 4兆5000億ウォンって。

 ムン・ジェインの仇敵として逮捕されたイ・ミョンバクですから、もう微に入り細に入りほじくられること間違いなし。資源外交を延々と追ってきた楽韓Web的にもいろいろとおいしい話が見れそうです。

石油の帝国
スティーブ・コール
ダイヤモンド社
2014/12/18

イ・ミョンバク逮捕で「韓国の悪徳」が詰めこまれた資源外交にメスが入る模様……被害額は数兆円クラスになる?

数十兆が消えた「資源外交」……受けた損失額はMBポケットに?(ハンギョレ・朝鮮語)
李前大統領が110億ウォン台賄賂、340億ウォン台の秘密資金造成疑惑で拘束されたが、この前大統領と彼の側近をめぐるさまざまな不正疑惑はまだ残っている。代表的なのが、当時の国策事業として推進されたが数十兆ウォンの損失を残した海外資源開発事業である。この前大統領政権1年目、2008年から韓国石油公社、韓国ガス公社、韓国鉱物資源公社歳ところが推進した海外資源開発事業は、なんと170個に達する。

23日、産業通商資源部によると、資源開発という名目の事業者に43兆4000億ウォン(2017年6月末基準)が投資されて13兆6000億ウォンの損失が発生した。今後も不良資産を売却したり、正常化するために追加投資されるお金が残って損失額はさらに増えるしかない。ここで公企業と一緒について行った民間企業が2014〜16年た損失だけでも8549億ウォンに達し、ファンドも平均収益率が-25.8%を記録した。

特に投資はもちろん、投資資産を処分する過程さえ非常識なので、彼らの損失額が、李明博前大統領側に流れたことがあるという疑いさえ出ている。代表事例が石油公社が買収したカナダの石油会社ハーベストだ。石油公社は、2009年年の石油・ガス生産鉱区とオイルサンド鉱区を保有しているハーベストを4兆5500億ウォンで買収した。前例のない超大型事業であったが、交渉開始(2009年9月9日から)から最終契約までにかかった時間はわずか44日だった。ハーベスト側の要求に一緒に購入した精油施設の日(NARL)は、1973年に完成した後、ダウンタイムや火災が度重なった「問題の施設」であるが、現場調査一度なく買収し、3年ぶりに1兆ウォンを超える損失を見て売った。キム・ソンフン工事副長は、理事会の議決も経ずに2009年10月22日の収穫引数契約書に署名した。石油公社から経済性評価報告書を依頼されたメリルリンチはわずか三日目に、レポートを作成して、引数の妥当性を作ってくれたが、当時メリルリンチ韓国支店常務がこの前大統領の執事として知られているギムベクジュン前青瓦台総務企画官の息子であることが知られている疑惑はより大きくなった。拙速引数にチェ・ギョンファン、当時の知識経済部長官の役割が何だったかなどはまだ謎として残っている。
(引用ここまで)

 日本で資源外交にもっとも注目しているのが楽韓Webであるといっても過言ではないでしょう。
 早々にカテゴリに登録していたくらいですから → カテゴリ:資源外交
 当初から「絶対に汚職の温床になっている」という確信があったので、マスコミでピックアップされる度に扱ってきたものです。
 イ・ミョンバク本人がどうこうというよりは、周辺の人間に餌として与えられたのではないかという話になるでしょうね。

 韓国で両班らの王である大統領たるもの、周囲の人間を富ませなければならないのですよ。
 それが韓国の成功者の常であり、そうでもしないと「なんのためにオレたち(ウリ)はおまえを支えたと思っているんだ!」と糾弾されることになる。
 ムン・ジェインが労働組合に配慮している、あれほどグダグダで潰すか圧倒的なリストラが必要とされていた大宇造船海洋を年初に視察したほどです。
 個人的にはパク・クネはそれが少ない大統領だと思っているのですが。

 カメルーンのダイヤモンド鉱山はインサイダー取引に使われたもので、かつダイヤモンドなんて一粒もない鉱山だったためにオチが早くつきましたが。
 それ以外も2014年の時点でほぼ敗退が決まっているものばかり。 
 韓国の悪徳が詰まっているような話になることは間違いなく、韓国社会そのものを描くことになるでしょうね。非常に楽しみです。

結局、世界は「石油」で動いている
佐々木 良昭
青春出版社
2017/9/1

パク・クネに続きイ・ミョンバクも逮捕、有罪なら懲役10年以上が確定する理由とは

李元大統領の逮捕状発付 「証拠隠滅の恐れ」=韓国地裁(聯合ニュース)
韓国のソウル中央地裁は22日、巨額の収賄や横領などの容疑で検察が請求した李明博(イ・ミョンバク)元大統領(76)の逮捕状を発付した。 (中略)

 地裁は、李容疑者が逮捕状の発付可否を決める審査への出席を拒んだことから、検察の令状請求書と意見書、弁護人の意見書などを検討する書面審査を実施。「証拠隠滅の恐れがある」などとして発付を認めた。

 李容疑者は約14の事案について収賄、横領、脱税、職権乱用などの容疑が持たれている。

 一つは、大統領在任中(2008〜13年)に情報機関の国家情報院(国情院)から7億ウォン(約7000万円)の特殊活動費を受け取った収賄容疑だ。検察は国情院資金の受け取りの窓口役を担った金伯駿(キム・ベクジュン)元青瓦台(大統領府)総務企画官を収賄罪で起訴した際、起訴状に李容疑者を「主犯」と記載した。

 李容疑者はまた、検察が李容疑者の実質所有と見なす自動車部品会社「ダース」の米国での訴訟費用60億ウォン余りをサムスン電子に肩代わりさせたり、財界人などから賄賂を受け取ったりしたとされ、疑われる収賄額の合計は114億ウォンに上る。

 このほか、大統領就任以前の1991年から2007年にかけダースを利用して裏金をつくり総額350億ウォンを横領した疑い、国家機関にダースの米国での訴訟を支援させた職権乱用の疑いなども持たれている。
(引用ここまで)

 予想されていたことですが、イ・ミョンバクも逮捕されました。
 全斗煥、盧泰愚、パク・クネに続いて4人目の大統領経験者の逮捕。
 主たる逮捕要因は収賄となっています。

 記事中にあるように総額で100億ウォンを越える収賄が疑われています。
 1億ウォン以上の収賄については「特定犯罪加重処罰法」が適用されます。特定犯罪加重処罰法は懲役10年以上の有期刑か無期懲役。
 というわけで有罪になれば最低でも懲役10年が確定しているというわけですね。
 いまイ・ミョンバクは76歳ですから、獄死も覚悟しないといけないレベル。
 ちなみにパク・クネへの地裁での求刑が懲役30年となっているのも、同法の適用があったからです。
 収賄額から見ても求刑は20年以上、判決は15〜18年ってところですかね。

 イ・ミョンバクは現代建設を大きく成長させ、会長にまでなったことからノ・ムヒョンによってガタガタにされた経済を建て直すことが期待された「経済大統領」と呼ばれていたものでしたが。
 もはや韓国経済自体がボロボロで手直しは難しい状況にまで追い込まれていたこともあって、どうにもできませんでしたね。
 もうひとつ、財閥系企業の会長職を経ていたことから、すでに巨万の富を稼いでいるのでクリーンであることも期待されていたのですが。
 韓国の大統領は「国家元首兼行政の長」という強大な権力を持っているがために、汚職をせずにはいられない立場にあるのです。
 汚職をしないと周囲が許さないとでもいうべきか。
 この汚職をしないといられない構造については今週末にでもちょっと書きましょう。

大統領を殺す国 韓国 (角川oneテーマ21)
辺 真一
KADOKAWA / 角川書店
2014/3/10

ムン・ジェイン陣営が「ノーベル平和賞」を求めるのには理由がある

李明博元大統領の逮捕状請求 21日にも可否審査=韓国(聯合ニュース)
文大統領ノーベル平和賞推進委員会結成へ…トランプ・金正恩の共同受賞も推進(中央日報)
巨額の収賄など李明博(イ・ミョンバク)元大統領の在職中(2008〜13年)の疑惑について捜査している韓国の検察は19日、収賄容疑などで李氏の逮捕状を請求した。大統領経験者で逮捕状を請求されたのは全斗煥(チョン・ドゥファン)氏、盧泰愚(ノ・テウ)氏、朴槿恵(パク・クネ)氏(公判中)に次ぎ4人目。逮捕状が発付されれば、大統領経験者が同時期に2人収監されることになる。 (中略)

 収賄が疑われる金額は、大統領在任中に情報機関の国家情報院(国情院)が青瓦台(大統領府)に上納した資金やサムスングループが肩代わりした自動車部品メーカー「ダース」の訴訟費用など、110億ウォン(約11億円)台に上る。

 また350億ウォンに上る裏金作りなどさまざまな疑惑が取り沙汰される「ダース」について、検察は李氏の実兄が会長だが、実質的な所有者は李氏であると判断した。

 逮捕状の請求について、検察は李氏の収賄容疑の額だけで100億ウォン台に達するなど事案が重大なことや、客観的な物証があるにもかかわらず、李氏がほとんどの疑惑を否認しているほか、関係者の取り込みなど証拠隠滅の恐れがあること、李政権時代に国情院の資金を受け取った金伯駿(キム・ベクジュン)元青瓦台総務企画官が逮捕され、その件の主犯とされる李氏の逮捕状を請求しないのは公平性に欠けることなどを考慮したという。
(引用ここまで)
大韓民国職能フォーラムは20日、職能フォーラムの会長団など30人余りが集まり「文在寅大統領ノーベル平和賞推進委員会」を結成し、初めての発起人会議を行う予定だと19日、明らかにした。彼らは5月8日、国会憲政記念館で文大統領就任1周年記念式を開催して推進委創立大会を行う。

彼らは文在寅大統領をノーベル平和賞に推薦する一方、ドナルド・トランプ米大統領、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長など3人共同受賞も共に推進すると明らかにした。

職能フォーラムのチョン・イルボン常任会長は「北朝鮮の核実験と弾道ミサイル発射で差し迫った韓半島(朝鮮半島)の戦争危機を文大統領の積極的な仲裁で対話局面に導いた」とし「平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)の成功的開催と女子アイスホッケー合同チームの成功で人類の普遍的価値である平和の大切さを全世界に発信した」として推進委発足の趣旨を説明した。
(引用ここまで)

 現大統領は国民(の一部)が集まって「ノーベル平和賞候補だ!」と称える。
 その一方で元大統領には逮捕状請求となる。
 コントラストが面白い。

 ムン・ジェイン支持派はなにかといっては「ムン・ジェインにノーベル平和賞を!」って話をするのですよ。ろうそくデモを主導したからとかいう話でもありましたし。
 ムン・ジェイン本人も「韓国人はノーベル平和賞に相当する」みたいな薄らぼけたコメントをしていましたっけ。
 このノーベル平和賞を希求していることには、ひとつの大きな要因があるのではないかと思われます。

 今回、イ・ミョンバクへ逮捕状請求が行われました。
 全斗煥以降の大統領で退任後に逮捕状が発行されなかった大統領は3人います。金泳三と金大中、そしてノ・ムヒョン。
 金泳三は国をIMF管理下にたたき落としたということで評価は散々。いまでも「国を売った」だのなんだの言われています。
 ノ・ムヒョンは「逮捕状の発行」こそされませんでしたが、その寸前に自死を選んだというだけ。

 唯一、まともな晩年を過ごすことができたのは金大中くらいなものですが、これはノーベル平和賞を受賞したことと無関係ではないでしょう(参考エントリ:韓国の金大中ノーベル平和賞記念館に行ってみた結果)。
 とはいえ、金大中は大統領就任以前の人生が波瀾万丈すぎて、晩年を静かに過ごせたと言ってもプラスマイナスゼロくらいの感じですけども。 

 というわけで、ムン・ジェインはいまから退任後の保険作りをしているともいえるでしょう。
 後に覆せないくらいの実績を積み上げることができれば、退任後も安泰だということです。おそらく退任後の8年は革新政権が継続するでしょうが、その後はまだ分からない。
 がんばって保守側を殲滅することで報復すらできないようにしていますが、どうなるかは分からないのが実際。
 そういう意味においてノーベル平和賞があれば、退任後も安全だと考えている……少なくともそういう側面があるのは間違いないと思います。

 候補となる理由として挙げられている「朝鮮半島を戦争危機から対話局面に導いた」っていうのは、大きく揺り戻す可能性があると思いますけどね。

韓国現代史 大統領たちの栄光と蹉跌 (中公新書)
木村幹
中央公論新社
2008/8/25

ムン・ジェインによる報復でイ・ミョンバクが逮捕寸前→検察の取り調べは14時間にも!

李明博氏も被疑者に…「帝王的大統領制」が招いた不幸の歴史(朝鮮日報)
李明博前大統領14時間検察の調査終了... 調書検討した後帰宅(マネートゥデイ・朝鮮語)
 法曹界によると、李氏は情報機関の国家情報院(国情院)や、サムスンをはじめとする企業などから110億ウォン(約11億円)台に上る不正資金を受け取った疑いで検察の捜査を受けている。検察は取り調べで、李氏が資金の受け取りの事実を認識していたか、また、李氏の兄が会長を務め、裏金作りなどさまざまな疑惑が取り沙汰される自動車部品メーカー「ダース」の実質的な所有者が誰なのかを追及する見通しだ。

 収賄は1億ウォンを超えると特定犯罪加重処罰法が適用され、有罪になれば無期または10年以上の懲役と法定刑が非常に重い。このため、起訴された場合の量刑に決定的な影響を与える収賄疑惑の認否を巡り、検察と李氏側は一歩も引かない攻防を繰り広げると予想される。
(引用ここまで)
100億ウォン台収賄などの疑いを受ける李前大統領(77)に対する検察の調査が14時間で終わった。この前大統領は、調書のレビューを終えた後、帰宅するとみられる。

ソウル中央地検14日午後11時55分ごろ、この前大統領の調査を終えたと述べた。この前大統領はこの日午前9時23分ごろ、ソウル瑞草洞ソウル中央地検庁舎に到着し、午前9時50分ごろから本格的な調査を受けた。 (中略)

この前大統領が受けている疑いはすべてで20件以上となっている。大統領選挙を通じて選出された2007年末から在任中の2012年まで、側近などを介して渡されたものと思われるお金の合計100億ウォン台に達する。ドナーまたはフォワーダ別△三星グループ約60億ウォン(ダース米国訴訟費用)△イ・パルソン前ウリ金融持株会長22億5000万ウォン△国家情報院、17億5000万ウォン△対歩兵グループ5億ウォン△キム・ソナム前セヌリ党議員4億ウォンなどだ。このほか、たくさんの300億ウォン台の秘密資金造成に関与してダースの米国企画の国家機関を動員したなどの疑いもある。
(引用ここまで)

 楽韓Webではこれまでうまいこと取り上げるタイミングを取れなくて報じられなかったのですが、イ・ミョンバクが逮捕寸前の状況となっています。
 昨日の昼から検察に聴取されて、それが14時間にも及ぶというちょっと尋常じゃない事態になっているのですね。

 容疑は収賄。サムスン財閥等から110億ウォンに及ぶ不正資金があったのではないかということを捜査しているとのこと。
 また、イ・ミョンバクの実兄が会長、長男が社長をしている自動車部品製造企業の「ダース」が実際にはイ・ミョンバクが経営者なのではないかとの疑惑があり、そのあたりについても調べられているとのこと。
 いくつかの疑惑はすでに検察が調査していて、嫌疑なしという結論が出ているものもあるのですけどね。
 ムン・ジェイン政権になってから再捜査が行われているものもあります。
 たとえばコメント部隊云々に関しては元国家情報院長に執行猶予つきの有罪判決が出て終結しています。
 でも、コメント部隊に関しても再調査されているのですね。
 ソ・ギョンドクはその煽りで「あいつもイ・ミョンバク一派だ!」として吊し上げられたわけです。
 一事不再理の原則? そんなものは韓国にはありませんよ。事後法で有罪になる人間がいるのですから、一度終結した案件でも蒸し返すのが当然です。

 ムン・ジェインはパク・クネを打倒する形で大統領になったものの、直接的にはイ・ミョンバクを憎んでいるのは間違いありません。
 ムン・ジェインとノ・ムヒョンは同じ事務所の先輩後輩弁護士であり、ノ・ムヒョンが政界入りしてからも盟友であったのですよ。
 そして、その盟友たるノ・ムヒョンに対して捜査の手を向かわせたのは間違いなくイ・ミョンバクであり、その死の責任を問うつもりなのでしょう。
 いつまで経っても政治報復が極端な形で行われて、止むところをしらない。
 世間の「保守を叩け!」という風潮もあって、特に今回は極端な形で行われていますね。
 まあ……こうして、保守を根切りしてしまえば、報復合戦もなくなるということかもしれません。
 その国は「大韓民国」ではなくなっているかもしれませんが。

韓国大統領列伝 権力者の栄華と転落 (中公新書)
池東旭
中央公論新社
2002/7/25

駐日韓国大使、韓国首相が口を揃えて「天皇訪韓を! 日韓関係の雪解けのために」とか言い出している危険性

駐日韓国大使、天皇訪韓について「韓日関係に大きく寄与するだろう」(中央日報)
李洙勲(イ・スフン)駐日韓国大使が赴任を控え、記者団を交えた懇談会の席で天皇の訪韓について肯定的に評価した。

25日、李洙勲大使は明仁天皇の訪韓に関して「韓日関係の改善に大きく寄与するだろう」としながら「必ずそうなってほしいという願いがある」と述べた。

続いて「天皇訪韓問題は、天皇が日本を象徴的に代表する方なので指導者と言えるが、そのような方が韓国を訪問すれば韓日関係を雪解けのように溶かすことに大きく寄与していただけるのではないか」と付け加えた。

また「私が日本に行き、そのような良いことが起こるような政治的環境と雰囲気づくりに努力しようかなと思う」と述べた。

一方、文大統領の年内の訪日に関しては「大統領に会って『日本に来るべきです』と申し上げたところ、大統領は『何か日本に行けない理由でもあるだろうか。いつでも行けるとも』と答えた」と伝えた。

李大使は今月31日、東京に赴任する予定だ。
(引用ここまで)

 先日、朝日新聞のインタビューで韓国の首相であるイ・ナギョンが「退位前に訪韓を」と述べていましたね。

 両国関係の雪解けになるだろう、みたいな話をしていましたが。
 このイ・ナギョンは東亞日報の記者時代は東京特派員であり、議員時代には韓日議員連盟の幹事長等を務めたということで知日派とされている人物です。
 かつてそうだった、というだけで現在の日本の空気を知っているわけではないのですね。

 イ・ミョンバクの天皇謝罪要求発言があり、それに対して宮内庁からは「これで訪韓は100年遠のいた」という非公式なコメントがありました。
 イ・ミョンバクのあの発言があった上で訪韓するということは、訪韓時にはそうすることを求められているという解釈をせざるをえない。

 2015年には朝日新聞の世論調査で「天皇が韓国を訪問することに賛成ですか、反対ですか」という質問があって、賛成が39ポイント、反対が42ポイントでした。
 朝日新聞の世論調査ですらこの数字。
 日韓関係の雪解けのためなんていうことへの代償としては、払う犠牲が大きすぎるのです。
 かつ国民のコンセンサスも得られていない。

 万が一事態があったら、取り返しのつかないことになるのです。
 アメリカ大使ですら傷つけられるあの地でなにかあったら……と考えただけで寒気がします。
 日韓両国のために天皇陛下の訪韓なんてないほうがよいのですよ。

日本一やさしい天皇の講座 (SPA!BOOKS新書)
倉山 満
扶桑社
2017/5/31

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