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韓国に関する話題を面白おかしく、韓国の文化背景を含めて解説してしまうサイトです。

ノーベル症

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韓国人「ノーベル文学賞また不発……ろうそく革命は世界で賞賛されているはずではなかったの?」

【コラム】国連で詩を朗読、文在寅大統領の平和ボケ演説(朝鮮日報)
ニューヨークで紹介されたろうそく集会のビデオ... 文大統領「ノーベル平和賞値する」(聯合ニュース・朝鮮語)
ノーベル文学賞、15年常連高銀、期待感の中、また不発(YTN・朝鮮語)
 文在寅(ムン・ジェイン)大統領による9月21日(現地時間)の国連基調演説は、まるで一編の詩を朗読しているかのようだった。演説は「国連は人類の知性が生み出した最高の制度的発明品」という出だしで始まり、半分を過ぎた辺りでは「北朝鮮の核とミサイル問題で北東アジアの緊張が高まりを見せれば見せるほど、戦争の記憶と心の傷は明確となり、平和を切望する心臓は苦しみを覚えつつ脈を打つ所、それが2017年9月現在の韓半島(朝鮮半島)大韓民国」と述べた。「キャンドルデモ」と「平昌五輪」に触れる部分では、詩的表現が絶頂に達する。「私は、平昌がもう一つのキャンドルとなることを願ってやみません。民主主義の危機的状況を前に、大韓民国の国民はキャンドルを手にしました。このように平和の危機的状況を前に、平昌が平和の光をともすキャンドルとなることを信じてやみません」

 文大統領は昨冬のキャンドルデモを「最も美しくて平和的な方法で民主主義を勝ち取った」ケースとしながら、「キャンドル」という単語を10回も使用した。こうして成立した政府の代表として国連の舞台に立ったという自負心も、ひしひしと感じられた。しかし、そのキャンドルを果たして世界の人々がどれくらい理解し、そのキャンドルを平昌五輪と連結させることで、どのようなメッセージを投げ掛けることができるのか、疑問だった。平昌五輪を通じて韓半島に平和をもたらすということが、韓半島の危機的状況に対応する韓国政府の戦略とでも言うのだろうか。
(引用ここまで)
米国大西洋協議会(アトランティック・カウンシル)の主催で19日(米国東部時間)、ニューヨークイントレピッド海洋・航空・宇宙博物館で開かれた「2017世界市民賞」の授賞式では、ムン・ジェイン大統領を誕生させたキャンドル集会の映像が参加者の目を引いた。

国際協力・紛争解決の分野の世界的な研究機関である大西洋協議会が主催したこの日の授賞式で、大統領府は、世界市民賞を受賞するムン・ジェイン大統領の紹介映像を候補時代の就任後100日間た主な場面で満たした。(中略)

ジャスティン・トルドーカナダ首相、中国出身のピアニストランランなど受賞者の中、ムン大統領は受賞所感で「私たち国民は、「ろうそく革命」で、世界の民主主義の歴史に希望を作った」と話した。

自分を「ろうそく革命で生まれた大統領」と表現したムン大統領は「平和の力を見せてくれて、民主主義の危機に希望を提示した「キャンドル市民」こそノーベル平和賞を受ける資格がある」と強調した。
(引用ここまで)
今年は例年より受賞の期待感も高かった。
高銀詩人が韓国の民主主義を象徴するキャンドル集会に積極的に参加して民主主義を熱望している文章を書いてきたからです。
実際、英国最大のべってぃんぐサイト「ラドブルックス」で4位に上がったし、有力候補に迫ったという報道まで出てきたこともあり、切なさがより大きかった。
(引用ここまで)

 韓国国内からノーベル文学賞をコ・ウン詩人が受賞することに対しての期待が異常なほどに高まっている、それは「ろうそく革命」を世界が賞賛していると信じ切っている韓国人にとっての念願だからだ、という話を先日書きました。
 ついでにその念願が日系人の受賞で潰えるというのは実に面白い構造だとも書きました。


 どうやら正解だったようですね。
 ムン・ジェインを先頭にして、韓国社会は「すべての世界が『ろうそく革命』を賞賛し、羨望している」というように思いこんでいるようです。
 自分たちはノーベル賞に値するほどの行動を起こし、そして世界はそれを賞賛すべきだ。
 いや、むしろ賞賛している。
 だから、高銀詩人はノーベル賞を受賞すべきだ。
 いや、受賞しなければならない。
 韓国国内の気分としてはこうだったのでしょう。

 ムン・ジェインは世界市民賞という賞を受賞して先月の国連総会での訪米時に、その授賞式に出席したのですね。
 で、「ろうそく革命を起こした韓国市民こそがノーベル平和賞を受賞する資格がある」と堂々のコメントを残したのです。
 このこともこの空気を醸成するのに一役買っている感じです。
 ニュースのコメントもたいそう盛り上がっていまして。

・「そう! キャンドル革命!」
・「世界が私たち韓国人を認めたのですね! みんなが素晴らしいし、誇りです!」
・「我々国民が誇らしい! ムン・ジェイン大統領も誇らしい!」
・「見た? アメリカもムン・ジェイン大統領を認めた!!」
・「誇らしい私たちの国の大統領ムン・ジェイン大統領!」

 とまあ、大変な盛り上がりでした。「世界が認めた『ろうそく革命』とムン・ジェイン」ってところですかね。

 なお、この大西洋評議会によって与えられる世界市民賞ですが、去年の受賞者のひとりは安倍総理となっています(笑)。


 えーっと……誇らしいですね?

話に「オチ」をつける技術
山田周平
ゴマブックス株式会社
2015/10/15

韓国人が「今年こそコ・ウン詩人がノーベル文学賞を取る!」と異常なほどに期待していた理由を考えてみた

韓国メディア、韓国詩人のノーベル文学賞受賞に期待感(中央日報)
ノーベル文学賞受賞者が5日午後8時(日本時間)に発表される。欧州現地ではグギ・ワ・ジオンゴ氏(ケニア)、村上春樹氏(日本)、マーガレット・アトウッド氏(カナダ)の3人の受賞の可能性が最も高いと見られている。韓国人詩人の高銀(コ・ウン)氏と中国人作家の閻連科氏がその後に続く。

高銀氏は当初10番人気だったが、ノーベル文学賞受賞者発表日が決定した2日に順位が上がった。順位の上昇を受け、韓国メディアも高銀氏のノーベル文学賞受賞に期待を表している。 (中略)

韓国のある出版関係者は「今年は高銀氏には最後で最高の機会になるかもしれない」とし「韓国の民主主義を代弁するろうそく集会に積極的に参加し、民主主義を取り戻すための作品を出したのが最も大きな理由」と分析した。
(引用ここまで・太字引用者)

 ノーベル文学賞はちょっと面白い結果になりましたね。
 コ・ウン詩人でもなく、村上春樹でもなく、日系イギリス人のカズオ・イシグロが受賞。これについてもあとで書きますが、今回はこちらのほうで。
 
 なんか今年は韓国国内で異常なほどにコ・ウン推しだったのですよ。ブックメーカーで10位でも「賭けの倍率はこうなっているが、受賞が期待される」とか。4位に急上昇したときは「もうこれで受賞決まった!」くらいの勢いでした。
 去年までは盛り上がるといっても、近隣の役所が「ノーベル文学賞ノミネートおめでとう!」みたいなプラカードを掲げてしまうくらい。メディアも季節の風物詩として取り上げるけど……という感じだったのです。
 今年はなんというか「コ・ウン詩人こそが取るべきだ」という韓国からの圧力を感じてました。
 去年は海外に高飛びしていたコ・ウン詩人も、今年はKTウィズで始球式をしてしまうほど。

 その盛り上がりの理由が分からなくて非常に気持ち悪かったのですが、この記事の太字部分でようやく疑問が晴れました。
 韓国人は「ろうそく革命」を世界から評価してもらいたくてたまらなかったのです。
 「ろうそく革命」に参加したコ・ウンがノーベル文学賞をもらい、韓国社会とともに評価されて大団円を迎えるべき、というような気分があったということなのでしょう。
 世界が韓国を賞賛する。それは韓国人にとっての願望そのものですからね。

2012紳士の国

 名誉革命、米独立革命、フランス革命に次ぐ世界4大革命を形成する「ろうそく革命」。偉大なる革命を世界中が賞賛し、その参加者でもあり革命を称える詩集「千万のろうそくの海」を出版したコ・ウン詩人がノーベル文学賞を獲得する。
 こんな妄想が韓国人の中にできていたのでしょう。
 まあ、その野望は見事に潰えたわけですが。それも日系人の受賞というオチで。

ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち
青月社
青月社
2015/7/1

韓国社会が今年もノーベル賞で大騒ぎ。「医学賞が取れないのは臨床に偏りすぎだから」「化学賞には候補がいるぞ!」「高銀詩人はプロ野球で始球式」

ノーベル生理学医学賞美3人... 韓国は今年もない(ニュース1・朝鮮語)
韓経:韓国人から受賞者は出るか…ノーベル化学賞の発表に期待(中央日報)
ノーベル文学賞D-1 ... ケニアのシオンオ・韓国高銀など「競合」 (世界日報)
韓国もソウル大学生命科学部キム・ビトネリ教授などの研究者がノーベル生理学医学賞受賞に近接することができる学者に挙げられているが、それでもノーベル賞無風地帯に残っている。 (中略)

韓国がノーベル生理学医学賞候補にも上がることができない理由は、基礎医学分野が弱いためとの指摘が出ている。政府は、国内の基礎医学質を高めるために、2004年の医学専門大学院を導入し、基礎医学専攻を多く排出しようとしたが、実際の医学修士・博士統合課程の志願者は、少数に過ぎない。韓国が臨床医学の分野があまりにも発展が大きくなされており、比較的基礎医学への関心が低下することがしかないというものである。
(引用ここまで)
2017年ノーベル化学賞候補に成均館(ソンギュングァン)大学化学工学・高分子工学部の朴南圭(パク・ナムギュ)教授の名前が上がり、故金大中(キム・デジュン)大統領(平和賞)に続く2人目となる韓国人ノーベル賞受賞者の登場に関心が集まっている。 (中略)

この日の発表が特に関心を集める理由は、2014年の劉龍(ユ・リョン)基礎科学研究院研究団長以降、初めて韓国人が候補に入ったためだ。

毎年、論文が引用された優れた研究者を分析し、ノーベル賞受賞が有力視されている学者を選出してきたクラリベイト・アナリティクスは、ことしのノーベル化学賞有力候補に朴教授を挙げた。

朴教授は固体型ペロブスカイト(Perovskite、灰チタン石)の研究の先駆者に挙げられている。次世代太陽電池の材料として脚光を浴びているペロブスカイトは、液体型という理由で太陽電池素材には向かないという評価をこれまで受けてきた。

だが、2012年に朴教授が固体型ペロブスカイト太陽電池を開発して関連研究が大きく増えた。
(引用ここまで)
4日、スウェーデンアカデミーによるとノーベル文学賞の発表は、韓国時間で5日午後8時行われる。昨年、米国の歌手ボブ・ディランにノーベル文学賞を受賞した波乱とは異なり、今年は第三世界の有力作家が受賞の栄光を受けるという見通しが支配的だ。 (中略)

韓国の詩人コウン(84)は、4位にランクされた。2018年には登壇60年を迎える高銀は韓国の代表的詩人として有名である。1986年から2010年までの合計30冊に発刊されたヨンジャクシ「万人譜」は、2000年代以降、有力なノーベル賞ノミネートに選ばれている。海外メディアは「万人譜」について「歴史の流れと無関係であると認識されている疎外された群像たちからこそ透徹し強靭な人生の姿勢を垣間見ることができる」は、好評を相次いで出している。
(引用ここまで)

 ノーベル医学生理学賞を獲れなかったのは、臨床ばかりで基礎研究をしてこなかったから。
 ……まあ、確かに韓国における医療の風景っていうのはそういうものなんでしょうが。
 もっと分かりやすく言えば拝金主義だから、ですよね。
 医療がどうこうとかではなくて、お金が稼げる手段だから医者になっている。
 ソウル大学に受かるよりも、少し落ちた大学の医学部に入ることが重要な国ですから。

 で、まもなく発表予定の化学賞については韓国人に候補者がいるといるということで、えらい数の報道がされています。
 たまたま中央日報の日本版であったのでこっちをピックアップしましたが、このパク・ナムギュという教授の名前で検索すると、NAVERにあるニュースだけでも10件や20件じゃ効かない騒ぎです。
 期待されている、というか韓国社会そのものが自然科学部門のノーベル賞を渇望しているのですねぇ……。
 事後になってから「韓国がノーベル文学賞を取れないのは韓国語が優美すぎるからだ」みたいな言い訳をしないことを願ってますよ。
 獲れないことで国賊みたいな扱いを受けたり、ネチズンがノーベル委員会に文句をつけるようなことがないといいですね(棒読み)。

 で、いつものコ・ウン詩人が10位前後から4位にまで急上昇したということで「今年こそ受賞できるのかも!」と期待が吹き上がっています。
 先月末には韓国プロ野球の始球式をされたそうで。

始球式で投げるコウン詩人(聯合ニュース)

 今年84歳だそうですが、かくしゃくとされていますね。マウンドのだいぶ前から投げていますが、これはしかたがない。

ノーベル経済学賞 天才たちから専門家たちへ (講談社選書メチエ)
根井雅弘 / 荒川章義 / 寺尾建 / 中村隆之 / 廣瀬弘毅
講談社
2016/10/11

韓国人「秋はノーベル賞で胸焼けの季節……日本人が取ればさらに心痛は深まる……」

ノーベル賞胸焼け(国民日報・朝鮮語)
空には入道雲が漂って野原には豊かな穀物が収穫を待っている。ノーベル賞は、秋に与えられる人類の知性への収穫だ。来月2日、ノーベル生理学賞発表から約10日間ノーベル賞まで発表が続くだろう。せっかくある長い国民の休日が再び胸焼けに包まれるようだ。昨年のように隣国の日本の収穫が豊かであれば、私たちの心痛はさらに深まるのは明らかだ。なぜ私たちはそこまでノーベル賞を、特にノーベル科学賞受賞を首を長くして待っているのか。単に経済ないし産業の発展を越えて科学自体の発展にも、私たちが明らかに寄与した根拠がどこにあるのか。根拠もない、単純に空しい期待なら、今後どうすべきか。科学界だけではなく、韓国知性の技術革新は、どこで可能か。このような問いは、必然的に全面的な省察と改革を要求する。

経済発展「速度」に関する限り、私たちはノーベル賞をもらってもいい感覚である。しかし、経済学者たちの分析によると、電子、鉄鋼、自動車、造船産業のすべてが完全に先進国追撃(catch - up)を介して行われた。率直に言って芸術、人文社会科学まで含めて韓国の知性すべてが「追撃」を通じてこれだけ先進国と肩を並べているのである。源泉知識を創出する科学者よりも真似る論文を量産する科学者、新しい音律を創作する希代の作曲家よりもモーツァルト、ベートーベンの曲を演奏する奏者、まだ2000年前の孔子とプラトンを詠んでいる人文学者より多くの理由を考えなければならない。

それでも、私たちは誇りにしていた教育熱ないし教育能力の優位性ももはや立てることができない。世界の文盲率は急激に減っており、それによる高等教育の進学は指数関数的に増加している。我が国での高校卒業者は年間50万人に過ぎないが、アメリカでは毎年350万人が、中国では1000万人が大学修学能力試験を受験している。世界のどの有数の大学や企業において中国およびインド出身の直面し、競争せざるを得ない状況である。確率的に言えば、個人の能力を何に評価してもそれに焦点を置いた優秀な人材の絶対数では米国、中国、インドに追いつくことができない。

次に、どのように追撃を超えて科学自体の発展においても先進国として秀でて、その熱望するノーベル科学賞受賞を期待できるのであろうか。最も簡単な答えは、今、政治的スローガンに転落した科学者の創造性の強化である。しかし、創造性は個人の持って生まれた能力、例えば記憶力とそれに基づいた「見習う」の学習歴とほぼ無関係である。人間の思考の構造を理解すると、新しいアイデアをいくらでも建設することができるために、創造性は本当に後天的に育成することができる能力である。何よりも、研究者集団のチームワークが個人はもちろん、集団全体の創造性を最大化に非常に効果的点に注目する必要がある。

米国科学アカデミーもチームワークの重要性を認識し、2015年のチームサイエンス(Team Science)増進案に関する報告書を発刊して目を引いた。しかし、残念ながら、全世界の行動科学界は、チームワークについて「実現への過程」における中核を逃している。このような点を把握し、韓国科学技術アカデミーは昨年大規模な調査を通じてチームワークに基づいた創意工夫改革案を発表した。効果的に統合されたチームの力量が一人一人の能力を合わせたものよりも数十、数百倍の成果を出す姿をよく組織化されたスポーツチーム、ベンチャー企業、社会組織などたまに見ることができる。その後、我々は、米国、中国、インドと競合することができる科学の発展にも研究のチームワークを実現を通じた創造性の最大化で見つけるしかないという結論に至る。

このため、科学者一人一人の業績の量的評価を果敢に避けるべきである。論文数、論文の引用頻度とジャーナル・ベースインパクトファクターを重視する科学者が創造的なアイデアを追求したり、持ち得ることはできない。創造性と効率性は反比例の関係である。パルリパルリ科学は必然的に従う科学だけ煽っている。米スタンフォード大学のジョン・ロアニディス教授の2014年の研究によると、科学論文のデータと主張ほとんどが虚偽または誇張されており、結果として研究に投入された資源の85%が無駄になっている。

今ノーベル賞胸焼けを克服する方策は明確である。チームワークの科学を通じて研究チーム全体の創造性を高め、それのために「遅い」の科学を可能にすることである。この目標に合わせて、研究者集団の自律性の確保、研究成果より、研究の過程、すなわち、チームワークを実現過程の評価制の導入が切実だ。その点で、科学者個人の量的評価に基づいて競争に追い詰めていく各種大学評価は、ノーベル賞の期待に毒である。新政府に新しいポリシーが切実な理由がここにある。
(引用ここまで)

 秋の訪れと共に韓国では国会監査とノーベル症の時期となります。
 発表の前には「自然科学部門において初の韓国人受賞者が期待されるのは〜」と期待に胸を膨らませ、発表のあとには「なぜ韓国はノーベル賞が取れないのか」「もうノーベル賞は諦めろ」等々と反省会がはじまるというのが21世紀に入ってから定着したパターンになっていますかね。
 あとはコ・ウン詩人の文学賞獲得のオッズは何位で何倍か、なんてのも鉄板です。そして村上春樹の倍率と順位も同じ記事で知ることになるというパターンもあるかな。
 肝心のコ・ウン詩人はあまりにもメディアがうるさいので国外脱出していましたっけ。

 これまでも「個を伸ばせ」とか「追従型の研究をやめろ」とか「未来科学部長官は喪服を着てこい」とか様々な提言がありましたが。
 今回は「チームワークで受賞を目指せ」だそうですよ。
 チームワークでノーベル賞なぁ……。
 それこそがもっとも韓国人が苦手とする分野じゃないですか。韓国人が3人いれば○個の派閥ができる、なんてことはエスニックジョークとしてよく言われるほど。
 それができないからこそ、韓国人はノーベル賞を取れないのだということかもしれませんが。

 チームワークよりもセレンディピティを活かして長年研究できるような環境を提供するほうがよいと思いますけどね。
 あまりにも短期で結果を求めることが多いというのが韓国の研究事情らしいので。

 それにしても、とにかく喉から手が出るほどにノーベル賞が欲しいのだ、ということはよく分かりますね。
 チームワークでノーベル賞……取れたらいいですね!

 日本でも山中教授がYahoo!寄付で研究費の寄付を求めていたりするので愕然としたりもしますが。iPSに関しては研究者数も研究範囲も大きいのでしかたのない側面もあるかもしれませんけどね。
 Tポイントを寄付できるので、よろしければ是非。

嫉妬の世界史(新潮新書)
山内 昌之
新潮社
2004/10/31

韓国人名誉教授「日本のノーベル賞受賞者が増えたのは日本政府と企業の支援もあったはずだ」

韓経:日本の積極的なノーベル賞外交(中央日報)
 先月26日、東京国際フォーラムのコンベンションセンター。寒い天気にもかかわらず、休日の早朝から数百人が長い列を作っていた。カジュアルな姿の大学生からネクタイをした高齢者まで年齢層も幅広かった。この日に開かれた行事は日本学術振興会(JSPS)とスウェーデンのノーベル財団が共同主催した「ノーベル・プライズ・ダイアログ東京2017」。先着順で配布された行事のチケットはすぐになくなった。

 2012年にスウェーデンで初めて開催されたこの行事では、ノーベル賞受賞者5−7人を含む約30人の世界的な学者が一日中、一般の人と交わりながらグローバルイシューについて討論をする。この日の行事には昨年ノーベル化学賞を受賞したジャン=ピエール・ソヴァージュ仏ストラスブール大教授、1987年にノーベル生理学・医学賞を受賞した利根川進理化学研究所脳研究所長、2006年にノーベル物理学賞を受賞したジョージ・スムートUCバークレー教授など受賞者5人をはじめ、グーグル、IBM、エヌビディアなど企業の研究所長など各分野の学者36人が「知能の未来」をテーマに発表した。 (中略)

この行事が日本で開催されたのは2015年に続いて2回目となる。スウェーデン以外では日本で唯一開かれている。ノーベル財団は当初、ノーベル賞受賞者を25人も輩出した日本のほか、韓国やシンガポールにも行事の開催を提案した。しかし最初に手をあげたのが日本だった。ノーベル財団が主催する大規模な行事を日本が招致した背景には、ノーベル賞を主管するスウェーデン科学界に対する広報の目的があるというのが、専門家らの分析だ。日本学術振興会の関係者は「我々はまだ日本の科学者を知らせることがかなり不足していると感じている」と話した。

今回の行事にも、AI人工視覚技術を開発した視覚障害者の浅川智恵子IBM研究所研究員ら国内外で活動する若い日本の科学者が参加した。日本社会も一つになって行事を支援した。2015年の最初の行事開催費9000万円は匿名の篤志家が全額を出した。今年の行事は3M、富士通、SMBC、スカニアなど日本企業と日本で活動する多国籍企業が後援した。 (中略)

日本学術振興会は今回の行事とは別にこの日から1週間、日本ノーベル賞受賞者とアジア・アフリカの若い科学者が会う国際行事「HOPEミーティング」を同時に開催した。

兪ウク濬(ユ・ウクジュン)韓国科学技術翰林院総括副院長(KAIST名誉教授)は「科学界では今後5年間ノーベル賞を受ける科学者の列ができているという話がある」とし「この3年間に日本の科学者の受賞が急増したのは、科学者の業績のほかにも日本政府と学界の支援もあったはず」と述べた。
(引用ここまで)

 ま、実際問題として記事中でKAIST名誉教授が言っているように、日本人のノーベル賞受賞者が増えていることに関して、業績をアナウンスしている効果はあるでしょうね。
 だからといって、受賞に値しない人物が選ばれているというわけではなく。
 ノーベル賞クラスの研究者が順当に選ばれているというだけの話。

 そもそも、こんなイベントひとつを開いてノーベル賞を受賞できるっていうんだったら、世界中で広まってますわ。
 田中耕一さんがノーベル科学賞を受賞しているという事実ひとつをとっても、ノーベル財団等のリサーチ力は恐るべきものといえます。
 あのとき、科学担当の記者が「えーっと……誰なの?」ってなったのは語り草。
 記事にあるようなイベントがなにか力を持ち得るとしたら、そういうリサーチに手を貸すていどのことでしょうね。

 原則的にノーベル賞には取り消しや追加はありえません。それをやってしまったら覆された業績に対してもすべて評価をやり直す必要が出てくるので。
 これまで自然科学部門でもロボトミーに代表されるように受賞に疑問のあるものもありますが、それを言い出していたらきりがない。なので、昨今のノーベル賞は相当に慎重にリサーチしているのが分かります。
 その副作用として受賞に値するような人物が受賞前に死んでしまうというようなこともあるのですが。

 ま、自然科学部門のノーベル賞は韓国にとって民族の悲願とも言えるものなので、こういう見方になるのでしょう。
 韓国でもノーベル賞受賞者を招いてなんかやればいいんじゃないですかね?
 すでにソウル大学に招いて授業やらせるという方法は失敗しているので、なんか他の方法で。

ノーベル賞の100年 自然科学三賞でたどる科学史 [増補版] (中公新書)
馬場錬成
中央公論新社
2009/11/1

ノーベル症:韓国人「韓国語は機械翻訳が難しい。だから外国人に知られていない……だから、だから……」

韓国語は機械翻訳が難しい…英語に訳すにはまず日本語に1次翻訳(中央日報)
韓国語は機械翻訳が難しい言語に挙げられている。語根や接頭語、接尾語によって単語の機能が決まるからだ。例えば基本文「私は学校に行く(ナヌン・ハッキョエ・カンダ)」もさまざまな形態に変わる。基本文を丁寧語に置き換えた「私は学校に行きます(ナヌン・ハッキョエ・カネヨ)」、動詞の接尾語を取ってややぞんざいな表現にした「私は学校に行く(ナヌン・ハッキョエ・カ)」、助詞を省いた「私、学校行く(ナ・ハッキョ・カンダ)」のような変化が起きるためだ。

韓国電子通信研究院(ETRI)のキム・ヨンギル室長は「語順も変化が多くて述語が省略される場合もある。韓国語は英語に比べて翻訳難易度が相当高い言語」と説明した。

単語の順序を意味する語順も機械翻訳の品質に影響を及ぼす。韓国語と日本語は主語−目的語−述語形態を有している。これに対し、英語・スペイン語・フランス語は主語−述語−目的語の語順だ。語順が同じであれば当然機械翻訳した時の正確度は高まる。反対に語順が異なれば正確度は落ちる。

その半面、韓国語を英語に翻訳したり英語を韓国語に翻訳する場合、日本語を間に入れて「韓国語→日本語→英語」、「英語→日本語→韓国語」の順で機械翻訳をすると正確度が高まる。これをピボット(飛び石言語を利用して機械翻訳をすること)という。東南アジア言語のようにコンピュータの学習データを入手するのが難しい言語も翻訳の品質が落ちる。

「私は栗を食べた(ナヌン・パムル・モゴッタ)」という韓国語の文章をグーグル翻訳機に通すと、「栗」を意味する「パム」が同音異義語の「夜」と解釈されて「I had nights」という誤った文章が出てくる。半面、韓国のソフトウエア大手ハンコムの翻訳アプリ「GenieTalk」に同じく「ナヌン・パムル・モゴッタ」という韓国語の文章を入れると「I ate a chestnut」という正確な結果が出てくる。

このように結果が異なって出てくる理由は「翻訳の中心言語」が違うためだ。ハンコムの子会社ハンコムインターフリーのシン・ソウ代表は「グーグル翻訳は英語を中心にし、GenieTalkは韓国語を中心にしているためこのような違いが生まれる」と話した。
(引用ここまで)

 でっていう。
 この時期にこの記事が出たということは、いつものエクスキューズですね。慟哭にすら聞こえますわ。
 韓国人がノーベル文学賞を受けられないという理由として、「翻訳がしづらい言語である」ということにしておきたいのですよ。

 ・韓国語は表現が豊富すぎる優秀な言語なので翻訳できない
 ・ノーベル委員が韓国語を学んでノーベル文学賞を韓国人に与えるべき
 ・ノーベル文学賞なんて白人のお遊びだ。でもくれるというならもらう
 ・韓国政府は翻訳にもっと力を入れなければならない

 もう前提に「韓国人はノーベル文学賞を受けるかそれ以上の力がある」というものがあるのです。
 問題は世界にそれを認めさせるにはどうすればいいか、なのですね。
 韓国人の認識では「どうやって優秀な民族の力を見せつけることができるのか」ということだけが問題なのです。
 なので「翻訳しづらい」「優秀すぎる言語」「5000万人と使用者が少ない」「ノーベル文学賞なんて酸っぱいに決まってる」というような話でごまかしているわけですが。
 ちなみにフィンランドやアイスランドからもノーベル文学賞受賞者は存在しますけども。

 寡聞にして韓国人の小説家や詩人といったものをコ・ウン詩人以外知らないので、その力量に関してはなんともいえないところではあります。
 世界に残された数少ない(唯一ではない)分断国家としての悲哀とかなんとか書けそうなものでしたけどね(過去形)。

去年のノーベル文学賞受賞作(と言ってしまっていいはず)。ペンの力をまざまざと見せつけてくれている。
チェルノブイリの祈り−未来の物語 (岩波現代文庫)
スベトラーナ・アレクシエービッチ
岩波書店
2011/6/16

韓国人「ノーベル文学賞がどうあっても欲しい!! 他国が『賞なんて』って言えるのは何度も取っているから!」と哀願、最終的には「翻訳に金をかけろ!」と政府批判

【コラム】ノーベル文学賞、受賞の鍵を握る翻訳に韓国政府は投資せよ(朝鮮日報)
 ノーベル文学賞への強迫観念から逃れたい人たちは「文学は楽しめばそれでいいのに、なぜノーベル賞を期待するのか」などと言う。この種の考え方は韓国よりも英国やフランスといった文学先進国でよく語られるようだ。韓江(ハン・ガン)氏の小説『ベジタリアン(原著タイトル:菜食主義者)』を英語に訳し、韓江氏と共にマン・ブッカー賞を受賞したデボラ・スミス氏も、今年6月に来韓した際「ノーベル文学賞に対する韓国人の執着は理解できない」と述べた。彼女の言葉に同意する人も多かった。しかし記者はスミス氏がこう述べた際、英国人がこれまでノーベル文学賞を9回受賞したことを思い起こした。韓国もノーベル文学賞を9回受賞すれば、このようなことを言う人が出てくるかもしれない。

 「ノーベル賞にはこだわらない」という言葉は作家たちもよく口にする。フランスのノーベル文学賞作家ル・クレジオやモディアノも「賞を取るために作品を書いたことはない」と語る。しかしフランスはノーベル文学賞を15回も受賞している。 (中略)

受賞の可能性を高める直接的な手段は、優れた作品と審査委員を引きつける翻訳だ。マン・ブッカー賞国際部門の審査委員長を務めたボイド・ダンカン氏は『ベジタリアン』について「驚くべき翻訳技法によってこの奇妙に輝く作品が英語となり、その内容は完璧に伝えられた」と述べ、受賞の鍵が翻訳にあることを強調した。われわれも優れた作家と作品を数多く持っている。それらを価値ある宝にするため、政府は優れた翻訳が行われるよう投資に力を入れなければならない。ノーベル文学賞は「酸っぱいブドウ」ではないのだ。
(引用ここまで)

 フランスはいいよな、ノーベル文学賞を15回も受賞している。
 イギリスだって9回も受賞している。
 韓国はまだ0回なんだから、こうやって渇望していてもおかしくないだろう。

 ……まあ「韓国語は優秀すぎるから文学賞が受賞できない」とか「ノーベル文学賞なんて大した賞でもない」なんて言っているよりはマシ……かなぁ。
 少なくとも自分たちの状況に真正面から向き合ってはいますよね。欲望を隠していないというべきか。

 でも、考えかたは「ノーベル委員会は韓国語を学ぶべきだ」っていうのとあまり変わらないかな。
 本来、ノーベル文学賞を取れるポテンシャルはあるのに、他になんらかの問題があるから取れないのだって言っているのと同じですからね。
 この記事の要約は「韓国がノーベル文学賞を取るために必要なのは『優れた翻訳』が行われること」ですから。

 ただ韓国政府が肝いりで翻訳事業なんかやったところで、第2のロマンティックなキノコが生まれるだけだと思いますけどね。
 それと中間搾取。

 あと、もうすでに「韓国文学翻訳院」っていう政府機関はあるのです。
 それがあった状況でこう、なのです……。 

こういう人物が韓国文学にいてくれたらいいですね。
村上春樹と私―日本の文学と文化に心を奪われた理由
Jay Rubin
東洋経済新報社
2016/11/11

韓国人へ、ノーベル賞よりもイグノーベル賞のすすめ

【コラム】勇敢に理系に進んだところでノーベル賞も就職も解決するのか=韓国(中央日報)
今年も科学部門のノーベル賞の主人公は韓国ではなく日本だった。オートファジー(自食作用)研究に取り組んできた大隅良典東京工業大名誉教授が3日、医学生理学賞を受賞した。韓国メディアは羨望と嘆きを繰り返した。「誰も研究しない分野を開拓するのが楽しい」。多くの記事を読みながら目についた大隅教授の言葉だ。

文系の人気が高かった韓国も雰囲気が変わっている。「文系ですみません」という言葉はすでに陳腐な表現になった。就職しやすく大学入試に有利だという理由で高校から理系の選択が急増している。ソウル江南区(カンナムグ)のある高校は全校の上位100人のうち87人が理系を選択したという。数学・科学が怖いうえ理工系は出世が難しかった雰囲気のために文系を選んだ生徒が、工学部・医学部に行くと「勇気」を出しているのだ。

この子たちが成長すれば韓国も「第2の大隅」を輩出できるのだろうか。私立大の工学部にいる親せきは最近、公務員試験を準備中だ。「周囲には5級、7級公務員試験の準備をする友人が多い。研究室に残りたくても給料が少ないうえ、教授も高圧的なので、あきらめるケースが多い」とした。企業への就職も容易でない。大学院卒が自己紹介書に最終学歴を学部卒に下げて書いたりもする。大学院卒には月給を多く出さなければいけないという会社側の負担を考慮した苦肉の策だ。

獣医学部を卒業した弟も政府部処の公務員として勤務している。動物が好きで獣医師に向かった進路は卒業が近づくと急旋回した。「免許」を受ける専門職をあきらめた理由は安定した未来だった。弟の友人も不安感のため行政考試、立法考試に向かうケースが多い。弟は「文系では厳しいと脅しながら無理に理工系に向かわせるのではなく、確実なニンジンを約束して自然に人が集まるようにするべきだ」と語った。

我々は文系を出ようと理系をを出ようと答えはほぼ決まっている。「文系→公務員」の公式が「文・理系→公務員」に少し変わっただけだ。政府も変わらない。12日には政府外郭団体の研究機関が最下等級評価を受ければ機関長の成果年俸が「0」という記事が出た。実績が出なければ上から責任を問うという一種の「警告状」だ。工学部の院卒の友人は「政府から期間内に成果を出せと言われるが、百年の計があるのか」と不平をもらした。

昨年、青年の失業に関して「中東に行こう」という大統領の発言で騒々しくなった。最近の「理系に行こう」という言葉も同じだ。文系の人が理系に行く勇気さえあればノーベル賞も就職も解決するのだろうか。文系の兄に理系の弟がカカオトークでメッセージを送ってきた。「何をしても生きていくのは同じように難しい」。
(引用ここまで)


画像は「金大中ノーベル平和賞記念館のもの。

 今年も国会議員による監査がはじまってますが、未来創造科学部長官に向かって「またノーベル賞が取れなかった。喪服を着てこい!」ってヤツはやらないんでしょうかね。
 あれすごい面白かったので、毎年やればいいと思うのですが。ちょうど監査の時期とノーベルウィークが重なるのですよね。

 ま、それはともかく。
 要するに理系であろうとなんだろうと就職のためだけなのだ、ということですね。韓国の現状として。
 研究室に残りたくても教授が独裁者のように振る舞うし、そもそも食っていけない。
 それは韓国だけでもないような……。ただ、さすがにウンコ食わせようとする教授はいないと思いますけどね。

 日本でも「いまのノーベル賞は20年前の研究結果で、今の研究環境じゃノーベル賞は無理」みたいな話もありますし、実際にそうなのかもしれませんが。まあ、それは20〜30年経過してみないと分からない話。
 ただ、日本人研究者が13年連続でイグ・ノーベル賞を受賞していることは特筆に値すると思うのですよね。
 オリジナルの研究をして、論文という結果を出すことができる人物がこれだけいる。

 で、韓国人のイグ・ノーベル賞受賞者も存在するのですが。まあ、3人なので列挙してみますか。

・1999年 環境保護賞
 自ら香りを出すビジネススーツの発明に対して
・2000年 経済学賞
 統一協会の文鮮明へ、効率と安定成長を集団結婚産業に持ちこんだことに対して
2011年 数学賞
 世界が終わると予言したことによって、世界に数学的仮定や計算を行う際には慎重になるべきであることを教えたことに対して

 要するに論文への評価ではなく、イグノーベル賞のもうひとつの側面である皮肉の部分での受賞しかない。というかこっちの分野で3件も受賞してしまっている。
 イグノーベル賞を論文で受賞できるようになれば、様相が少し変わるのかもしれませんよ。

イグノーベル賞2回受賞の教授による著作
 粘菌 その驚くべき知性 (PHPサイエンス・ワールド新書)
中垣俊之
PHP研究所
2010/4/21

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