楽韓Web

韓国に関する話題を面白おかしく、韓国の文化背景を含めて解説してしまうサイトです。

在韓米軍

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ムン・ジェインの「戦時統制権返還は私の任期中に行う」という強い要請に在韓米軍司令官もうんざり気味。返還にこだわりを見せる理由とは?

統制権:在韓米軍司令官「移管の条件不十分なのに韓国政府は時期ばかり重視」(朝鮮日報)
 ビンセント・ブルックス在韓米軍司令官兼韓米連合司令官=写真=は先日、野党の国会議員らと会い、「韓米間の連合性は、我々が望んでいる必要な水準まで達していない。韓国政府は戦時作戦統制権の移管時期ばかり重要であるかのように話をしている」と語っていたことが5日、分かった。韓国政府は「できるだけ文在寅(ムン・ジェイン)大統領の任期内に統制権移管を実現する」としている。これに対して、時期よりも統制権を移管する十分な条件が整っているかどうかが重要だという考えを示したものだ。 (中略)

ブルックス司令官は、韓国政府が推進する「統制権の早期移管」の動きについて、「統制権移管のための条件に到達するため、我々は3つの協議会を通じて議論しているが、大きく分けて2つの条件が満たされていない」と言った。これら2つの条件には、「韓国軍の主要軍事能力・武器システム確保」と「未来連合軍司令部の指揮構造問題解決」を挙げたという。

 同席者らは「ブルックス司令官は総じて、統制権移管に関連して韓国政府が移管『時期』ばかり強調していることを不愉快に感じている様子だった」と話した。ブルックス司令官は「韓国政府はまるで統制権移管の時期ばかりが重要であるかのように話すが、実質的には『条件』の方が重要だ。統制権を移管するには環境が整わなければならないが、『特別な環境』では難しいのではないだろうか」とも言ったという。ある議員が「『特別な環境』とは何か」と質問したが、同司令官は具体的には答えなかったとのことだ。 (中略)

 ブルックス司令官は、終末高高度防衛ミサイル(THAAD)問題に関する韓中合意については、「(あえて)意義を見いだそうというなら、今回の交渉が北朝鮮の核・ミサイル問題に中国が関与する機会を作ってくれたことを評価する」と言った。(中略)

この日、ブルックス司令官との昼食会には、集まりの代表である羅卿ウォン議員をはじめ、自由韓国党・正しい政党所属議員12人が同席した。この時の会話は連合軍司令部側が帯同した通訳を通じて行われた。
(引用ここまで)

 ふむ、保守派野党議員との会合だからこそのコメントですかね。
 昨日だったかに書いた「ムン・ジェインは戦時統制権の返還を自分の任期中に行いたいという意向」という話がまた出てきました。
 在韓米軍司令官がここまであきれた口調で言うということは、よっぽど返還時期についての要請が厳しいということなのでしょう。

 戦時統制権返還はそもそもノ・ムヒョンが言い出したことでして。
 というか、本来はノ・ムヒョンの目標は在韓米軍を撤退させることだったのですが、周囲が「それは現状では無理」ということから代替案として戦時統制権の返還を提案したという経緯だったとのこと。
 まあ、その後にイ・ミョンバク政権、パク・クネ政権と保守政権が続いたために、戦時統制権返還は延期され続けてきたのですが。

 今回のムン・ジェイン政権では実現されるんじゃないでしょうか。
 戦時統制権返還と自主国防はノ・ムヒョンの大目標でもありましたから。

 こうしてみると、ノ・ムヒョン政権を継承している部分が多いのですよね。
 戦時統制権返還はもちろん、バランサー外交もそれ。その原因が反米であることも同様。
 韓国の富の偏在を是正しようとするムン・ジェインの分配・所得優先政策も、たとえば大学をアホほど増やしたことや高校入学の絶対学区制なんかの延長として見ることができるでしょう。
 ただまあ、ノ・ムヒョンは首相に実務派として名高かった高建(コ・ゴン)を置くという度量があったのですよね。
 最初の1年ちょっとでしたが、コ・ゴンがいたからこそまだなんとか政権運営ができていたといっても過言ではないと思います。
 というか、コ・ゴンがいなかったらノ・ムヒョン政権はどこまで行っていたか……。
 ちなみにムン・ジェイン政権にはそのような人物は見当たりません。
 さらに最初の数ヶ月であっという間に支持率が下がったこともあって、やりたい放題はできなかったのですが。
 ムン・ジェインは就任から半年してもまだ高い支持率を誇ります。
 さて、どこまで行くのやら……。

ありがとう、いてくれて
ロケットりょう太
2013/7/17

韓国のTHAAD追加配備、今週中にも完了? 道路封鎖をしている反対派には国防部長官から「お願いのお手紙」が……

THAAD追加配備、今週中に完了か…陸路ふさがればヘリコプターで運搬も(中央日報)
文在寅(ムン・ジェイン)大統領にとって今週は大きな懸案が相次ぐ「安保週間」だ。安保週間の最初の日程として文大統領は28日、国防部から業務報告を受け、対北朝鮮関連メッセージを出す予定という。政府の対話提案にもかかわらず、北朝鮮は26日未明、東海(トンヘ、日本名・日本海)上に短距離飛翔体3発を発射するなど挑発の動きを続けている。北朝鮮の労働新聞は27日、「身の程知らずのおかしな対話条件たわごと」という個人の筆名(イ・ヒョクチョル)の論評を通じて文大統領を冷やかしながら激しく非難した。「運転席などと身の程知らずのたわごとを言うよりも、自分に合った椅子に座って口を閉じている方がはるかに賢明」としながらだ。 (中略)

北朝鮮の脅威に対抗して高高度防衛ミサイル(THAAD)発射台4基を追加配備する案は今週中に結論が出る可能性が高い。青瓦台の関係者は記者らに対し「現在、小規模環境影響評価が進行中で、月曜日(28日)ごろ結果が出るだろう」と述べた。青瓦台はTHAAD追加配備は文大統領の指示事項(7月29日、NSC)であるため、小規模環境影響評価の結果が出れば早期に臨時配備するという立場だ。

これに関連し、政府内では一部の星州(ソンジュ)郡民と市民団体の会員が進入路を防いでいる状況を避けるため、THAAD発射台を分解してヘリコプターで運ぶことも検討している。匿名を求めた政府関係者は「奇襲配備の負担を減らしながら臨時配備を完了するためにヘリコプターで空輸する案も挙がっている」と伝えた。しかし国防部が「少なくとも一日前にはメディアと地域住民に知らせる」と述べただけに、警察力など物理力を動員して正面突破する可能性もある。
(引用ここまで)

 ほう、ヘリコプターで部品単位にしてまで運びこむ状況かぁ。
 痺れを切らせたというか、これ以上の放置は無理だとムン・ジェインも悟ったということですかね。 
 これ以上、使える「防衛兵器」を配備せずに在庫として抱えているなんて無駄は容認できないという要望が国民からも上がっているのを感じたのでしょう。
 さすがポピュリストの極みにある存在。

 そもそも「臨時配備」という話で4基のランチャーを配備するということだったのですが、それでも認識としては「年内までに臨時配備」というのんびりしたものだったのですね。
 それが24日前後にはアメリカから「緊急に完全配備せよ」という話があった模様です。

THAAD:30日までに配備完了、米軍が韓国政府に要求か(朝鮮日報)
 米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の未配備ランチャー4基について「米軍が韓国政府に30日までに配備を完了させるよう要求している」との発言が24日に出た。

 国会情報委員長を務める保守系最大野党「自由韓国党」のイ・チョルウ議員はこの日夜、同党の議員集会で記者団に対し「李洛淵(イ・ナクヨン)首相から先日直接聞いた話だ」と前置きした上でこれを伝え「この問題で李首相は頭を痛めている」とも述べた。
(引用ここまで)

 ついで韓国の国家安保室長からも「THAAD配備は早まるだろう」という発言が出てきまして。

韓国国家安保室長「THAAD4基の臨時配備は早まるだろう」
チョン・ウイヨン青瓦台(チョンワデ、大統領府)国家安保室長が24日「高高度ミサイル防衛(THAAD)体系の発射台4基の臨時配備が近いうちに完了すると期待する」と話した。

チョン安保室長はこの日、国会予算決算委員会に出席して「今年中にTHAAD4基の追加配備が行われるか」との質問に「それよりはるかに早まるだろう」と明らかにした。

チョン安保室長が「期待」という表現を使ったものの、最近北朝鮮の核とミサイル脅威、米軍高位将軍などの訪韓直後の発言なので近いうちにTHAADの配備を完了するという意味と見られる。
(引用ここまで)

 さらには26日に短距離弾道弾3発の発射があり、おまけに昨日のIRBM
 そりゃまあ、在韓米軍としてはTHAADを配備しようという認識になるでしょうね。

 ですが、配備地の星州の元ゴルフ場への道は反対派が違法にふさいでいる状況。
 なので、ヘリで納入する……か。

 思えば4月頭にトランプ大統領が「中国が北朝鮮核問題に手をこまねくなら独自にあたる」と宣言し、その月末にTHAADの強行配備
 そして今度はヘリを使ってまでTHAADの完全配備。
 アメリカの認識としては「THAADが必要になる事態」が迫っているということなのかもしれませんね。

 おっと、国防部長官から反対派住民に「配備を理解してほしい」という手紙が届いたそうですよ。
 追い込まれてますねぇ……。

「追加配置理解してほしい」... 国防長官サード反対住民代表に手紙(聯合ニュース・朝鮮語)

 なお、NAVERニュースのコメントは「配備は当然だろう」という声ばかりとなっています。

戦争にチャンスを与えよ (文春新書)
エドワード・ルトワック
文藝春秋
2017/4/20

在韓米軍がソウル南方80キロへ移転完了 → いつでも北爆OK!

「北爆」準備は着々と進む(日経ビジネスオンライン)

 楽韓Webでは久々になる鈴置氏の「早読み 深読み 朝鮮半島」の紹介。
 鈴置氏の視点からも戦争の準備はすでに終了していて、あとはいつかという状況に見えているというところですかね。
 ふたつ、これまで楽韓Webでは取り上げていなかった部分があったのでピックアップしましょう。

 戦争準備と言えば、7月11日には在韓米軍の主力である陸軍第8軍の司令部の移転が終わっています。ソウルから、その南方80キロの平沢(ピョンテク)に移りました。

 これに伴い、各地に分散して駐屯していた米軍部隊も平沢に集結、ソウルよりも北に残るのは砲兵1個旅団だけになりました。もちろん在韓米軍の家族も一緒に平沢に移り住みます。

 これらの大移動は予定されていたことですが、北朝鮮の長距離砲や多連装ロケット砲の射程圏内から、多くの米軍兵士と家族が脱したことを意味します。米国は戦争を始めやすくなりました。

 なお「最近、横田基地に大量のバラックが建てられた。朝鮮有事の際、韓国から退避した米軍関係者を収容するためだろう」と語る日本の専門家もいます。
(引用ここまで)

 横田基地に〜という部分に関しては確認しようがないのでなんともいえませんが、ピョンテクへの移転について。
 7月のピョンテク移転についてはかなり以前から予定されていたことで、あまり注目していなかったのですが。
 どちらかというと、移転元の議政府(地名)がお別れのイベントをしようとしてコンサートを開催しようとしたのですが、反米左派組織に脅迫されて叩き潰された……ということが印象に残っているくらいです。

米第2師団コンサートを妨害した左派団体、またも反米扇動か(東亞日報)

 この議政府はソウル北部の街で、ノ・ムヒョンを大統領にさせた米軍の装甲車による女子中学生轢死事故があった場所ですね。先のコンサート開催がこの事故の時期に近いということを理由にした脅迫メールが相次いで主催者や出演者に届いたそうです。
 地図を見ても国境から近い場所です。



 で、在韓米軍が集結移転したピョンテク基地がこちら。



 なるほどなぁ……。
 先日あったトランプ大統領の「数千人の死者が出るとしてもアメリカでではなく、朝鮮半島で起きることだ」という発言はここにもつながっているのかもしれませんね。thousandsは「多数」かもしれませんが。

 もうひとつはアメリカ政府による北朝鮮観光旅行の禁止。
 これは7月の終わり頃に施行された措置で、新たな人間の盾となる犠牲者が生まれることを防いでいると。
 ピョンテクへの移転、および北朝鮮渡航の禁止の両方が7月に行われたことは偶然ではない、ということですね。

 ちなみに日本の共謀罪、安保関連法も対北朝鮮を見据えてとのことですが、これは当然のことなのでとりあえずピックアップなし。
 6月には大規模な避難訓練も行われています。中国に与えた100日の猶予期間は先月中頃に終わりました。  実際に開戦するかどうかはさておき、準備は充分にできた。

 トランプ大統領の口からも「戦争」という単語が漏れるようになってきており、かつティラーソン国務長官からも北朝鮮に対して最後通牒ともいうべき「対話してもいい、ただし核廃棄を行うのであれば」=「核廃棄以外で対話はしない」という宣言が行われた。
 いわばハルノートが提示された状況ですね。
 なお、ハルノート提示から10日ちょっとで日米開戦は行われました。

韓国メディア「在韓アメリカ人にも特別な動きはない、日本政府は騒ぎすぎだ! ブーメランが刺さるぞ」 → 在韓米軍、6月に民間人避難訓練へ

[社説]度を超した日本の“朝鮮半島危機説”煽り立て(ハンギョレ)
在韓米軍 6月に民間人の海外避難訓練実施(聯合ニュース)
 20万人の自国民が韓国に居住する米国でも特別な動きは見られないのに、連日大げさに騒ぐ日本政府の態度は、単純に有事の際の備えのためだけとは見られない。「朝鮮半島危機説」を煽り立て、自衛隊の武装強化と敵基地攻撃能力保有世論を育て、安倍晋三政権の国内政治上の危機を乗り越えようとする意図と思われる。4月に安倍内閣の支持率は50%になり、「昭恵スキャンダル」による下落傾向を食い止め反転上昇した。安倍首相が願ったものはこれなのか。隣国の危機説を煽り立て政治的利益を得ようとするのは短見に過ぎず、結局はブーメランとなり日本政府に戻ってくるだろう。
(引用ここまで)
   ↓
在韓米軍が6月、朝鮮半島有事の際に韓国に滞在する米国の民間人を海外に避難させる訓練を実施することが23日、分かった。韓国軍関係者が明らかにした。

 同訓練は在韓米軍が行う定例訓練で、北朝鮮との戦争など朝鮮半島有事の際に韓国にいる米国の民間人を迅速かつ安全に海外に待避させる能力の向上を目的に行われる。

 今回は朝鮮半島の緊張が高まっていることを受け、より実戦的に行う計画という。

 在韓米軍が同訓練を行うのは約7カ月ぶり。前回は北朝鮮が5回目の核実験を実施した直後の昨年10月31日から11月3日にかけて行われた。

 前回は、子供を含む米軍の家族数十人をヘリコプターで京畿道平沢の米軍基地に運び、そこからC130輸送機で在日米軍基地に避難させた。米軍の家族を実際に朝鮮半島の外に運ぶ訓練が行われたのは7年ぶりだった。
(引用ここまで)

image
 なにがどうなったら「安倍政権にとってブーメラン」になるのやら。
 少なくとも国内状況としては「しっかりと邦人保護をしてくれる」という認識になるだろうし、いまさら日韓関係が悪化してどうこうというものもまずない。
 これ以上悪くなりようがないというか、すでに国交断絶の一歩手前の「大使一時帰国」まできている状況の中、帰任したのはなぜかということを考えれば日本政府のやっていることは常道。
 備えてなにもなければそれでいい。最悪なのは「起きないだろ」という希望的観測のところに起きること。

 先日の中央日報の社説朝鮮日報の社説もそうなのですが、「日本が朝鮮半島有事を利用している」だの「そんな言葉を吐くべきではない」みたいな言葉が多いのですよ。
 まるで秀吉の唐入りが本気がどうかを探りに来た朝鮮通信使のようですわ。
 ……と書いていて、長嶺駐韓大使との会見を拒絶した韓国政府はまるで李氏朝鮮末期のようだと書いていたことを思い出しました。
 民族の根本的なメンタリティというものは世紀をいくつ越えても変わらないのですねぇ……。

 というようなことを書いていたら、在韓アメリカ民間人が避難訓練するという報道が入ってきて苦笑。
 ブーメランくらっていたのはハンギョレだったというオチ。

 避難訓練が行われるのは6月とされていますが、すでに去年の10〜11月にかけても行われていて実際に在韓米軍の家族が日本の米軍基地に避難するという実地的な訓練だったそうですよ。そういえばそんな報道もありましたね……。
 言ってみれば、去年の核実験からアラートは鳴りっぱなしだったということになりますか。
 今回は「より実戦的な避難訓練を行う」のだそうで。
 ハンギョレのいうところの「20万人いるアメリカ人は微動だにしていないのに」という前提はあっさりと覆されているわけですよ。
 すべての針は「米朝開戦も充分にある」という方向を指しています。韓国メディアは本気で見えていないのか、見えていて見えないふりをしているのか。
 在韓日本人は地下のシェルターや避難経路を確認しておいたほうがいいかもしれませんね。

完全オールカラー首都直下地震 東京23区震災避難マップ
FRIDAY編集部
講談社
2012/6/11

帰任した駐韓日本大使、在韓米軍司令官、在韓アメリカ大使代理と相次いで会談。なお、韓国大統領代行や国防部長官から拒絶のまま

在韓米軍司令官らと対北連携強化確認…長嶺大使(読売新聞)
 長嶺安政・駐韓大使は6日、ソウル市内でビンセント・ブルックス在韓米軍司令官、米国のマーク・ナッパー在韓代理大使と会談し、弾道ミサイル発射などを繰り返す北朝鮮に対し、日米韓の連携強化が必要との認識で一致した。

 日米外交筋が7日明らかにした。

 長嶺大使らは、北朝鮮の核ミサイルに実践的に対応するため、日米韓の合同訓練を戦略的なレベルに引き上げる重要性について一致。米側は日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が日米韓の枠組みでも重要だと指摘した。
(引用ここまで)

 長嶺駐韓大使がソウルで在韓米軍司令官、在韓米国大使代理と会談。
 その一方で韓国の国防部長官と統一部長官は面談を拒絶
 この対比、すごく面白いですね。

 何度も韓国人に当事者意識がないという話をしていますが、このコントラストがそれを如実に描いています。
 最初から大使は「大統領代行、統一部長官、国防部長官と話をしたい」と宣言して帰任した
 この3人と会うのに「慰安婦合意の履行を求める」わけがない。
 それなのに韓国政府は「格が違う」だの「外交的欠礼」だのを言い訳にして会おうとしない。
 あるいは韓国政府にはアメリカ側から情報が行っていない、という事態も考えられますかね。
 さすがにそれはないと思うのですが……。それにしても、これだけ当事者意識がないのはなぁ。

 その一方で在韓米軍司令官、在韓米国大使代理といったアメリカ側の当事者とはすぐ会談ができる。
 日米で今回の事態についての共通意識がある、あるいは情報共有が確実にできているということなのでしょう。
 北朝鮮と戦闘状態になるのであれば、日本もその当事者の一員であることは間違いありません。
 その際の邦人脱出についての話なんかも出たのでしょう。

 こういった情報収集については「大使」という肩書きは役に立つのです。
 大使代理であるとどうしても後回しにされてしまう。なので、この事態においては大使の肩書きがどうしても必要であったので帰任させた。
 当初から「この帰任は有事に備えたものである」と楽韓Webでは語っていましたが、それがこの会談で裏付けられたように思えます。

 有事が起きるかどうかはともかくとして、その備えであると。
 しかし、それにしたって韓国政府に当事者意識なさすぎると思うのですがね。
 うーん、本当に蚊帳の外にされているのかなぁ。あるいは「どうせあと1ヶ月で終わりの政権だし」くらいの勢いなのか。
 ただ単にものが見えていないだけなのか。ちょっと分からないですね……。

一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート (角川書店単行本)
上原 善広
KADOKAWA / 角川書店
2016/7/1

韓国保守派が「このままでは在韓米軍も撤退してしまうぞ!」と叫ぶものの、候補者はレールを走り続けるのみ。その行く先は……

【コラム】韓米同盟の解消、韓国人に覚悟はあるのか(朝鮮日報)
「デモに参加する市民の中には、北朝鮮の脅威を深刻に考えている人はいないだろう。もし韓米同盟がなければ、こんなことはしていられないはずだ」と主張した。

 この元議員の言葉通り「もし韓米同盟がなければ、在韓米軍が今この地になければ、大統領の過ちを責める行動がこれほど平和でなおかつ自由にできるだろうか」と記者も自分自身に問い掛けた。野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)元代表は「(憲法裁判所で弾劾が棄却されれば)革命を起こすしかない」と言ったが、これは「デモに参加している市民が大統領を強制的に辞任させるべき」という意味でもある。本当に韓米同盟がなければ、あるいはそれ故休戦ラインの状況を常に心配しなければならない状況であれば、文氏が言ったようなことを簡単に口にできるだろうか。おそらくできないだろう。 (中略)

世界で最も危険な休戦ラインからわずか60キロしか離れていないソウルの光化門広場において、いきなり砲弾が撃ち込まれるようなことを全く心配もせず、デモによって大統領を弾劾訴追できるのは、安全を保障してくれる韓米同盟があるからだ。われわれはそれを空気のように、あるいは水のように「あって当然」と考えているが、その水や空気に感謝する人はあまりいない。 (中略)

要するに彼らの外交・安全保障政策は韓米同盟に反対し、これを危うくすることでしかないのだ。彼らは韓米同盟があるおかげでこの国の安全保障について何ら心配せず、キャンドル集会に便乗できているのだが、ところがその彼らが先頭に立って韓米同盟を危険にさらす発言や行動をしている。自分が立っているこの地を自分で崩壊させようとしているのだ。彼らは勇敢なのか、それとも愚かなのだろうか。

 われわれは韓米同盟が永遠に存在するものと思い込んでいる。われわれが何を主張し、あるいは何が起こっても「それはある」と考えている。国際関係を自らの観点でしか考えられない習慣は、自分たちを自分の血を流して守ったことのない国ではよくあることだ。

 野党は「米国がこの国にいるのは米国が必要だからそうしている」と考える。しかし米国は実は韓米同盟など望んでいない。米国はあのつらい6・25戦争(朝鮮戦争)の影響からもう抜け出したいと思っている。米国はあの戦争がいつ再発するか分からないと考えており、それが現実となって再び巻き込まれることに嫌気が差しているのだ。(中略)

 トランプ氏が大統領に就任した後も韓米同盟がこれまで通り存続するか、あるいは危機的状況となるかは今はまだ分からない。しかしはっきりしていることは、彼が「価値」ではなく「利益」を重視する人物であり、そのため韓米同盟は今後「空気」や「水」のようなものではなくなるということだ。空気が「あって当然」でなくなれば、周りの全ての環境が変わってくるだろう。その状況に耐えられる実力や覚悟、あるいは戦略があればよいが、もしないのならわれわれは自重しなければならない。
(引用ここまで)

 韓国の保守側は相当な危機感を抱えているのは間違いない。
 なにしろ、朝鮮日報はろうそくデモのテーマソングのようにして扱われている「これが国か」の中で、チェ・スンシルと同等の戦犯とされているほど。
 なので、エクスキューズとしての部分があるのは否めないのですが。

 ですが、本当に覚悟があってやっているのかというのは本音なのでしょう。
 ここでは米韓軍事同盟について書かれていますが、日韓GSOMIAや慰安婦合意を破棄することができるのか。
 以前から次期大統領の本命候補とされているムン・ジェインはTHAADミサイル配備、慰安婦合意、GSOMIAの3点セットすべてを覆すという話をしています。
 朝鮮日報はそれに対して「本当にそんなことをやるつもりなのか」という社説を出しています。すでにアメリカの専門誌からも「このまま左派政権が誕生なら在韓米軍は撤退するしかない」という警告も出ています。
 その影響を受け止めることができるのか、という話ですね。

 さらにムン・ジェインを支持するであろう韓国人に対しても同様に問うているのですよ。
 「このままでは米韓軍事同盟も、日本との経済協力もなくなってしまうのだがそれでもいいのか」 と。
 まあ、「ろうそくデモは世界4大革命」って浮かれている勢力はそのままムン・ジェインを支持するのでしょうけどね。
 ムン・ジェインもイ・ジェミョンが過激な発言で突き上げてきている以上、発言の後退はできない。
 しっかりと敷かれているレールは破滅への道なのですが、そこから外れることはもはや許されないのです。

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Fate/Grand Order
アニプレックス
2017/3/1

 

米専門誌「このまま韓国で左派政権が誕生すれば在韓米軍は撤退するしかない」と忠告

韓国大統領選:米誌「文在寅・李在明が当選すればトランプと衝突」(朝鮮日報)
 韓国の次期大統領選挙で最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)元代表や京畿道城南市の李在明(イ・ジェミョン)市長が当選したら、在韓米軍の経費問題でトランプ米次期大統領と衝突し、在韓米軍が撤退する可能性があるという寄稿文が、米国の外交専門誌「フォーリン・ポリシー」に掲載された。

 米国のシンクタンク「外交問題評議会(CFR)」のマックス・ブート上級研究員は27日(現地時間)、フォーリン・ポリシー誌に掲載された「トランプ氏のアジア中心戦略」という寄稿文で、「文在寅氏は左派、李在明氏は『韓国のトランプ』と呼ばれるポピュリスト(大衆迎合主義の政治家)だ。もし、どちらか1人が大統領に当選し、トランプ氏が韓国の在韓米軍防衛費分担金を増やせと要求したら、韓国は米軍が(韓半島〈朝鮮半島〉から)去ろうとするのを止めない可能性がある。駐韓米軍が撤退すれば、アジア・太平洋地域での米国の地位は下がるだろう」と述べた。

 ブート研究員はさらに、「朴槿恵(パク・クネ)大統領と日本の安倍首相は米国に好意的な人物で、2人はトランプ氏の防衛費分担金増額要求を受け入れる可能性があるが、朴大統領に対しては現在、弾劾手続きが進められている。その後に続く野党の先頭走者が文在寅氏と李在明氏だ。この2人は親米傾向があまりなく、北朝鮮とは対決ではなく和解を模索しようとする傾向がある」と評した。

 この寄稿文は、米国の次期トランプ政権と韓国の野党との間で亀裂が生じる可能性を指摘したものだ。野党は早くも事実上、大統領選挙戦の火がついた状況で、路線の違いをはっきりさせるため相次いで北朝鮮に対して融和姿勢を見せている。戦域高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をめぐっても、文在寅氏らが「配備を延期または見直しすべきだ」と主張しているのに対し、トランプ氏に次期安全保障担当大統領補佐官に指名されたマイケル・フリン氏は「米韓同盟の象徴」として撤退する意思がないことを表明した。その上、米共和党が北朝鮮問題に対して基本的に強硬な姿勢を取っていることを考えると、韓国の次期大統領選挙で野党が勝利し、「太陽政策」を復活させようとすれば、韓米間で衝突が起こるかもしれないということだ。

 ブート研究員は「トランプ氏が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を白紙に戻したことで、米国の太平洋地域に対する影響力は低下した。トランプ氏は自分が同盟国に対して抱いている(防衛費分担金などへの)反感について考え直さなければならない」と言った。
(引用ここまで)

 ムン・ジェイン、もしくはイ・ジェミョンが政権を担うことになればトランプと衝突することになるだろう、という予測記事。
 フォーリンポリシー誌の元記事はまた今度見るとして、これが実際に書かれていることであれば見出しは間違っていますよね。
 「米誌『左派政権になれば在韓米軍が撤退する』と予測」とするべきです。
 韓国の保守派にとっては悪夢のような予測なのですが。

 ですが、これが現在の韓国にとってもっとも現実に即した予測であることは間違いないところ。
 次の政権の5年間だけではこうならないかもしれません。
 しかし、確実にその方向性に向かうことでしょう。パク・クネの業績をすべてひっくり返すためにGSOMIA、THAADミサイル配備、慰安婦合意の3点セットを覆しにくる。
 そんな状態で日本とアメリカとまともな外交ができるわけもなく。
 パク・クネ政権後期にアメリカ側に戻ったようにみせていた方向性は完全に覆され、中国の傀儡となることでしょう。というか、それ以外に生きる道はないし。

 そうなることがたとえ分かっていても、「アンチパク・クネ」という路線を明確にしないと大統領選挙で負けることは目に見えてる。
 選挙に勝ってからすべてちゃぶ台返しして現実路線に戻るなんていう腹芸ができるような人物も存在しない。あえていうならアン・チョルスあたりはその辺ができそうですが、大統領選に勝てそうにもない。
 2020年代には完全に日韓、米韓は別の道を歩むことになるでしょうね。

中国はほくそ笑んでいることでしょうよ。
中国4.0 暴発する中華帝国 (文春新書)
エドワード・ルトワック
文藝春秋
2016/3/18

韓国「ムスダンがマッハ11でもTHAADで迎撃できる!」 → 中・露「朝鮮半島へのTHAAD配備に反対!」(3日間で2回発言)

北ムスダン、マッハ11.3で飛行…韓国国防長官「THAADで迎撃可能」(中央日報)
  ↓
「THAAD韓半島配備反対」共同声明 中露首脳が3日間に2回発表(中央日報)
この当局者は「高度1413.6キロまで上昇したことを根拠に計算すれば1秒あたりの移動距離は3759.6メートルで、音速(秒速333メートル)の11.3倍に相当する」と説明した。軍当局はムスダンが最高速度マッハ17を記録したと判断した。この説明通りなら、高度40キロで音速の5倍で飛行するミサイルを迎撃するパトリオットミサイルでは防ぐことができないということだ。

しかし別の軍当局者は「高高度ミサイル防衛(THAAD)体系はマッハ7の速度で飛行し、迎撃はマッハ14程度まで可能」とし「今回のムスダンの速度はマッハ14以内であり、迎撃できる」と主張した。

韓民求国防部長官もこの日の記者懇談会で、THAADで迎撃が可能かどうかについて「確認する事項」としながらも「概してTHAADで(迎撃が)可能だと評価するものと把握している」と述べた。
(引用ここまで)
中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が高高度ミサイル防衛体制(THAAD)の韓半島(朝鮮半島)配備に反対するという内容が入った共同文書を3日間に2回発表した。両国首脳は23日に上海協力機構(SCO)共同声明を主導したのに続き、25日には北京に場所を移して会談した後に両国共同声明を出したが、ともにTHAAD配備に反対する内容が含まれた。

中露共同声明で両首脳は「韓半島問題は政治外交経路を通じて解決されなければいけない」と強調した後、「北東アジア地域に軍事力が増強配備されることに反対する」と明らかにした。続いて「北朝鮮の核・弾道ミサイルプログラムを口実に米国の弾道ミサイル防衛体系の太平洋拠点が北東アジア地域に新しく配備されることに反対する」と、THAADに反対の立場を明示した。両首脳は「北東アジア地域の政治・軍事的対決と軍備競争および増強は決して受け入れることはできない」と述べた。
(引用ここまで)

 うむ、面白い。
 韓国は「ム、ムスダンがマッハ11とかでもTHAADがあれば大丈夫なんだからね!」と虚勢を張る。
 中国とロシアはTHAADミサイルとそれに伴うXバンドレーダーの配備に神経を尖らせている。
 特に中国は「THAAD配備が決定したら一瞬で中韓関係は終了だ」って宣言したくらいにピリピリしています。
 在韓米軍はすでに候補地の調査まで終了
 あとは韓国の態度次第。

 どこをどう選ぶのか。
 この選択が韓国の21世紀前半から中盤にかけての試金石になりそうですね。
 これまでは中国の言いなりであったものが、北朝鮮の度重なる弾道ミサイル実験でそうも言っていられなくなった。
 アメリカは在韓米軍へのTHAADミサイル配備の希望は出しているものの、あくまでも様子見。
 中国は無条件の絶対反対。
 ロシアも同様。
 さまざまな条件が重なる中で、韓国の選択は……ってとこですか。
 中国の圧倒的圧力に負けざるをえない気がしますけどね。



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