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宇宙開発

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「初の韓国人宇宙飛行士(実は宇宙旅行者)」から10年……後継者が出ない理由とは?

韓経:韓国人宇宙飛行士誕生から10年…足も踏み出せない「第2の宇宙飛行士」(中央日報)
4月8日は韓国初の宇宙飛行士が宇宙に旅立って10年目になる日だ。初めての宇宙飛行士に選抜された航空宇宙研究院のイ・ソヨン研究員(当時)は2008年4月、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地からロシアのソユーズ号に乗り宇宙へ向かった。イ氏は国際宇宙ステーション(ISS)で11日間宇宙に滞在し、韓国人科学者が提案した18種類の実験を終えて帰還した。だが韓国の宇宙飛行士事業はここまでだった。韓国政府は宇宙飛行士事業直後に空軍将校3人を選抜してしばらく訓練させたことがあるが、イ氏に続く第2の宇宙飛行士は10年以上輩出されていない。 (中略)

しかし韓国が第2の宇宙飛行士事業を始めるには超えなければならない大きな山がある。宇宙飛行士事業が単発の性質で終わって起きた各種議論を乗り越えることだ。ロシア連邦宇宙庁では韓国人宇宙飛行士を宇宙飛行参加者と規定しているが、韓国国内では宇宙観光客という主張が依然として力を発揮している。

イ氏の場合、米国留学のため2014年に航空宇宙研究院に辞表を提出して起きた「食い逃げ議論」と、韓国国籍を放棄したという確認されていない報道が毎回繰り返されている。一部ではイ氏が地球に帰還してから講演を行い多くの青少年にインスピレーションを与えるなど十分に自らの役割を果たしたとして擁護する見方もある。責任を負わなければならない韓国政府は科学技術部と教育科学技術部、未来創造科学部と名前を変え消極的な態度で責任を個人に負わせる様子だ。
(引用ここまで)

 ……いやぁ、だってさ。
 韓国の宇宙開発って「Zという最終目的のために、○年後にはA地点に。○年後はB地点に。○年後はC地点に到達する」というようなデザインがないのです。
 羅老ことKSLV-1も当初はすべてを自国開発する予定だったものが、ノ・ムヒョンが「衛星打ち上げができるようにするぞ!」って言い出したことが原因でロシアから1段目をまるまる買ってくるというハメになったわけですよ。
 月探査計画も月着陸の予定が2025年以降だったものが、パク・クネの公約で2020年に前倒しされたり、月軌道周回衛星にいたっては任期内の2017年にしろと言われたりしてましたね。
 そして、ムン・ジェイン政権になって「積弊公約だ!」とされて、月探査計画はほぼ霧散したりしています
 要するに大統領のメンツや公約だけで計画のGOサインが点いたり消えたりするのです。

 規模は異なりますが、地方の首長がやっている「国際的な体育大会を開催してレガシーを残すぞ」というアレとなんら構造は変わらない。
 大邱で「世界陸上をやるぞ!」って言い出して、スタジアムを建設する。世界から選手はやってくる。
 でも、残るものなんてゼロ。
 優秀な競技者が出るわけでもないし、そもそも決勝進出者ゼロ。
 そのスタジアムで継続して大会が行われはするものの維持費が高くて「無用の長物」扱いになる。
 仁川のアジア大会、霊山のF1、そして平昌のオリンピック。どれも同じ。

 それらと同じで「韓国人宇宙飛行士を誕生させるぞ」とかけ声だけ出る。
 そこからどう宇宙開発につなげるのかとか、宇宙飛行士を継続して育成し、○年ごとに宇宙に向かわせるとかじゃない。
 単に「韓国人も宇宙に行く」というだけが目標。だからアストロノーツの育成をしようという方向性ではなく、宇宙旅行者の枠を買ってきて終わり
 そりゃま、続きません。韓国のやっていることはみんなこうなのですよね。
 資源外交とかもまったく構造は同じですね。

ニッポン宇宙開発秘史 元祖鳥人間から民間ロケットへ (NHK出版新書)
的川 泰宣
NHK出版
2017/11/10

韓国初の宇宙飛行士(実際は宇宙旅行者)、「私は韓国政府をアピールするだけの商品だった」と独白

「私は商品だった」韓国初宇宙飛行士が明らかにした宇宙プロジェクトの実体(中央日報)
「私は『宇宙人輩出事業』が作り出した商品だった」

韓国初の宇宙飛行士である李素妍(イ・ソヨン)さんが10年前、政府の宇宙プロジェクトについて口を開いた。

李さんは最近発行された科学批評雑誌「エピ」3号のインタビューを通じて過去宇宙飛行を前後に自身が体験したエピソードを公開した。

李さんは2008年4月、ロシアのソユーズTMA−12号に乗って10日間宇宙旅行をした。韓国人としては最初の宇宙飛行士だっただけに大きな関心が集まった。

だが、李さんは宇宙飛行を行ってきた後、研究はせず外部講演だけしている批判を受け、突然米国に渡った。李さんは現在、米ワシントン大工科大学諮問委員の資格で研究および教授活動をしている。

これに対して李さんはメディアとのインタビューで当時の政府が宇宙人後続事業に対する意志がないという事実に気付いて空しさを感じるなど、宇宙飛行を前後に色々な困難を経験したと打ち明けた。

当時、李さんは本来宇宙飛行者として予定されていた「高山(コ・サン)」さんの突然の脱落で宇宙飛行をわずか一カ月を残した時点に急きょ投入された。

このため、李さんはちゃんとした準備もできないなど、混乱したまま宇宙船に身を乗せるしかなかったと話した。

そのうえに、当時政府が服や実験道具につく「政府のロゴ」を強調してあきれる状況に置かれたりもしたと話した。

李さんによると、当時宇宙貨物船が先に宇宙に上がった時「科学技術部」だった政府部署名はその後「教育科学技術部」に変わった。参加政府から李明博政権に政権が代わった時点だったためだった。

これを受け、政府は李さんの飛行服についたパッチはもちろん、実験道具などにあるシールを全部変えるよう求めた。結局、李さんは宇宙ステーションで刃物で宇宙服のパッチを剥がし、針で新しいパッチをつける作業などをせざるを得なかった。彼女は当時の状況を振り返って「その時、地球と交信するたびに『それは剥がしたの?確かにつけたのか?』と聞かれたのが生々しい」として「そばにいたロシア、米国宇宙飛行士が理解できないという反応だった」と話した。


さらに、政府と航空宇宙研究院の公式的な物品を載せるために個人物品は持っていくこともできず、米国宇宙飛行士の服を借りて着るしかなかったと付け加えた。

李さんは地球帰還後にも荒唐無稽な状況が続いたと語った。

たとえば、教育科学技術部担当者に「宇宙での実験を続けなければならない」と強調したが、何の反応がなかったと話した。

李さんは「政府が宇宙飛行士を送ると国民に広報をしたが、実際には(宇宙人輩出事業に対する)意志がなかった」とし「科学実験に対して本質的に全く理解していない人々と働いたという事実に気付いて虚しかった」と話した。

同時に、「私が宇宙飛行士事業を代表する人のようになったが、実際、私は宇宙人輩出事業が作り出した商品だった」とし「宇宙人後続事業の責任が私にあるかのように報じられるたびにどうすれば良いか考えた」と明らかにした。

李さんは「そのような状況でカッとなったのもあり、遠い未来のことを計画したという理由で韓国を離れることになった」と説明した。
(引用ここまで・太字引用者)

 韓国ではおなじみの風景というべきか。
 2007年までは科学技術部だったものが、2008年のイ・ミョンバク政権で教育部と合併することで教育科学技術部になっています。
 さらに2013年のパク・クネ政権ではまた分離されて教育部と未来創造科学部に。
 その未来創造科学部は今年からは未来創造科学部が科学技術情報通信部になっていたりするのです。

 省庁の名称変更は前政権の業績を塗りつぶすために必要な儀式のようなものですね。
 パッチの付け替えももちろん重要で、こちらも「ノ・ムヒョン政権からイ・ミョンバク政権に変わったのだ」ということを見せつけるための儀式です。
 易姓革命だと笑われているのは伊達ではない、ということです。

 んで、「自分は宇宙を飛ぶだけの商品だった」と「韓国初の宇宙飛行士」であるイ・ソヨンという人物が語っているのですが。
 そもそもがこの人は宇宙飛行士としての資格を持っておらず、韓国がロシアからソユーズの席を買って宇宙に行っただけという宇宙飛行関係者(要するに宇宙旅行者)なのです。
 ISSでも科学実験をやったように見せかけていましたが、独島の名前のついたバクテリアだかを持ち込んで韓国人の民族的自尊心を高揚させるというだけのものでした。
 まあ、商品だというのが実際。
 JAXAからも「ISS滞在を楽しんでもらえたようです」ってコメントがあったほど。

 KSLV-2は一応継続されていますが、月探査計画がほぼなくなったのも同じ話ですよね。
 ま、宇宙開発に限ったことではないですが。「韓国の独自技術で製造される次世代戦闘機」であるKF-Xあたりもかなり存続が危険になってきている気がしますね……。

ニッポン宇宙開発秘史 元祖鳥人間から民間ロケットへ (NHK出版新書)
的川 泰宣
NHK出版
2017/11/10

韓国の気象観測衛星が平昌五輪期間中にもかかわらず故障……ひまわり8号からの画像でやりくり中

韓国気象衛星、よりによって五輪中に故障…日本衛星を活用中(中央日報)
東亜日報の報道によると、11日午前5時44分ごろ「千里眼1号」のメインコンピューターが突然故障し、現在まで復旧していないという。韓国航空宇宙研究院は衛星に搭載された補助コンピューターで原因を把握中だ。ある関係者は「電子装備が長期間にわたり宇宙放射線を浴びたうえ、老朽化して問題が発生したようだ」と話した。

「千里眼1号」から映像を受けて天気予報に活用してきた韓国気象庁は日本の衛星映像を受信して天気予報をしている。特に平昌(ピョンチャン)オリンピック(五輪)期間であるため天気予報の重要性は大きい。ある政府関係者は「よりによって平昌五輪が開かれる重要な時期に故障し、日本の衛星映像を借りて使うことになるとはあきれる」と話したと、東亜日報が伝えた。
(引用ここまで)

 千里眼(チョリアン)1号のミッション期間は7年とされているので、実際にはただの機械の寿命がきただけなのでしょうが。
 「韓国の国力を見せつける」くらいの勢いでやっているはずのオリンピック期間中に故障。
 しかも代替手段としてひまわりの画像を借りてくるという屈辱。
 韓国らしいというべきか。これこそ韓国というべきか。

 実際のところはひまわり8号のほうが精度も配信頻度も高いでしょうから、なんの問題もないとおもいますけどね。
 7号から8号の画像に変わったときはあまりにもぬるぬると動くので違和感を感じたものでしたが。
 防災の見地からアジア全般にひまわりの画像は配信されています。西側はインドくらいまでが受信可能範囲だったはず。原則、相互運用ができるようになっています。

 まあ、気象衛星があろうとなかろうと、女子スノボーのスロープスタイルやスキージャンプを見ても分かるようにひどい状況で競技が行われていることになんの変わりもないのですけどね。

今年10月、韓国独自技術によるロケットが試験発射される模様

今年韓国型試験発射体打ち上げる(ヘラルド経済・朝鮮語)
10月には韓国型ロケットエンジンの性能を確認するための試験発射体の発射が行われる。試験発射体は飛行試験を通じて韓国型ロケット1段目と2段に適用される75トン級の液体エンジンの性能を検証するための発射体である。試験発射体に使用される75トンのエンジンの地上試験は完了した状態だ。

現在羅老宇宙センターでは、試験発射体認証モデルが組み立てられている。試験発射体のシステム開発モデルは、認証モデル、飛行モデルの順にそれぞれ1基ずつ合計3基のモデルが開発され、現在組み立て中の認証モデルは、発射体の性能と機能、インターフェイス、運用などの要件が設計どおりに動作かどうかを地上で確認する機体だ。実際発射することになる試験発射体の飛行モデルと同じである。 (中略)

試験発射体を介して75トンのエンジン性能を確認すると、このエンジン4基を縛って韓国型ロケット1段に適用する。韓国型ロケットは、2020年に打ち上げ予定である。

韓国型発射体は1.5トン実用衛星を高度600〜800kmの低軌道に投入することができる3段発射体であり、純粋な独自技術で開発される。韓国型発射体は、独自の宇宙輸送手段を確保するという観点から自主的な宇宙開発の中核とすることができる。 (中略)

当初2018年までに月軌道に宇宙船を送るという政府の計画は、2020年に調整された状態だ。政府は昨年、月探査計画の日程調整が必要である研究開発の現場の意見を受け入れ、日程を固定するのではなく技術力の強化に焦点を当てたいと明らかにした。月探査のスケジュールは、過去の政府が1段階事業期間を研究現場の意見を収斂せずに5年前倒し、2018年に取得しておいたが、最終的には実現されなかった。

開発期間が現実化され、研究開発の現場ではなんとか道が開けたのではないかという評価だ。航宇研は今年中に月探査機1次設計段階の予備設計を終えての詳細任務を確定する詳細設計に入る。

試験月軌道船(KPLO)を開発する事業には1978億ウォンの予算が投入されており、NASAと協力が行われる。発射体は、米国スペースX社のファルコン9ロケットが選ばれた。 (中略)

政府は、2020年までに行われる月探査第1段階事業を通じて月まで飛んでいく探査宇宙船と月の環境と資源の分析のための科学機器、遠隔宇宙まで飛んで行った宇宙船と通信することができる深宇宙通信技術などの重要な宇宙探査基盤技術を確保する計画である。
(引用ここまで)

 わずかながら楽韓Webでも需要のある韓国の宇宙開発状況。
 KSLV-2に関しては今年の10月に試験打ち上げ。
  前回の報道では1段式。つまり、開発中の75トンエンジン単体での打ち上げテストといったところ。本番は3段式(予定)なのですが、分離機構とかはまだまだ先の話ということですかね。
 もちろん、エンジンはクラスタ化されていない模様。
 この単段式の試験打ち上げでエンジンの動作確認をするといった感じかな。
 スケジュールは大幅に後ろ倒しされて、開発期間は長くなりました。というか、現状でもまだかなり急ぎ足なスケジュールだとは思いますが。

 で、同時に開発が進められていた(はずの)月探査船については当初予定の2020年に再度設定され直したと。
 最初の月軌道周回船のみが計画として可視化されていて、ローバーを載せた着陸船はまだ先の話となっているようです。
 韓国の宇宙開発はパク・クネが強力に推し進めていた事業なので、ムン・ジェイン政権下では弾圧されるかとも思っていたのですが。
 とりあえずは予算がついて実行されるようです。
 現在のスケジュールはこんな感じ。

2018年10月 単段式KSLV-2試験打ち上げ
2020年?月 3段式KSLV-2打ち上げ
2020年?月 月軌道船打ち上げ(ファルコン9)

 以前の 絢爛豪華なタイムスケジュールに比べるとだいぶシンプルになってしまいましたね。
 ま、現実的ではあるかな。

韓国の宇宙開発、「パク・クネのやったことはすべて積弊だ!」としてなにもかもご破算へ

【コラム】政争の中で袋叩きにあった韓国宇宙開発(中央日報)
与党・共に民主党の朴洪根(パク・ホングン)議員は国政監査で前政権の月探査事業が研究開発分野の代表的な積弊だと主張した。間違った話ではない。朴槿恵(パク・クネ)政権は当初、2020年に月着陸船を送って月に太極旗(韓国の国旗)がはためくようにすると公言した。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が定めた最初の政府案を5年繰り上げた計画だった。科学界も戸惑った。

最近、科学技術情報通信部は朴槿恵政権当時に出てきた宇宙計画を全面的に見直す作業を進めている。12月に開かれる宇宙委員会では韓国の中長期宇宙計画を修正・確定する。これを控えた宇宙分科委員会では甲論乙駁の真っ最中だ。こうした中、月面着陸目標を2020年と2025年でもなく2030年に先送りする方向で意見がまとまりつつあるという。青瓦台は2030年まで待つにはあまりにも長いため、来年10月に1段ロケットの試験打ち上げをした後、現政権の任期内に2段を利用した追加の試験打ち上げをしようという話をしている。科学界はまた当惑している。3段ロケットで試験打ち上げする場合、最初から3段型でする必要があり、1段、2段を別に試験するのは科学的に意味がない予算の浪費だと話す。

朴槿恵政権の月探査が積弊である理由は政治が科学を揺さぶったからだ。権力行使の誘惑は甘い。積弊をなくそうとする文在寅政権がまた政治論理で宇宙計画を揺さぶらないことを願う。
(引用ここまで)

 ま、確かに宇宙開発の前倒し、特に月探査計画はパク・クネの発案でした。
 公約の中で「2020年に月着陸船を送って、太極旗を月面にはためかせる」と宣言してましたね。月面で旗はためかないよ、っていう無粋な突っこみはともかく。
 ローバーで月探査を行う。
 ルナインパクター計画はNASAが韓国の技術力に恐れおののいて共同開発を申し込んだ。
 月インターネット(?)を世界で初めて開通させる等々の計画が華々しくぶち上げられていましたっけ。

 記事には早ければ2016年には月周回軌道に乗る探査船を打ち上げるだの、2018年には打ち上げるだのと夢のような計画があったものです。
 楽韓Webでも「ぷぷぷ」と苦笑しつつもそのスケジュールを追っかけたりしてましたね。
 でも、ムン・ジェイン政権になってすべてのスケジュールがご破算で願いましては。

 まあ……開発陣は救われたと言っていいんじゃないでしょうか。
 2段式のKSLV-2は当初予定では来月、変更されたスケジュールでも2018年10月打ち上げとかでしたからね。
 来年10月には1段ロケットの打ち上げをするんですって。15年前のKSR-3レベルに後退してますよ(笑)。

 KSLV-2はケロシンロケットでH-2の持っているマーケットをすべて奪うことになるだろうなんて中央日報の記事もありましたっけ。
 パク・クネのやってきたことはすべて否定するように動き続けてきたムン・ジェイン政権でしたが、これは正直正解でしょう。
 そもそもの計画すべてを見直してもいいと思いますけどね。
 ま、ネタ的には残念ではありますが。

世界はなぜ月をめざすのか 月面に立つための知識と戦略 (ブルーバックス)
佐伯和人
講談社
2014/8/20

韓国メディア「韓国独自のGPS網を構築しなければ! 日本もやってるのに!」……それ以前にやることが山ほどあるんじゃない?

韓経:【社説】火がついたグローバルGPS戦争、日本も独自網構築するのに…韓国(中央日報)
日本が独自の衛星利用測位システム(GPS)構築を目標にした衛星「みちびき4号」の打ち上げに成功した。これで日本は合わせて4基のGPS衛星を持つことになり、米国に依存しないGPS運用にさらに近づいたと評価される。しかも日本のGPSはセンチメートル単位の位置情報提供が可能な、世界で最も精密な機能を備えることになるとの分析まで出ている。

米国が全世界にGPSを無料で提供しているのに各国が独自にGPS構築に熱を上げているのにはそれだけの理由がある。米国がいつまでも無料で提供するという保障がないだけでなく、GPSの活用価値がますます高まっているためだ。軍事的衛星としての役割は言うまでもなく、自動運転車の運行、ドローン宅配システムなど、位置と視覚情報を必要とする商業的活用機会もまた無限だ。

国別のGPS競争もそれだけ激しくなっている。ロシアがグロナスGPSを運用している中で中国は北斗プロジェクトを、欧州は昨年末最後のGPS衛星を打ち上げることでガリレオプロジェクトを稼動している。米国と合わせこれらの国GPSがグローバルGPSならば、来年から独自のGPSを稼動する予定のインドと日本などは自国を中心にした地域GPSと言える。特に日本のGPSは中国と韓半島(朝鮮半島)まで管理対象に含んだシステムという。

GPS依存度が高い韓国としてはこうした動きを対岸の火事を見物するように眺めてはいられない状況だ。多くの国の基幹施設がGPSなくしてはまともに機能できないという点、国家安保次元から予期できない障害発生時の即時対応が可能でなければならないという点、そして第4次産業革命で位置情報の高度化が切実な課題として登場した点などを考慮すると特にそうだ。現在GPSの正確度や信頼度を高めるための補正情報提供などの事業が進められているがこれだけでは大きく不足する。韓国政府はGPSインフラ独立に向けた基本計画をまとめたことがあるが、実行が後にともなわない計画は効果がない。優先順位を調整してでも韓国版GPS開発を急がなければならない時だ。
(引用ここまで)

「韓国も独自のGPS開発を急がなければならない!」

 では、ここで衛星測位システムを持っている国の一覧をごらんください。

 アメリカ   GPS
 ヨーロッパ  ガリレオ
 ロシア    GLONASS
 中国     北斗2
 日本     みちびき
 インド    IRNSS

 日本とインドは地域用ですが、まあそれでもけっこうな広範囲の測位システムとなっています。
 で、これらの国々に共通点がありまして。
 「独自の衛星打ち上げシステムを持っている」ことなのですね。
 他国に打ち上げ依頼してそっちの都合に合わせて衛星製造とかしなくていい。

 つい最近までブラジルがだいぶがんばっていたのですが、爆発事故で多数の研究者・研究者が亡くなったこともあって失速気味。他に多段式の衛星打ち上げロケットを持っているのはイスラエル……と、北朝鮮くらい?

 韓国の感覚としては「うちよりGDPが下のロシアだって持ってるんだから、やって当然」くらいなものなのでしょうかね。
 でも、ロシアが宇宙開発を継続できているのは技術継承があったからで(最近はだいぶ怪しいけど)、そんなものがひとつもない韓国がやるようなことじゃないと思うのですけどね。
 韓国の国の大きさを鑑みてもKSLV-2と独自GPSとか正気じゃない。
 全然、理念が見えないのですよね。中堅国がわざわざ自前で打ち上げシステムを揃える。それはこういうことをやりたいからだという理念が。以前もそんな話をしていますが。

 ブラジルが宇宙開発を続けていたのは「地域大国である」という自負があったからで、韓国の場合はどう見てもそうではない。
 イスラエルが独自開発しているのは、政治的な問題が多分に影響を及ぼしている。
 技術継承があったわけでもなく、地域大国であるというわけでもなく、政治的な問題があるわけでもなく、理念があるわけでもなく。ただただメンツだけで開発参入。
 なので、よく分からないのでロシアから宇宙旅行の席を購入して「宇宙飛行士育成計画!」とか言い出しちゃうし、ロシアから1段目丸々買ってきて「宇宙開発!」とか言っちゃうレベル。
 おまけにその買ってきた宇宙旅行の席に座らせようとした最初の候補は窃盗でクビにされて、交替した女性は韓国の航空宇宙局を辞めちゃう
 あ、まだ独自の月面探査計画は生きているらしいです。一応。

 日本がやれることを、韓国はすべてやれるつもりでいる、というのは本当なのだなぁ……と、こういう文章を見ると実感しますね。

NASA 宇宙開発の60年 (中公新書)
佐藤靖
中央公論新社
2014/6/25

【知ってた】韓国による月探査計画、2年延期が決定。打ち上げロケットも延期、月面探査ローバーも延期……

韓国の月探査1段階計画、2020年に延期(中央日報)
一時5年繰り上げた月探査計画目標時点が再び先送りされる。科学技術情報通信部は9日に国家宇宙委員会を開催し、「月探査1段階事業開発期間を2年さらに延長する」と発表した。2016年から2018年まで3年間に進めることにしていた開発期間を2020年まで増やすという意味だ。

月探査プロジェクトは1段階と2段階に区分され、韓国航空宇宙研究院が月探査計画を策定した2007年には目標完了時点として1段階2020年、2段階2025年を提示していた。

「1段階事業」は宇宙船(軌道船)を作り月の軌道に上げることが目標だ。韓国が地球軌道から抜け出し宇宙を探査しようとするのは今回が初めてだ。月軌道船は米航空宇宙局(NASA)の支援を受けて推進している。月まで行く飛行方法と技術の支援を受ける代わりにNASAが望む搭載体を軌道船に載せることにした。

軌道船を打ち上げた後には宇宙船(着陸船)を月面に着陸させるのが目標だ。着陸船は月軌道に進入した後に逆推進して月面に着陸し探査車を下ろす。これを「2段階事業」としている。1段階との差はすべての過程を純国産技術でするという点だ。これまで米国、ロシア、欧州、日本、中国、インドの6カ国だけ成功した。

ところが朴槿恵(パク・クネ)前大統領が大統領選候補時期にテレビ討論会で「2020年に月に太極旗を掲げる」と公約し、2013年に韓国政府が140の国政課題のうち最上位推進課題のひとつとして13番目に月探査を含めた。もともとの計画を5年前倒しし2020年までに2段階事業を終わらせるという内容だ。

これを推進する過程で予算削減により今年末に予定された発射体ロケットエンジン試験発射延期などのさまざまな要因が重なった。科学技術情報通信部専門家点検委員会が「衛星開発にも5〜8年かかるのに月探査1段階事業を3年で推進するのは現実的に難しい。開発期間を2年延長しよう」という意見を提示した背景だ。
(引用ここまで)

 2018年に外国製ロケットで打ち上げる予定だった月軌道船の開発を2020年に延期。
 2017年中に予定されていたKSLV-2の試験発射も来年に延期済み
 このときに「月探査船もどうなることやら」みたいなことを書いたのですが、まあ当然こうなりますわな。
 パク・クネが任期中になんとかしようとしていたことが原因で、いろいろと前倒しされていたプロジェクトが本来の期間に収まっているという感じですかね。

 現状のスケジュールはこんな感じ。

・2018年?月 2段式KSLV-2試験打ち上げ
・2019年?月 KSLV-2 1号機打ち上げ? ・2020年?月 月軌道船打ち上げ(外国製ロケットによる)?
・202X年?月 KSLV-2 2号機打ち上げ(韓国型月周回船?)?
・202X年?月 KSLV-2 3号機打ち上げ(韓国型月探査船?)?

 確定しているスケジュールがなにもなくなってしまいました。
 この記事でいうところの「2段階事業」は打ち上げも探査船もすべて韓国の独自技術でという話ですが、韓国の独自技術は基本的に技術移転もありなので、どこまでが本来の意味での独自技術なのか不明。
 ついでに2段階事業の打ち上げ時期も不明。  月面探査のできるローバーの開発も進んでいたのですが、開発ピッチも落ちついていくことでしょう。
 だいぶアレな出来でしたからね。

 まあ、本来の開発ペースはこのくらいなのでしょう。
 それでもまだちょっと速すぎる感がないでもないですが。
 KF-XとともにKSLV-2計画も韓国にはどうしても必要な事業ですからね。開発中止などせずにがんばってほしいものです。

韓国メディア「北朝鮮監視のために、民間情報や外国からの借り物ではなく独自の偵察衛星を確保しなければ!」……月探査とかよりもそっちの優先順位のほうが上じゃない?

【社説】北の核を監視する韓国独自の偵察衛星確保を急ぐ時(中央日報)
北朝鮮の6回目の核実験が秒読み段階に入った。米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は衛星写真を分析して「豊渓里(プンゲリ)核実験場が『装填、据銃』状態」と伝えた。金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が命令さえ出せばいつでも核実験ができる準備を終えた状態だ。 (中略)

しかし問題は、現在のところ北朝鮮の核実験に関する主な情報を韓国政府ではなく米国の民間団体「38ノース」を通じて入手しているのが現実だ。この団体は民間衛星情報を活用しているという。もちろん韓国の軍と情報当局はこれよりはるかに高解像度の米軍事衛星の映像・信号情報を受けている。昨年11月に軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を締結した日本とも衛星情報などを共有している。日本は韓半島(朝鮮半島)周辺に4基の静止衛星を運用し、北朝鮮を見つめている。衛星情報収集能力で韓国より一段階上と評価される。宇宙研究に着実に投資してきた結果だ。韓国当局も対北朝鮮映像・信号情報などを独自で収集するが、衛星情報は解像度が落ち、情報収集能力も制限的だ。

情報衛星を利用した情報収集能力はキルチェーンを通じた対北朝鮮核抑止力の核心であり、海上・空中作戦と国防体系・通信セキュリティー分野でも重要だ。偵察衛星・通信衛星・GPS衛星と空中早期警戒管制機などを利用して、北朝鮮のミサイル標的を探知するのは、探知−識別−決定−打撃とつながるキルチェーンの中枢神経でもある。したがって政府は昨日国会に報告した2018−2022年国防中期計画で、独自に北朝鮮地域を偵察する「偵察衛星映像情報体系」を構築することにし、そのためにドイツ・フランス・イスラエルなど外国の偵察衛星を借りることを打診しているという。かなり遅くなったが、衛星情報収集能力を一時的に増やす良い機会だ。

政府はこれをきっかけに国産衛星を確保する「4・25事業」の速度も高める必要がある。防衛事業庁は昨年、1兆ウォン(約950億円)を投入して2020−2022年に解像度0.3−0.5メートルの偵察衛星5基を戦力化する予定だと明らかにした。この日程は国防部情報本部が人工衛星戦力化事業を初めて要求してから3年近く遅延してきた。国家情報院が衛星管制権限を要求し、部処間の隔たりが整理されずに生じたことだ。

政府は部処間の隔たりを迅速に調整し、国産衛星開発・打ち上げ事業を積極的に進める責任がある。北核事態という厳しい状況で我々の生存のために、これ以上は外国の情報に依存するべきではない。情報戦の優位に立ってこそ、国際社会で誰も我々を無視できなくなる。情報こそが自主国防の核心だ。
(引用ここまで)

 北朝鮮を監視するのに、やっていることは民間の分析サイトから情報を買うこと。
 近い将来にやろうとしていることは外国の偵察衛星の一時借用。
 2020年以降にやろうとしているのが、自国所有の高精細偵察衛星の打ち上げ。

 現在はイスラエル製の光学機器を搭載したアリラン2号と、EADSから技術供与を受けたアリラン3号3A号、合成開口レーダーを搭載したアリラン5号が観測衛星としてしようされています。
 どれも地球観測がメインの役割で、専門の偵察衛星というわけではないのですね。

 で、イスラエル製の偵察衛星を借りて当座をまかなってから、2020年以降の国産衛星を開発・打ち上げしていく予定だと。
 2020年以降というのは、KSLV-2の打ち上げスケジュールが順調に行けばということなのかな。もうすでに試験打ち上げですら10ヶ月遅れがアナウンスされていますが。
 まあ、独自ロケットで他国のスケジュールによって左右されずに打ち上げたいのでしょうね。
 アリラン5号打ち上げのときはロシアに邪魔されたという経緯があるのですよ。
 逆にアリラン3号のときは開発が遅れてH-IIAの打ち上げを遅延させてくれましたけど。

 むしろKSLV-2への予算、もしくは月探査予算をこっちに持ってくるべきではないかって思うのですが。
 優先順位を間違えてないですかね。
 北朝鮮の核開発監視なんて韓国にとっては最優先に行うべきもので、20年前からやっててもおかしくない事業ですわ。
 いまさらKSLV-2のあとから偵察衛星打ち上げって。

人工衛星をつくる ―設計から打ち上げまで―
宮崎 康行
オーム社
2011/11/30

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楽韓WebのBlog版。今年中にはドメイン含めて移行予定。

うちはそこらにありがちなゼノフォビアライクなところとは異なっており、文化的・文明的背景をもって「なぜこのようになっているのか」を解説して、大いに韓国を楽しんでしまおうというコンセプトの元に2002年から設立されているサイトです。単純に韓国が嫌いなかたは他を見てもらったほうが満足できるんじゃないかと。

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なんか適当な欄w
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