楽韓Web

韓国に関する話題を面白おかしく、韓国の文化背景を含めて解説してしまうサイトです。

慰安婦合意

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韓国外相「日本はツートラック外交を了承した。未来志向の日韓関係だ」

[インタビュー]ガンギョンファ 「南北対話、制裁・圧迫の枠組みから外れるものではない」(聯合ニュース・朝鮮語)
-日本の河野太郎(河野太)外相との朝食会合をした公開することができる部分は。

▲今日はちょうどお互いに楽に話しするために、非公式に朝食会をした。様々な懸案、慰安婦の合意発表後のそのような状況について話し平昌にも話していた。詳しい話は、互いに詳細に開示をしないことにした。

-慰安婦問題と関連し、日本と中長期的に解決すべき問題だと表現したが、日本ではこれが、中長期的云々ではなく、もはや話すことがないと頑固に出てくる。日本の態度の変化を追求することができるか。

▲状況というのが、また両国の立場はこのように発表直後に出てくるような立場と、いくつかの歳月が流れた後に変わった状況では、さらに一歩進んだ、もっと成熟化され、かつ鍛えられたような立場が出てくることができる。基本的に私たちの政府の立場は、前回の合意として、この問題が解決されたのは、絶対ではないのだ。特に被害者の立場から見たとき。基本的には人権の問題を政府間における政治的交渉で解決をしようとした試み自体が問題の本質に照らして見た時は間違った方法であった。

今回の検討の結果、明確な結論が出てきたものであり、そのため私たちは日本に対してよりこの問題をめぐり交渉をしたり、追加のことを要求していないと結論が導き出されたのだ。これ政府と政府の間でいかなる交渉になることではないからだ。

日本はそこに政府の立場が出る。それでも日本は私たちに重要な隣国であり、この問題に認識の違いがあるか分からないが、他の経済協力、実質協力こんなところは、私たちがツートラックにするという立場を持ったのだ。

河野外相とはそのような面で良い意見をたくさん交わした。特に合意を成し遂げたわけではない、お互いこれからちょっと進むという意見で共通していた。

-日本はツートラック外交を納得するか。

▲私たちの立場では、そのように解釈をしている。
(引用ここまで・太字引用者)

 ……「日本はツートラック外交を納得したと解釈している」のだそうですよ。

crocop

 以前であれば密約の存在なんかを考慮に入れないとダメだったのでしょうけどね。
 現状の外交状況であれば「カン・ギョンファが勝手に言っている」と判断してまあ間違いないところでしょう。
 というか、日本とのツートラック外交は新年会見でムン・ジェイン大統領が述べた「聖なるお言葉」であるからして、韓国としてはそれを掲げるしかない。
 一応、日本も「未来志向の日韓関係」というお題目は掲げている。昨日の外務省の日韓外相会談(朝食会)の報告でもそのような記述はありますね。

 だけども、それは「適切にマネージされた結果」としてそういう側面もあるということであって、あくまでも日韓関係の一丁目一番地は慰安婦合意の履行なのですよ。
 それがなければ韓国側が求めている通貨スワップ協定も、漁業交渉すらもなしよ、というだけの話。

理不尽な人に克つ方法(小学館新書)
援川聡
小学館
2014/2/8

河野外相「韓国の新方針はまったく受け入れられない」と再度断言 → 日韓外相会談に見る河野太郎の有能さ

河野太郎氏、慰安婦新方針に拒否伝達 韓国は五輪への安倍首相訪韓要請(産経新聞)
日韓外相朝食会(外務省)
 河野太郎外相は16日午前(日本時間17日未明)、カナダのバンクーバーで韓国の康京和外相と会談した。康氏は2015年末の日韓合意では慰安婦問題は解決できないとする韓国政府の新方針を説明。河野氏は「韓国側が日本にさらなる措置を求めるのは全く受け入れられない」と述べ、新たな協議を拒否すると同時に、合意の着実な履行を求めた。

 韓国政府による9日の新方針発表後、両国閣僚が会談するのは初めて。日本外務省によると、会談は一対一で通訳を付けず、朝食を交えて実施した。

 会談で康氏は、2月9日開幕の韓国・平昌冬季五輪に合わせた安倍晋三首相の訪韓を改めて要請した。河野氏は国会日程を踏まえて検討すると述べるにとどめた。
(引用ここまで)
(3)また、河野大臣から、「旧民間人徴用工」をめぐる問題について我が方の立場を伝え、特に、我が方公館前等に「労働者像」を設置する動きについて、適切な対応をとるよう強く申し入れた。
(4)竹島問題についても簡潔に提起した。
(引用ここまで)

 北朝鮮核問題について約20カ国の外相が集まって対策を練るバンクーバー外相会合がはじまりまして。
 この場でも「最大規模の圧力で北朝鮮の非核化を目指す」という方針を述べていますね。
 まあ、こういってはなんですが外相が集まって会合すること自体が、北朝鮮に対しての圧力になるような場なので目新しい話はなくても当然でしょう。

 ちなみに韓国外相にあたるカン・ギョンファ外交部長官は「片手に圧力、片手に対話」というような言いかたで南北会談について理解を求めたとのこと。
 ざっくりこちらも目新しい部分はなし。

 で、河野外相はカン・ギョンファとの朝食会で二国間会合があって、引用部分のようなことを話したそうです。
 日本側からは「新方針については受け入れられない」以外に言うことはないですしね。

 ただまあ、外務省のサイトから引用した3、4についてはちょっと評価したい。
 こういう小さな外相会談でも懸念を述べておくのはよいことです。
 特に現在、民主労総は日韓関係を悪化させることを目的として、徴用者像を釜山総領事館の慰安婦像横に立てようとしています。ソウルの日本大使館前の慰安婦像横は挺対協が反対しているので現在のところは推進を諦めている模様。
 今年の3月1日か、8月15日のどちらかに強行突破して建てる可能性があるので注目。
 もちろん、日韓関係で懸念となっている竹島問題にも言及すべきでしょう。

 こういう原則論大事。
 個人的には外相になる以前から河野太郎を評価していたのですが、思っていた以上に有能じゃないのかなーという感じです。
 ついでにいえば、双方共に英語に長けているので通訳を必要としないというのもよいところ。
 再生可能エネルギーにやたら拘泥しているところを除けば、時期首相というのも充分にありなのではないですかね。

「小さな政府」を唱えていることが分かります。河野太郎の政治家としての自己紹介って感じ。250円。
これからの日本の政治の話をしよう
河野太郎
ビンワード
2012/12/1

いつもなら「なあなあ」で終わる日韓議員連盟会合、日本側議員から「韓国が理解できない」の声まで挙がった模様

慰安婦合意:東京での民団行事で韓日議員が舌戦(朝鮮日報)
 「国と国との約束(韓日慰安婦合意)は誠実に履行するのが常識だ」(額賀福志郎・衆議院議員)

 「日本も『めぐみさん拉致事件』で苦しみを味わったではないか。被害者の意見を十分に聞くべき」(宋永吉〈ソン・ヨンギル〉共に民主党議員) (中略)

 行事の出席者らによると、慰安婦問題に先に言及したのは額賀議員だった。同議員はあいさつで慰安婦問題に言及し「今回の慰安婦合意問題には当惑している」と述べた。その上で「当初は韓国が合意を認めて履行するものと考えていたが、最近の報道を見ると理解できない」などと語った。さらに額賀議員は「外交では双方の国が互いの国益を考慮すべき」と強調したという。韓国政府の発表は事実上の合意破棄または再交渉要求ではないか、という日本の世論を意識した発言であるとともに、公の場での不満表明でもある。

 これに対し、宋議員は「被害者の意見に十分に耳を傾けなければ、弁護士も解任される」という論理を持ち出して反論したという。宋議員は「慰安婦合意は被害者の立場が十分に反映されていない」として見直しを主張した。宋議員はさらに「北朝鮮による拉致被害を経験した日本の苦しみにわれわれが共感するように、日本もわれわれのことを理解してほしい」とした上で「平昌五輪にも安倍首相が来るのがよいと思う」と述べた。
(引用ここまで)

 日韓議員連盟は多くの場合で「シャンシャン総会」をすることが多いのです。前回も慰安婦合意の履行に言及せずに「こいつらなにやってんだ」みたいな総会でした。

 さすがに今回ばかりは言及しないと有権者から見放されるという空気になっているのでしょう。

 さて、韓国人の出す例え話は、なにも例えていないことが多いのですが。
 この慰安婦合意に対して「被害者の意見に充分に耳を傾けなければ弁護士も解任される」はホントに意味不明。
 被害者はまあ慰安婦だとして。
 弁護士は誰よ。で、解任はなにを意味してんの。
 そもそも裁判官もいないし、検事もいないだろ、この場合。

 被害者の意見を聞かなかったのは韓国の事情であって、日本側にそんな事情を持ちこまれても困るのです。
 こっちにはまったく関係ないことだし。
 ただ、そこまで意味のない例え話をしないと反論できないところにまで、韓国側が追い詰められているというのも実際なのでしょうね。

 合意を履行しないのであれば、日韓関係は進まないということを身にしみて理解しつつある。
 前回の12月の総会、そして今回の民団新年会出席と日本の雰囲気を味わっているのであれば、自分たちがどういう状況に置かれているかは理解せざるを得ないといったところなのでしょう。
 とはいえ、ムン・ジェインに影響力を持つような議員でもないので、なにもできずに終わりでしょうけどね。
 ホントに新しい時代に入っていることを実感しますわ……。


ムン・ジェイン政権の「慰安婦合意後続措置」はバランスの取れた手段だったか……総評を見てみよう

【社説】弥縫で終わった慰安婦合意波紋、このために大騒ぎしたのか(中央日報)
慰安婦新方針、国際的信頼失墜は回避も韓日関係悪化は必至(朝鮮日報)
屈辱外交という批判を呼んだ12・28韓日慰安婦合意問題が結局、あいまいな形で結末を迎えることになった。韓国政府は昨日、慰安婦合意に決定的な問題があると述べながらも、廃棄や再交渉は要求しないことにした。康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は「慰安婦被害者の意思が反映されていない合意は真の解決にならない」と指摘した。その一方で「2015年の合意は両国間の公式合意だったという事実も否認できない」と説明した。

我々は最初から韓日関係が回復不能になるため合意を絶対に破棄してはならないと主張してきた。政府が悩んだ末に現実的な選択をしたのは幸いだ。

しかし誤った合意をやり直すという名分と、韓日関係を壊すことはできないという現実論が混ざり、前後が合わない弥縫策で幕を下ろした。(中略)

政府のアマチュア的な対応で得たものがあるのか。専門家らは合意を破棄する場合に生じる副作用を繰り返し警告した。それでも文在寅(ムン・ジェイン)大統領と康長官は慰安婦被害者と会い、合意を破棄するような動きを見せた。日本の感情は悪化するだけ悪化し、韓日関係は最悪に向かった。

現政権は手続き的正当性と名分に執着し、従来の外交安保懸案を積弊と見なしながらも、実際にその波紋を乗り越える自信がないと急いで取り繕うことを繰り返している。中国を相手にした高高度防衛ミサイル(THAAD)波紋やアラブ首長国連邦(UAE)との外交葛藤も同じだった。相手がいる外交でこのような一方的な対応がどんな副作用を生むのか、今からでも政府は悟らなければいけない。
(引用ここまで)
 韓国政府は「慰安婦被害者の尊厳と名誉回復」を強調したが、慰安婦被害者と支援団体の間では「欺瞞(ぎまん)だ」との批判が強まっている。とりわけ文在寅(ムン・ジェイン)大統領は大統領選挙のときに「慰安婦合意の再交渉」を何度も主張していただけに、公約破棄との批判が出ることも予想される。

 そのため、慰安婦被害者と支援団体を説得し、信頼を得るような対応が政府にとって重要だとの声も出ている。

 ソウル大日本研究所のナム・ギジョン教授は、電話取材に対し、韓国政府のこれまでの誤った対応が慰安婦被害者と支援団体を怒らせていたとして「慰安婦問題の教育などは韓日合意に背かないため、外交部の発表を補う後続措置が必要だ」と指摘した。

 一部では、国家間の合意の「破棄」を宣言しなかったことで、国際社会での信頼低下という最悪の事態は免れたと評価する声もある。 (中略)

 これについてナム教授は「韓日外交だけでなく、今後の全体的な外交も重要だ」として「一方的に合意を破棄する国として国際社会に認識されれば、韓国の外交は困難になる。外交部はその点を考慮したとみられる」との考えを示した。
(引用ここまで)

 慰安婦合意に対するムン・ジェイン政権による後続措置について総評でも書いておきましょうかね、ということで。
 韓国メディアが書いているように、なんだかんだで「内外のバランスに気を遣った結果」なのですね。あれでも。

 一応、合意を破棄しないということでもう一方の当事国である日本、合意の裏書きをしたであろうアメリカにも気を配っている。
 その一方で「合意を破った国」というように受け止められないように国際世論にも一定の気遣いをしている。
 もちろん、国内世論、そしてなにより「韓国における最高権威者」と化した慰安婦らにも配慮している。
 まあ、バランスは取れているのは間違いない。グラフにするとこんな感じです。

radar-chart

 ね、きれいに正五角形を描いたバランスの取れた結果になっているでしょう?

 ……まあ、実際にはこの結果で非難されないほうがおかしいのですけども。どこからも等しく文句を言われる状況ですね。
 日本からは直後に「絶対に受け入れられない」と宣言され、アメリカからは「2015年の合意を支持する」と原則論が挙げられる。
 国際社会からはまだなんとか白眼視されていないものの、UAEへの対応も併せればこれからどうなるかは不明。
 慰安婦とその支援団体からもブーイングが聞こえてきている。
 国内からは恣意的な設問であったにも関わらず、63%の賛成しか得られていない。
 敢えて言うなら熱狂的なムンパ(ムン・ジェイン支持者)からは「この外交策はバランスに長けた神の一手だった!」って褒めそやされているってくらいですかね。

 慰安婦合意を遵守するということは日米との対中国包囲網に参加するということにもつながり、三ヶ国同盟を禁止させられた三不の誓いにも矛盾することになるので中国のご機嫌伺いでもあったというわけですけども。
 まあ、それにしても本当に外交にというか、政治そのものに向いていない人間です。
 ただ、「日韓関係を適切にマネージ」したい日本にとっては実際にはありがたい方向に動いてくれている、ともいえますかね。


日韓外相会談に河野外相が意欲的……? 慰安婦合意については「しっかり履行してください」と言うだけの模様

河野氏、日韓外相会談に意欲 カナダ訪問時、慰安婦問題など議題(朝日新聞)
韓国の日韓合意新方針 安倍晋三首相「全く受け入れることできない」と公式に拒否 菅長官、日韓首脳会談「予定ない」(産経新聞)
 河野太郎外相は11日、BS11の番組で、カナダ・バンクーバーで16日に開かれる北朝鮮問題に関する多国間の外相会合に合わせ、韓国の康京和(カンギョンファ)外相と会談する場が「当然ある」と述べた。韓国側が慰安婦問題の日韓合意に関して新方針を表明したことや、北朝鮮との南北閣僚級協議について意見交換するとログイン前の続きみられる。
(引用ここまで)
 河野太郎外相はカナダ・バンクーバーで16日に開かれる北朝鮮関連の国際会議に出席する予定で、同会議に参加する韓国の康外相と会談する可能性がある。ただ、外務省幹部は外相会談が実現した場合の対応について「合意をしっかり履行してくださいということに尽きる」と突き放した。
(引用ここまで)

 朝日新聞の書き方だと「河野外相がカン・ギョンファ外交部長官との会談を心待ちにしている」というような感じになりますが、産経新聞の書き方では「会っても慰安婦合意については『履行してくれ』しか言うことはない」となる。
 まあ、それぞれの報道各社の姿勢が垣間見えて面白いものですね。

 そして韓国メディアは朝日新聞の報道を引用して「河野外相は意欲的だ」と書き、それを読んだネチズンが「はは、ムン・ジェインの神の一手で日本がクソ焦ってやがる!」とコメントを書くという地獄絵図。

 韓国政府は「我々が新たに10億円を出す。日本側の10億円は返還したい。受け取ってもらえないのであればどこかに預託する」というような説明をしてくるのでしょうが、そんなものはもう韓国国内の問題なので自由にどうぞとしか言いようがない。
 日本政府に課せられた履行義務はすべて果たしているのだから、協議のしようがない。

 慰安婦合意の実質的破棄をトランプ大統領のNAFTAやパリ協定の離脱を例に挙げて「問題ない」とする話も出ているのですが、NAFTAにしろパリ協定にしろ離脱することは合法。
 NAFTAは離脱宣言から半年のスパンを置けば手続き完了。パリ協定は発行した2019年からなら合法的に離脱可能。

 どちらも慰安婦合意のように「最終的かつ不可逆的に解決」と記されているわけでもなし。
 例に挙げるものが恣意的なのですよね。
 外交関連で「最終的かつ不可逆的に解決」なんていうものに関して合意するということ自体がおそらく前代未聞で比較対象がないっていうのがまた韓国政府にとってのハードルを高くしているわけです。

 ま、この会談で韓国がなにを言い出すかっていうのもわりと注目ポイントです。

Voice(ボイス) 2017年 7月号
Voice編集部
PHP研究所
2017/6/9

安倍総理「韓国の要求は受け入れられない」 → 韓国政府「あ、勘違いしちゃった? あれは要求じゃなくて『自発的な謝罪を歓迎する』ってこと。あとツートラック外交よろしく!」

韓国「日本に追加措置要求、考えていない」 慰安婦合意(朝日新聞)
韓国外交省は12日午後、「日本側に追加措置を求めることを考えていない」とする立場を明らかにした。新方針に対する日本の厳しい反応に苦慮している状況を浮き彫りにした内容になった。

 同省は「日本政府が合意の趣旨と精神を尊重して自発的に誠意を見せれば歓迎するという意味」と説明。元慰安婦らが一致して望んでいるのは「自発的で誠意ある謝罪だ」と指摘した。

 「既存の合意で慰安婦問題を解決できないことは明らか」とし、「歴史問題の解決と両国関係の発展を調和させながら、原則に従って検討すべきだ」とも主張した。
(引用ここまで)

 えーっと、慰安婦合意に対して韓国政府は追加措置を要求をしているものではない。
 でも、日本が自発的に誠意を見せるなら歓迎する。
 あとツートラック外交も受け入れてくれ、と。
 ……。

harpagos

 昨日の安倍総理による「まったく受け入れられない」という会見での発言を受けたものなのだそうですが。
 カン・ギョンファによる立場表明の要旨をさらに詳しく解説してくれたということですかね。
 だからといって日本側が「要求じゃないのですね。分かりました」なんて言うとでも思っているのか……。
 韓国側には「合意破棄をしなかった。再交渉も求めない。だから日本もこちらの言い分を受け入れるべき」っていう甘えがあるようなのです。
 外交には相手がいるということをさっぱり忘れているのか。

 何度か書いているように、韓国国内の雰囲気は「ムン・ジェイン大統領様が日本に対してありがたくも合意はそのままにして、ツートラック外交を呼びかけてくださったのだ」くらいの空気になっているのです。
 なので、当然受け入れるものだと韓国では踏んでいたようなのですよ。
 昨日の中央日報の記事であれば「(韓国)政府の措置で全般的な韓日関係が正常化することを期待する」ってなところですね。
 日本のメディアでこの異様な空気に気がついていたところはないようでしたが……。

 今回の外交部の話であれば「あれ? なんか勘違いしているかな? 要求じゃなくて、謝罪があったらいいなーって言っているだけですよ? あと当然ツートラック外交でやってくれるんでしょ?」という感じ。
 受け入れてもらって当然。
 まあ、謝罪はないにしても少なくともツートラック外交は受け入れてもらえて、釜山の慰安婦像対抗措置は解除されるだろうってなもんなのでしょう。韓国政府の把握のしかたとしては。

 いやぁ……誰か日本側の空気をもっと説明してやれよ。
 国内では「外交王ムン・ジェイン」みたいな扱いなんでしょうけど、一切通用してないよって。

ヒストリエ(1) (アフタヌーンコミックス)
岩明均
講談社
2004/10/22

安倍総理「韓国側の新方針は受け入れられない」→韓国メディア「あれ、日韓関係はツートラック外交でうまくいくはずじゃ……あれ?」

安倍「合意守れ……韓国側の新しい方針は絶対受け入ない」(聯合ニュース・朝鮮語)
日本の安倍晋三首相は12日、カン・ギョンファ外相が最近、日韓慰安婦の合意で問題が解決されなかったと明らかにしたことに対して対応することができないと反発した。

彼はこの日、官邸で記者との囲み取材で日韓慰安婦合意について「合意は国と国との約束であり、それを守ることは国際的かつ普遍的原則である。(韓国の新しい方針は)絶対許容することができない」と述べたと共同通信が伝えた。 (中略)

これはカン・ギョンファ外相が再交渉要求をしないとしながらも、合意には問題があるとして他のアクションを要求したこと自体を「慰安婦問題の最終的なかつ不可逆的解決」という合意を否定するという日本政府の認識が反映されたものであると受け取られる。

これにより、歴史問題と日韓の未来志向の協力を分離して、日本と正常な外交関係を回復するという韓国政府の意図にもかかわらず、日韓関係は急速に冷却される可能性も排除することはできないようだ。
(引用ここまで・太字引用者)

 NAVERのニュースで5時間ほどで5000のコメントがついています。韓国においてもかなりのインパクトのある記事、ということになるでしょうね。
 まあ、「安倍総理が韓国に対して『まったく受け入れられない』と発言した」というニュース自体はご存じのかたも多いのでさらっと流します。
 日本側としてみたら当然のリアクション。
 これ以上も、これ以下もないところでしょう。というか、なにを行ってこようとなにをやろうと「慰安婦合意の着実な履行を求める」としか言いようがない。なにせ、「最終的かつ不可逆的に解決」している事項ですから。

 というわけで、韓国側の受け取りかたのほうをチェックしたいのですが。
 太字部分。ここ面白いですね。
 「慰安婦合意を破棄も再交渉もしないという判断をしてやって、未来志向の協力をしてやる、心からの友人になりたいとまでムン・ジェイン大統領が言っていたにもかかわらず、日韓関係は急速に冷却される」のだそうですよ。
 安倍のせいで、とまでは書いていませんが。
 まあ、趣旨としてはそういうことですわな。
 「もったいなくもムン・ジェイン大統領様からツートラック外交の呼びかけがあったのに、安倍がそれを断った」というような話になっている。

 楽韓Webで「韓国内では『外交王ムン・ジェインの神の一手で国内外バランスの取れた方針になった』との雰囲気に満ちている」と報じてきました。勘違いが広まりつつあると。
 メディアですらこんなことを書いているのです。「もうこれで慰安婦問題は棚上げで日韓関係はよくなるぞ」っていうつもりだったのでしょうね。
 しかも「日韓関係が冷却される可能性も排除することはできないようだ」ですって。
 まだ日韓関係の「正常化」に一縷の望みをかけていることが分かりますね。
 やっぱり日本に実際に来てみないと分からない空気感というものはあるのでしょう。

 ……さすがにそろそろ違うジャンルの話が書きたいですね。

脳はなぜ都合よく記憶するのか 記憶科学が教える脳と人間の不思議
ジュリア・ショウ
講談社
2016/12/13

韓国で「慰安婦合意の破棄・再交渉はなかったので日本との関係改善への道が整った」という勘違いが広まっている模様

【時論】韓日合意を破棄せず幸い、凝りは残る(中央日報)
もし合意が破棄されれば、韓米関係はもちろん、国際社会で韓国の位置づけに悪影響を及ぼす余地があった。

文大統領は歴史は歴史として真実と原則に基づいて扱っていき、未来志向的な協力のために正常な韓日外交関係を回復していくという、いわゆる「ツートラック接近」を明らかにした。再交渉を要求しないという今回の政府の措置で全般的な韓日関係が正常化することを期待する。

北核脅威の深刻化、中国の浮上、米国の新しい同盟観などを考慮すると、韓日の戦略的協力の必要性は増大している。韓日首脳会談と安倍首相の平昌(ピョンチャン)訪問のための道もひとまず開かれた。
(引用ここまで)

 カン・ギョンファ外交部長官が会見をした直後に、河野外相が「受け入れられない」というコメントを発しました
 そのエントリで「どうもムン・ジェイン政権が再交渉を求めないってことから韓国では『日本との外交関係は問題なく進み、関係改善の第一歩となった』という空気というか、雰囲気になっている」という話をしました。
 報道の全体から受ける印象とか、韓国政府筋のコメントからそういった全体のイメージを受け取っていたのであって、具体的な話はなかったのですが。
 このコラムで大体の空気感というのは理解してもらえるのではないでしょうか。
 こういう考えが拡がっているというのは間違いないですね。ついで、こんなツイートが廻ってきまして。

 南北会談とほぼ同時期に発表することで慰安婦合意に関して韓国国内でのニュースバリューは減じているのは確かなところ。
 まあ、それが平昌五輪後ともされていた慰安婦合意に対する後続措置発表を大幅に前倒しした理由なのでしょうけども。

 南北会談をする、しないで日本の立ち位置が変化したりするわけがないんだよな……。
 南北会談なんて日本に対する外交カードとしてなんの意味もない。「再交渉を求めない」なんてことが日本への貸しにはならない。

 どれもこれも「韓国自体の価値」というものを過大に見積もっているからこそ出てくる勘違いなのですよ。

 「二国間関係をマネージ」されている相手に過ぎないということを自覚されたら外交相手として手強くなってしまうので、このくらいの勘違いを続けてもらえているほうが幸いでもあるのですけどね。

プロフェッショナル・ネゴシエーターの頭の中―「決まる!」7つの交渉術
藤井一郎
東洋経済新報社
2011/10/12

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