韓国「崔順実事件」でかつての大統領に再評価の動き、関連本はバカ売れ=韓国ネット「あんな人は2人といない」「いなくなって初めて価値が分かった」(レコードチャイナ)
2016年11月6日、韓国・国民日報などによると、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の親友をめぐる「崔順実(チェ・スンシル)事件」を受けて朴大統領の退陣を求める国民の声が強まる中、韓国ではかつての大統領の言動を見直す動きが出てきている。

民間人が深く関与していたという朴政権の驚きの実態に失望した人々が最も高く「再評価」しているのが、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領だ。書店大手・教保文庫によれば、先月24日から今月2日までの10日間、「大統領の物書き」という図書の販売が直前の10日間と比べなんと76.6倍に増えた。同書は金大中(キム・デジュン)・盧武鉉両政府で大統領演説を担当してきた元秘書官が、2人の大統領から学んだ人を動かす文章の書き方を40ポイントにまとめたものだ。14年2月発売以来の人気図書ではあるものの、朴大統領が崔容疑者に演説草稿の「添削」を受けていたと報じられた先月24日以降、まさに爆発的な人気となっている。

韓国最大のオンライン書店「イエス24」の6日までの週間ベストセラーを見ても、「大統領の物書き」は4位に、盧武鉉政権の元参与政府報道官による「大統領のスピーチ」(原題)が11位に急浮上、「大統領の物書き」はここ2週間で3万部が売れ、累計部数が10万部を超えたという。

出版界はこうした動きについて、事件を受け朴大統領の文章や発言に関する能力が明らかになるにつれ、盧元大統領の卓越した文章力が再注目されつつあると分析している。

この報道に韓国のネットユーザーからも、故人となった盧元大統領を懐かしむ声が多数寄せられている。

「なぜ逝ってしまったんですか?」
「心の中の永遠なる大統領、会いたいです」
「最近になってますます懐かしくなった」
「今ごろ大統領になってくれていたらよかったのに…」


「あんな人は二人といない。当時の人々にとってはあまりに偉大な大統領だったよ」
「高い塀の中に隠れることのなかった唯一の大統領だ。『大統領、出てきてください』と言えば、門の外に出て国民と握手し、あいさつを交わしてくださる方だった」
「人が住む世の中のためあんなに懸命に生きてくれていたのに…。今やここは犬や豚が住む世界になってしまった」

「盧元大統領を無視し、軽蔑してしまったことをいくら後悔しても意味がない。今、僕らは罰を受けているんだ」
「いなくなって初めて価値が分かるというのは本当だね」
「国民の心の中の大統領があの方だけという現実が本当に残念だ。歴史においていつもそうだったように、奪われた我々の主権を取り戻さなければならない」
(引用ここまで)

 今の韓国政界で待ち望まれている男の名、それこそがノ・ムヒョン!
 ……いや。
 それってもう死んでいるから悪事をしないっていうだけの話ですよね。
 政治家として唯一無二であったことに間違いはないとは思いますが。

 ふと赤穂浪士をほぼ全員切腹させたことを思い出しましたね。
 切腹させた理由が「今は民衆から英雄扱いされているが、ひとたび醜聞でも起こそうものなら全員が悪くいわれる。であれば、ここで全員に名誉の死を与えることで英雄のままでいてもらおう」というものだったのですよ。
 死んでしまえば醜聞を起こしようがない。
 もはや、ノ・ムヒョンは未来永劫醜聞から無縁。少なくとも新しいスキャンダルを作り出すことは不可能である。
 存命のイ・ミョンバクではなく、死んだノ・ムヒョンを褒め讃えているのはそういうシステムが韓国人の心理にあるのでしょう。

 まあ、それにしてもよりにもよってノ・ムヒョンを英雄視とか。
 やってきたことはそれほど変わらないと思うのですけどね。
 逆説的にパク・クネがどれほど今の韓国人に嫌われているのか、よく分かります。

死者の代弁者〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)
オートン・スコット・カード
早川書房
2015/4/15