楽韓Web

韓国に関する話題を面白おかしく、韓国の文化背景を含めて解説してしまうサイトです。

米韓関係

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韓国政府がなにを言おうともアメリカからの「為替操作国認定」が確実な理由

韓経:【コラム】ウォン高、これ以上は譲れない(中央日報)
輸出が前年同月比で3カ月連続で増え、最悪から抜け出す流れだ。しかし韓国ウォンが急激に値上がりしていて輸出増加傾向が弱まらないか懸念される。時差を考慮すると、下半期の景気にマイナス要因として表れる見込みだ。年初から始まったウォン高はトランプ米大統領のドル高懸念発言と関係がある。選挙の過程で公言したように米国が為替操作国を指定するという見方が強まり、該当通貨が値上がりしている。 (中略)

 さらに大きな問題は為替操作国指定が現実になる場合、相対的にウォン高が目立つ可能性が高いという点だ。これは実効為替レートの側面で韓国ウォンを大幅に値上がりさせ、輸出に負担を与えることになる。(中略)しかし韓国は為替制裁とともに米国の貿易制裁を受ける場合、経済的な打撃が大きいうえ、内需市場が狭く貿易問題に対応できる余力が小さいため、為替レート調整に動く可能性が高い。対米軍事依存度が高いうえ、防衛費分担金増額要求など経済外的な側面でも対米交渉力が高くない。過去の経験によると、韓国ウォンは1988年の為替操作国指定後7カ月間に8%値上がりし、指定が解除されてから以前の水準を回復した。台湾ドルも為替操作国指定後の1年間に12.3%値上がりしている。

 ファンダメンタルズの改善がない通貨高は経済に相当な負担と後遺症を残す。実質実効為替レート基準でみると、現水準は2007年当時のウォン高ピークに近接していて、さらなるウォン高は非常に負担となる状況だ。過去の通貨危機とグローバル金融危機当時、韓国経済は韓国ウォン評価調整過程で相当な費用を支払っている。現在は外貨部門の安定性が大幅に改善されたため金融市場への衝撃の可能性は低いが、輸出を中心に実物部門がかなり厳しくなる可能性がある。
(引用ここまで)

 譲れなければどうだというのだろう。
 為替操作国の話題では何度か書いているのですが、アメリカにとって韓国の国内事情とかどうでもいいのですよね。
 ちょっと詳しくこの件について解説しましょうか。
 BHC改正法案では──

 1)対米貿易黒字を200億ドル以上積み上げている
 2)経常収支黒字額が当該国のGDPの3%以上である
 3)持続的な為替介入が認められる(外貨購入額が対GDP比での2%以上)

 という3点を同時に満たした国を為替操作国として認定する条件に挙げています。
 監視国として中国、日本、韓国、台湾、ドイツの5カ国をリストに入れたのが去年の4月でしたね。10月には監視国リストにスイスが仲間入り。

 2016年10月の為替政策報告書においてはいまのところこの3つを満たした国がない。
 ふたつの条件を満たした国は監視リスト入りした6カ国。

 そのうち、フィナンシャルタイムズ紙で指摘された韓国、台湾は2016年10月の報告書時点でこんな感じになっています。ついでに日本も。

   貿易収支  経常収支 為替介入(対GDP比外貨購入額)
韓国 302億ドル   7.9%  -1.8%
台湾 136億ドル  14.8%   2.5%
日本 676億ドル   3.7%   0.0%

 韓国は貿易収支と経常収支で。
 台湾は経常収支と為替介入で。
 日本は貿易収支と経常収支でそれぞれこの条件に触れています。というわけで為替操作監視国リスト入りしているわけです。

 これは2015年の3Qから2016年の2Qまでの数字なので、ちょうど韓国の外貨準備高がマイナスになっている時期にあたるのです。
 でも、次の4月の報告書は2016年の1Qから4Qまで。
 この時期をみると韓国の外貨準備高が上昇の時期に当たっているのですね。
 つまり、3アウトになるというのは韓国である、という話なのです。対米貿易黒字の額によっては台湾も。

 純粋にアメリカの報告書に記載される当該時期(今回は2016年)における数字の問題であって、韓国メディア(そして韓国政府)がいうように、その内訳がどうであろうと知ったこっちゃない。
 この話を出しているのが「日経に企業買収された」フィナンシャルタイムズであろうと、ブルームバーグであろうと事実、数字そのものに変わりはないのです。
 韓国の貿易黒字が「不況黒字」なのかどうかなんてどうでもいい。
 アメリカ政府は「自国の景気が悪いからといって、通貨を不当に安くしてそのツケをアメリカに回すような真似は許さない」って話をしているのですね。

 まあ、「フィナンシャルタイムズは日経に買収された!!!」って言っていれば気持ちよくなれるのでしょうから、それを続けているのがいいと思います。

図解入門ビジネス 最新為替の基本とカラクリがよーくわかる本
脇田栄一
秀和システム
2013/10/21

FT紙に続いてブルームバーグも韓国を為替操作国認定。韓国政府は抗議するんですかね?

米国の為替操作国認定、中国よりも台湾と韓国にリスク(ブルームバーグ)
  中国の外貨準備高が大きく減少している。政策当局が急激な人民元下落を阻止しようと米ドル売り・元買いを行ったためだ。一方、台湾と韓国の外貨準備高は増え続けている。ブルームバーグ向けに執筆するマクロストラテジスト、キャメロン・クライス氏は、外貨準備が増えていることは台湾と韓国が台湾ドルとウォンの米ドルに対する上昇を「なだらか」にしてきたことを示すとし、トランプ米政権が為替操作国について判断する際には、中国よりも台湾と韓国の方が認定を受けるリスクが高そうだと指摘した。
(引用ここまで)

 おやおや、フィナンシャルタイムズ紙は日本の走狗くらいに言っていたらブルームバーグからも認定が来てしまいましたよ。
 というか、韓国は為替操作国として認定されるべきであるという話は出ているのです。
 2012年にはアメリカから
 2014年にはIMFからも「為替操作をやめろ」と警告されてきました。
 為替版スーパー301条ともいうべき、BHC改正法の最初のターゲットが韓国ではないかという話は何度も出ています。
 多くのシンクタンクも同様に考えていて、今年の1月にもBloombergにこんな記事がありました。

South Korea May Be Named Currency Manipulator, Think Tanks Warn(Bloomberg・英語)

 中国を為替操作国として認定するよりも、韓国、台湾といったより経済規模が小さな国をそうするのではないか、という話ですね。
 まあ、今回のブルームバーグの記事も「外貨準備高の増えかた見たら一目瞭然じゃん?」っていうものです。

 分かっている人間には全部分かっている。
 もはやアメリカがどう対応するかだけが問題。
 上にある「小さな規模の国を為替操作国として認定するのではないか」というのは中国と経済的にぶつかるよりは、それらの国を認定してにらみを効かせたほうがいいのではないという話なのです。
 サイズ的にちょうどいい、ということですね。

 さて、韓国政府はブルームバーグにも正式な書面での抗議を行うんでしょうかね(笑)。

魔界戦記ディスガイア〜史上最凶の四面楚歌〜(桜ノ杜ぶんこ)
衆堂ジョオ / 田島瑛一
一二三書房
2015/6/5

韓国政府「フィナンシャルタイムズの『韓国は為替操作国』との記事は誤りだ。本社と日本支社に正式抗議する!」……え、日本支社? ああ、つまり……

英経済紙の「為替操作国」指摘に異例の抗議 韓国政府(聯合ニュース)
 韓国の企画財政部と韓国銀行(中央銀行)は15日、アジアで為替を操作している国は韓国だとする記事を掲載した英経済紙フィナンシャル・タイムズの英本社と日本支社に共同名義の抗議書簡を送った。関係官庁が16日、伝えた。企画財政部が海外メディアにこうした書簡を送るのは異例。 (中略)

 韓国や台湾が為替介入の内容を公開しておらず、トレーダーが国際収支データや市場の動きを基に推測した結果、韓国などが為替に介入した明らかな形跡があると主張した。また、中国と日本の経常収支黒字が対国内総生産(GDP)比3%水準に満たないのに対し、韓国の経常黒字の対GDP比は8%に迫っていることも根拠として挙げた。

 これに対し、政府は書簡で、韓国がウォン安誘導のための一方的な市場介入を行っていないことは国際通貨基金(IMF)や米国の報告書も認めていると強調。また、韓国の経常黒字は高齢化や原油安に起因するもので、これを裏付ける研究が多いことなども説明した。
(引用ここまで)

 昨日のFinancial Times紙の報道に対して、韓国政府が異例の抗議を出したそうです。
 大本の記事は有料でしか見られないものなのでどういうものなのか確認できていないのですが、ざっくりとした中身は昨日も書いたように「トランプはアジアの為替操作国として日本と中国を糾弾したが、実際の為替操作国は韓国、台湾、そしてシンガポールである」というもの。

 で、韓国政府は企画財政部と韓国銀行が連名でフィナンシャルタイムズの英国本社と日本支社に対して共同名義の抗議書簡を送ったと。
 わざわざ「日本支社」としているのは、フィナンシャルタイムズが日経に企業買収されたからこそこの記事が出たのだというアピールなのでしょうね。
 これまで韓国が為替操作国であるという話はさまざまなメディアで出ていますが、こうして政府自らが公式の書簡で抗議するというのはちょっと記憶にないなぁ……。
 企画財政部の報道官あたりがブリーフィングでコメントすることはよくありましたが。

 しかし、まるで為替操作国であるかどうかをFT紙が決めるているかのような勢いですが、経常黒字額がGDPの3%以上の国には為替操作国の疑いがあるというのはアメリカが決めたものなのですけどね。
 黒字額がGDPの8%を超えていて、すぐにでも為替操作国に指定されてもおかしくない水準にあるというのに悠長なことで。

この1冊でわかる 世界経済の新常識2017
熊谷 亮丸 / 大和総研
日経BP社
2016/12/7

韓国メディアが「日本に買収された英国紙が韓国を為替操作国に認定しようとしている、とんでもない!」と叫ぶものの通用しない理由とは?

韓経:【社説】日本ではなく韓国が為替操作国と主張した英紙FT(中央日報)
アジアで為替操作国家はドナルド・トランプ米大統領が認定した日本と中国ではなく、韓国や台湾、シンガポールだと英紙ファイナンシャルタイムズ(FT)が13日(現地時間)、報じた。2011年以降、日本は為替に介入せず、中国は人民元の切り下げより守りに力を注いだが、韓国が外国為替市場に積極的に介入してきたということだ。筋が通っていない記事だ。しかも、この新聞は米国が韓国と台湾を為替操作国に認定して監視すれば、半導体やディスプレイ貿易で驚くべき結果をもたらす可能性もあると主張した。まるでFT紙が日本に代わって何かを訴えているような気がする。FT紙は2015年7月、日本経済新聞が買収した。

アジアで為替操作国家はドナルド・トランプ米大統領が認定した日本と中国ではなく、韓国や台湾、シンガポールだと英紙ファイナンシャルタイムズ(FT)が13日(現地時間)、報じた。2011年以降、日本は為替に介入せず、中国は人民元の切り下げより守りに力を注いだが、韓国が外国為替市場に積極的に介入してきたということだ。筋が通っていない記事だ。しかも、この新聞は米国が韓国と台湾を為替操作国に認定して監視すれば、半導体やディスプレイ貿易で驚くべき結果をもたらす可能性もあると主張した。まるでFT紙が日本に代わって何かを訴えているような気がする。FT紙は2015年7月、日本経済新聞が買収した。

FT紙が韓国や台湾を為替操作国と取り上げている根拠は、持続的な経常収支の黒字にある。韓国の経常収支黒字は国内総生産の8%、台湾は15%に達しているが、日本はGDPの3%水準にも及んでいない。米国は経常収支黒字がGDPの3%を超える場合を為替操作国として認定するという基準を設けている。対米貿易収支の黒字200億ドル超過や外国為替市場に対する一方向的な介入なども含まれている。

だが、韓国の経常収支黒字は輸入が減って発生する、いわゆる不況型黒字だ。消費と投資の冷え込み、そして人口的要因などが挙げられる。黒字規模もそうだ。対米貿易黒字(2015年基準)だけでも中国は3561億ドル(約40兆7000億円)で、韓国(302億ドル)の12倍に近い。日本も676億ドルで、韓国の2倍を超える。韓国はドイツやメキシコよりもはるかに少ない。為替変動性だけでも日本円が韓国ウォンの1.5倍程度は高い。

何よりも日本はマイナス金利や量的緩和などを施行し、日本円の価値を意図的に切り下げてきた。日本銀行は内需刺激のために金融緩和政策を繰り広げたものというが、日本円の切り下げを密かに支持してきたという事実は誰もが知っていることだ。このFT紙の報道は、行き過ぎた日本肩持ちだ。
(引用ここまで・太字引用者)

 FinancialTimesが「本当の為替操作国は韓国と台湾である」という話をしているのですが。
 それが「FT紙は日経に企業買収されたので日本の代弁者となっている」という話に置き換えたがってますね。
 必死に「韓国は為替操作国ではない」ということにしたいようですが。
 まあ、そうは問屋が卸さない。

 まず、韓国の対米貿易黒字はGDP比では大きいように見えるけども、絶対額では中国、日本、ドイツのどれにも及ばない。
 だから問題ない……という話にしようとしています。
 この話、通用しないと思われます。
 というのも、在韓米軍の駐留費用負担はおおよそ50%が韓国政府によるものとされています。
 その一方で日本のそれは75%ほどの負担。
 だけども、韓国は「GDP比での負担割合はほぼ日本と同じ」という話で言い逃れようとしているのですよ。

米軍駐留費:韓国政府、「日本より多いGDP比国防費」をアピールへ(朝鮮日報)
 韓国政府は、米国側の防衛費分担金増額要求に対し、まず韓国の国内総生産(GDP)に対する防衛費分担金の割合は0.068%(2014年)に達し、日本(0.074%)とほぼ同等でドイツ(0.016%)より高いという点を強調する計画だ。
(引用ここまで)


 絶対額でもなければ負担割合でもなく、GDP比での支出が大きいという話になっている。
 それが対米貿易黒字では「絶対額は低いから為替操作国であるという話にはならない」としている。
 こちらを通せばあちらが通らずってところですかね。

 もうひとつの「不況黒字だ」って話も通用しない。
 不況黒字だろうと好況黒字だろうと、アメリカから見たらただの赤字ですわ。
 対象国の経済規模が大きかろうと小さかろうと、GDP比で測る以外にないのですよね。
 経済規模で対応を変えていたら原則が生じない。多数の小国から同じように貿易赤字が生じたときに「韓国は見逃したのになんでこっちは見逃せないのだ」という話になる。
 まあ、こういう話は遵法精神が欠片くらいしかない韓国では通用しないかもしれませんけどね。

 最後の「日本こそが円安誘導をしたじゃないか」というのはもう何度も何度も書いていますが、インフレターゲットを設定してマネーサプライを増やすことはどこの国でもやっていること。
 ヨーロッパもアメリカも同じことをしているのだから、批判にはあたらない。
 そもそも韓国みたいに市場介入しているわけじゃない。
 そのていどの違いも分からないから、こうしてお門違いの批判を並べているのでしょうけども。

 ま、事態を見守りましょうかね。

トランプ・シフト これからの世界経済に備える14のこと
塚口 直史
朝日新聞出版
2016/12/16

韓国人「まだまだバランス外交で行ける!」と壮絶な勘違いをしている模様……

米識者「中国は韓国を地図から消そうとした国」(朝鮮日報)
 韓国の学会関係者は「野党の国会議員に会って、ワシントンに行ってきたと話したら『米国人たちは武器(THAAD=高高度防衛ミサイル)を売ろうと必死だっただろう?』と言われた」として「最近では、韓国が(米国中心の)同盟外交から抜け出し、(米国と中国の間で)バランス外交を展開すべきとの意見が出ている」と述べた。これに対し、米国側の参加者は即座に「そのような道は歩まないでほしい」と訴えた。この参加者は「米国は韓国を防御すると約束した国だが、中国は北朝鮮の同盟国であり、一時は韓国を地図上から消そうとしていた国だ」とした上で「韓国が米・中の間で中立的立場を取るというのは論理的に正しくない」と主張した。

 韓国の元外交当局者は「バランス外交を誤れば、米国・中国のどちらからも批判され、捨てられる可能性がある」として「韓国が韓米同盟を捨てて中国に近づけば、東洋的な観点で考えると『裏切り者』となるが、中国人は韓国を高く評価するだろうか」と警鐘を鳴らした。
(引用ここまで)

 ……ああ、いまだに分かってないのか。
 「バランス外交を誤れば破滅する」んじゃなくて、バランス外交そのものが自滅への道なのです。
 正確に言うなら「バランス外交をしていると悟られている時点で終わり」なのですが。

 いや、バランス外交そのものはありです。
 タイのように地政学的に均衡した場所か、スイスのように生き抜く手段、信念として中立を貫いているのであればありえる話。  タイは独立を貫いた代償として領土をかなり削られ、スイスは経済ブロックや政治ブロックに参加できないという損を抱えている。

 でも、韓国のそれは違うのですよ。
 韓国のいうところの「バランス外交」は半ば以上敵対関係にあるふたつの大国の両方から利だけを得ようという考えかた。
 自分は一切の損失を被ることなく、おいしいところだけを摘まもうというゲスの考えかたなのです。

 アメリカからは防衛力を提供してもらい、それでいて中国との通商はなんの妨げもなく行いたい。
 いまや輸出先として日本+アメリカよりも大きくなった中国にいい顔をするために天安門の軍事パレードにも参加するし、おいしいところを取りたいからアメリカから参加するなと言われていたAIIBにも参加する。
 その一方で戦闘機のKF-Xはアメリカから多くの技術を提供してもらうし、F-35を供与してもらう
 ただし、中国の機嫌をとるためにTHAADの配備は許容しないし、日韓GSOMIAはドタキャンする。

 そんな振る舞いが結果としてアメリカの逆鱗に触れてGSOMIAは締結させられるし、慰安婦問題もなかば強制的に「不可逆的な解決」として合意を強いられる。そしてTHAADミサイルの配備にも合意させられる。
 中国はそTHAAD配備決定に対して理不尽とも思える制裁(ただし、中国にとっては常套手段)を課してくる。ついでにロシアもそれに乗ってくる

 ……「自滅への道」と書きましたが、すでに実質的に自滅していますね、これ。
 どちらかの国の堪忍袋の緒が切れたらそれで終わりなのですが、すでにアメリカは一昨年あたりから切れてましたっけ。
 それなのに未だに自分たちは「バランス外交をうまくやらなければ」って言っている。
 まだここからTHAADを配備せずにアメリカの機嫌を取ることができると思っているのか、あるいはTHAAD配備をしてもそれが中国に通用すると考えているのか。
 客観的に見たらどっちもありえないと思うのですけどね……。

 ついでに言えば次期政権は誰が大統領になろうとも反米政権になるのは間違いないところ。
 その時点で「バランス外交」は破綻してますわ。

あなたが知らない動物のふしぎ50 タヌキもどきの原始イヌって?コウモリは立てるか? (サイエンス・アイ新書)
中川 哲男
SBクリエイティブ
2013/3/15

韓国メディア「あのトランプも韓国には文句を言わない。韓国を重要視しているからだ!」……ポジティブですね

韓経:【社説】韓国に対しては黙っているトランプ氏(中央日報)
韓経:トランプ大統領は中国・日本たたき…韓国が列外になった理由(中央日報)
だが、彼は韓国に対しては何も言及していない。候補時代に韓米FTAを攻撃して再交渉する必要があると話したことがあるが、当選以降、これといった立場を見せていない。先週開かれた就任インタビューでも日本、中国、メキシコなどを貿易不公正国と名指したが、韓国は外れていた。もちろん、即興的に韓国を言及する可能性もある。

一部では日本や中国のように大国ではないため、あまり関心がないという見方を出ている。だが、韓国は米国にとって6大貿易国であり、7大輸入国でもある。交易の量からみて決して小さい国ではない。かえって、トランプ氏が韓米同盟の価値を尊重しているためではないかという見方に説得力がある。
(引用ここまで)
そのトランプ大統領の口から「韓国」という言葉が消えた。大統領選挙では韓国関連の強硬発言を繰り返していた。昨年3月にワシントンポストを訪問した時だ。「韓国は在韓米軍防衛費の45%を負担するが、なぜ100%はいけないのか」と攻勢をかけた。中西・北部の衰退した工業地帯(ラストベルト)で遊説をしながら、韓米自由貿易協定(FTA)は「米国人の雇用を殺す悪い協定」と主張した。大統領になればすぐにも再交渉カードを取り出すかのように攻撃した。

実際に就任した後は韓国を狙った強硬発言を一度もしていない。「日本自動車業界は不公正だ」(1月23日)、「中国、日本が自国の為替レートを操作する時、我々は馬鹿みたいに眺めている」(1月31日)、「北大西洋条約機構(NATO)加盟国は財政分担金をまともに出すべきだ」(2月6日)など、主要国に「直撃弾」を飛ばしたが、唯一韓国だけは例外だ。

ある面では韓国に「寛容」な姿まで見せている。マティス国防長官は就任後の最初の海外訪問国に韓国を選んだ。訪韓中に防衛費分担金の話はしなかったという。国防長官を韓国に先に送ったのも、防衛費の話をしないのも、すべてトランプ大統領の意中だ。 (中略)

トランプ大統領が大統領選挙の遊説の時とは違って韓国に言及しない背景は3つのうち1つか、または3つが複合的に作用しているのかもしれない。こうした雰囲気を生かしてより良い機会を作り出す外交が必要な時のようだ。
(引用ここまで)

 韓国経済新聞があまりにも楽天的すぎて苦笑するしかないですね。
 上の記事はマティス国防長官の訪韓前。下の記事は今日のものです。
 訪韓前は「我々が大国ではないという見方は間違っている。トランプは米韓同盟の価値を尊重しているのだ」とのぼせ上がっている。
 マティス訪韓後は「韓国に言及していない。大統領弾劾を見守っているのだ」ときました。

 「マティス国防長官は日本よりも韓国を選んだ!」っていうのもほぼすべての韓国メディアが書いていることですが、どう見ても「THAAD配備をしっかりしろ」っていうメッセージですよね……。
 「最初に韓国を選んだ」のは韓国を重要視している、というよりは韓国におけるTHAAD配備の重要性を知らせるため、ですわ。

 いま、なにも韓国に言及しないのは韓国が大統領選挙前であって、下手に政局を動かしたくないということ。
 それに加えて、いまの政府になにかを言っても完全に無駄なことが分かっているからでしょ。
 現政権がなんらかの約束をしても、次期政権がそれを守る可能性はほとんどない。
 むしろ、選挙の材料に使われるのが関の山。

 米韓FTAに関してはノ・ムヒョンが締結したことから、次期政権で韓国側からどういう扱いになるのかは不明なのですけどね。
 現状では韓国側に有利な状況となっているので放置しているだけかもしれませんが。
 それにしても、なんでノ・ムヒョンは米韓FTAを締結しようとか思ったんだろうなぁ……。

 ま、それはともかく。
 日本政府ですら現在の韓国政府との交渉をしようとしてはいない。
 釜山の慰安婦像設置への対抗措置も、次期政権に対して「慰安婦合意を遵守しろ」というメッセージである部分も大きい。
 そんな状況で「韓国に言及していないのは米韓同盟を重要視しているからだ」だの「マティス国防長官が最初に訪れたのは韓国だ」とか勘違いも大概にしたほうがいいんじゃないでしょうか。

 韓国経済新聞は保守系なので、現状の国内情勢があまりにも辛いという部分もあると思うのですけどね。

自信をもてないあなたへ――自分でできる認知行動療法
メラニー・フェネル
CCCメディアハウス
2004/4/17

米韓国防長官「なにがあってもTHAADミサイルは配備する」 → ただし、次期政権では覆される模様

韓米国防長官「THAADは計画どおり」で一致、上半期にも配備(東亞日報)
李在明氏「李承晩は親日売国、朴正熙は独裁者」(朝鮮日報)
韓民求(ハン・ミング)国防部長官とジェームズ・マティス米国防長官は31日、高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をはじめ北朝鮮の核・ミサイル脅威の対応能力を持続的に強化することで合意した。

両長官は同日午前20分ほど電話会談を行い、このような内容を骨子とする堅固な同盟態勢の維持を再確認したと、国防部が明らかにした。

最近、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射脅威と関連して両者は、北朝鮮が韓米両国の転換期的状況を誤認していつでも挑発を強行する可能性があると見ている。国防部関係者は、「両者は、戦略爆撃機の韓半島出撃など米国の強力な拡大抑止(Extended Deterrence)と堅固な連合防衛態勢で北朝鮮の挑発を抑止し、有事の際には即時に圧倒的に対応できる万全の態勢を維持することで一致した」と明らかにした。

「限韓令」(韓流禁止令)など中国の対韓報復措置にもかかわらずTHAADは計画どおり配備するという点も再確認した。軍関係者は「両国長官がTHAADを支障なく配備することで意見が一致した」とし、「早ければ今年前半期に(THAAD1砲台が)配備できるだろう」と話した。
(引用ここまで)
李市長は韓米両国の国防長官が米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備を計画通り進めることで合意したことについて「特定の国に従属して屈辱的な態度を取れば、この国は存続が難しくなる。必ず撤回すべきだ」と主張した。
(引用ここまで)

 マティス国防長官とハン・ミング国防部長官が訪韓前に電話会談。
 で、「中国からどのような報復があろうともTHAADミサイルを配備する」という意思を確認した、と。
 まあ、独立国であれば当然の話ではあるのですが。
 決定した国防関連の問題を他国の介入によって曲げたとなれば、その他国の属国であることが確定してしまう。
 独立国であればそれだけは避けたいところでしょう。

 ただ、次期政権はどうなるか不明。
 ムン・ジェインは「次期政権で考えるのが適当だ」とかいう訳の分からない話をはじめている。次期政権担当者は自分がなる可能性が一番高いのに。
 パン・ギムンは不出馬決定。THAADミサイル配備を支持していた唯一の有力候補でしたが。
 イ・ジェミョンは「慰安婦合意もGSOMIAもTHAADもみんな反対じゃ!」という考え。引用した記事についてはまた別途取り上げます。
 アン・チョルスは配備決定当時に「国民投票で決めよう」とか言い出してましたね。

 ムン・ジェインはノ・ムヒョン直系の左派です。
 ノ・ムヒョンは在任当時、「アメリカから戦時統制権を奪い返すぞ!」って言い出して日本を含めた周辺国から「ダメだこりゃ」と匙を投げられた人物でした。
 その系譜を継ぐということは、反米であることに間違いありません。
 反米のていどがどのくらいかは不明ではありますが……。

 次期政権で韓国はもう破滅するんじゃないかってくらいのところまで追いやられる可能性があります。
 なので、任期を全うできたらそれだけでけっこうな実績になると思うのですが……。
 まあ、破滅に近い状況になるでしょうね(笑)。

最強 世界のミサイル・ロケット兵器図鑑
坂本明
学研プラス
2015/4/28

アメリカ国防長官、最初の訪問地は韓国へ→韓国人「北朝鮮への圧力になるぞ!」……圧力の方向性が違うでしょ

韓経:マティス米国防長官、最初の訪問地に韓国選択…北核威嚇に強力な「警告」のメッセージ(中央日報)
米国のジェームズ・マティス国防長官がドナルド・トランプ政府スタート後の最初の訪問地として韓国を選んだ。米国のアジア重視戦略を確認し、北朝鮮を圧迫して中国を牽制しようとする意図だという分析が出ている。

韓国国防部は26日、韓民求(ハン・ミング)国防部長官が2月2日にマティス長官と韓米国防長官会談をすると公式発表した。

マティス長官は来月2日から3日まで韓国を訪問し、続けて3〜4日に日本を訪問して安倍首相を表敬訪問し、稲田朋美防衛相と会談する。

マティス長官の韓国・日本訪問は就任13日にしてトランプ政府閣僚のうち初の海外出張だ。ジェフ・デービス米国防総省報道官は25日(現地時間)、「今回の訪問は日本および韓国との持続的同盟責任を強調し、米国と日本・韓国間の安保協力を一層強めることになるだろう」と話した。

米国が韓国に国防長官会談を先に提案したのは韓国に対する確固たる防衛公約を再確認しつつ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)挑発威嚇を加える北朝鮮に強力な警告のメッセージを伝えようとする措置であると分析されている。また、THAAD(高高度ミサイル防御体系)配備に対する反対の立場を守り、南シナ海の緊張を高めている中国を牽制しようとする布石の意味合いもあると専門家たちはみている。
(引用ここまで)

 マティス国防長官がまず韓国を訪問って、どう考えても理由はTHAADミサイルの配備をどうするんだって話をしにくるんですよね。
 北朝鮮の対する圧力という面もあるでしょうけども。
 現状はTHAAD配備を決めたはずなのに、いまだにロッテ所有のゴルフ場を借り上げることもできていない。
 それなのに中国当局からはロッテに対して対抗措置で突き上げがきている。

 韓国全体に対しても稼ぎ時の春節の観光客も制限されて、韓国人俳優だの韓国人歌手だのは活動を禁止される。それどころか韓国人俳優が画面に出るとモザイクかかってしまう始末。
 次期与党の共に民主党議員が解決のために議員外交するつもりが、カウンターパートではない王毅が出てきてメロメロで帰ってきたりもしている。

 そんな中、トランプ政権の国務長官が最初に訪問する国が韓国。
 最後通牒まではいかないにしても、それに等しいレベルの話を言い渡されるのでしょう。
 もしくは「ムン・ジェインという候補が次期大統領として最有力らしいが、THAAD配備に反対なんてことは言わないよな」と釘を差しにくるのか。
 ちなみにムン・ジェインは「次期政権に持ち越し」という微妙な物言いに終始しています。
 まあ、どっちにしても米国防長官が持ってくるのは、うれしい話でないことは間違いない。

 まさかこの段階に至っても「なんてことだ、アメリカの国防長官の初訪問国が韓国だなんて。韓国はモテモテだ」とか思っていないだろうな。
 思ってそうだよなぁ……。

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2016/11/29

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