楽韓Web

韓国に関する話題を面白おかしく、韓国の文化背景を含めて解説してしまうサイトです。

米韓関係

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韓国政府「アメリカに米韓FTA改定で後頭部を殴られた! 為替問題とFTAは別の問題だ!!」

「妥結した」という韓米FTA…米国側から次々と「違う声」(中央日報)
事実上妥結したと考えられていた韓米自由貿易協定(FTA)改定交渉に異常気流が流れている。米国が韓米FTA改定に関連し、繰り返し「違う声」を出している。

先月26日、金鉉宗(キム・ヒョンジョン)産業通商資源部通商交渉本部長は交渉妥結を発表し、「農業分野の『レッドライン』を守った」と述べた。農業市場を追加で開放しなかったと強調した。しかし米通商代表部(USTR)は先月30日(現地時間)、「国別貿易障壁報告書」を通じて「現在輸入が禁止された(米国産の)リンゴとナシについて(韓国)市場接近を要請した」とし「これら果物の輸入許可のために韓国に圧力を加え続ける」と明らかにした。これに先立ちサンダース米大統領報道官は「(韓米FTA改定交渉で)農業分野でも進展があった」と述べた。米国政府が韓国農業市場の開放に関心を持っていることを表している。

これだけではない。トランプ米大統領は先月29日(現地時間)、オハイオ州で演説し、韓米FTA改定交渉について「北朝鮮との交渉が妥結した後に先送りする可能性もある」と述べた。韓国政府はこの発言の真意を把握している。チョン・インギョ仁荷大対外副総長は「韓米FTA改定問題を朝米対話と連係し、『韓国政府が一定の役割を果たしてほしい』というメッセージを与えた」という見方を示した。 (中略)

米国が北朝鮮問題や為替レートを韓米FTAと結びつけようとする姿と関連し、韓国政府が「シャンパンをあまりにも早く開けた」という指摘が出ている。米国の「連係戦略」は十分に予測可能だったが、これに対応せず交渉の結果を自画自賛したということだ。 (中略)

チェ・ビョンイル梨花女子大国際大学院教授は「(政府が)交渉を終えて武勇談を語った」とし「最悪を避けた次悪を選択したのであり、次善ではなく最初から最後まで主導権を握られた交渉」と評価した。双方が韓米FTA関連の原則的な妥結を宣言しただけで最終署名はしていないだけに、最後まで緊張を緩めてはいけないというのが専門家の声だ。

両国通商長官の共同宣言文は出たが、改定協定文の作成と最終署名、両国国会の同意など韓米FTA改定が終わるまでの過程がまだ残っているからだ。
(引用ここまで)

 この記事の韓国版のタイトルが奮っていまして。

妥結したはずの韓米FTA……米、相次いだ後頭部(中央日報・朝鮮語)

 いわゆる「後頭部を殴られた=裏切りがあった」というヤツであると認識しているようなのですが。
 まあ、韓国が独り相撲をとっていただけですよね。

 米韓FTAが改定されたけども、鉄鋼輸出関税も免除されて実をとったのは韓国側であると「まるで我々の交渉手腕は古代の将軍そのものだ」くらいの勢いで自画自賛していたのですが。
 その後、アメリカからは……

韓国の為替介入への透明性を確保したと付帯文書を締結した
・農業分野でも圧力を加えていく
・正式な改定は米朝首脳会談後に先送り

 正式な改定は米朝首脳会談後に先送りというか、これ米朝首脳会談が成功しなかったら韓国にも詰め腹切らせる気満々ですよね。
 という感じで対韓国での通商政策を一気呵成に発表している状況。
 楽韓Webでは現状の米韓関係を見て「鉄鋼輸出関税が免除されるわけがない」というように語りました。その予想は外れましたが、それ以上の枷をはめられようとしているのが現状。
 当たり外れで言うなら、想定以上に正解したとでも言うべきか。
 韓国にとってはこれだったら鉄鋼への関税25%くらいのほうがよかったんじゃないかっていうレベル。
 そう考えると確かに「後頭部を殴られた」感はあるかもしれませんけどね。

 まあ、せいぜい「為替問題と米韓FTAは別」って言っていればいいんじゃないでしょうか。
 それを言うんだったら鉄鋼関税と米韓FTAも別ですし。
 すべての通商関連の出来事はばらばらに成立しているという言いかたもできるとは思いますよ。実際はどうであれ。

世界が「朝鮮半島全体の非核化」というキム・ジョンウンの言葉の意味を理解しつつある

CNN「金正恩氏の巧妙な戦略、世界を危険に陥れるだろう」(中央日報)
Kim Jong Un's cunning strategy could lead the world down a dangerous path(CNN)
「金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長が言及した『韓半島(朝鮮半島)非核化』発言は北朝鮮側の非核化でなく、米国による核傘の撤廃、あるいは在韓米軍の撤収を意味する可能性がある。金正恩委員長の巧妙な戦略(cunning strategy)は世界を危険に陥れるだろう」

金正恩委員長と習近平中国国家主席が中朝首脳会談で「段階的・同時的非核化」に合意したことを受け、米国シンクタンクである世界政策研究所(World Policy Institute)のジョナサン・クリストール研究員が分析したものだ。彼は28日(現地時間)、米CNNホームページに投稿した文章で米朝首脳会談でトランプ大統領が金正恩氏の意図に巻き込まれる可能性も懸念した。例えば、トランプ氏が韓国が十分な安保コストを払わずに米国を活用してきたと不満を提起してきただけに、金正恩氏はトランプ氏が勝利を主張できる方式で在韓米軍の撤収を貫くかもしれないということだ。

別の安保専門家らも中朝首脳会談以降、金正恩氏の非核化への意向に対して否定的な評価をしている。

米戦略国際問題研究所(CSIS)のスミ・テリー上級研究員は「(金正恩氏の非核化発言は)北朝鮮側の要求で新しいものではない」として「平和協定の締結や在韓米軍の撤収、韓米軍事同盟の破棄、核傘の撤収など既存の体制保障の要求に伴ったもの」と強調した。また、彼は「(金正恩氏の発言は)北朝鮮が核兵器をあきらめる用意があるというのではなく、いつでも約束を覆し得る保険性発言」と評価した。
(引用ここまで)

 キム・ジョンウンが言うところの「朝鮮半島の非核化」というセリフの危険性をようやく世界が知り始めてきた……ってところですかね。
 これまで日韓以外ではアメリカの東アジア専門家が語ってきたていどでした。
 記事にもありますが、CSIS所属の専門家などは「絶対に北朝鮮の非核化はない」と語っていた  南北首脳会談、および米朝首脳会談が近くなるにつれてこれらの言説が一般紙にも認識されてきたというところ。

 赤化統一を目指しているムン・ジェインにとっては在韓米軍の撤退にもつながる「朝鮮半島全体の非核化」は歓迎すべきところ。
 ただ、それを韓国特使はアメリカに対して「北朝鮮は非核化の用意がある」とだけ伝えている。
 ここに北朝鮮→韓国→アメリカとやってきた伝言ゲームの中に齟齬がないのか、という怖さがずっとあるのですよ。
 親書なし、かつ韓国政府高官は「キム・ジョンウンの言葉からその意図を拾い取った」と宣言している。

 トランプ大統領からしてみれば「話が違う」となり得る。そして、非核化ができなかったことを大義名分に北朝鮮への空爆すらはじまりかねない。
 北朝鮮が最初のドミノとなるであろう全世界的な核拡散をアメリカが許すのか、と問われたら「それはない」としか言いようがない。なぜなら、それら核の標的になるのはアメリカであり、イスラエルであるから。

 韓国は怖ろしいほどに細い綱で「落ちたら即空爆」という罰ゲームつきの綱渡りをしようとしているのですが……その自覚がなさそうなのですよね。


韓国政府「為替介入の透明化の約束と米韓FTAは一切関連がない! アメリカに抗議する!!!」……関連性がなくても約束したことに変わりはないなら意味ないじゃん

韓米間で主張の食い違いが続く「為替合意」(朝鮮日報)
韓米FTA:凱旋から一転、苦しいの言い訳を並べる韓国政府(朝鮮日報)
 米国の鉄鋼関税免除と関連づけられる形で韓米自由貿易協定(FTA)の改定が原則合意に至ったが、韓米両国の為替問題を巡る発言が食い違っている。米ホワイトハウス、通商代表部(USTR)は、鉄鋼と韓米FTA、為替問題が「パッケージ」で議論されたとの立場だ。しかし、韓国政府は韓米FTA改定と為替関連の協議は全く別個であり、米国が不必要な誤解を呼び起こしていると主張している。 (中略)

USTRのライトハイザー代表は同日、CNBCに出演し、「鉄鋼、為替、韓米FTAの3分野でそれぞれ合意した。3つの合意は独立した問題のように見えるが、全体として韓米の通商関係を規定するものだ」と発言した。

 一方、韓国政府は韓米FTA改定交渉と為替関連の協議は別個だとする立場を繰り返した。企画財政部関係者は29日、「米国が今年初めから韓米FTA改定交渉と為替をリンクさせようとしたが、強く拒否した」とし、「米国が韓米FTAの交渉結果発表過程で不必要な誤解を呼び起こしたことに強く抗議する」と表明した。同関係者は「為替は多国間の問題であり、米国との二国間交渉で扱う問題ではない。USTRが米国内でFTA交渉の成果を誇示しようとしたのではないか」との見方を示した。
(引用ここまで)
 韓米自由貿易協定(FTA)改正交渉後、「米国には見た目はいいが使えないものしか与えなかった」「祝い酒を飲もう」と自画自賛していた韓国政府が、米国と為替問題で合意したという事実が明らかになると、言い訳を始めた。

 金鉉宗(キム・ヒョンジョン)通商交渉本部長は29日、大統領府のインターネット放送に出演し、「26日(の交渉の結果)記者会見で為替レートに言及しなかったのは事実だ。しかし、サッカーをしに来た選手に『なぜ野球について話さないのか』と尋ねる質問のようだ」と言った。金鉉宗本部長はこれより前、今回の交渉を、契丹(きったん)と渡り合って高麗の領土を広げた賢臣・徐熙(ソ・ヒ)の交渉になぞらえていた。 (中略)

 企画財政部は28日と29日の二日間弁明し、米国に不必要な誤解を招いたことについて強く抗議したしたという。大統領府関係者も30日、「鉄鋼とFTA改正交渉はサッカーの試合をしたもので、為替レートの問題は全く別の時期に別の競技場で野球の試合をしたものだ」と言った。

 梨花女子大学の崔炳鎰(チェ・ビョンイル)教授は「FTA交渉と為替交渉が、産業部と企画財政部がそれぞれ米通商代表部と財務省を相手に行った『サッカーの試合』と『野球の試合』だったとしても、結局は韓国代表チーム対米国代表チームの総合競技だ。凱旋(がいせん)将軍のように成果を吹聴した政府の説明は苦しい言い訳に過ぎない」と批判した。
(引用ここまで)

 韓国政府は鉄鋼関税を避けるために、アメリカから求められていた米韓FTAを改定したわけですが。
 FTA改定自体は自動車輸入規制緩和と韓国国内の保険での国内製薬企業優遇の取りやめくらいで終わっていて、交渉担当者は「これで鉄鋼関税を回避できた。韓国の大勝利だ」といった物言いだったのですね。
 下の記事にあるように自らを「徐熙のように交渉をしてやった」と自画自賛。

 徐熙は契丹(遼)が攻めこんできたときに単騎で敵陣に向かい交渉した将軍で「契丹に対して服従するように見せかけ領土を広げた」という交渉のやり手であるとされています。
 「恭順したいのだが我らの国境付近には蛮族が多く、皇帝にお会いするにも危険が多い。その蛮族を掃討する資格をもらえるなら恭順いたしましょう」という建前で契丹側から領土を割譲してもらった……だったかな。
 契丹としても宋と高麗という両面作戦を避けたかったことから、そのていどの割譲であればということで合意ができたという歴史的な事実があります。

 交渉結果がFTA改定だけであれば、まさに徐熙の交渉手腕のごときと謳われてもおかしくないと思いますが。
 実際には鉄鋼について過去3年間の輸出実績の平均70%までしか輸出を認めないクォータ制導入がありました。
 さらに韓国政府の為替介入について透明性を確保するというアメリカがかねてから求めていた結果を差し出してしまった。
 アメリカからしてみれば海老で鯛を釣るどころではない大成果といえるでしょう。

 楽韓Webでは米韓関係の状況から見ても関税免除にはいかないと予想していましたが、それ以上の成果を上げることになったわけです。
 外需依存が高い韓国において、為替介入は通商の命綱ともいえる存在です。
 これまで「やっていない」と建前上は表明していましたが、数字の動きを解析しているところから見れば一目瞭然
 アメリカから見れば120点の出来といえるでしょう。

 韓国政府は「米韓FTAと為替合意については別個のものであって、FTAの付帯文章であるというように発表したアメリカには正式に抗議をした」という声明を出しているのですが。
 別個だからなんだってんでしょうね。
 それが今回、米韓FTAに付随して発表しなかった理由になったとしても、為替介入の透明化についてなんらアナウンスがなかった理由にはならないと思いますが。
 本質は米韓FTAにパッケージングされているかどうかではなく、為替介入に対する透明化を約束したか否か、ですよね。
 だんまりを決め込んでいたのも、韓国にとってとてつもなく不利になるからだという自覚があったからに他ならないのですが。
 ……もしかすると、今回の為替介入へ透明化の約束で将来的には米韓通貨スワップができるようになるかもしれません。
 であれば災い転じて福となるともなり得ますが……それであったとしても、韓国経済にとっては害が多すぎませんかね。

室谷さんの新刊が出たようですねー
なぜ日本人は韓国に嫌悪感を覚えるのか
室谷克実
飛鳥新社
2018/3/29

アメリカが韓国への鉄鋼関税免除を行った理由……これはえげつない……

米韓FTA再交渉が妥結、韓国の通貨安誘導阻止へ付属文書も=米政府(ロイター)
韓国、米向け鉄鋼輸出抑制で合意 FTA見直しも (日経新聞)
米国政府は27日、韓国との自由貿易協定(KORUS)の再交渉が妥結したと発表した。韓国政府による競争的通貨切り下げを阻止する付属文書を追加するほか、韓国が自動車や製薬分野で譲歩することでも合意した。(中略)

付属文書は、韓国に為替介入の透明性向上を義務付け、競争的目的でのウォン安誘導の回避を約束させる内容となる。

為替に関する合意は、制裁措置の対象とはならず拘束力がない付属文書の扱いとなる。
(引用ここまで)
 韓国政府によると米国が韓国を鉄鋼輸入制限の適用から除外する代わりに、韓国は輸出数量を制限するクオータ制を導入する。2015〜17年の平均輸出量(383万トン)の70%を上限とする。
(引用ここまで)

 以前に楽韓Webで「韓国に対して圧力を与えるというのが目的であるから、韓国への関税免除を狙うのは難しいだろう」と書きました。
 ところがあに図らんや、韓国への関税免除が発表されたのですね。
 ですが、それには当然代償がありまして。

 ・韓国からの鉄鋼輸入制限、いわゆるクォータ制度の導入(過去3年平均の70%)。
 ・アメリカ産自動車のさらなる開放措置。
 ・保険制度での韓国製薬企業優遇の廃止。
 ・米韓FTAで為替介入の透明化を求める付帯文書の採用。

 これだけ捧げ物をしたら、そりゃアメリカも「このくらいで負けといてやろ」って言いますわな。
 特に最後の為替介入の透明化はすごい。
 かねてからアメリカからしてみたら韓国政府による為替介入は許しがたいものであったのですよ。
 パク・クネが訪米した際にも、「わたしは為替介入をしています」というプラカードを首から下げさせられかねないくらいの勢いでした。
 アメリカ政府からは何度ともなく、そしてIMFからも「もういい加減為替介入やめろ」くらいに言われていたものです。

 米韓FTAの最大の失敗は対ドルで常に為替介入をしてくる相手に対して、そのあたりの制限を課すことなしにFTAを結んだことであるという話はずーっと出ていたのです。
 今回の改定では罰則もなにもない付帯文書扱いですが。
 韓国が守ってこなかったら当然のように制限も増えていくことでしょう。なにより「為替介入」について明記させたことは大きな成果です。

 アメリカが韓国への圧力を狙って53%の関税賦課の12カ国に含めた、という読みは間違っていなかったといえるでしょう。
 実際にそれが発現したのが鉄鋼関税という形ではなく、米韓FTAの改定という形になったというだけ。
 本丸である為替介入についても手足を縛るまではいかないにしても、制限をつけることに成功しています。
 鉄鋼に関税を課すていどのことよりも、こちらのほうがアメリカにとってははるかに得点が高いものとなるでしょうね。

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2005/11/5

北朝鮮に対して超強硬派であるジョン・ボルトン氏が大統領補佐官に就任した意味とは……

米「恫喝外交」助長の懸念 大統領補佐官にボルトン氏 (日経新聞)
ボルトン氏の世界観:イランは爆撃せよ、北朝鮮先制攻撃は完全に正当(ブルームバーグ)
【社説】ボルトン氏とポンペオ氏の登場が意味するもの(朝鮮日報)
 米国のトランプ大統領は22日、ホワイトハウスのマクマスター国家安全保障補佐官を解任し、後任にボルトン元国連駐在大使を任命した。ボルトン氏はブッシュ政権時代に強硬タカ派の外交政策を推し進めたネオコン(新保守主義)の代表的な人物として知られる。トランプ大統領とも政権発足直後から定期的に意見を交換してきたボルトン氏は、つい先日メディアとのインタビューで「トランプ大統領は米朝首脳会談によって北朝鮮が時間稼ぎをしていると判断すれば、即座に会談の席を後にするだろう」と発言している。

 トランプ大統領は先週も新しい国務長官に米中央情報局(CIA)のポンペオ長官を任命したことから、今回のボルトン氏の起用で5月に予想される米朝首脳会談の準備チームが整えられる形となった。ポンペオ氏とボルトン氏はいずれも「北朝鮮が対話によって核廃棄に応じる可能性は低い」という共通の考えを持っている。また北朝鮮の核問題を解決するには最悪の場合、軍事オプションを選択すべきともこれまで何度も主張してきた。 (中略)

 韓国政府はトランプ大統領が米朝首脳会談を快く受け入れた直後から、米国の外交・安全保障政策担当者が北朝鮮に対する強硬・原則主義者たちに次々と交代している意味を正確に理解しなければならないし、また北朝鮮にも米国の雰囲気を伝えねばならないだろう。金正恩氏は最近になってあまり表だった動きを示していないが、おそらく米国に伝える提案の内容について検討を行っているのだろう。しかし金正恩氏もポンペオ氏とボルトン氏の登場でこれまでのような局面転換用の遅延戦術が通用しなくなった事実を悟らねばならず、もし核廃棄を決意したのであれば、より明確にその意向を伝え、取引に応じるべきだ。
(引用ここまで)

 引用したのは朝鮮日報の記事だけですが、まあざっくりと3本読んでもらえればジョン・ボルトン氏という人物の人となりが分かってもらえるのではないかと思います。
 ウォールストリートジャーナルに寄稿した本人によるコラムを読んでもらえればより分かりやすいのですが、有料記事なので。

 ティラーソン国務長官の解任だけであれば、まだまだなんとも言えない部分があったのですよ。
 後任となるポンペオCIA長官は「北朝鮮のICBMの完成まであと3ヶ月」というレポートを上げていたとしても、まだマティス国防長官−マクマスター補佐官というラインがあってそれを突破するのは難しいかな……と考えていました。
 ところが国家安全保障担当大統領補佐官であるマクマスター氏まで解任され、その後任がジョン・ボルトン氏。
 逆にポンペオ−ボルトンというラインが形成されてしまったわけです。
 マティス国防長官が孤立する形になってしまったのですね。

 ちなみに「CIAはICBM関係までにあと3ヶ月しか残されていないと警告している」という話をイギリスの国会議員にしていたとされる人物こそが、ジョン・ボルトンだったのです。

 米朝首脳会談に対して、どのようにしてトランプ政権が立ち向かうかということがよく分かる選択肢です。
 以前から「米朝会談は0か100を迫るものになり、外交ではない」という話をしてきましたが。
 その傾向がより鮮明になり、非核化・核拡散防止の立場を採るのではないかということになってきました。
 さて、米朝首脳会談前に南北首脳会談を行うムン・ジェインはこの状況をキム・ジョンウンに伝えることができるでしょうかね。
 「外交天才」「外交大統領」のお手並み拝見ってところです。

今度は韓国財界から「日米と通貨スワップ協定が必要だ。米利上げで韓国は外貨不足に陥りかねない」との声……知らんがな

韓国、米利上げ時に通貨危機の可能性…日米との通貨スワップ必要(中央日報)
全国経済人連合会傘下の韓国経済研究院(以下、韓経研)は18日、報告書「米国通貨政策正常化の影響と韓国の政策対応方向」を発刊し、この中で「米国が年内に利上げに踏み切った場合、第3の金融危機が発生する可能性がある。これを防ぐためには米国および日本との通貨スワップが必要だ」と明らかにした。 

  韓経研は、米国が年内に利上げやドル回収など通貨政策の正常化を進める一方、欧州中央銀行(ECB)も量的緩和政策を中断して緊縮政策に転じることによって韓国経済に少なくない影響を与えるだろうと予想した。 

  韓経研は韓国が通貨危機に陥った場合、外貨保有額が約1200億ドル(約12兆7000億円)不足すると推算している。また、「国内居住者の資本流出と海外韓国法人の現地金融のうち短期償還分、市場安定化のための韓国銀行による外国為替市場介入分などを考慮すると、不足額はさらに増えるだろう」と分析した。
(引用ここまで)

 現状の韓国経済のポートフォリオなんかをちらと書いてみますか。
 楽韓Webでも何度か書いていますが、半導体は通常のシリコンサイクルを超えてスーパーサイクル入りしていることもあってサムスン電子、SKハイニックスは異常な決算を叩き出しています。
 日米欧の半導体関連企業の決算も同様に順調そのもの。
 でも、韓国で順調なのはそこだけなのですよ。
 さらに半導体製造企業は自動車や造船といった産業に比べて、雇用が大きくないというのも特徴です。

 世界的に景気はなんとか上向き方向なのですが、韓国企業の多くはその恩恵にあずかれていません。
 ざっくりと見るかぎりではこれまで中国の輸入に頼ってきた分が、中国政府の内需への転換方針で削られているのが大きな原因ではないかとも思われます。
 中国が多くの中間材を輸入から自国生産に切り替えているのですね。
 半導体に関しても中国企業が多数のファブを建設しており、DRAMやNANDフラッシュといった半導体の生産を行おうともしています。スーパーサイクルが終焉するとしたらそれが原因になるのではないかともされています。

 というわけで韓国では景気が拡大していません。半導体関連産業が異常に潤っているので、経済成長率だけは妙に高いのですけどね。
 そんな状況で利上げができる回数は限られています。
 アメリカの利上げに追随できるかというとかなり疑問。

 どこかでキャピタルフライトが起きて、大きなウォン安ドル高局面になりかねない。
 で、今回の財界からのレポートでは「日米と通貨スワップ協定を締結して防衛せよ」という結論が出ている、というわけです。

 ま、それを拒んでいるのは韓国政府ですから。まずは釜山の慰安婦像撤去でもやってみるとよいかな。
 ムン・ジェインは大統領選挙前に釜山の慰安婦像詣でをしているから無理だと思いますけどね。

他人の意見を聞かない人 (角川新書)
片田 珠美
KADOKAWA / 角川マガジンズ
2015/3/10

韓国メディア「スイス、カナダとは通貨スワップ協定を結べた……だが、日米とは交渉すらできていない」……それこそ韓国が望んだ結果でしょ?

韓国の通貨スワップ、今後の課題は何か(朝鮮日報)
 韓国企画財政部と韓国銀行は2月9日、スイスと100億スイスフラン(約106億ドル)規模、期限3年の通貨スワップ協定を結ぶことで合意したと発表した。スイスフランは米ドル、ユーロ、円、英ポンド、カナダドルと共に世界の6大基軸通貨に数えられる。スイスとの通貨スワップ締結に成功したことで、韓国の金融の安定性はさらに高まったと評価できる。 (中略)

 国家間の通貨スワップは有事に際し、あらかじめ定めた限度内で自国通貨を相手国に預け、所定の為替レートで相手国通貨を借り入れることができる契約だ。例えば、韓国が通貨スワップ契約を結べば、韓国は必要な時にウォンをスイスの中央銀行に預け、スイスフランを調達できる。外貨不足で通貨危機が起きれば、相手国が限度内で外貨を融通してくれるため、流動性危機を回避することができる。そうした意味で、通貨スワップは「第2の外貨準備高」とも呼ばれる。外貨準備高が外貨不足に備える「積立金」ならば、通貨スワップは一種の「当座貸越」と言える。通貨危機に際し、国際通貨基金(IMF)から資金支援を受けるためには、さまざまな規制を受けることになり、経済主権と国家イメージが低下しかねない。これに対し、通貨スワップは特に干渉を受けず、安定的に外貨流動性を確保できるというメリットがある。 (中略)

 金融危機後、各国の中央銀行は通貨スワップ協定を拡大している。米国、ユーロ圏、英国、日本、スイス、カナダなど6カ国・地域の中央銀行は13年、常時有効の多国間通貨スワップ協定を結んだ。自国でドルが不足した場合、他国の中央銀行から3年間の短期融資を受ける内容だ。日本は中国に対抗し、東南アジアへの影響力を拡大する手段として、通貨スワップを活用している。シンガポールに続き、昨年にはタイ(30億ドル)、フィリピン(120億ドル)との通貨スワップを結んだ。中国も人民元の国際化に向け、通貨スワップを積極的に利用している。中国は韓国など32カ国と3兆元を超える通貨スワップ協定を結んでいる。

 通貨スワップは一国の信用格付けを向上させる要因にもなる。外国人の投機資本による攻撃で、外貨が引き潮のように流出しても、外国から流動性を確保し、防衛することができるからだ。また、通貨スワップ協定を結ぶということは、互いを簡単にはデフォルト(債務不履行)には陥らない国として認定することを意味し、国内金融市場に心理的な安定をもたらす。キム・ドンヨン経済副首相が昨年10月、中国との通貨スワップ協定を延長した際、「通貨スワップは多ければ多いほどよい。米国であれ、日本であれ、機会があれば結びたい」と述べたのもそのためだ。 (中略)

韓国は現在、米ドル、日本円、ユーロによる二国間通貨スワップ協定がない。国際取引に多用される信頼性が高い通貨とウォンを交換できる協定を結ぶことが重要なのだが、実情はそうではない。特に米日とは過去に通貨スワップ協定を結んでいたが、現在は解除された状態だ。 (中略)

 日本の場合は事実上、両国間の協議ルートが全てストップした状態だ。日本は実は韓国が最初に通貨スワップを結んだ国だった。韓日通貨スワップは01年の20億ドルからスタートし、11年には700億ドルにまで規模が拡大した。しかし、12年に独島(日本名・竹島)の領有権争いなど外交問題で規模が130億ドルへと縮小され、15年2月に完全に終了した。16年8月、韓国の求めで交渉が再開されたが、昨年1月に日本側が釜山の日本領事館前への慰安婦少女像設置を理由に交渉中断を宣言し、現在まで交渉が行われていない。
(引用ここまで)

 韓国人に通貨スワップ協定とはなにか、といったことを教えるための記事というような感じですかね。
 カナダに続いて、スイスとも通貨スワップ協定を結べたということで、「基軸通貨との通貨スワップ協定ができた」とか言っているのですが。
 スイスフランが基軸通貨……ねぇ?
 まあ、そう思いたいのであれば思っていてもいいとは思いますけども。

 さて、以前にも書いたように日本は米加欧英瑞の中央銀行と無制限かつ無期限の多国間協定を結んでいます。
 つまり、円の為替防衛という意味であれば日本はもはや他の国と通貨スワップ協定を結ぶ必要はないわけです。
 それでも、日本はインドネシア、タイ、フィリピン、マレーシアといった国々と通貨スワップ協定を結んでいます。
 円の国際的影響力を増していうという意向と、そういった国々とは「信頼で結ばれている」という前提があるからですね。

 韓国とはそれがない。
 民間ではともかく、少なくとも政府間では問題を終結させようとした慰安婦合意ですら守ることができない。
 合意で謳われていた日本大使館前の慰安婦像の撤去どころか、釜山の日本総領事館横にまで像を建ててしまう始末。
 それであれば「約束を守れない相手なら貸した金も帰ってこないかもしれない」わけですよ。
 それなのに、「約束を守らない」と前もって宣言しにきた相手から「通貨スワップ協定の協議再開をお願いしたい」とか外相会談で言われてしまう滑稽さ。

 韓国政府が……というか、ムン・ジェイン政権が対日外交を二軍扱いにしようとしてもそれはそれで問題ないのです。
 でも、そうするのなら自分たちの要望が通りにくくなるということも覚悟しろって話。
 「心の通い合う友人になりたい」のであれば、最低限約束を守れるようになれってことですね。
 これまでは旧宗主国としていくばくかの金を恵んできたけども、そんな時代はもう終わったのです。
 それも韓国が好んで終わらせたのですから。
 戦後70年以上が経過しているのですから、そろそろ独り立ちしてくれってことですわ。

韓国、中国、インド等からアメリカへの留学ビザ発行が激減。トランプ政権の意向で……アメリカの国力を逆に削っているような……

米留学の韓国人が6年で半減 現地紙「トランプ氏政策による影響」(聯合ニュース)
米国で学ぶ韓国人のために米国が2017会計年度(2016年10月〜17年9月)に発給した学生ビザ(F―1)は2万2856件で、前年度(2万5355件)比9.9%減少した。6年前の11年度(4万5638件)に比べると半分にとどまる。トランプ米大統領の政策が影響したとみられる。韓国系住民向けの現地各紙がこのほど伝えた。

現地紙は査証(ビザ)発給に関する米国務省の報告書を引用し、17会計年度に発給されたF―1ビザを39万3573件と伝えた。韓国だけでなく、米国で学ぶ外国人学生のうち最も数が多い中国(17年度に11万2817件)が前年度比23.8%、インド(同6万2537件)も28.5%、それぞれ減少した。

 現地紙は「トランプ大統領の厳しい移民政策により、米国の大学への留学が難しくなった」と分析した。入学許可証を得てもビザが発給されず留学をあきらめる外国人も増えているという。
(引用ここまで)

 トランプが大統領になってからというもの、本当にビザが取りにくくなってきているという話は何度か聞いています。
 留学ビザに限らず、ビジネス系のビザも出にくくなっているとのこと。

   ただ、アメリカの国力を削っているっていうことでもあるのですけどね。
 これまでアメリカは研究体制や報酬でさまざまな国から上澄みだけをすくい取ってきて、自国の競争力として組み入れてきたのですよ。
 アメリカの研究者は本当にオールスター体制ですからね。呆れるほどに。
 まあ、本当の上澄みという意味ではまだまだすくい取れるのかもしれませんが、研究者なんて一定以上の水準であればどこでどう化けるか分からないっていうのも実際。
 いまの政策はアメリカ企業の弱体化を進めるものだともされています。

 ただまあ、韓国の場合は以前から言われているように就職のスペックリストを埋めるための「留学」であったりもするので、さほど大きな意味もなかったりするのですけどね。
 他には「自尊心」を埋めるだけの留学とかもあります。
 その最たるものが「ハーバードとスタンフォードの両方に合格して、かつ両方から入学を求められた」とか虚言していた韓国人だったり、本当にハーバードに留学できても韓国人はドロップアウト率80%だったりする状況なのですが。
 ドロップアウトしたとしても「ハーバードに留学した」という実績は残りますから。

 ただ、こうした無駄な留学をふるいにかけるという意味では助かる人物も少なくないんじゃないでしょうかね。
 留学した学生に家族全員がついていって、父親だけが仕送りするために韓国で働き続けるという逆単身赴任(いわゆるキロギアッパ)もだいぶ解消されるのではないでしょうか。

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