海洋水産部、セウォル号引き揚げてから船体を切断する(ハンギョレ)
 海洋水産部は29日、「専門家たちが1カ月にわたり、セウォル号を引き揚げてからの船体の整理方法を検討した結果、セウォル号が倒れた状態で客室部分だけを分離し、上向きにしてから作業する方法(客室直立方式)が最適だとの結論を下した」と発表した。船体整理とは残された遺体を探し、残存物を搬出・分類・処理する作業を指す。(中略)

 遺族と特別調査委員会は、船体自体が事故原因を明らかにする証拠であるだけに、船体が傷つけられれば真相究明が難しくなるとして、切断に反対している。特別調査委員会の関係者は「政府のやり方で船体を切断すれば、事故原因として機器の欠陥の可能性を提起した大法院(最高裁)の判断を全面的に無視することになる」としたうえで、「セウォル号事故の真相究明を永遠に迷宮入りにしようとする意図」だと批判した。

 しかし政府は、専門家8人が技術検討を行った結果、切断せずには船体整理が難しいと発表した。政府は、セウォル号が横倒しになっている状態で作業を行うのは「9階建てマンションの高さ(22メートル)に相当する船体が横だおしになっているため、作業環境が劣悪で事故の可能性もある」と指摘した。地上や水中で船体を切断せず、直立させる方法についても「船体を直立させる過程で客室が損傷を受けるリスクが高く、時間もかなりかかる」と説明した。

 一方、遺族たちは、政府が決定した方式についてさらに技術検討を行う必要があると主張した。遺族側は同日、声明を出し、「客室部分は沈没当時、船尾を中心にひどく破損しており、2年以上も海中にあったため、壁やパネルがかなり損傷されているはず」としたうえで、「このような状況で、客室部分だけを切断して持ち上げた場合、客室が崩壊する可能性が高い」と指摘した。遺族側は「船体引き揚げの原則は残された遺体と船体の完全な引き揚げ」だと強調し、「特別調査委員会・遺族と共同で再度技術検討を実施すべきだ」と主張した。
(引用ここまで)

 韓国政府はセウォル号を引き上げたら横倒しにして、客室を切り出して捜索をするという方針を固めたそうです。
 まあ、横倒しの状態でも全幅で22m。マンションだと8階くらいですかね。この状況で捜索しろっていうのも大変ですわ。
 アクセスのしやすさを確保しないと捜索側に被害者が出るレベル。
 7月の時点でおおまかな方向性は出していて、その時点で既にモンスターたち遺族会と真相究明委は切断に反対していたのですよ。

 彼らがなにを言っているかというと、「聖遺物としてセウォル号を保存しろ」という話です。
 「真相究明のためには現状を保存しろ」ってことですが、いまさら真相究明とかいわれても……ね。
 引き揚げでも最低限の毀損だけが認められる云々で、サルベージの工法をいろいろと制限することになって中国企業が引き揚げを行うことになったわけです。
 1000億〜4000億ウォンともいわれる、異常な高額となった引き揚げ費用もそれが原因。

 ここまで捜査権と裁判権の移行以外はほぼすべて彼らの要望を取り入れ続けてきた韓国政府ですが、さすがに三次被害まで出す危険性もある捜索をしたくはないだろうなぁ。ちなみに二次被害は沈没時の捜索での死者です。
 9月中には引き揚げ作業を完了したいとしていますが……。