楽韓Web

韓国に関する話題を面白おかしく、韓国の文化背景を含めて解説してしまうサイトです。

釜山対抗措置

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釜山、ソウルの慰安婦像に設立の法的根拠が生まれ、もはや撤去不可能な事態に……ただし、日本にとってはむしろ好都合

日本大使館前の少女像、鍾路区の「公共造形物」として管理へ(中央日報)
釜山市議会、少女像保護の法的根拠を制定(中央日報)
駐韓日本大使館前に設置された「慰安婦少女像」が「公共造形物」として管理されることになった。これまで関連規定が曖昧で機関から保護が受けられなかった少女像に保護根拠ができた。

鍾路区(チョンノグ)は28日、このような内容を盛り込んだ「都市空間芸術条例」改正案が区議会を通過して翌月施行を控えていると伝えた。

これまで少女像は規定の空白により保護を受けることができなかった。道路法施行令55条は、電柱・電線・水道管・ガソリンスタンド・鉄道・看板・垂れ幕など占用許可を受けることができる工作物・物品の種類を規定しているが、少女像はこの項目に含まれていなかったためだ。

条例改正案は民間造形物も都市空間芸術委員会の審議を経て「公共造形物」とすることができるという内容が盛り込まれている。管理は区が引き受ける。具体的には管理台帳を作成・配置・提出するようにし、公共造形物の周辺環境を常に清潔に維持しなければならないという内容が入っている。また、毀損を受けた場合、補修のために必要な措置を取らなければならないことも明示されている。改正案により、主管部署は少女像のような民間造形物を周期的に点検することができる。
(引用ここまで)
釜山市議会は30日、本会議を開いて「釜山市の日帝下における日本軍慰安婦被害者の支援および記念事業に関する条例案」を可決した。この条例には、地方自治体が慰安婦関連の造形物や銅像の設置・管理を支援する内容が盛り込まれている。

条例制定前、釜山少女像は法的には不法占有物なので地方自治体が直接少女像を管理することはできなかった。また、条例には慰安婦被害者に対する生活安定支援と歴史資料の保存・研究など記念事業推進に対する内容も含まれている。

これについて、市民団体「少女像を守る釜山市民行動」はこの日、声明を通じて「少女像を設置した釜山市民の力が成し遂げたもうひとつの勝利」とし「慰安婦問題の法的勝訴および損害賠償ために引き続き努力していくだろう」と明らかにした。
(引用ここまで)


 ソウル、および釜山の慰安婦像について、これまで不法占有であったものを設置の根拠となる法整備をすることで合法なものしようという動きがありました。
 で、今回はそうした条例を整備して、「不法占有ではない」ものとしたわけです。
 これによってそれぞれ国や自治体から強制撤去できないようにして、かつ自治体が管理できるようにした……ということです。

 日本側としたらまったく困らない……というか、大助かり。
 だってそうでしょう。
 釜山の慰安婦像が設置された際に、日本政府は「慰安婦合意の精神に反している」ということで、駐韓日本大使・釜山総領事を一時帰国させた。通貨スワップ協定についての交渉中止、ハイレベル経済協力についての交渉中止、釜山領事館員の地元イベントへの協力も一切中止になったのです。
 朝鮮半島有事に備えるために駐韓大使・釜山総領事については再度赴任させましたが、その他のそちはそのまま生きています。

 これらの措置を戻すためには慰安婦像を撤去しなければならない。
 けれども、もはや撤去のための法的根拠までなくしてしまった。
 そもそもムン・ジェインは慰安婦合意が結ばれた直後から「政権を執ったらなかったことにしてやる」と怪気炎を上げていたのですから、その立ち位置からして介入不可能。
 おそらく、今後の韓国で続くであろう13年間の左派政権では無理。

 一方の日本でも大使の一時帰国を76%が評価し、80%以上が対抗措置について「適切である」か「もっと厳しい対応が必要」と答えている
 もう、どうあってもこの慰安婦問題、慰安婦合意問題、慰安婦像問題は解決しないのです。

 楽韓Webではかねてから「日韓はただの隣国となるべき」という持論を掲げていますが、慰安婦問題によってそれよりもやや遠い位置にうまいこと着地できそうな感じですね。
 慰安婦合意は当初から日本側の外交カードになるであろうとは予想していましたが、さすがにここまでうまく歯車が噛みあうとは思っていませんでした。

ムン・ジェイン政権特集でした。
Voice(ボイス) 2017年 7月号
Voice編集部
PHP研究所
2017/6/9

釜山総領事が事実上の更迭 → 一時帰国時に政権批判で政府が「韓国に間違ったシグナルを与えることになる」と

政府批判の森本康敬釜山総領事、事実上の更迭(産経新聞)
 外務省は1日付で、森本康敬釜山総領事の後任に道上尚史ドバイ総領事を充てる人事を発表した。森本氏は今年1〜4月、韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置されたことへの対抗措置として一時帰国していた。政府の方針に異を唱えたとされており、事実上の更迭とみられる。 (中略)

 森本氏は「ノンキャリア」と呼ばれる専門職採用者で韓国語が専門。知人らとの会食の席で、自身の一時帰国を決めた安倍晋三首相ら官邸の判断を批判したとされる。韓国側に誤ったシグナルを送りかねないとして問題視されていた。
(引用ここまで)

 あーあ、ノンキャリで60歳になって総領事なんてほとんど出世の頂点でしょうに。
 ま、自業自得。酒の席といえど役人は役人。発言の責任は取らないとね。
 ちなみに本人は「酔って発言は覚えていない」とか言っていました。

駐韓大使帰国1カ月、官邸長期化辞せず 韓国の打開の動きなく…釜山総領事の「批判」も問題視(産経新聞)
 森本氏は帰国後、自身の帰国を決めた安倍晋三首相ら官邸の判断を知人らとの会食の席で批判したとされ、この話は官邸関係者の耳にも入った。森本氏は周辺に「酔って覚えていない」と話しているというが、官邸は韓国側に誤ったシグナルを送りかねないと問題視。政府高官は「森本氏はいったい、どちらの国の外交官なのか」と不快感を示している。
(引用ここまで)

 何度か書いているように「酔っているときこそがその本人の本性」が出ているのです。
 韓国に「国民の大多数はブタか犬」って発言した官僚がいましたが、こちらも「酔っ払いすぎた」と言い訳していましたね。

 記事を見るかぎりだと私的な席での発言だったようですが。
 まあ、そんな酒の席での話を「お恐れながら」とリークした人物がいると。さすが伏魔殿の外務省。
 ま、そういう人間が総領事では困るという状況ではあるので、外交的にはよいことだと思います。

アルコール依存(いぞん)の人はなぜ大事なときに飲んでしまうのか
仮屋暢聡
CCCメディアハウス
2009/8/1

菅官房長官「韓国大使は帰任させるが、他の対抗措置を解除するつもりはない」とばっさり。帰任させる必要性が生じた……ということか

現時点で日韓スワップ協議を再開する考え持ってない=菅官房長官(朝日新聞)
 菅官房長官は、駐韓大使の一時帰国以外の対抗措置について「今後個別に判断することになる」としたうえで、「現時点で日韓スワップ取り決め協議を再開する考えは持ってない」と語った。

 駐韓大使帰任の理由については、5月9日に韓国大統領選が行われることに触れ、「政権移行期の情報収集に一層力を入れ、次期政権誕生に備える必要がある」と指摘。慰安婦問題に関しても、「日韓合意の順守を働きかけるため、大使自ら伝えていく必要がある」との考えを示した。
(引用ここまで)

 単純に対韓国対抗措置を解除というのであれば、大使の一時帰国と同時に行った通貨スワップ協定の協議再開、およびハイレベル経済協議の再開もする必要があるわけですがそんな話はまったくなし。
 つまり、「今日発表で明日大使を帰任させる必要がある事態が生じている」と見るのは当然でしょう。

 ちなみに北爆等が起こる可能性はまだまだ小さいです。現時点では20%あるかどうか。もうちょっと低いかな。
 むしろ、なにも起こらない可能性のほうが高いと考えます。
 ですが、起きる可能性は間違いなく上昇しています。これからも米中会談の結果等で変動するでしょう。
 その起こり得る事態に対しての帰任でしょうね。
 さらにいうと帰任について「明日帰任する」と韓国の外交部に通知しただけで、事前の協議とかもまったくなかったとのこと。ふむ、ちょっと面白い。そのあたりもこのあとに書く予定。

新版 北朝鮮入門―金正恩体制の政治・経済・社会・国際関係
礒崎 敦仁 / 澤田 克己
東洋経済新報社
2017/1/13

今日午前:トランプ「中国が北朝鮮の核に手をこまねくなら我々が独自に動く」 → 今日午後:岸田外相「駐韓日本大使を明日帰任させます」……え?

一時帰国の長嶺駐韓大使4日帰任 岸田外相表明(日経新聞)
 岸田文雄外相は3日、釜山の日本総領事館前に設置された慰安婦問題を象徴する少女像への対抗措置として一時帰国させている長嶺安政駐韓大使を4日付で韓国に戻す考えを明らかにした。省内で記者団に明らかにした。北朝鮮情勢が緊迫しており、日本、韓国、米国の3カ国で連携を強める必要があると判断した。

 韓国大使は1月に一時帰国させていた。韓国は5月の大統領選まで政情が不安定な状態が続く見通し。韓国大使を戻して両政府の対話の窓口を確保する狙いもある。
(引用ここまで)

 ……なにが起こるんだろう。
 ここ1週間ほど、アメリカのニュースサイトを見ている人にはちょっと風向きが変わった感じがあることが分かると思うのです。
 アメリカから「中国は北朝鮮の面倒を見るべき(行動を抑止すべき)だ」みたいな談話が盛んに出ているのです。
 先月末には米中会談で北朝鮮問題について語られるのではないか、というような観測のニュースも出ていました。

 で、今日になってトランプが「中国が北朝鮮の核問題について協力しないのであれば、我々は独自行動を取る」という宣言をした、と伝えられています。

Trump: US will act unilaterally on North Korea if necessary(CNN)

 フィナンシャルタイムズのインタビューに対しての言葉だそうです。
 このCNNの報道が今日の午前くらいでした。
 で、午後には一時帰国していた駐韓日本大使を帰任させると岸田外相が発表しました。
 なんの前触れもありませんでしたし、事前のリークもありませんでした。
 なんらかの情報をリークさせて国民の対応を見る……なんてこともまったくありませんでしたね。

 なお、米中会談はアメリカで今週の木曜日予定。
 そこで北朝鮮に対しての成果が出ないのであれば……ということかな。

 というわけで長嶺大使を帰任させるタイミングとしては日韓関係だけを見ると謎ですが、世界情勢を含めるとじわじわと浮き上がってきている気がします。
 ……悪い意味で。

 3時頃にあった帰任を速報しなかったのは、このあたりの英語ソースをチェックし直していたのですよ。
 記憶の中にあるイラク戦争前夜の雰囲気にちょっと似ています。

金正恩の核が北朝鮮を滅ぼす日 (講談社+α新書)
牧野愛博
講談社
2017/2/20

韓国人「慰安婦合意は一方的に破棄できる。日本が旧日韓漁業協定を一方的に破棄したように!」……だからそのあとをどうするつもりなんだって話なんだが……

ファクトチェック:「不可逆的」な韓日慰安婦合意は破棄できるのか(朝鮮日報)
李仁済(イ・インジェ)元党最高委員、金鎮台(キム・ジンテ)国会議員らほかの候補たちが「前政権が結んだ協定を破棄することは、韓日関係に大きな傷を残す」と反論したのにもかかわらず、洪準杓氏は慰安婦合意を韓日間の「裏取引」と言い、破棄を主張した。果たして本当に「国家間協定」を破棄できるのだろうか? (中略)

 両国政府は発表時、再び慰安婦問題を取りざたしないという意味で「不可逆的合意」と述べた。しかし、韓国国内の元慰安婦たちが「合意の効力」を問題視する訴訟を起こすと、ソウル中央地裁は昨年12月2日、この合意について、「『外交的修辞』でなく法律的にどのような意味があるのかもう少し具体的に説明ほしい」と要求した。

 これに対して政府も今年1月と3月17日に裁判所に提出した準備書面で、「法的拘束力のある合意に該当せず、相互間の信義に基づいた政策遂行上の合意」「法律的なものではなく、政治的または道義的なもの」と述べている。国家間の法的拘束力を持ち、国会の批准を求める「条約(treaty)」とは距離がある。

 日本はさらに1965年の韓日基本条約と共に締結された4協定の一つ、韓日漁業協定についても、排他的経済水域(EEZ)が12カイリから200カイリに変わり、両国漁業紛争が激化したことから、1998年1月に一方的に破棄している。

 韓日従軍慰安婦合意は「政治的宣言(statement)」なので、次期政権で破棄できる。国際法上の制約を受けたり訴訟を起こされたりする可能性はほとんどない。しかし、いずれにせよ韓日両政府間で「合意」したことなので、「破棄」「再交渉」をするにしても慎重なアプローチが必要だという意見もある。
(引用ここまで)

 以前のエントリとほぼ同じ感じではありますが、もうひとつ「日韓漁業協定(旧)を一方的に破棄した」というエクスキューズをつけていますね。
 これは記事にもあるようにEEZが200海里であるという国連海洋法条約が1994年に発行されたから。つまり、EEZでのは200海里であるという概念が上位にくるものなので、12海里設定の旧協定は存続し得ないものだったのですよ。

 「このように一方的に破棄できる」としても、その後には日韓漁業協定を新たに結び直しているわけで。
 じゃあ、慰安婦合意を破棄してそのあとにどうするのって話なのですが。
 再交渉であっったとしても、再交渉に日本側が応じなかったときにはどうするのっていう。
 言ってみれば「その先」がミリほども見えていないのですよ。

 今後の日韓関係は慰安婦合意があるという前提でしか動かない。
 それを釜山の総領事館前に慰安婦像が建てられたときに、「大使の一時帰国」させた上で3ヶ月が経過しても帰任させようとしないという強硬な対抗措置を執ることで韓国側に今後の日韓関係はどういうものであるのかを見せているのです。
 それじゃあ、韓国はどうするのと。
 一方的な破棄なり、再交渉を主張しているけど具体的にはどうするのって話なのですが。
 まあ、拒否されるなんてことを端から考えていないという可能性もありますけどね。
 慰安婦問題で「道徳性で上位に立っている」つもりでいるので、日本側は韓国の言い分をすべて聞かなければならないと考えているのですよ。
 その構造を覆させたのが「慰安婦合意」だったので、ここまで反発しているというのが実際のところなのです。

 いや、しかし本当にどうするつもりなんでしょうかね。
 政府間レベルでは完全な没交渉になりますよ?

韓国人「外交部は日本政府の韓国支部なのか!?」 → 慰安婦合意で完全に攻守逆転した日韓関係に我慢ならない模様

[社説] 少女像撤去圧迫に言いなりになる情けない韓国外交部(ハンギョレ)
 日本政府が日本軍「慰安婦」被害者を記念する少女像を撤去しろと全方向的な圧迫を加えている。そのやり方も行き過ぎるほどに高圧的で傍若無人だ。日本の圧迫に対抗して国益を守るべき韓国の外交部はどういうわけかまともに一言も言えず低姿勢で一貫している。いったいどこの国の外交部なのか分からない。(中略)

 こうした居直りは、韓国政府が自ら招来した面が大きいという点を指摘せざるをえない。韓国の外交部は14日にも、釜山市などに公文を送り釜山の日本領事館前の少女像移転を求めた。昨年12月以後すでに3回目だ。さらに外交部は、ソウルの日本大使館前に設置された少女像も移転すべきだという公式立場を出した。それでも日本政府は少女像移転の要求だけでは不充分だとし、当分は駐韓日本大使を帰任させないと脅している。日本にどれくらい弱点を掴まれれば日本政府はこれほどまで居丈高になり、韓国外交部はこれほどまでに屈辱的な姿を見せるのか、あきれるほどだ。韓国の外交部は日本政府の韓国出張所かという抗議が出るほどでもある。

 加害者と被害者の関係がひっくり返ったように、日本が道徳的優位に立って韓国政府を圧迫するのは、2015年の「12・28慰安婦問題合意」のためだ。日本から10億円を受け取り「慰安婦問題」を終わらせるという裏面合意をしたのでなければ、韓国政府が日本の総攻勢にまともに一言も反論できずに言いなりになる理由がない。外交部は今からでも12・28合意の正確な真相を明らかにし、誤りを率直に認めることを望む。こうした屈辱外交を限りなく継続することはできない。
(引用ここまで)

 この「攻守逆転の構図」に韓国はメディア、国民ともに怒りが止まらないといった様相です。
 彼らの中では「道徳性において上回っており、すべての面で上下関係が決した韓日関係」なのに、いつの間にか攻守が逆転しており、外交で攻められている。
 この構図がどうしても我慢できない様子です。

 日本側は慰安婦合意において「慰安婦問題を『最終的、かつ不可逆的に』解決した」という外交カードを持ち得るようになったわけです。
 これこそが楽韓さんが慰安婦合意を肯定した理由でもあるのですが。
 それまで日本側に外交カードはこれといって持っていなかった。その一方で韓国側は「河野談話がー」「吉田清治がー」「国連人権委がー」と言いたい放題だったのですよ。
 それだけでなく、アメリカに対して対中接近の言い訳にすら使われていました。
 いわく「米韓日で協力したいのはやまやまだが、日本は歴史認識を正そうとしていないからできないのだ」と。

 そんなものがお為ごかしであるのはアメリカも認識していました。シャーマン発言なんかはその最たるものですね。
 しかし、そうしてカードとして使われることに変わりはなく、アメリカの対中外交政策という意味で枷になっていたのもまた間違いないところ。
 そこで日米合同の……というか、半ば以上アメリカに強いられる形で慰安婦合意をまとめられることになった、というのが真相でしょう。
 日韓外相による慰安婦合意の発表直後にアメリカから歓迎のコメントが出たことがそれを端的に現しています。

 ただ、日本側は合意を形成する過程でうまくカードとして使えるように合意案を持ちこんでいる。日本側の義務を最低限に、かつ韓国側の義務を最大限にした。
 そして思っていた以上にカードをうまく使っている。
 当初から合意違反があればアクションを起こそうということは決まっていたのでしょうね。
 正直、想定していた以上の効果があると感じています。

 韓国側も完全に絡みとられたというように認識しているからこそ、「再交渉だ」だの「一方的破棄だ」だの大統領選挙の争点として扱われているのでしょう。
 ただ、アメリカを巻きこむ形で作られた合意をそう扱えるのか、そうして扱うことでなにが起こるのかまで理解しているのかはちょっと不明です。
 ただ単に韓国国民から反対の声が上がっているから、そしてパク・クネ政権下での出来事なので反対しているというだけなのでしょう。

 ちなみに室谷氏が最新刊の崩韓論の中で「実際に大統領になればまともな外交方針に転じるだろうと思う向きもあるだろうが、その見通しは甘い」と書かれていますが、うちもまったくその通りだと思います。正常性バイアスなのですよね。
 トランプが選挙中と現在で変わったかどうか見ていれば理解できそうなものですけどね。

崩韓論
室谷克美
飛鳥新社
2017/2/8

日本政府「釜山の自治体に慰安婦像撤去要請の文書を送った? 不十分」→駐韓大使の帰任がまたまた延期へ

慰安婦像の移転要請だけでは「不十分」 駐韓大使、帰国長期化(zakzak)
 政府は、韓国・釜山での慰安婦少女像設置に対抗した長嶺安政駐韓大使の一時帰国措置を巡り、韓国外相が釜山市に少女像移転を文書で働き掛けただけでは「不十分」と判断し、当面帰任させない方針を固めた。政府関係者が25日、明らかにした。韓国の憲法裁判所が3月上旬にも朴槿恵大統領の罷免の可否を決めるのを見極める構え。1月9日からの大使一時帰国は長期化しそうだ。
(引用ここまで)

 これは面白い構造。
 慰安婦合意はどう見ても妥協の産物で、日韓共にその国民には不満の残る合意でした。
 楽韓Webでは「これが外交の現実だよなー」と思っていたのですが、背後にアメリカがいる以上はしかたがないとも感じてはいました。
 まあ、日本としてはぎりぎりのところを守って「不可逆に解決」という言葉を入れたということでよしとしようというところでしたかね。
 密約の結果として発表された河野談話とは異なり、各国が証人となる外相同士の記者会見という形も悪くはありませんでした。文章化していないところには不満でしたが。
 事前に「こういう路線ならあり」と書いていたものをそれなりに実現していたので、合格点かなーとも考えていたのですよ。
 実際問題、韓国ウォッチャーで慰安婦合意を合格点だって言っていたのは、うちくらいだったのをよく覚えてますよ。

 ところが1年ちょっとが経過した今、慰安婦合意が日本側が韓国政府を攻める道具に変化していようとは。

 韓国政府「撤去について努力しますので……」
 日本政府「具体的な動きなしじゃ意味ないねぇ」
 韓国政府「釜山東区に慰安婦像を撤去するよう働きかけました」
 日本政府「不十分ですね。リジェクト」←イマココ

 ちょっと考えていなかった展開ですわ。
 何度か書いているように、現在のレイムダックとして一切の動きが取れない韓国政府に対してではなく、次期政権に向けてのアピール行動であるとは思うのですけどね。
 釜山の慰安婦像設置は日本政府にとっては渡りに船といったところだったのでしょうね。
 面白いもんだなぁ……。

マンガで分かる逆転発想勉強術(1) (ヤングキングコミックス)
ゆうきゆう / まったくモ―助
少年画報社
2016/9/26

韓国側「慰安婦像について努力しますので大使帰任を……」 → 日本側「具体的な行動なしじゃねえ?」

「日本政府、駐韓大使帰任条件は『韓国の少女像撤去具体的行動』」(聯合ニュース・朝鮮語)
日本政府は、釜山少女像の設置に反発して一時帰国した長嶺安政駐韓日本大使の帰任時期は「撤去のための韓国側の具体的な行動」を条件として韓国側の動きに応じて判断することにしたと共同通信が18日伝えた。

ユン・ビョンセ外相は主要20カ国・地域(G20)外相会議に出席を契機にドイツのボンで岸田文雄日本外相と会い「可能な限り最大限の努力をしていく」と述べたと通信は伝えた。

岸田外相は会談後、記者団に「韓国の対応を注視するとともに、(2015年12月末日韓の慰安婦)合意を着実に履行することを要求した」と述べた。

しかし、韓国では、少女像撤去の反対世論が強いうえに、弾劾政局が続く状況で少女像撤去は困難と見て日韓の対立状況は長期化する可能性があると共同通信は予想した。

共同通信は外交消息筋を引用してユン長官が会談で、韓国政府がこれから実行するアクションを岸田外相に紹介したと伝えた。ただし、この外交筋は具体的な内容は明らかにしなかった。

共同通信は、「尹長官が釜山総領事館の前に設置された少女上の撤去のための手順について説明した可能性がある」と伝えた。
(引用ここまで)

 先日のG20における日韓外相会談の内容を韓国側は共同通信の報道を引用することで報道しています。
 そこそこ探したのですが韓国メディアによる独自取材としての結果はほぼなし。
 明日以降、あるいは帰国してからなにか出てくるのかなぁ……。

 で、面白いのはコメント件数。
 普通の出来事では100件も行かない。
 大きめの事件で100〜500件といったところ。
 パク・クネの弾劾に関する記事では5000件を超えることが多くて、10000件を超えたことも何度かありましたね。
 で、今回は3500件のコメント。韓国人にとっては大きなインパクトのあるニュースだといえるでしょう。

 中身はお知らせするまでもないようなアレ。
 「日本にお伺いを立てなければ像も建てられないのか」というようなものもありましたが。

 ま、日本政府ももはやパク・クネやユン・ビョンセを相手にはしていないというのが実際なのでしょう。
 次期政権を担う大統領がどのような態度に出るのか、そこを焦点にしている感じです。
 日本の一部からは「大使を帰すタイミングを失った」というような論評が出ていますが、そうではないのです。
 次期政権はおそらく2ヶ月以内には成立する。
 パク・クネによる大どんでん返しがないかぎり。
  どう見たってタイミングはそこに向けているのですよ。

 で、次期政権が「慰安婦問題を再交渉する」なんて話をしたら「はい、対抗措置継続」でよいのです。
 一度韓国に戻しておいてそのタイミングでまた帰国させるなんていうのもありかもしれませんが、それだと「またか」となる可能性もある。
 伝家の宝刀はそう抜くもんでもない。
 次の日韓関係は「日本側の決裂宣言」からはじまるのですよ。なかなか面白いシチュエーションになりそうですね。

やっかいな隣人 韓国の正体―-なぜ「反日」なのに、日本に憧れるのか
井沢元彦 / 呉善花
祥伝社
2012/10/20

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