2011年08月20日

脊椎分離症・すべり症

「脊椎分離症」は脊椎の骨の一部が離れてしまうもの「脊椎すべり症」は脊椎の位置がずれたものをいいます。 脊椎が不安定になって神経を刺激し、慢性腰痛などを引き起こします。



〇好発年齢:15歳〜45歳

〇こんな人に多い:成長期に激しいスポーツをした、重労働をしている(分離症、分離すべり症)

〇特徴的な症状:後ろに反ると、腰痛、下肢痛が現れる/長時間の起立・座位や重労働のあとに痛くなる




【どんな病気?】

背骨は(脊柱)は椎骨が積み重なって構成されています。椎骨の前側(お腹側)には円柱状の椎体があり、後ろ(背中側)には椎弓の椎弓根、棘突起、横突起、上関節突起と下関節突起などの部分があります。

背骨はこの一つ一つの椎骨が、椎間板、靭帯、椎間関節(上関節突起+下関節突起)によってつながっているのです。

脊椎分離症は、腰部の椎間関節の上関節突起と下関節突起の間に分離が起こる、つまり離れてしまうものです。 分離してしまう原因は、生まれつき離れている例もまれにありますが、ほとんどは子供のころにスポーツなどで長時間繰り返し負荷がかかったために「疲労骨折」を起こしたものだと考えられています。

脊椎すべり症は、積み重なってできている背骨に、前方か後方のどちらかへの「ずれ」が生じた状態です。
 背骨はもともとゆるやかなカーブを描いて弯曲しているため、何らかの原因でずれが起こると支えきれなくなって、椎骨がすべってしまうのです。 すべってずれが大きくなると、神経を刺激したり圧迫することがあり、しびれなどの神経症状が現れるようになります。

<すべり症の種類>

 嵎離すべり症」⇒脊椎の分離が原因で起こる(第五腰椎に好発)

◆嵎兩すべり症」⇒老化による変性で起こる(第四腰椎に好発)

「先天性すべり症」⇒先天的な骨の形成不全のために起こる極めてまれなケース)




【症状の特徴】


脊椎分離症と脊椎すべり症の症状で最も多いのが腰痛です。 長時間立ちっぱなしだったり、重労働をした後に痛みが強くなります。

鈍く重い痛みが続き、後ろに反るような姿勢をとると、特に痛みが強くなります。ただし、脊椎分離症だけの場合は症状がまったく出ないこともよくあります


すべり症になると、の痛みやしびれなど、腰痛以外の症状も現れます。 椎骨がすべることによって、近くにある坐骨神経の神経根を刺激したり、圧迫するためです。 おしりからふくらはぎにかけて痛みやしびれが起こります。

また、脊椎のすべりが大きくなって脊柱間狭窄を起こすと、間欠跛行が見られることもあります(*腰部脊柱間狭窄症の項参照)



【検査&施術】


まず問診・検査で分離やすべりの疑いがある場合は、提携の病院でレントゲン撮影をしてきていただきます。
特に、脊椎分離症や分離すべり症の確認の場合は通常の2R(正面と側面の撮影)+両斜位像(体を45度傾け背中から斜めに撮影)で、4Rでの撮影をしていただきます。(神経症状のある方は腰部MRIの撮影も加えます)


この斜め45度から背中側を撮影すると、椎骨の後方の突起部の様子がわかりやすく、関節突起の間に隙間が見られる場合(まるで子犬の首の部分が切れているように見える)は、脊椎分離があるとわかります。

またすべりがある場合は姿勢が悪くなったり、背中に階段状のくぼみが見られることがあります(階段現象)



施術としては、脊椎分離症は骨が疲労骨折で折れた状態ですので、急性(分離が起きたばかりの時)の場合はカイロプラクティックの適応外となり、整形外科などで骨折の治療(整復+固定、痛みや炎症があれば痛み止めや湿布)を受けてもらいます。

しかし脊椎分離症の多くは過去に起こった古いものと考えられますので、安静にして痛みの軽い場合は骨格の歪みを整え患部への負荷を減らしたのち、ホットパックなどの温熱療法で末梢の血行を改善して痛みを軽減していったり、「ころがり体操」「さらし固定」ですべりを修正したり、腹筋を強化する体操を覚えて帰ってもらいます。

但し、日常生活の指導もきちんと守り、これらの保存療法を数ヶ月続けても症状が改善されず、日常や社会生活に支障をきたす場合は、病院での手術療法も検討していただくことになります。









rakutaikan at 19:56│Comments(0)TrackBack(0) 背骨に関する考察! | 腰や背中の症状

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