2011年08月25日

腰部脊柱間狭窄症

中高年の腰痛・坐骨神経痛の大きな原因


〇好発年齢:50〜70歳以上

〇こんな人に多い:生まれつき脊柱間が狭い人。腰椎や椎間板の変形、すべり(椎骨のずれ)が有る人。

〇特徴的な症状:少し歩いただけで下肢に痛みやしびれが出て歩けなくなるが、しばらく休むとまた歩けるようになる(間欠跛行)。前かがみになると症状が楽になる。



どんな病気?


<骨や椎間板の老化による腰部脊椎症やすべり症が主な原因>

「腰部脊柱間狭窄症」は病名というより、腰椎の脊柱間が狭くなっているという病態を示したものです。脊柱間とは、背骨(脊柱)を構成している椎骨が積み重なって出きる管状の空間のことです。

この管の中のは、脊髄(せきずい)と馬尾(ばび)、神経根が通り、枝分かれした神経が体の各部に伸びています。

この脊柱間が先天的要因(生まれつき)に加え、腰部脊椎症や脊椎すべり症など加齢に伴って起こる病気や変性などが原因で脊柱間の中を通っている神経や背骨から出て行く神経の根元が圧迫されることによって、腰痛やしびれなどのさまざま症状が現れる状態を「腰部脊柱間狭窄症」といいます。

*注:生まれつき脊柱間が狭い人が必ず脊柱間狭窄症になるとは限りません。



分類

脊柱間狭窄症は神経のどこが圧迫されるかによって3つに分類されます。

/牲从型

背骨から出る神経の根元(神経根)が圧迫されるタイプで、神経に沿って腰から脚にかけて痛みやしびれなどの症状がでます。左右どちらかの神経根が圧迫されているときは、圧迫された側だけに症状がでます。腰部脊椎症や脊椎分離すべり症があると、起こりやすいといわれています。


馬尾型

両脚のしびれや麻痺が広範囲に及んだり下肢の脱力感が起こるなど神経根型より重い症状が出ます。また馬尾は膀胱や直腸の働きにも関係しているため排尿・排便の異常が見られたり、会陰部のほてりや異常感覚、男性では異常な勃起が起こることもあります。これは腰椎の最上部(L1)から下の脊柱間には、脊髄に出入りする「馬尾」(ばび)という神経の束が通っています。多数の神経の束であるため、こらが圧迫されると、さまざまな障害が出やすくなるためです。馬尾型は、変性すべり症があると起こりやすいことがわかっています


混合型

神経根型と馬尾型の2つが合わさった症状が現れます変性すべり症が原因となることが多いといえます。


どの型でも重症になると安静にしていても症状が出ます。




症状の特徴

腰部脊柱間狭窄症に共通する特徴的な症状に「間欠跛行」(かんけつはこう)があります。

「間欠跛行」とは、しばらく歩くと脚が痛くなり、しびれや脱力感が起こって歩けなくなり、少し休むとまた歩けるようになる、 という状態のことです。


歩ける持続時間は狭窄の程度によって違い、軽症の人は10分程度歩けますが、重症の場合は1〜2分歩くのが精一杯で、すぐに痛みやしびれで歩けなくなってしまいます。

間欠跛行が起こるのは、歩くことによって脊柱間が動的に動く結果、脊柱間が狭くなり、神経への圧迫がより強くなるからです。 そのため、しゃがんだり座って休むと、自然に前かがみになるので脊柱間が広がり、またしばらくは歩けるようになります。


鑑別

脊柱間狭窄症の特徴である間欠跛行は、脚の動脈硬化である閉塞性動脈硬化症」(へいそくせいどうみゃくこうかしょうでも起こります。 共に発生する頻度の高い年代が重なっているため慎重な判断が必要になります。

      
   <脊柱間狭窄症と閉塞性動脈硬化症の特徴の違い>


        状況             脊柱間狭窄症   閉塞性動脈硬化症


杖をついて歩くとよい?             はい         無関係         

階段を下りたり、立ち上げる時に痛む?   はい         無関係

歩けなくなった時しゃがみ込むと楽になる? はい         いいえ

腰をかけると楽になる?             はい         無関係

自転車に乗ると楽になる?           はい          つらい

排尿障害、会陰部の灼熱感がある?     はい          いいえ



検査&施術


脊柱間の狭窄は、レントゲンやMRI検査を行えば、画像でわかります。しかし画像はあくまで事前に行う問診や現れている症状、身体所見の裏づけとして行うのであって画像所見だけで診断されるわけではありません。(画像で狭窄があっても本人に症状が無い場合は治療の必要はありません)


施術においては、圧迫されている神経が神経根なのか馬尾なのかの判断が重要になってきます。神経根型の場合は保存療法(手術以外の方法)が第一選択となりますが、馬尾障害の疑いのある場合(上記、馬尾型の症状参照)は緊急性を伴う場合が多いので、(長く圧迫され続けて傷ついた神経は元どおりに修復されないので手術をしても、しびれや麻痺が残ることがある)先に専門の病院で詳しい検査を受けてもうことを勧めることになります。



保存療法の施術においては、特殊ベッドによる狭窄部のモビリゼーション+軟部組織の緩和操作で神経根の圧迫を取り除き、光エネルギーと赤外線を同時に照射出来る「スタービーム」による経根へのピンポイント刺やホットパックで痛みや局所の血液循環を改善していきます。


また痛みや、しびれが日常的にひどい場合は、さらし固定骨盤ベルト患部の安定をはかります。さらに普段の生活においては、重いものを持ち上げたり、腰をひねるなどの神経を圧迫させるような動作や姿勢を避けることが大切ですが、かといって過剰の安静も禁物です。


*生活の中で症状を出さないように工夫をしながら。適度に体を動かすように心がけてください。



rakutaikan at 19:56│Comments(0)TrackBack(0) 背骨に関する考察! | 腰や背中の症状

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