上肢の症状

2011年07月10日

脊柱靭帯骨化症

特徴

好発年齢:40歳〜

症状:首の痛み、手のしびれ。 ちょっとした怪我で歩けなくなった。

こんな人に多い:家族に脊柱靭帯骨化症の人がいる。 糖尿病がある。 遺伝的に日本人に多い。


どんな病気?

「脊柱靭帯骨化症」とは、背骨を支えている靭帯が骨のように固く厚くなって(骨化)さまざまな神経障害を招く病気です。

背骨(脊柱)は椎骨が積み重なってできており、一つ一つの椎骨をつないで支えているのが靭帯です。 積み重なっている椎骨は、円柱形の椎体と突起部をもつ椎弓から成り、椎体と椎弓の間に脊柱管という筒状の空間があり、この中に脊髄が通っています。

背骨を支える靭帯には、椎体の後ろ側を縦に走っている「後縦靭帯」、前面を走っている「前縦靭帯」、椎弓をつないでいる「黄色靭帯」などがあります。後縦靭帯と黄色靭帯は椎骨とともに脊柱管を構成しています。

これらの靭帯に骨化が起こる病気を総称して「脊柱靭帯骨化症」といい、骨化が起きている靭帯が特定できればそれぞれの靭帯名で呼ばれることになります。「後縦靭帯骨化症」など・・・

骨化の起こる頻度が高いのは前縦靭帯と黄色靭帯で黄色靭帯骨化症は胸椎によく起こります 脊髄障害が出やすいのは後縦靭帯骨化症で、頚椎によく起こります。


靭帯がなぜ、固くなってしまうのかはまだはっきりわかっていません遺伝的要因が深く関係しており日本人に多いことがわかっています


症状

靭帯の骨化は加齢に伴って徐々に進行するので、脊柱管がかなり狭くなっても症状がなかなか現れません
ただし、転倒などのちょっとした衝撃がきっかけで、一気に発症することがあります。

また、頚椎の後縦靭帯骨化症に間板ヘルニアを合併したりすると悪化します。 この場合の症状は首の痛みのほか、脊髄が強く圧迫されるため、「手足の痛みやしびれ」、ペンや箸がうまく使えないといった「手指の運動障害」、脚が突っ張って歩きにくくなる「痙性歩行」(けいせいほこう)や、階段の上がり下りができないなどの症状が起こります。

さらに、排尿・排便にも異常が出ることもあります。

外傷などのきっかけがなければ、首の痛みや肩こり、手のしびれなどが最初に現れます。症状は後縦靭帯骨化症でも黄色靭帯骨化症でもほとんど同じです。 だだし部位によって異なり、下位頚椎や胸椎に起こった場合は胸の圧迫感肋間神経痛のほか、狭心症の胸痛と間違われやすい症状が現れます。


鑑別

問診ではまず患者さんの症状を確認します。 しびれや痛みに他に排尿や排便の異常がないか症状が現れるきっかけになる事故や怪我がなかったかも確認します

糖尿病の既往歴も重要です。高血糖の状態ですと、たんぱく質の変性が起こりやすく、靭帯の骨化に影響するからです。

神経・脊髄症状を調べるために、感覚反射、運動機能の検査も必要です。腱反射テストや手を閉じたり開いたりする10秒テスト、筋力テストなどで確認します。


問診や検査で骨化症が疑われる場合は、提携の病院でレントゲンやMRI画像を撮って来ていただきます。
靭帯の骨化はレントゲンの側面画像で確認できますが、脊髄はレントゲンでは映らないのでMRI画像で脊髄の圧迫部位を確認します。


施術

症状の強い部分を中心に、軟部組織を弛め特殊ベッドを使った自動伸展モビリゼーションポンプ牽引で関節に動きをつけていきます。 また圧迫されている部位をピンポイントで開いていくことによって脊髄症状の緩和をめざします。 それと平行してホットパックや温熱器具で血流やリンパの流れをよくしたり、キネシオテーピングで頚椎の安定と首への負担を軽減するようにします。

ただし、現在のところ靭帯骨化症は骨化した靭帯を治療する薬はなく、これらの保存療法でも頚椎症などの症状に比べると効果が得にくいのが現状です。

これらの保存療法を何回か続けてみて(目安は約一ヶ月)、痛みやしびれが軽減されて気持ちがいいとじない場合手術も視野にいれて病院の医師に相談されることをお勧めする場合も有ります。、

rakutaikan at 16:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年07月08日

胸郭出口症候群


胸郭出口というのは、「鎖骨と第一肋骨の間にある隙間」のことで、この隙間にはたくさんの神経や動脈、静脈が通っています。

「胸郭出口症候群」とは、この隙間が何らかの原因で狭くなって、そこを通っている神経や血管を圧迫するために、肩や腕にさまざまな症状が出る病気です。


特徴

20代〜30代の女性に多く腕を上げた状態で仕事をすることが多い人(教師、美容師、理容師など)によく見かけられます。



症状

圧迫されているのが神経か動脈か静j脈かによって異なります。多いのは「腕から手にかけてのしびれ」で、他に「肩や首のこりや痛み」や「腕のだるさ」もあります。

また、手を上にあげると痛みが起こるという特徴があります。 血管が圧迫されている場合は、血流が悪くなって「脈拍が弱くなる」「手指が冷たい」「指先に潰瘍ができる」という症状もみられます。


検査

問診をはじめ、感覚握力の検査のほか、自分一人でも出きる簡単な検査法として椅子などに座り両ひじを90度曲げ、腕を90度外側にあげた状態で、3分間手指を握ったり開いたりする「ルース・テスト」(3分間挙上負荷試験)があります。

3分間のあいだに神経的な症状が現れたり、つらくて3分間継続出来なかったりすれば胸郭出口症候群の可能があり、さらに「アドソンテスト」(鎖骨下動脈・腕神経叢の圧迫)「CCMテスト」(鎖骨下静脈の圧迫)「ライトテスト」(腋窩動脈の圧迫)などを行い、圧迫箇所の特定を行います。

レントゲン検査では、頚助(けいろく)の有無や骨の異常を確認します。

*頚助:第一肋骨の上に出きる肋骨に似た異常な骨のことで、神経や血管を圧迫する原因になる場合がある。


施術

頚椎の前弯が消失し、肩が前方に丸まっている方が多いので、首・肩の筋肉や関節を緩め頚椎の生理的前弯を取り戻す方向への矯正や、肩甲骨の可動域を広げて胸郭出口が圧迫されにくくなる状態を作っていきます

また、肩周りの筋力アップの運動や胸郭を広げる体操を覚えてかえってもらい、家でもしっかりやっていただきます。


rakutaikan at 18:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年07月02日

頚椎症・頚椎椎間板ヘルニア

       <中高年の首の痛みの主な原因


特徴

40歳以上の中高年に多く、上を向くと首が痛む、腕へ響く痛みがある、手指がしびれる、動きがぎこちないなどの症状があり、過去に激しいスポーツや運動で首を痛めた人、脊柱管が狭い人に起こりやすい。


どんな病気なの?

頚椎は、背骨の中でも首の部分を構成する骨のことで、第1〜第7頚椎までの7つの椎骨が積み重なって形成されています。そして第2頚椎以下の椎骨と椎骨の間にはそれぞれ椎間板がはさまっています。

頚椎症は椎間板の老化から始まる加齢性(変性)疾患で、頚椎椎間板ヘルニアも、その一連の変化の中で起こり、広義には頚椎症に含めて考えられます。

椎間板には中心にゼリー状の「髄核」(ずいかく)があり、周囲を「繊維輪」(せんいりん)という丈夫な組織が取り巻いています。

椎間板は椎骨と椎骨の間にあってクッションの役割をもち、頚椎に伝わる衝撃を吸収していますが、年をとると椎間板が変性して、弾力が失われたり、亀裂が入ってしまうことがあります。

このようにして、椎間板のクッションの働きが弱くなると、椎骨同士がぶつかったり、椎間関節が磨耗してきます。頚椎がぶつかって刺激されたりすり減ったりすると、骨棘(こつきょく)という骨の出っぱりができて骨が変形します。

あるいは、椎骨の並びにずれが生じて脊髄の通り道である脊柱管や、脊髄から枝分かれした神経が出て行く椎間孔(ついかんこう)が狭くなったりすることもあります。また、変性した椎間板から髄核が飛び出し、頚椎椎間板ヘルニアが起こることもあります。

こうした骨や椎間板の変化によって神経が圧迫を受けると、痛みやしびれをはじめ、さまざまな神経症状が現れることになるのです。



頚椎症で起こる主な症状

〇頚椎症状⇒朝は具合がよいが、長時間根を詰めた仕事をしていると首筋が痛くなって来る(肩こり、頭   
         痛、目の症状、耳鳴り、めまい)

〇神経根症状⇒強い痛みが首から肩、腕へと走る。(首をそらすとひどくなる手のしびれ)

〇脊髄症状⇒手がしびれる(片側・両側)、手指が伸ばしにくい、もつれる、脚がしびれる、もつれる(特に階段  
         を降りる時など)



対処方法&アドバイス

*首の痛みが出たら、痛みだけのうちに保存療法(手術以外の方法)を行いましょう。

*病院や治療院では、どんな症状がどのくらいの期間続いているのか、またどの部位にどんな症状が出ている  
 のかを出きるだけ正確に伝えましょう。(的確な問診と身体所見であなたの症状の原因が7〜8割は見当が  
 つきます)後は、整形学的検査、神経学的検査、や感覚、運動、反射のテストでさらに原因と部位を絞り込み  
 ます。 (楽体館では、さらにそれの裏づけを取る為にMRIやレントゲンを撮って来ていただくことがあります)

*頚椎を安静に保ちましょう(楽体館では、頚椎だけでなく背骨全体のバランスを整えて頚椎に掛かる負担を減  
 らしていきます、またピンポイントで局所牽引の出きる特殊テーブルで神経根や椎間板への圧迫を取り除いていきます

*温めて血行を促し、筋肉のこりをほぐしましょう(楽体館ではホットパックサンビーマーを使用します)

*首の骨は重い頭部を支えているため、筋力が弱まるとおおきな負担になります、首や肩の筋力アップする  
  運
動や体操を習慣づけましょう。(楽体館では職場や家庭で出きる運動やエクササイズを指導しています)


rakutaikan at 20:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年06月16日

あなたの症状から考えられる病気は?

 <腕の痛み>

 頚肩腕症候群でも腕の痛みはありますし、頚椎症頚椎椎間板ヘルニアでも腕へ響くような痛みが起こることがあります。

変形性肘関節症ではひじを使った後に痛みが現れ、上腕骨外側上顆炎(テニス肘)ではひじの外側が痛みます。逆にひじの内側が痛い場合は上腕骨内側上顆炎(ゴルファーズ・エルボー)の可能性があります。


 <手や指の痛み・しびれ>

 手指の痛みやしびれはしばしば、頚椎症頚椎椎間板ヘルニア頚椎後縦靭帯骨化症黄色靭帯骨化症などの病気で起こります。

胸郭出口症候群では、腕から手にかけてのしびれがよく起こります。手の小指がしびれるときは肘部管症候群(男性に多く、利き手側に起こりやすい)、中指から親指にかけての手のひら側がしびれる場合は手根管症候群(女性に多い)も疑われます。

手指を動かすと痛むなら腱鞘炎も考えられます。最近では、携帯電話の長時間使用が原因でこのような症状が現れるケースもあるので「ケータイ肘」や「メール指」などと呼ばれるこもあります。

関節リュウマチは、手指の痛みと腫れから発症することが多く、頻度は低いものの、破壊性脊椎症による骨の破壊や脊椎腫瘍も考えられます。また、糖尿病の神経障害でしびれが出る場合もあります。




<手の動きがぎこちない、細かい作業ができない>

 手に障害がなくても、頚椎症頚椎椎間板ヘルニア頚椎後縦靭帯骨化症リウマチ性脊椎炎などで、頚椎を通る脊髄が圧迫されると、手指の動きがぎこちなくなって、手先の細かい作業がうまく出来なくなります。「巧緻運動障害」といって、脊髄障害を疑う重要なサインです。



<手に力が入らない>

 痛くて力が入らない場合と脱力が起きている場合が考えられます。手に原因がない場合は、頚椎症頚椎椎間板ヘルニア頚椎後縦靭帯骨化症などの頚椎の病気が疑われます。特に脱力は病院ですぐ受診して下さい。


rakutaikan at 20:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0)