2009年11月29日

松井秀喜の怪力

軟式球が次々と割れる珍現象。

ニ重構造になっているゴムの内側の部分が剥離してしまう。

監督が何度かボールメーカーの人を呼び、原因を尋ねても、品質に異常はなかった。

ようやく原因が分かった。

松井が打つときだけ、そうなることを1年生から聞かされ、監督は驚いた。

松井の打力は中学時代から非凡な才能を見せていたが、驚くのは打力だけではない。

夏の甲子園での、例の明徳戦、9回最後の星陵の攻撃で、スタンドからメガフォン、紙パックなどが投げ込まれて、甲子園が騒然となったときのことだった。

明徳の応援席も、ベンチに入れなかった選手たちは、「みんな興奮してきて、俺らメガフォン投げるかって。向こうが誰か一人でもネットを越えたら、俺らも行くぞ、って感じ」だったそうだ。

そんな中、ひとり松井はずっと感情を殺していた。

それを見ていた応援席の選手たちは「すっげーって思いましたね。俺らはほんとうにガキだなあーって」。

松井はその時一塁ベース上で、気をつけの姿勢をとり、うつむいたまましばらく目を閉じていた。

この光景を近くで見ていた明徳の一塁手も、「目、つむってたでしょう? 松井は違うなあ―って」。

松井の凄さ、怪力は、高校生の時に、精神面でも、非凡なモノをもっていた。

プロに入って、投手に鋭い内角球を投げられても、身体をのけぞらせれても、倒れ込むようにしても、松井はその後、何事もなかったように、平然とバッターボックスに立つ。

松井の、この立ち振る舞いは、夏の甲子園の場面で、すでにこのとき完成されていたのだった。

なお、参考資料は、「甲子園が割れた日ー松井秀喜5連続敬遠の真実」(中村計著)。



rakuyen at 23:28│Comments(0)TrackBack(0)松井秀喜 

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