楽陽鍼治療院

このコーナーは院長が遊んできた、もしくは研修してきたイベントに対する超個人的レポートです、
しばらくお付き合いいただければ光栄です。

カテゴリ:食養生 > 季節の食養生・厳冬期編

厳冬期の冷え込みは体にこたえますね。
朝起きがけに鏡を見て顔色が悪いなんて事はありませんか?
顔が青白いのは元気がない証拠です。
冷えによる血行障害が原因でしょう。

釣り

寒サバと呼ばれるサバの漁獲期は2月から3月です。
その季節に獲れる物を摂るのが体に一番良い養生です。
積極的に食べてみてください。

サバ

サバにはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)、タンパク質、鉄などの栄養素が含まれています。
DHAやEPAは動脈硬化や血栓が作られるのを防いでくれます。
血液がサラサラだと血の巡りが良くなるので青白い顔色の解消につながるでしょう。
元気な顔は周りも元気にしてくれます。
茶漬け

他の魚に比べると脂質が多くカロリーが高いので食べ過ぎには注意して下さい。
毎日食べる場合の適切な量は約60グラムです。
半身の場合は2/3切れほどが目安とされています。
寒サバは背は青いですが、あなたの顔色を良くしてくれますよ。


去年の秋口は温かかったので、この調子で厳冬期が来なければいいのになあ〜と都合のいいことを考えていましたが、やはり来ましたね。
東洋医学では冬は、お家でエネルギーを貯める季節だと言われます。
来たるべき春に想いをはせて貯蔵の季節を楽しみましょう。
今回はそんな季節にピッタリの食材をご紹介します。

東洋医学には「五行」と言う思想があります。
五臓は「肝・心・脾・肺・腎」五季は「春・夏・長夏・秋・冬」などです。
最近では、野菜も大事ですがエネルギーに変わる肉類も大事と言うバランスの良さが提唱されています。
冬に合う肉類を今回は取り上げて行きましょう。

豚肉
0五畜とは「鶏・羊・牛・馬・豚」です。
「春・夏・長夏・秋・冬」では冬は豚が適応します。
豚肉は糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が豊富です。
ビタミンB1不足でエネルギー代謝が低下している疲れやすくて太りやすい方におすすめの食材でしょう。

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また豚肉には血中のコレステロール値を抑えてくれる「不飽和脂肪酸」のオレイン酸とリノール酸が多く含まれています。
「脂」と言う字が入っていると太るイメージがあるかもしれませんが、脂溶性ビタミンの吸収を促してくれるので、適度な量は人間の体にとって欠かせません。
豚肉を食べて汗をかかない程度に運動をして楽しく美味しく厳冬期を乗り越えて下さいね。


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「大根どきの医者いらず」という、ことわざがあるように昔から大根は体に良い物の代表的な食材です。
大根を食べすぎて体を壊したなんて話、聞きません。
寒〜い日の温かい出汁のしみた大根おでん美味しいですよね。
どんな栄養素があるかさっそく調べて行きましょう。

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演技力のない役者をあざけって大根役者と言います。
大根はどのように食べても「当たらない」から「当たらない役者」と「当たらない大根」をかけて大根役者というのは有名な話です。
この当たらない働きを担ってくれるのがちょっと聞き慣れない栄養素のイソチオシアネートです。
イソチオシアネートには抗菌作用や血栓の予防効果があります。
イソチオシアネートは大根の皮の部分に多く存在しますので、大根おろしにする時はきれいに洗って皮ごとおろすのがおすすめです。

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また、大根には食べ物の消化を促進してくれるアミラーゼが含まれています。
胸やけや胃もたれを防ぐ効果が期待できます。
アミラーゼのもっとも効果が期待できる調理方法は、おろした大根です。
あの辛味が効くような気がしませんか?

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大根はカロリーと糖質が低く食物繊維も多く含まれていますので便秘改善効果が期待できます。
加えてビタミンCのコラーゲン合成による美肌効果があります。
さらに大根に含まれるカリウムがむくみを解消してくれるので、食べることで健康的にダイエットすることも可能です。
これからは大根美人という言葉がトレンドになるかも知れませんよ。

 今年の寒さは例年に比べてゆるやかなものの油断は大敵です。
1月2月は春に元気ハツラツになるためのエネルギー蓄える時期なので頑張りすぎないように温かくする工夫をしてお過ごしくださいね。
温かく1日を過ごすためには朝が肝心です。
忙しい朝こそ、ぜひ温かいものを飲んだり食べたりして体の内側から温めて行きましょう。

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厳冬期は大気の乾燥が気になり、喉の痛みや咳が出やすい時期ですので呼吸器系を守る働きのある食材をお勧めします。肺を潤し体の中の水分バランスを良くしてくれる食材のチャンピオンはあんずです。
痰を切り、咳を鎮める働きがあります。肺が潤っていると風邪をひかないパワフルな体が作れそうですよね。

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あんずの種は杏仁(キョウニン)と呼ばれています。
よく耳にする名前の漢方生薬ですよね。
旬は6月、7月ですが、干しあんずやシロップ漬け、ジャムは年中出回っていますので、冬の食材としてぜひ取り入れていただきたいです。
特に干しあんずは体を温める性質がありますので冷え性の方に適しています。

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現代医学的にも、あんずにはβカロテンの含有量が豊富と言う報告があります。βカロテンは体内に摂取されるとビタミンAへと変換されます。
ビタミンAには免疫力を高めたり新しい皮膚を作り出す働きがあるので美容と健康に一石二鳥です。
あんずって言葉の響きが心温まるなあ…と思うのは私だけ?

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