国語辞典ナイト6 その二~よられる広辞苑~国語辞典ナイト6 その四~辞書に挿絵ってあるじゃろ?~

February 09, 2018

国語辞典ナイト6 その三~広辞苑規範ぶってる疑惑~

さて、広辞苑第7版では「言葉は自由だ」です。あれは違う、これは間違いと言葉の使い方に制限があるなんておかしいっすよ、と当の広辞苑が言ってるのかと。
前回からそんな流れになりつつある会場。

ここで、稲川氏からの問題提起です。
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人様のせいにしてるけど、ぶっちゃけ本音のところじゃそう思ってんじゃないの?というのです(笑)


正しい日本語、鏡、国民的辞書、俗語、権威、、、いまじゃ様々な衣にくるまれてませんか?
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ま、いったん落ち着いて、ここは国語辞典ナイトらしく、言葉の定義の確認からです。
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【規範主義】「ことばはこうあるべきだ」と正す立場
【記述主義】現実のことばをありのままに映す立場

そして、「広辞苑」は基準なのかを考えるためには二つの視点があります。
ユーザーの「広辞苑」観と実際に「広辞苑」が目指すものです。

①ユーザーの「広辞苑」観

ユーザーはさらに4つに分類されます。こんなかんじ(笑)

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それぞれの代表意見としてはこんなかんじです。

A)信者・・・規範的だから好き
「『広辞苑』によれば」という引用の仕方は権威がある。ぼくもよくその手を使う。知識の宝庫だ。」
                          荒垣秀雄(1969)
「『学際的』ということばは取ってくれませんか、『広辞苑』に載っていませんから」と言われた。
 ※当時の最新版には載っていたとのことです。 
武藤康史(1992)

B)反乱軍・・・規範的だから嫌い
『広辞苑』が、ますます世評高まり、日本語の代表的辞典として権威づけられるかに見えだしたころから、私は頓に買う気を失った。
竹内好(1972)
『広辞苑』と言えばわれわれにとっては高校生のころからダメな辞書の代表のように言ってけなし合うのが常識だった。
武藤康史(1989)
まあ、要するによくあるアマノジャ(自主規制)いや、武藤さんも編集さんに使おうとしたことばを広辞苑を理由に削られたんなら反乱したくもなりますよね。

C)番人気取り・・・規範的じゃないから嫌い
「めっちゃ」「うざい」「いけめん」のような・・・・言葉は”鏡”性に重きを置く小型辞書や現代用語・流行語辞典のようなものに任せたらどうか。
産経新聞(2007)
『いや、ことばはたえず変化するものです』などと言ってしまうと、『それを正すのが辞典の役目だろう』と・・・励まされてしまいます。
増井元(2013)
『広辞苑』に誤りがあるとは!もう買わない!
Twitterなど(2018)
そういえば、誤記だか、誤字だかが結構あるらしいですね、今回の広辞苑。ゲーム機とかの初期ロットは買わんほうがいいぞってやつと同じかも。まあ、9000円も出して買ったものに正誤表で見比べながら読むことになったりするのはちょっと悲しいですけど。
でも、この世に絶対はないっていいことだと思うんだなぁ。

クリスチャンのはぐれにとっては当たり前のことなんですけど、でも、以前のはぐれだったら、同じように怒っていたかもしれません。買ってなくても。

D)変人・・・規範的じゃないから好き
なぜ、無人島に行くのに広辞苑なのか・・・各ページの周囲の余白が、他の辞引きよりもはるかに広く、その分だけたくさん書き込みができると考えたからです。
井上ひさし(1982)
余白(笑)いや、もう好きの基準が別次元。さすが井上ひさし。

まあ、あれだ、結局
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そうだね

次行こう次!

②実際に『広辞苑』が目指すもの
広辞苑サイドの自称スケールはどっちよりなのか?

規範的だ
  |
  |
  |
  |
  |
  |←国語辞典ナイトではこの変だと主張したいわけ
規範的でない

が!しかし!!

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な、なんと・・・

ここから先の証言を知らないとは言わせないぞとばかりに告発が並びます

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ほらほら「規範」!!その期待に応えるとか言ってない??

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めっちゃメモを取りながら聞いている広辞苑編纂者の平木氏(笑)

そして、さらなる証拠が・・・
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これは第六版の紹介部分ですがここですよ。岩波書店のホームページですからね。ネタは上がってんだって感じですか。

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日本語の規範!

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ここなんか、もうこうだよ。

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確認してみませんか?本来の意味

「本来の意味」推し!!

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正してますな。

勘違いなどによる誤用が広まって、本来の意味が消えて、使い方が変わるということは多々ありますが、その扱いには辞書によって態度が違うようです。
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では、広辞苑はどうでしょう。

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誤り指摘ですよ。まあ、当然という気がします。はぐれは一姫二太郎を女子一人男子二人と解釈したって人をほとんど知らないんですが、一定数いるってことですね。
もしかして、少子化対策の誤用?

では他の辞書はってことで当然出てくるのは三省堂国語辞典

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俗に言う!まあ、認めてしまってる!俗用としてあるからそうなんだよって立場だ。甘い気もするけど、やさしさかな。

ただ、全く違う言い方が両方認められると、お互いどっちのつもりで言ってるのか話し合わないといろいろ会話がかみ合わなくなったりしそうで、それはそれでややこしそう。

「うちは一姫二太郎で」
「あら、息子さんもう一人いらしたの?」
「え?」
「え?」

とかね。


お次はこれ・・・「なにげに」が辞書に載ってるって事実にはぐれ驚愕(笑)
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事の起こりが「誤って使われたはじめた」と。

どちらかというと、舌足らずの人たちが「何気なく」より言いやすくて「何気に」と”なまった”という気がしてますけど。そういう略した言い方は「ら抜き」言葉みたいに当時の大人たちは眉をしかめてましたね。だから、間違いだって言われてたかな。

じゃあ三国さんではどうでしょう。
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使われ始めの理由なんて触れてない。自然発生的に広まったみたいに記述されてます。

これは誤りとか決めているあたり、やっぱり規範のつもりなんじゃないですか?!
どうなんですか?

とか、広辞苑をいじり倒すプレゼンでした。

なんか、女優さんとかに「あなた自分のこと誰よりも美人だとか思ってるだろう?」と迫ってるみたいだった(笑)

元木氏の弁では、どうしても出版の際の宣伝文句としては、正しい日本語推しでそのために活用しようという方向で売り出す傾向があるとのこと。

まあ、売れて使ってもらえなければ出した意味ないもんね。

辞書は悪くない。
悪いのはそれを使って人を裁く人間そのものだよ!

今日はこの辺で。

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ramblingpharmacist at 23:42│Comments(0)学習っぽい話 | 趣味っぽい話

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