学習っぽい話

October 20, 2019

続・タルクの発がん性ってどうだろう?

以前タルクと発がん性について、製薬会社が訴えられたことに対して記事にしました。
どうも、最近その記事のアクセスがのびているのですが、そろそろ続報は?という意味で、いらっしゃるのか、新たにどこかで話題になっていて、こちらにたどり着くのか分かりませんが、いそがしいとはいえ放置してたことを思い出しました。
IMG_9205

本格的に企業の動向を追っかけてるわけではないので、そのうち何かニュースで流れてくるかなくらいの軽い気持ちなんですが、簡単に現在何かニュースが引っかかってくるか調べてみました。

今年の日付での記事などウェブ上で見つけることはあるのですが、正直記事の媒体がどちらかというとゴシップ寄りのサイトばかりなので、内容も企業の隠匿とか、ごまかしてるとか、あまり中立な立場で取材したとは思えないものばかりで無視してたんです。

でも、ちょいちょい見に来る方がいらっしゃるなら、心配な方がいるという事でしょうし、ほんのちょこっとですが論文とか出てないかだけ探してみました。続きを読む

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
ramblingpharmacist at 15:58|PermalinkComments(0)

April 02, 2019

第27回 東京都監察医務院公開講座 そのに 解剖って人ごとなのかな?

今回(くどいようですが、開催は2018年11月8日です)の二つ目の演目は、酒井健太郎先生で、解剖って具体的にどんなものなのか、もし家族を解剖するということになったらどうしたらいいのか、と言うことをご説明いただきました。

行政解剖と司法解剖は違う、死因を特定するために解剖をすることがありますよ、ということは何度も講演のたびにご説明がありまして、知識としては何となくわかるという方もいるかもしれません。
それでも、人間の頭というのはインパクトの強い情報に左右されてしまいます。
法医学の事件簿的なテレビドラマとかの影響で、司法解剖のイメージがなかなか払拭できないかもしれません。そういったことも、ご遺族が状況によって強く反発されて、疑われたと怒り出す原因の一つなのかもしれません。

はぐれの祖父母はどちらも自宅介護で亡くなっているのですが、主治医から亡くなった時の状況をいろいろ聞かれた母が「なんか、まるでお前が殺したんじゃないかって言わんばかりだったわ」と言っていたことを思い出します。
今思えば、おそらく先生は必要な確認をしていただけなのだろうと思いますが、人間とは、理由もわからず、わかりきったことを何度も聞かれると、信用されていない様な不愉快な気持ちになるもんなんですよね。

こんな時、それでなくても家族を亡くして動転しているご遺族と、忙しいさなか業務を的確にこなさなければならない医師や職員の方々の間で、少しでもお互いの理解があれば、不要なもめ事を減らして、ストレスなく最善が行われるのではないかと思います。

知らないことへの恐れが、不安をあおるものなのです。

ご遺体が検案にかかるとき、実際にどんな手続きがあるのか、ご遺体はどうされてしまうのか、具体的なお話はとても参考になりました。

お役にたつと幸いです。

続きを読む

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
ramblingpharmacist at 15:08|PermalinkComments(0)

February 01, 2019

第27回東京都監察医務院公開講座 そのいち お酒の後に起こりやすい事故

さて、去年も(今年はまだだよ、また遅れ記事だよ)行ってまいりました、絶対恒例記事にするぞマン、はぐれです。

 

東京都監察医務院公開講座って何ぞや?という方は過去記事をご覧ください。

東京都23区内で生じたご遺体について、検査、考察、報告などをした中から一般向けに活動内容や啓蒙内容などを教えていだだける、何とも正しい税金の使い方をした無料講座です。ただ、その性質上ご遺体の話や、なくなる病気、事故などについて触れる場合がございますので、人によっては注意が必要です

 

「飲酒が関連した不慮の事故死について」鈴木秀人先生で、後半の講演でしたが、思うところあって先にこちらからご紹介いたします

続きを読む

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
ramblingpharmacist at 15:41|PermalinkComments(0)

May 21, 2018

第26回東京都監察医務院公開講座 その二 法医学からみたミステリ文学

今更です。もう半年以上たっていて、すっかり色あせた感がありますが覚えてる限りで記録は残しておきたいのですよ。

2017年11月の話ですけれどね。
残していたのは菊地洋介先生による「法医学と文学」。これが聞きたくて行ったんですが、紹介されていた作品を読んでからとかなんか大事にしていたら時間だけが経っていたという(苦笑)
文学と言っても法医学視点ですから、ほぼミステリのことです。とくに死因とか死体描写とかが法医学と矛盾していないかどうか。

菊地先生がまた紹介が上手く手ですね、絶妙にお話しするもんだから、知っている作品も含めてまた読みたくなるんですよね。
ただ、さすがに全部読んでからは時間的に無理だったので、かいつまんで記録しておきます。
資料はすでにサイトで公開されていますので、細かいところはそちらご覧ください。

まあ、いわゆる推理小説というのはどちらかというとエンタメですからね。シャーロックホームズだってもともとは当時のラノベだったわけで、落ち着いて読むとこうトリックのためのトリックというか、トリックを行うために犯罪を犯しているようなものです。だから、こう、いろいろ突っ込みどころも多いわけです。はぐれからすると、薬物使用はテレビドラマから映画、小説、漫画とそりゃもういろいろ(笑)。突っ込み始めるとすすまないので考えないようにしていますが。
それをミステリファンの先生が法医学の立場から、なかなかうなるほど見事に描かれた作品をピックアップして・・・そう、こき下ろし企画ではなく、先生ご愛読のミステリ賛歌プレゼンでした。
あの場にいる人みんな全部読みたくなったに違いない。
そんな珍しい講座です。

※先にご注意しておきますが、法医学からみたミステリなので、内容は当然殺人事件関連です。中には死体や殺人事件について、人の殺し方などにも言及する部分があります。基本は学術部分の記載になるので、怖さを強調するものではありませんが、それでも苦手とする方はお気を付けください。はぐれは基本平気なので、駄目な方がどれくらいだめなのかが推測しにくいのです。ただ、このタイトルで読もうという方なので、大丈夫だと思いますけどね。あと、いつものごとく長文です。続きを読む

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
ramblingpharmacist at 20:37|PermalinkComments(0)

April 12, 2018

国語辞典ナイト6 その五~広辞苑たほいや~

やっぱり記事が分かれてしまう国語辞典ナイト。ということで、ここまで詳細に内容を報告するのこの辺までですかね。大体辞典について自分なりに思いが固まったので、次回から参加できるかは微妙です。
でも、はぐれの記事から興味をもってイベントに参加する方が出てきたら、存外の幸せですが。(まったく、主宰者とはぐれは無関係というか、先方ははぐれをご存じありません、念のため)

というわけで(?)やはり、〆は「たほいや」なんですね。このイベントで知ったあそび。
やり方は国語辞典ナイト5の時にご紹介したのでご存じない方はこちらの後半をご参照ください。

当然ただのたほいやでは済まされません。広辞苑ナイトですから、特別ルール「広辞苑たほいや」です。

お題の出し方は正統(?)ですが、今回の採点基準は「広辞苑の語釈っぽい」ことです。いかにも広辞苑に書かれていそうな説明をする、つまりただ語釈をひねり出すだけではなく、広辞苑ぽさがないとだめという・・・・・・広辞苑っぽさってなんだよ(笑)そんなん区別つくんかい、・・・マニアかよ!(あ、マニアだったよこの人たち)

ま、つまり
16
語釈だけじゃなくて、広辞苑っぽいかどうか添削もするぞと。

そして、すごかったのはそんな出演者の追随を許さない会場側でした。ほんと、はぐれ、場違い甚だしいぜ。

さて、今回のお題はこちらでした。
①ぬかか
②ごじめく
③ゆしり

どんな語釈が飛び出てきますかね。続きを読む

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
ramblingpharmacist at 23:25|PermalinkComments(0)

April 02, 2018

国語辞典ナイト6 その四~辞書に挿絵ってあるじゃろ?~

4月ですね。はぐれの会社は10月はじまりなんで(内資ですけど)特に年度はじまりとか関係ないんですが、3月が個人的超繁忙期でした。宿題が山積みで、4月初めの宿題まで3月に前倒しで締め切りがあったので、もう終わらないんじゃないかとひやひやでした。
内容はともかく、無事課題を完了させ気分よくイースターをむかえることができます。イースターですよ、エイプリルフールじゃなくて!

そこで、はっとこのレポートがまだ途中だったことに気が付きました。決してこの最後のパートがつまらなかったわけではありません。本当にブログとか開いてる暇がないほどだったんです。

国語辞典ナイト6も終わりに差し掛かり、広辞苑いじりは一段落したところで西村氏による、多種類の辞典を縦横無尽に読み漁れるからこその突込みと、広辞苑たほいやのご様子をまだお伝えしていませんでした。もう、今更かもしれませんが、自分の備忘録なので、ついでに昨年からのはぐれ国語辞典知識欲を満たした1年を振り返った感想なんかも日記として残すかもしれません。続きを読む

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
ramblingpharmacist at 22:47|PermalinkComments(0)

February 09, 2018

国語辞典ナイト6 その三~広辞苑規範ぶってる疑惑~

さて、広辞苑第7版では「言葉は自由だ」です。あれは違う、これは間違いと言葉の使い方に制限があるなんておかしいっすよ、と当の広辞苑が言ってるのかと。
前回からそんな流れになりつつある会場。

ここで、稲川氏からの問題提起です。
11

人様のせいにしてるけど、ぶっちゃけ本音のところじゃそう思ってんじゃないの?というのです(笑)
続きを読む

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
ramblingpharmacist at 23:42|PermalinkComments(0)

February 03, 2018

国語辞典ナイト6 その二~よられる広辞苑~

前回の引き続きですが。
さて、ここからが本番(?)広辞苑第7版編集担当ご本人の平木氏を交えての広辞苑プレゼン。
20
国語辞典マニア見坊氏が広辞苑ってどんな存在なのかということを新聞広告から振り返って考察してくださいました。

ここで、会場向けにいいちこアンケートがあったのですが、参加は100名なんですね。早いうちから受付しているギラギラした方々でとっくに埋まっていました。はぐれのような初心者は恐れ多くて、いいちこ席には座れなさそうです。

ここで広辞苑第7版を購入したという方がなんと89名。そして版関係なく広辞苑が家にあるという方はというとさすがの100名、所持率100%ですよ。ほんと、恐れ多い。
結構なお値段ですけどね。
30
アプリに9800円とかそうとうためらう価格です。それだけの価値があるってことですが。
21
版を重ねるごとに語数は増えていますが、製紙技術の向上もあって、厚さは殆ど変わらないそうで、そう「本体」はね(笑)別冊は気持ちいいくらい太ってました。

広辞苑の特徴として、歴史的原則の語釈で本義を最初に書き、派生を次に記すことが原則だそうです。つまり、言葉の歴史を知ることができるんですね。

正直はぐれは、語釈自体は辞典なんてさほど違いはないと思っていました。だから、巷に国語辞典がたくさんあることが不思議だったんですね。このイベントに参加するようになって、大変反省しております。特に、語釈の特徴は最後のたほいやでうなりました。
続きを読む

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
ramblingpharmacist at 01:05|PermalinkComments(0)

January 31, 2018

国語辞典ナイト6 その一~導入編~

前回の国語辞典ナイトの潜入に味を占め、今回はちゃんと早いうちからチケットをとってみました。
結局隅っこでひっそり見てましたけれど。
今回の中心的なテーマは何といっても広辞苑第7版です。
懐かしいです。

子供のころ、わからないことがあると親が「広辞苑」を見なさいといってドンと机に置いたものです。
中学生くらいのころは広辞苑を「読んで」いたものでした。

それがまあ、大人になってスマホになって、本当に紙の辞典を持たなくなったなと。
でもはぐれの英和電子辞書にはデフォルトで広辞苑第6版と明鏡国語辞典が入っていたのに気が付きましたが。

前回のイベントでは、ついつい面白さに5回にわたってレポートしてしまいましたが、今回も引き続き記録しておきたいと思います。
続きを読む

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
ramblingpharmacist at 23:00|PermalinkComments(0)

November 17, 2017

第26回 東京都監察医務院公開講座 その一

こともしも抽選に漏れたらしく木曜でしたよ。来年の抽選はもうすぐとおっしゃっていたので、どうか来年は週末になりますように、お祈りしてます。

で、今年も休みを確保して、聴講いたしました公開講座
東京都監察医務院は東京「23区」内の不自然死(死因が明確にされていないもの)の死因究明のための施設です。監察医制度は全国でも5か所(東京23区内、横浜市、名古屋市、大阪市及び神戸市)にしかありません。

厚労省サイトの資料直リンクになってしまいますが、概要はこんな感じ
監察医制度の概要

不自然死が対象と言うとイメージも手伝って、事件性の有無を問われていると思われがちですが、それは一部です。事件性が明らかならば司法解剖になります。監察医務院が行うのは行政解剖なので、ちがうんですね。目的は死因を明らかにすること。その過程で途中で事件性があることが分かる場合があるだけです。ただ、解剖=事件性の解明というイメージが強く、自宅で亡くなられた遺体の行政解剖になると、ご遺族がひどく反発してもめることもあるようです。

行政解剖は事件性がないから行うんですよ、目的は「死因」を明確にするため。なんとなく、老衰とか、なんとなく心不全とかで片付けられてしまう「死」を心筋梗塞なのか、脳梗塞なのか、実は誤嚥性肺炎だったとか、転んで頭を打ったことによる出血だったとか、特定するために行われます。それは未来に向けての疫学としてとても重要な意味を持つので、むしろ監察医制度がない地域のほうが不利益を被ると考えられるのですが、これだけでも長くなるのでこの辺で。軽い説明は第一回目のレポでもしています。
明確にお知りになりたい場合は、ぜひ公開講座で福永院長へお伺いしましょう!素敵な先生です。
全国展開すべきとこんな提案をされている位です。

今回一つ目のお題は「監察医が語る『髄膜炎』『胃潰瘍』の経験談」
演者は部長監察医の林紀乃先生。

先生、かかったんだ。まさに医者の不養生。

髄膜炎や胃潰瘍が死因になる場合もあります。今回は当然死んでいませんが、経験から発病して、治癒に至ったという経過を説明することで、誰にでも起こりうる病気だということをお伝えいただきました。(一般市民向けの講座ですので、未病への啓蒙が目的の一つだと思います)
先生は元病理医だったようで、組織診断が必要な症例と言うことでもちょうどよかったのかな。感染症の場合に、病原を特定する組織病変のスライドなどで、ご自身のだけではなく、監察医務院で取り扱った死亡例も例示して、ここに写ってるのがウイルスですなど説明していました。
うん、見ている方々は違い分かったんだろうか…まあ、こうやって診断を確定するんですよってことですね。

症例内容は手元の資料にはいただけないのと、一つ一つをあげても、今回の公演の趣旨そのものではなかったので、全体的にどんな講演だったかというご報告になります。

あと、ちょっとしたネタとして、アメリカの監察医の学会にいかれていて、そこで報告のあったマイケル・ジャクソンの事件についての話題がありました。

続きを読む

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
ramblingpharmacist at 23:22|PermalinkComments(0)