自分の拠点を持ちたいと
あらゆる可能性を試しているが
ひと度、事業に失敗した者の再挑戦は
思った以上に難しく、
難航している。
かなりの数の居抜き物件を見てきたが
厨房設備について、
贅沢に考えすぎていたようだ
追求したい理想の味を目指すためには
どうしても、理想的な厨房を要求していた。
バーナーもたくさん欲しく、
十分な火力も必要と考えていた。
「七彩」の二人が
制約の多い、あの厨房で、
あれだけの味を出している姿を見て
自分の間違いに気づかされた。
素晴らしい厨房が欲しいのは確かだが、
そうでなくても、
充分に表現可能だということを。
以前、
「凪」さんの開業前に店を見せてもらい
スタッフが、手作りで店を工事している姿を見て
たいへん感動したのを覚えている。
現役時代、
昌平橋の店舗では、
15坪の大半が厨房という工場のような店舗で
11個のスープレンジをフル回転させて調理したが
それで、本当に、自分の納得のいく味を
表現出来ていただろうか?
今は、研究室になっている末広町の1号店は、
たった、4.5坪の店の小さく、貧弱な厨房だが、
限られた設備を上手に活かして
営業、研究を続けていた。