昨日、松尾鉱水処理施設の視察をしてきました。目的は、鉱水浄化に対してのカッセーチップの可能性の確認でした。

私一人だけでしたが、岩手県から委託管理されている独立行政法人「石油天然ガス・金属鉱物資源機構」松尾管理事務所長の上田英之さんが施設見学を誘導していただきました。とても分かり易く、丁寧なご説明をしていただき、大変有意義な視察をさせていただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。

さて、視察内容と所感を簡単にまとめてみます。(画像はクリックすると拡大します)

【鉱水の発生状況】

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・雨水、空気、地下水が硫化鉄鉱と反応し、砒素が含まれた強酸性水となり湧水する。(左図)
・最大時は1分間に23トンの鉱水が発生。
・坑道内の322mの排水路トンネル(写真左)を歩き鉱水湧水口へ。
・鉱水湧水口(写真中)からは、ふつふつと7t/分の鉱水が湧いていました。冬時期は少ないとのこと。
・無色透明なので、見た目はきれいな水に見えますが、近くのPH測定器は「2.33」(写真右)という値になっていました。

【旧松尾鉱山の坑内】

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・露天掘りは外から見られますが、その奥に、蟻もびっくりの坑道が網の目のように掘られているのが図で分かります。まああ良くここまで彫ったものだと感心してしまいました。
・湧水口ポイント下の水没した坑内からの湧水のようです。
・坑道の総延長距離は岩手から京都付近までいける距離があるらしいです。
・これを物理的に埋めきるというのは不可能と思われます。

【処理方法】

・PHを下げている二価鉄を、酸化バクテリアによって三価鉄に変え、その時、砒素も一緒に沈殿させるという処理方法のようです。
・沈殿した汚泥は近くの処理施設に隣接設置している貯泥ダムに送られます。
・貯泥ダムの残存年数はあと80年とのこと。
・作業は18人体制で24時間3交代。
・当然年中無休。
・万が一の処理停止時は最大48時間まで貯水可能。

【処理経費】

・年間:5億円弱
・人件費が30%と一番重い。
・中和処理剤(炭酸カルシウム):5千万円/年
・凝集剤:2千万円/年
・その他維持管理費

カッセーチップの可能性】※カッセーチップ協会会長、梶栗達也氏談

・雨水に関しては、露天掘りの露出斜面に緑化基盤材を兼ねて施肥すると、カッセーチップを通って地中に入る込む水は鉄、砒素を固定化する機能を持つ。
・貯泥ダムに溜まっている汚泥とカッセーチップを混合することで、有害重金属および砒素を固定無害化し、緑化基盤材として現場で使用が可能。
・梶栗さんはかなりの可能性があると語っています。
・ビーカーレベルでの試験で実証していきながら、いろいろな方とタイアップしながら進めていきます。

私のライフワークになるかもしれません(笑)。