研究開発マネジメントノート

研究開発とそのマネジメントについてのいろいろ

2010年03月

ノート2:研究の不確実性をどう考えるか

ノート1にひきつづき、研究活動において基本的に留意すべき事項について考えます。

 

2)研究の不確実性:すべての研究が克服しなければならない課題

研究を行なう場合に認識しておくべき基本的事項の2点目として、研究の不確実性について考えてみたいと思います。

 

そもそも、人間が何かの目的を達成しようとして行動する場合、ほとんどの場合、そこには未来予測が入ることになるでしょう。その予測の裏付けとなるのは、単なる勘のこともあるでしょうし、過去の経験や、他人からの指導、多くの経験を体系化したり原理から導かれたりした理論のこともあるでしょうが、いずれも何らかの根拠に基づいて行為の結果を予測し、その予測に基づいて行動しているはずです。

 

このような行動とその結果の問題を扱うのに、意思決定理論では、次のような分類がなされるそうです。[文献1p.17(文献2p.255]

・確定性:ある行動について必ずある一定の結果が生じることが分かっている場合

・不確定性:ある行動について起こりうる結果が1つでない場合で、さらに2つのケースに分かれる。

 ①リスク:起こりうる結果の確率が分かっている場合。

 ②不確実性:起こりうる結果の確率が分からない場合。

 

企業活動について考えてみると、例えば工場での定常的な製品生産などは通常上記の確定性の場合に該当するでしょう。また、事故などの非定常な場合を想定したとしても、その確率はある程度予測できるので上記のリスクの場合に該当すると考えられます。この場合、過去の実績や情報、理論の蓄積が十分にあるから予測できると言えるでしょう。これに対し、「イノベーションとは、従来とは違う新しく価値ある事業やサービスを起こすこと」(前回記事(2010.3.22「ノート1」)、Druckerによる)ですから、過去の情報や理論が十分であるとは限りません。従って、イノベーションを目指す研究開発活動は上記の「不確実性」の分野で扱うべき課題となるでしょう。

 

ここで、上記の不確実性について考えてみると、その中には2種類の不確実要因が含まれていることがわかります。すなわち、1)期待している内容、目標についての不確実性、2)目標達成のために採用した手段に伴う不確実性、の2点です。

 

例で考えてみましょう。「4、5、6と並んだ数字の後には何かくると期待されるか?」という問いに対して、最も素直には「7」と予想できるのではないかと思います。しかし、この「4、5、6」が、普通のサイコロを振ってたまたま出た目の順番であった場合、「7」はありえません。サイコロなら「7」が出ないことに疑問の余地はありませんが、サイコロの仕組みや構造を知らない場合、すなわち起こりうる結果の確率がわからない(上述の「不確実性」に該当)場合には「7」を期待してしまうかもしれません。「7」を出したいなら、サイコロの振る回数を増やしたり、振り方や重さを変えたりする手段ではダメで、例えば普通のサイコロではなく12面体のサイコロを持ってくるというような手段が必要となります。あるいは、普通の6面体サイコロしか手段として使えない状況であれば、「7」を期待してはいけないわけで、目標を変更する必要があることになります。

 

おそらく、意思決定においては、期待通りの結果が得られるかどうかを知ることができればよいので1)と2)をひとくくりにした確率を議論すれば問題はないのでしょう。しかし、イノベーションのように、起こりうる結果の確率がわからない「不確実」な課題に取り組む場合には、目標設定に基づく問題と、手段や方法に基づく問題に分けて考えた方がよいのではないかと思われます。例えば、研究開発を進めていて期待通りの成果が得られない場合、やり方が悪い(ということは、やり方を変えればうまくいく可能性がある)のか、そもそも目標が悪い(どういうやり方を用いても不可能(原理的に成功確率がゼロだったり、与えられた資源の中での成功確率がゼロ))のかを理解できれば、それぞれの問題に応じた対応が可能になるのではないでしょうか。

 

往々にして、ある目標の実現を目指した研究開発においては、手段や方法の検討に主眼がおかれがちです。手段や方法の検討というのは、サイコロを何回も振ってみることに似て、目に見える努力が要求され、努力をしているのだという報告もできます。また、お金や人といった資源を投入することによって試行の回数やパターンを増やすことができます。しかし、そもそもの目標の設定が誤っていると、こうした努力は実を結びません。科学は多くの夢の実現に寄与してきましたが、錬金術、永久機関、タイムマシンなど、実現できないことが証明された夢もまた存在します。自分たちが狙っているイノベーションの目標が、このような不可能な目標になっている可能性があることも常に認識しておくことが必要と思われます。

 

もう一つ、目標設定の問題と手段や方法の問題を分けることによってわかりやすくなることがあります。それは、研究によって予想外の結果が得られた場合です。予想外ということは、期待通りの結果を得ようとする立場から見ると失敗になってしまうわけですが、セレンディピティーと呼ばれる能力(偶然に幸運な予想外の発見をする能力[文献2p.198])によってなされた発見が科学技術における大きな進歩をもたらした例は数多くあるので[文献3] [文献4]、予想外の結果も有用なものとして取り扱う必要があると考えられます。このような予想外の結果を生かしたいなら、当初の目標設定を見直さなければなりません。そうすればある目標のためには失敗であっても、別の目標にとっては成功であるとして扱うことができるようになるでしょう。このような目標見直しの余地を持っておくことも、単に成功確率を知り、その確率を高めようと努力することに劣らず重要なことと考えられます。

 

上記のような不確実な状況に対応するマネジメント方法として、Christensenらは「将来を予見することが難しく、何が正しい戦略かはっきりしないような状況では創発的プロセス主導で戦略を策定することが望ましい」[文献5p.260]と述べています。創発的戦略については別の機会にまとめたいと思いますが、どんな方法にせよ不確実性をうまく取り扱う必要はあるでしょう。

 

一瞬先は闇、ではないですが、そもそも100%の確率で未来を予測することは不可能なはずです。行動そのものが何らかの未来予測に基づく以上、企業活動においても期待通りの成果が得られる確率は0100%まで、いろいろな場合が存在することになります。もちろん、一見単純そうに見える事務作業や工場の操業などはほとんど100%に近い確率で予測が当たるでしょう。これに対して、研究開発は、予測に適用できる理論や情報が限られているため、予測が当たる確率が低くなります。しかし、どちらの場合も程度の差こそあれ予測が100%当たることはありえません。そんな不確実なことは行なうべきではない、という考え方もあるとは思いますが、そういう不確実な場合こそ技術の重要性は増すのではないでしょうか。Rogersは「技術とは、こうあって欲しいと思う成果の達成に関わる因果関係に不確実性が内在するとき、これを減じる手段的な活動のための綿密な計画のことである」と述べています[文献6p.17]。要するに、イノベーションという新しいことへの挑戦には不確実性が存在するため、成功の確率は事前には予測できず、場合によっては全くうまくいかなかったり当初の狙いからは外れているが別の意味で有益な結果が得られたりする場合があるということになるでしょう。こうした点に関する注意をおろそかにすると、成果が得られない目標に向かって延々と無駄な努力を重ねる、という事態にもなりかねません。研究開発、イノベーションを考える上でこのような不確実性に伴う特性はしっかりと認識しておくべきものと思われます。

 

文献1:宮川公男、「意思決定の経済学」丸善、1968.

文献2:丹羽清、「技術経営論」、東京大学出版会、2006.

文献3Roberts R.M., 1989、安藤喬志訳、「セレンディピティー」、化学同人、1993.

文献4Shapiro, G., 1986、新関暢一訳、「創造的発見と偶然」、東京化学同人、1993.

文献5Christensen, C.M, Raynor, M.E, 2003、桜井祐子訳、「イノベーションへの解」、翔泳社、2003.

文献6Rogers, E.M., 2003、三藤利雄訳、「イノベーションの普及」、翔泳社、2007.

 

参考リンク 

改訂版ノート2(2013.5.19)へのリンク

 

ノート1:どんな研究が必要なのか

研究開発テーマの設定

研究開発の実際の場面を考えると、ます、「テーマの設定」、つまり、何に取り組むべきかを決めることからスタートすることになります。しかし、具体的な話題に入る前に、どんな研究を行なうにしても認識しておく必要がある基本的な事項についてまず考えておきたいと思います。

 

研究活動において基本的に留意すべき事項

ここで考えておきたいのは、以下のポイントです。

1)研究の必要性:なぜ研究をしなければならないのか、どんな研究が必要なのか

2)研究の不確実性:すべての研究が克服しなければならない課題

3)競争相手の存在

1)はテーマ設定の方向を誤らないために、2)は成功率の高いテーマを設定し、実行段階においては研究の成功率を高めるために、3)はアイデアを選択する上で特に重要と思われるポイントで、どんな研究行なうにしても意識しておかなければならないことであると思います。

 

1)研究の必要性:なぜ研究をしなければならないのか、どんな研究が必要なのか

民間企業における研究の場合、研究の目的は最終的には何らかの形で企業活動に貢献すること、と言ってもよいでしょう。企業が保有する資源を用いて研究する以上、研究の結果はその企業にとって何らかの価値を生む必要があるはずです。ただし、ここでいう価値とは、一般に期待される経済的利益の他に、例えば社会への貢献もその企業の社会的地位を高めるという意味でその企業にとって価値を生んでいるものと解釈したいと思います。その「目的」に照らして考えれば「企業にとってよい結果を生むと予想されること」を研究の目的とすべきということになるでしょう。しかし、研究のみが企業への貢献を目的とした活動というわけではありません。極論を言えば、技術開発や研究を行なわなくても企業への貢献は達成できるのではないでしょうか。企業への貢献における技術や研究の役割は何でしょうか?。

 

Schumpeterは資本主義社会を発展させる源としてイノベーションを考察し、「経済活動の慣行軌道の変更、すなわち、非連続的変化が経済を発展させ」といい[文献1、上p.171-180(文献2p.112]、「非連続変化は新結合の遂行によって起き」[文献1、上p.180-184(文献2p.113]、「新結合が新しい軌道を確立していく過程を「創造的破壊」」[文献3、上p.130(文献2p.113]と呼んだといいます。また、Druckerは「イノベーションとは、従来とは違う新しく価値ある事業やサービスを起こすことであり、それを行なう企業家の責務はSchumpeterが明らかにしたように「創造的破壊」である」[文献4p.26-29(文献2p.116]とし、「企業の基本機能は、マーケティング(財やサービスを市場で売ること)とイノベーション(より優れた、より経済的な財やサービスを作ること)の2つだけである」[文献5p.37,39(文献2p.8]と言っているということです。

 

以上のように、イノベーションが企業活動を通じて、企業と社会の発展に貢献する、ということは広く認められていることのようです。しかし、これらの活動と、技術や研究との結びつきは必ずしも自明のことではないと思います。技術者としては、経済や会社の発展に技術が深く関与していると信じたい面もありますが、でも、現実には、魅力的な技術を持った会社が必ずしも成功するわけではないし、パッとした技術もないように見えるのに、業績をあげる会社もあるのは事実のように思います。ということは、イノベーションと技術開発は同義ではない、ということをまず確認すべきだと思います。

 

実際、後藤は「イノベーションとは『新しい製品や生産の方法を成功裏に導入すること』を意味している」とし、「技術開発はそのなかの(重要な)一部分」とした上で、さらに「イノベーションには(中略)組織革新なども含まれる場合がある」「(上述の『製品』には)液晶ディスプレイのような財と、宅急便のようなサービスの両方が含まれる」と述べています[文献6p.22]。また、Tiddらは「技術のイノベーションのマネジメントは単なる生産や研究開発の効率性の改善といった次元を超え、技術を利益をあげる製品やサービスに変換するという技術開発の効率性の次元までをも含んでいる」と述べています[文献7p.ii]。また、丹羽は「激しい競争に勝ち、社会や顧客に貢献して生き続けるためには企業は何をすべきか、それは、他社にはまねのできない、従来とはまったく異なる新しい価値を生み出す製品やサービス、そして事業を提供することだ。これをイノベーション(革新)という。」[文献2p.111]と述べています。

 

大胆に要約してしまえば、企業活動に貢献するためにはイノベーションが重要であり、技術がイノベーションに貢献できる可能性がある(必須ではないかもしれない)、ということになると思います。このような考え方は、技術的な優秀性だけで成功が保証されるわけではないという経験からしても納得しやすいものではないでしょうか。さらに、技術と企業への貢献の関係について、Christensenらは、業界をリードしていた優良な企業がある種の市場や技術の変化に直面したとき、(特段の経営上の失敗もないのに)その地位を守ることに失敗した例の分析を通じて、「刺激的な成長事業に乗り出そうと奮闘する企業にとっての根本的な問題が、優れたアイデアの不足であることはほとんどない」[文献8p.19]「成長を維持できなくなる恐れのある企業にとって、刺激的な成長を生み出すアイデアが不足していることが問題なのではない」[文献8p.338]と述べていますし、Collinsは、良い企業が偉大な企業に飛躍する過程を分析した結果に基づき、「技術そのものが偉大な企業への飛躍や企業の没落の主因になることはない」[文献9p.253]と述べています。技術的な成功を華々しく取り上げて企業の成功に結び付けようとする考え方はたしかにわかりやすいのですが、こうした事例を常に成り立つ真理であるかのごとく単純化して理解しまうことは危険なことと思います。すなわち、技術者は技術の進歩のみに関わるだけではなく、技術を効果的に利用し製品やサービスを販売して社会に貢献するところまで視野に入れて活動する必要があるということに加え、イノベーションは研究部隊だけの仕事ではない、ということになるのでしょう。その意味で「研究、技術開発」よりも広い意味での「イノベーション」を念頭におくことが企業への貢献を目指す上では必要になるものと考えられます。

 

技術者はとかく、自分の担当である技術の部分に集中するあまり回りが見えなくなることがよくあり、その結果「役に立たない研究」「興味本位の研究」「自己満足」などの批判を受けることがあります。実際、研究がこうした状態に陥ってしまうこともありますが、高度な技術の開発では回りが見えなくなるほど集中しなければ解決できない問題があるのも事実でしょう。企業における研究者として、研究の最終の目的は企業への貢献であることを忘れないようにすることはもちろん重要ですが、研究部門以外の方はイノベーションを技術陣だけに任せきりにしない、ということも現代におけるイノベーションの成功には必要なことではないかと思います。

 

文献1Schumpeter, J.A., 1926、塩野谷祐一、中山伊知郎、東畑精一訳、「経済発展の理論」岩波書店、1977.

文献2:丹羽清、「技術経営論」、東京大学出版会、2006.

文献3Schumpeter, J.A., 1950、中山伊知郎、東畑精一訳、「資本主義・社会主義・民主主義」東洋経済新報社、1995.

文献4Drucker, P.F., 1985、上田惇生訳、「(新訳)イノベーションと企業家精神」、ダイヤモンド社、1997.

文献5Drucker, P.F., 1954、上田惇生訳、「(新訳)現代の経営」、ダイヤモンド社、1996.

文献6:後藤晃、「イノベーションと日本経済」、岩波書店、2000.

文献7Tidd, J., Bessant, J., Pavitt, K., 2001、後藤晃、鈴木潤監訳、「イノベーションの経営学」、NTT出版、2004.

文献8Christensen, C.M, Raynor, M.E, 2003、桜井祐子訳、「イノベーションへの解」、翔泳社、2003.

文献9Collins, J., 2001、山岡洋一訳、「ビジョナリーカンパニー②飛躍の法則」、日経BP社、2001.

参考リンク

ノート改訂版1(2013.4.21)へのリンク

はじめまして

このたび「研究開発のマネジメント」についてのblogを立ち上げてみました。内容は研究開発のマネジメントやそれに関連することがらについて、勉強したことや自分の考えをまとめたものにしようと思っていますが、公開する以上、読者の方からの反応をいただいて自分の考えを高めたい、という願いも(勝手に)込めています。ぜひよろしくお願いいたします。

 

まず、そもそもなぜこんな内容のことを書いてみようと思い立ったかを述べておきたいと思います。

 

プロフィールのところにも書きましたが、私はあるメーカーの技術者で、入社以来ほぼずっと研究開発を担当してきました。一応「専門」と言えるような技術分野はありますが、それとは異なる分野や研究環境での経験もあって、「この道ひとすじ」タイプの研究者ではないと思います。しかし、歳をとるとともに、「研究者」としてだけではなく、「研究のマネージャー」という仕事も求められるようになり、最近では小さいながらも研究グループのリーダーをやっています。

 

さて、この研究のリーダーとしての仕事、最初は見ようみまねでグループのマネジメントをやっていたものの、次第に「理想の研究マネジメントのやり方はどんなものだろうか」といったことが知りたくなってきました。それで、あれこれと本を読んだり話を聴いたりしたのですが、いろいろな意見はあるものの、

・その意見は本当に有効なのか?、なぜそういえるのか?

・具体的にどういうマネジメントをすればよいのか?

ということについての明確な回答にはなかなかめぐり遭えないまま現在に至っています。

 

私が最も知りたいのは、企業における研究はどのように進めるべきなのか、どのようにすれば成功確率が上がるのか、何が重要なポイントなのか、理想の研究マネジメントとは、というようなことなのですが、できるだけ「使える」指針が欲しいと思っています。「使える」ためには、単に事例を集めるだけではなくて、そうした考え方の根拠も知っておく必要があるでしょう。さらに、研究開発のマネジメントは一般的なマネジメントと何が違うのか、違わないのかといったことにも興味があります。

 

このようなことに興味を持つようになったのは約15年ほど前からですが、その頃は、こうした話題を扱った本といえば、わりと当たり前の一般的な話か、経営者や経営学の先生の思想や経験を語ったもの、研究者の思い出話に近い内容のものがほとんどだったように思います。それが、2000年前後から、MOTブームもあってか、具体的な指針の提示や、実証的な検討を含むいろいろな考え方が発表されるようになってきていると思います。

 

しかし、実践する立場から見ると、百花繚乱すぎて整理された形で記憶に残すことが難しく感じられるのも事実です。というのも、この分野はどうやら未確立の分野であるようで、例えば丹羽によれば、

・「技術戦略を効果的に構築しようと(中略)いろいろな領域で多大な努力が傾けられている。しかし、概してそれらはまだ手探りの試行錯誤の状態にある。」[文献1p.iii]

・「技術経営分野の個別の領域での議論や著作はあるものの、全体が見通せる体系を提示した書籍は見当たらない」[文献1p.iv]

とのことです。もしそうだとするなら、今までに発表されたいろいろな知見を集め、マネジメント手法を使う立場からそれを整理してみるのも有意義なのではないか、と思うようになり、ブログにしてみようと思い立った次第です。

 

そんなわけで、研究開発のマネジメントについて勉強したり考えたりしたことをこれから少しずつまとめてみたいと思います。その内容は、自分がそうしたマネジメントの考え方を使う立場から、日々の研究開発業務を進めるのに具体的にどうすればよいのか、何が特に重要なのか、それはなぜか、といったことについて重要と思われる考え方を集めて整理し、自分の経験に基づくコメントも少し加えてまとめたものにしたいと思っています。

 

おそらく体系的にまとめることは私には不可能でしょうし、私がやるべきことでもないでしょう。でも、研究開発を行なう者の立場から研究開発活動の実際にあわせて話題を区切って、こんな時にどうするべきかという視点でならまとめられるような気もしています。そこで、次のようなまとめ方を試みることにしました(以下の1~3はさらに細分されることになると思いますが)。

1、研究開発テーマの設定

2、具体的な研究開発の進め方(人や組織などなど)

3、研究開発成果の活用(主に研究開発活動の周辺で実施すること)

内容は、民間企業において収益に貢献する研究開発を行なう場合を前提としたいと思います。基本的には私自身が利用する目的でまとめることになると思いますので、もっと深い議論は成書等をご参照いただければと思います。いずれにしても、完成した形のものを公開できるとは思っていません。必要に応じて追加や修正をしていくというつもりでもあります。私自身マネジメントの専門家ではないので、不正確、不十分な点も多々あろうかと思います。至らぬ点につきましてはご指導いただければ幸いです。

しばらくは毎週末に記事追加を目標に書いてみたいと思います。ご興味を持たれる方があれば、おつきあいのほど、よろしくお願いいたします。

 

文献1:丹羽清、「技術経営論」、東京大学出版会、2006.

ノート改訂版「はじめに」へのリンク

ノート全面改訂2.1.1、課題実現の不確実性に関わるテーマ設定の特徴と注意点 参考リンク

 (2016.12.18現在、表示の調整のため便宜的に架空の日付で登録しています)

ウィキペディア、「セレンディピティ」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%94%E3%83%86%E3%82%A3

本ブログ記事:全面改訂2.1.1課題実現の不確実性に関わるテーマ設定の特徴と注意点2016.12.11)(全面改訂第10回)
本ブログ関連記事:「知的な失敗」2012.2.26):失敗を生かす
「イノベーションを実行する」(ゴビンダラジャン、トリンブル著)より
2013.9.8):既存企業の強みを活かしたイノベーションの方法。

ノート全面改訂2.1.3)、研究テーマ設定を不確実性の観点から考える 参考リンク

 (2016.12.18現在、表示の調整のため便宜的に架空の日付で登録しています)

本ブログ記事:全面改訂2.1.3)研究テーマ設定を不確実性の観点から考える2016.11.13)(全面改訂第9回)
本ブログ関連記事:「魔の川、死の谷、ダーウィンの海を越える」2012.1.15)、参考リンク:研究を進める上での壁をどう越えるか。
「ザ・ファーストマイル」(アンソニー著)より
2015.4.12):イノベーションを達成するためにまず最初に行うべきこととそのためのツールキット。
創造力に対する自信(トム&デイヴィッド・ケリー著「クリエイティブマインドセット」より)
2015.5.10):デザイン思考で創造力に対する自信を身に付け活用する。
「リーン・スタートアップ」(リース著)より2014.4.6):不確実な状況で企業を成功させる方法。
「ワイドレンズ」(アドナー著)にみる協働の方法
2014.1.19):知識創造経営のエコシステム
「「エスケープ・ベロシティ」(ジェフリー・ムーア著)感想」
2012.8.19):しがらみや障害から脱出してイノベーションを達成する。

ノート全面改訂2.1、不確実性に着目した課題設定のすすめ 参考リンク

 (2016.12.18現在、表示の調整のため便宜的に架空の日付で登録しています)

破壊的イノベーションの概念を提示したClayton Christensenwebページ
http://www.claytonchristensen.com/
Christensen
氏が共同設立者(co-founder)になっている会社Innosight社のwebページ
http://www.innosight.com/index.html
The Clayton Christensen Institute
http://www.christenseninstitute.org/
鳴沢隆、「イノベーションのジレンマ」、知的資産創造、20019月、p.2
http://www.nri.co.jp/opinion/chitekishisan/2001/pdf/cs20010901.pdf

本ブログ記事:全面改訂2.1不確実性に着目した課題設定のすすめ2016.10.16)(全面改訂第8回)
本ブログ関連記事: 破壊的イノベーションとは何か?(「What Is Disruptive Innovation?」(Christensen他著HBR2015Dec.)より2016.1.31):破壊的イノベーション理論を正しく理解する

ノート全面改訂1.3.3)、研究開発活動に影響する環境要因と競争 参考リンク

 (2016.12.18現在、表示の調整のため便宜的に架空の日付で登録しています)

本ブログ記事:全面改訂1.3.3)研究開発活動に影響する環境要因と競争2016.9.19)(全面改訂第7回)
本ブログ関連記事:「競争優位の終焉」(マグレイス著)より2016.1.3):従来言われている競争優位の状態は長続きしない。

ノート全面改訂1.3、研究開発活動に影響する環境要因 参考リンク

 (2016.12.18現在、表示の調整のため便宜的に架空の日付で登録しています)

本ブログ記事:全面改訂1.3研究開発活動に影響する環境要因2016.8.21)(全面改訂第6回)
本ブログ関連記事:経営学者はイノベーションをどうとらえているか(入山章栄著「世界標準の経営理論(DHBR誌連載第14-17回」より)2016.6.19):イノベーションに関する最新の経営理論

ノート全面改訂1.2.3)、研究の不確実性に関する様々な考え方 参考リンク

 (2016.12.18現在、表示の調整のため便宜的に架空の日付で登録しています)

本ブログ記事:全面改訂1.2.3)研究の不確実性に関する様々な考え方2016.7.24)(全面改訂第5回)
本ブログ関連記事:「世界の経営学者はいま何を考えているのか」(入山章栄著)より2013.10.20):イノベーション、戦略論を含む最新の経営学の動向。
イノベーションの方法(ファー、ダイアー著、「成功するイノベーションは何が違うのか?」より)
2015.9.23):不確実性を前提としたイノベーション手法。
「イノベーション戦略の論理」(原田勉著)より
2015.3.15):不確実性を前提としたイノベーション戦略。
経営学者はイノベーションをどうとらえているか(入山章栄著「世界標準の経営理論(DHBR誌連載第14-17回」より)2016.6.19):イノベーションに関する最新の経営理論
技術を武器にする経営
「競争優位の終焉」(マグレイス著)より
2016.1.3):従来言われている競争優位の状態は長続きしない。
「ザ・ファーストマイル」(アンソニー著)より
2015.4.12):イノベーションを達成するためにまず最初に行うべきこととそのためのツールキット。
「リーン・スタートアップ」(リース著)より2014.4.6):不確実な状況で企業を成功させる方法。
創造力に対する自信(トム&デイヴィッド・ケリー著「クリエイティブマインドセット」より)
2015.5.10):デザイン思考で創造力に対する自信を身に付け活用する。
「知的な失敗」2012.2.26):失敗を生かす

ノート全面改訂1.2、研究の不確実性をどう考えるか 参考リンク

 (2016.12.18現在、表示の調整のため便宜的に架空の日付で登録しています)

ウィキペディア、「フランク・ナイト」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88
「ナイトは確率によって予測できる「リスク」と、確率的事象ではない「不確実性」とを明確に区別し、「ナイトの不確実性」と呼ばれる概念を構築した。」とされています。

本ブログ記事:全面改訂1.2研究の不確実性をどう考えるか2016.6.26)(全面改訂第4回)
本ブログ関連記事:「複雑系経営(?)の効果」2012.5.6):不確実性の原因としての複雑性、複雑性への対応。
「複雑系の可能性(ニール・ジョンソン著「複雑で単純な世界」より)」
2012.6.10):複雑系の特徴、本質、予測と制御。
『ファスト&スロー』(カーネマン著)より」2013.7.7):行動経済学、二重過程理論、バイアス、ヒューリスティクス
「「イノベーションとは何か」(池田信夫著)より」
2012.7.22)イ:ノベーションの本質や進め方についての著者の考え方まとめ。

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