研究開発マネジメントノート

研究開発とそのマネジメントについてのいろいろ

2014年07月

「なぜ人と組織は変われないのか」(キーガン、レイヒー著)にみる変革の方法

変わらなければいけないとわかっていても変わることは容易ではありません。これは多くの方が実感されているのではないかと思います。特に、性格や考え方、習慣、行動パターンに関することは、がんばって一時的に変えられたとしてもそれを継続させることはさらに難しく、つい「人間はそう簡単に変わらない」とあきらめてしまうこともあるように思います。

しかし、なぜ変わることは難しいのでしょうか。本当に変われないものなのでしょうか。キーガン、レイヒー著「なぜ人と組織は変われないのか」[文献1]では、心理学に基づく発達や学習の研究から、変われない理由を明らかにし、それにうまく対処すれば変わることは可能である、ということが示されています。今回は上記文献の内容をまとめたいと思います。

変化できない理由:「変革をはばむ免疫機能」
・免疫マップ:変革のプロセスに関する思考の地図というべきもの。1)改善目標、2)阻害行動(改善目標の達成を妨げる要因)、3)裏の目標(不安も含む)、4)強力な固定観念、からなる。
・裏の目標が阻害行動を後押しするため、改善目標が達成できない。「阻害行動は、意思の弱さが原因で起きる失態ではない。それは、自分のなかの別の部分が望んでいる結果を実現するうえで、きわめて理想的で有効な行動なのだ[p.57]」。「変革を実現できないのは、二つの相反する目標の両方を本気で達成したいからなのだ[p.57]」。
・「『変革をはばむ免疫機能』も本人にとって大切な財産であり、力の源にもなっている[p.54]」。「このメカニズム自体は悪いものではない[p.54]」。「不安管理システムこそが、『変革をはばむ免疫機能』の正体だ。・・・成功している人たちは、強力な不安管理システムを築き上げ、それが自然に作動する体制をつくっている。そのようなシステムができあがっているからこそ、きわめて多様な局面にうまく対処できるのである。しかし、このシステムの恩恵を受けるためには、代償を払わなくではならない。視野が狭くなり、新たな学習が阻害され、特定の行動が取れなくなってしまう。その結果、実現したいと本当に思っている自己変革が妨げられるケースがある。変革を成し遂げればもっと高いレベルの行動を取れるようになるとわかっていても、自分を変えられないのだ[p.68-69]」。「人に不安を感じさせるもの、それは、先に待ち受けている脅威の前に無防備で放り出されるという感覚だ。『変化をはばむ免疫機能』を克服しようとすればかならず、そういう脅威や危険に身をさらすことへの恐怖がこみ上げてくる。免疫システムは自分の命を救ってくれる仕組みだ。そんな大切な自己防衛のシステムをそうそう簡単に手放せるわけがない。しかし本書で述べるように、免疫機能を克服することは不可能ではない。あまりに厳しい不安管理システムを緩やかなものに変えればいい。・・・強力な免疫システムが作動していれば、不安から解放されるという恩恵がある反面、さまざまなことを自分には不可能だと思いこんでしまうという弊害もある。[p.71]」
・「阻害行動を改めることによって問題を解決しようというのは、・・・技術的なアプローチによって問題を解決しようとする行動の典型[p.52]」。「しかしほとんどの人は、このやり方ではうまくいかない[p.63]」。
「今日と明日の世界で直面する課題の多くは、既存の思考様式のままで新しい技術をいくらか身につけるだけでは対応できない。そうした課題をハイフェッツは『適応を要する課題』と呼ぶ。この種の課題に対応するためには、知性のレベルを高めることによって、思考様式を変容させなくてはならない。ハイフェッツに言わせれば、リーダーが犯す最も大きな過ちは、適応を要する課題を解決したいときに技術的手段を用いてしまうことだ[p.46]」。
・「裏の目標は、適応をともなう変化に踏み出すための最も強力な出発点だ。[p.62]」
・「強力な固定観念」は「思考モデルの土台をなし、免疫システム全体を支えている根本的な信念のこと[p.80]」。

大人の知性の発達と変化に必要な知性
・「人間の知性は、大人になってからも年齢を重ねるにつれて向上していく。そのプロセスは高齢になるまで続く。人間の知性の発達は、20歳代で終わるものではけっしてない[p.28]」。
・「「知性」は、mind(考え方、思考)です。Intelligence(知能)ではありません。つまり、情報をたくさん持っていたり、知識が豊富であったりすることを指すわけではありません。深く自分自身を内省すると同時に、自分を取り巻く世界を深く理解する能力を指します。視野の広さや、自分自身のことをよく分かって内省できる力、そんな知的能力を指します。[文献2]」
・大人の知性の3つの段階[p.31
環境順応型知性:「周囲からどのように見られ、どういう役割を期待されるかによって、自己が形成される。帰属意識をいだく対象に従い、その対象に忠実に行動することを通じて、一つの自我を形成する。順応する対象は、おもにほかの人間、もしくは考え化や価値観の流派、あるいはその両方である。」
自己主導型知性:「周囲の環境を客観的に見ることにより、内的な判断基準(自分自身の価値基準)を確立し、それに基づいて、まわりの期待について判断し、選択をおこなえる。自分自身の価値観やイデオロギー、行動規範に従い、自律的に行動し、自分の立場を鮮明にし、自分になにができるかを決め、自分の価値観に基づいて自戒の範囲を設定し、それを管理する。こうしたことを通じて、一つの自我を形成する。」
自己変容型知性:「自分自身のイデオロギーと価値基準を客観的に見て、その限界を検討できる。あらゆるシステムや秩序が断片的、ないし不完全なものだと理解している。これ以前の段階の知性の持ち主に比べて、矛盾や反対を受け入れることができ、一つのシステムをすべての場面に適用せずに複数のシステムを保持しようとする。一つの価値観だけいだくことを人間としての完全性とはき違えず、対立する考え方の一方にくみするのではなく両者を統合することを通じて、一つの自我を形成する。」
・「認識論という哲学の分野では、ものごとを知るという行為の土台にあるのは『主体客体関係』だと考える。その考え方によれば、『知る』という行為は、その人がなにを見るか(=その人が客観視できる『客体』であるもの)と、なにを通してみるか(=その人の認識を支配する『主体』であるもの。『フィルター』や『レンズ』と言ってもいい)の関係で説明できる。[p.72]」、「知性の3つの段階は、主体客体関係のあり方がそれぞれ明らかに異なる。段階が上がるごとに、それまで主体レベルにとどまっていたものを客体として認識できるようになる。[p.73]」
・「免疫マップは、・・・改善目標を達成する手立てになるだけでなく、もっと大きな成果をあげる土台にもなりうる。現在より高いレベルの知性に進歩する助けになる可能性がある。[p.82]」

変革の実践
・必要な要素
心の底[p.277-282]:やる気の源。「目標を成し遂げたいという強力な本能レベルの欲求」。「ほかに、自己変革の原動力になりうる要素としては、たとえば目標の達成に自信があり、そのための方法がわかっていること。」
頭脳とハート[p.282-287]:「『変革をはばむ免疫機能』は、特定の知性のレベルならではの思考と感情の両方を反映するものなので、適応を要する変化を本当に成し遂げようと思えばこの両方にはたらきかけなくてはならない。」
手[p.287-295]:「思考と行動を同時に変える」、「既存の免疫機能と衝突する行動を意識的に取ってはじめて・・・変革が可能になる。これを避けていては、既存の行動パターンの土台にある思考様式の妥当性を検証できないからだ。」
「学習のプロセスに周囲の人たちが関われば、自己変革モードから脱線せず、前に進み続けることが格段に容易になる。[p.196]」
・免疫マップの作成

第1枠、改善目標[p.304-306]:「目標が自分にとって重要なものであること」、「まわりの誰かにとって重要なものであること」、「目標を達成するために、主として自分自身の努力が必要だと認識できていること」
第2枠、阻害行動[p.307-309]:具体的な行動が好ましい。要素が多いほど、率直であるほど効果が高まる。「第1枠に記した目標を達成する足を引っ張るもの」、「どうしてそのような行動を取るのかは問題にしなくていい」
第3枠、裏の目標[p.309-322]:1)「不安ボックスに記入する」(不安を明らかにする)、2)「裏の目標の候補を明らかにする」(自己防衛という目的との関わりを明確に、裏の目標達成には第2枠の阻害行動のいずれかが必要、第2枠の行動を改めただけでは第1枠の改善目標が達成できない、2つの目標の間でジレンマに陥っていることが実感できる)
第4枠、強力な固定観念[p.322-329]:「私たちの自己認識と世界認識は一つの仮説にすぎない。それは真実の場合もあれば、そうでない場合もある。そのような仮説をあたかも確定的な真実であるかのように扱えば、それは強力な固定観念になる。」、「強力な固定観念は裏の目標と同様、普通の状況では死角になっていて目に見えない。それを見えるようにするためには、自分が固定観念と一体化していたり、それに支配されていたりする状態を脱し、固定観念と距離を置くこと、すなわち固定観念を『主体』から『客体』に転換することが必要とされる。それはとりもなおさず、知性のレベルを高めることを意味する。」、「その固定観念を表面に引っ張り出して検証しないかぎり、正しいか間違っているかを判断できない」。「強力な固定観念は、あなたが足を踏み入れずにきた広い世界の存在に気づかせてくれるものでなくてはならない。」
・固定観念の検証[p.334-355]:行動を取ること自体が実験の目的ではない。「行動の結果としてなにが起きたかという情報を収集し、その情報に照らして強力な固定観念を肯定するなり、改訂するなりすることが重要だ。」、よい実験はSMARTつまり、安全(Safe)、ささやか(Modest)、実行可能(Actionable)、リサーチの姿勢(Research)で臨むテスト(Test)であること。免疫機能から無意識に自由になれることを目指す。

成長を促すリーダーシップ
・「組織で人材が絶え間なく成長していくようにするためには、どうすればいいのか?・・・本当の変化と成長を促したければ、リーダー個人の姿勢と組織文化が発達志向である必要がある。・・・以下の7つの要素を満たしているべき」[p.400-418
1、大人になっても成長できるという前提に立つ:従来型の能力開発は、「働き手が新しいスキルを身につけ、技術的課題に立ち向かうのを助けるためには、非常に大きな効果を発揮する。しかし、この一つのアプローチであらゆる学習ニーズにこたえようとするのは時代遅れになるだろう。」
2、適切な学習方法を採用する:「教室での学習から職場グループ単位の学習へ」
3、誰もが内に秘めている成長への欲求をはぐくむ:「『よい問題』とは、その問題を解くこと自体が目的というより、それを通じて自分が成長できるような問題のことだ。課題を成し遂げようとする過程で、おのずと自分が成長していくのである。その課題には、なんらかの新しい技術を習得するだけでは対応できないからだ。」
4、本当の変革には時間がかかることを覚悟する:「せっかちになるのは、速く前に進むことが可能だと思うからだ。大人の知性の発達には時間がかかると理解している人は、すぐに結果が出なくても心配はいらないと思える。」
5、感情が重要な役割を担っていることを認識する:「職場で人間の感情にはたらきかける方法を見いだせないかぎり、重要なゴールには到達できない。」
6、考え方と行動のどちらも変えるべきだと理解する:「ただ自己内省を極めるだけでは、免疫マップが描き出した思考様式を抜け出せない。しかしその反面、いきなり行動を変えようと決意しても、免疫マップの第2枠に記された行動は改められない。必要なのは、『プラクシス(実践)』と呼ばれるタイプの活動だ。個人や組織がいだいている思考様式を改めることが可能かどうかを調べるために取る行動を計画し、それを実行に移すべきなのだ。」
7、メンバーにとって安全な場を用意する:「試練と支援――この二つはセットで取り入れることが重要だ。あなたは、チームの全員が不安を感じずに試練に向き合うために、どの面でもっと安全性を高めるべきかわかっているだろうか?」
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人間や組織がなぜ変われないのかの原因を探り、変わるための方法を示した本書のアプローチは、極めて重要な示唆を含んでいると思います。なかでも重要だと感じたのが、変革をはばむ免疫機能のもととなる強力な固定観念を、検証によって変化させようというアプローチです。研究開発行為は、うまくいくかどうかわからないという不安を常に抱えていますので、不安管理システムとしての変革をはばむ免疫機能への対処は特に重要となるでしょう。例えば、イノベーションが必要だと感じながら、それをうまく進められない場合、その背景にどんな固定観念が潜んでいるのかを考えてみると、不確実性の高いイノベーションに注力して失敗したら自らの立場が危うくなる、とか、今まで慣れ親しんできた方法が使えないとどうすればよいかがわからず自分が無能だと思われてしまう、過去に成功したやり方が通用しないと過去の成功が実力ではなかったと思われてしまう、などのようなことが考えられます。これに対して、成功へのインセンティブを強化するとか、競争原理を導入する、などの方法で対処することは、適応を要する課題の解決に技術的なアプローチを用いていることになり、十分な効果を上げ得ないのかもしれません。何かを改善したいと考える時、技術者は、つい技術的アプローチに頼る傾向があると思います。研究開発において、研究プロセスの効率化や管理強化、顧客志向、新しい手法(例えば、オープンイノベーションや行動観察などなど)に頼ろうとすることもその例かもしれません。もちろんそうした技術的アプローチも重要には違いありませんが、本当に変革が必要ならば、上記のような固定観念の部分に目を向けなければいけないのでしょう。

本書の手法は、リーダーにも変革へのかなりの関与が求められており、手軽で即効性のある方法ではないかもしれませんが、そのつもりになれば、本書に述べられた豊富な変革の事例を参考に実践してみることは大きな困難や副作用を伴うものでもないように思われます。本気で何かを変えたいなら試してみる価値はあると思いますが、いかがでしょうか。



文献1:Robert Kegan, Lisa Laskow Lahey, 2009、ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー著、池村千秋訳、「なぜ人と組織は変われないのか ハーバード流自己変革の理論と実践」、英治出版、2013.
文献2:広野彩子(聞き手)、「いくら言っても、人や組織が変わらない理由 ロバート・キーガン米ハーバード大学教授に聞く」、2014.5.29、日経ビジネスONLINE
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20140523/265291/?P=1




「知の逆転」にみる科学の課題

今後、科学はどう発展し、どう世の中を変え、どのような影響を人間に与えるのか。もちろん、将来のことを完璧に予測することは不可能ですが、世の碩学たちがこうした問題をどう考えているかは興味のあるところです。

吉成真由美編「知の逆転」[文献1]には、「世界の叡智[p.5]」とも言える6名の人物へのインタビューがまとめられています。その内容は文明論から社会問題、宗教や芸術など幅広い分野にわたりますが、ここでは、科学に関係する問題についてどのようなことが語られているか、興味深く感じた点をまとめてみたいと思います。

第1章、ジャレド・ダイアモンド(Jared Diamond
プロフィール紹介[p.20]より:生物学、生理学を修め、進化生物学、生物地理学、鳥類学、人類生態学へと研究領域を広げる。著書「銃・病原菌・鉄」は世界的ベストセラー。カリフォルニア大学ロサンゼルス校教授。
・「人口問題は自然に解決されつつあると言えます。生活が豊かになるにつれ、出生率が下がるから。・・・真の問題は人口増加ではなく消費の増加なのです。[p.34]」
・「現在、環境への人間の影響は危機的状況であると言わざるをえません。[p.36]」
・「インターネットを介して得られる情報は、実際に人に会って得られる情報にはとてもかないません。[p.42]」
・「科学というのは、世界を理解し説明するうえで現在最上の方法です。宗教は説明するための材料と方法を何も提供できません。むしろ意味や価値を提供するために存在するのですが、はたして十分な意味や価値を提供できるのかどうかについては疑問が残ります。[p.55]」

第2章、ノーム・チョムスキー(Noam Chomsky
プロフィール紹介[p.67]より:言語学者。50年代に提唱した「普遍文法」理論は現代言語学に革命をもたらした。ベトナム戦争以来、米国の政策に厳しい批判の眼を向けていることでも知られる。MITインスティテュート・プロフェッサー、名誉教授。
・「ほんの半ダースくらいの会社がインターネットに対するアクセスをコントロールしている現在、問題の核心は、これらの会社が、ユーザーがやることに介入できるようにするのか、という点です。[p.100]」、「技術上は非常に広い範囲の情報にアクセスすることができる。これは良いことです。しかし、情報にアクセスすること自体は、あまり役に立ちません。・・・ノーベル賞をとるような人は、論文を片端から読むような人ではなく、何を探すべきか、何が大事か、ということがわかっている人です。[p.101-102]」
・「インターネットはカルトを生む土壌になる。全く意味をなさない事柄でも、そこにあるので人々が寄ってきて、意味をなさないまま、ぞろぞろとサイバー上に人が寄り集まってくるという現象が起こります。[p.103]」
・「科学は素晴らしいものですが、人間の問題について何も言うべきものを持っていません。・・・多くの人々を日々悩ませている問題、たとえばなぜこれが正しくてそちらが正しくないのか、命の意味は何か、死とは塵になるということなのか、といった問いに、科学は何も答えてくれないのです。・・・科学に答えを見いだせない人々は、当然他を探すことになる。[p.109-110]」
・「理想とする教育とは、子供たちが持っている創造性(Creativity)と創作力(Inventiveness)をのばし、自由社会で機能する市民となって、仕事や人生においても創造的で創作的であり、独立した存在になるように手助けすることです。こういう教育だけが、進んだ経済というものを生み出すことができる。・・・人々を訓練して労働者にすることはできる。しかしそれでは企業にとって短期の利益は得られても、人間の発展や経済の発展にはつながっていかない。[p.111-112]」

第3章、オリバー・サックス(Oliver Sacks
プロフィール紹介[p.128]より:脳神経外科医として診療を行うかたわら、精力的に作家活動を展開する。邦訳書に「レナードの朝」など。コロンビア大学メディカルセンター神経学・精神医学教授。
・「ポジティブな平和な時間というものは芸術や科学の基盤であり、最も望ましい状態ではないでしょうか。[p.149]」
・「Eメールについては、人と人とのコミュニケーションをはたして高くしているのかどうか疑問です。手軽なので当然高くしていると思いがちですが、その実、ナンセンスや思慮の浅い単なる思いつきを書きがちになる。私はいつも実際にペンでゆっくりと手紙を書くようにしています。この『ゆっくりさ』というのが重要で、よく考えますし、考えを洗練させることができるからです。」、「新しいコミュニケーション手段の開発によって、『書く』 ことによる表現、あるいは言語そのものが犠牲になるのではないかと心配しています。もちろん、このこと自体が脳に影響を与えます。読み書きのできる人は、文盲の人とは違った脳をしているし、同様に、コンピュータに精通している人の脳はそうでない人のものと違っている。・・・新しいコミュニケーション手段は、全くニュートラルなもので、良くも悪くも使えますし、予期しない素晴らしい結果もひどい結果ももたらす可能性があります。ですから現在は素晴らしい可能性と興奮と期待と危険が全て一緒に存在している時期なのです。[p.165-166]」

第4章、マービン・ミンスキー(Marvin Minsky
プロフィール紹介[p.170]より:コンピュータ科学者、認知科学者。専門は人工知能(AI)。初期の人工知能研究を行い「人工知能の父」とも呼ばれる。MIT教授。
・「ほとんどのコミュニケーションには、新しい情報はほんのわずかしか入っていない。たいていの人は、情報を伝えるためにではなく、自分が安全な人間であることを示すために会話をしている[p.171]」
・「人間にとって難しいことは、コンピュータにとって朝飯前で、人間にとって易しいことは、研究対象としては無視されてきたわけで、全く変な話です。もう一つの問題は、日常生活ではよくあることだけれど、研究分野でも同じで、多くの研究者がある方向の研究をしていると、若い人たちも『ああ、あの方向が重要なんだな』と思ってしまうということです。[p.176]」
・「過去50年の間に、難しい問題に打ち込めるような仕事や場所が、極端に少なくなってしまった。[p.182]」
・「たしかにグーグルやマイクロソフトはほとんど独占企業と言ってもいいかもしれないし、研究も大幅に行っているけれども、その内容は極秘にされている。だから、両社が大々的な研究を行っていても、社会にはちっとも還元されない[p.182]」
・「普通の知能の人々がたくさん集まって協力すれば、一個人の知能よりもより高い知能を示す行動をする、というようなことが期待をこめてよく言われるけれども、問題は、もちろんそういう場合もあるでしょうが、そうでない場合もあるということです。[p.185]」、「集団の知能もあるかもしれないけれども、新しいアイディアを抑圧しようとする集団の危険も大いにあるわけで[p.187]」
・「本来『思考』と『感情』を分けて考えるべきではないと思います。『思考』というのは非常に複雑で、我々は実に多様な物事の理解の仕方をする。一方、わずか10-20ぐらいの別のやり方でも物事を理解していて、これらを『感情』と呼んでいるわけです。・・・『思考』は複雑な過程なので、IQテストのように『頭の良さを一つの数字で表す』試みというのは全く意味がない。[p.194]」

第5章、トム・レイトン(Tom Leighton
プロフィール紹介[p.200]より:数学者。ネットワークへのアルゴリズムの応用において世界でも有数の権威。アカマイ・テクノロジー社を共同設立、同社チーフ・サイエンティストおよび取締役。MIT応用数学科教授。
・インターネットの課題:情報流通量の増大、サーバー犯罪[p.213
・「悪い奴らは日に日に巧妙になっています。現在のところ、悪い奴になるほうがいい奴になるより簡単なんですね。[p.216]」
・「インターネットの将来については、誰も全く予想がつかないんじゃないでしょうか。・・・ありとあらゆることが個別対応型になっていくでしょうし、将来どうなるか予想もつきません。まだ始まったばかりで、この産業は変わるスピードが速く、とにかくエキサイティングですね。[p.222-223]」

第6章、ジェームズ・ワトソン(James D. Watson
プロフィール紹介[p.258]より:分子生物学者。DNA二重らせん構造の発見によって、ノーベル生理学・医学賞を受賞。
・「従来博士号というのは教師になるために取り、取得者は『考える人』であることを意味していました。しかし今では、博士号取得者はハイレベルのテクニシャン(研究の実行をサポートする人材)になってきています。[p.265]」
・「総意というのは往々にして間違っているものです。あくまで『個人』が際立つ必要がある。科学を促進させるということは、とりもなおさず『個人』を尊重することです。[p.267]」
・「重要なのは、非常にクリエイティブな若い人たちが、十分に仕事ができるような社会を維持していくということです。[p.269]」
・「実験をするのは易しい。それだけに実験に時間を使いすぎて、考えたりいろいろ議論したりする時間が足りないですね。・・・いまの若い人たちは、守備範囲が狭いと感じます。・・・自分の領域の外に出ていって時間を使って学ぶということをしていない。[p.270-271]」、「多くの人は、非常に忙しく立ち働いているけれども、深く考えずに、単にそれができるからそうしているだけのことなんですね。・・・『忙しくしていたい』というのはいまに始まったことじゃない。[p.286]」
・「エンジニアの仕事にはフォーミュラ(一定のやり方)というものがあって、一般的にはそれに従って橋を作れば橋は落ちない。・・・でもサイエンスでは個人の失敗はたいして問題にならないから、もっと大胆に仕事をすることになる。[p.272]」
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人の主張には、その人の知識や経験が反映されるのは当然のことですので、上記の主張も絶対的な真理であるかのごとく受け取ることは誤った理解につながるでしょう。しかし、それぞれの主張は非常に示唆に富んだものであると感じました。個別の示唆については、様々な評価があるかもしれませんが、全体を通じて印象深く感じた点は、考えることの大切さです。特に、コミュニケーションや記憶といった、人間特有の機能を手助けしてくれる情報技術の発展を背景に、これからの時代に重要になるのはいかに考えるか、ということではないかと感じました。世の中がスピード重視になり、考える余裕がない、あるいは、深く考えなくなっている傾向に対する懸念を本書に登場する何人かが述べていることは、単に時代がそう変わってきたという表面的な傾向として捉えるのではなく、その意味を考える必要があるのではないでしょうか。科学の将来、科学がもたらす今後の変化を予測することは、もとより困難であるがゆえに、その道の権威に答えを聞くだけでなく、自分で考えることが求められ、より重要になっていると理解すべきではないでしょうか。本書の真の意義は、考える材料を手に入れることにあるように思います。多くのことを知り、なるべく多面的に、なるべく深く、自分の頭で考え自分の意見を持ち、またそのように考えられる人材を育てていくこと、そうした人材が活躍できる環境を整えていくことが、これからの時代に重要なことなのではないかと思います。


文献1:ジャレド・ダイアモンド、ノーム・チョムスキー、オリバー・サックス、マービン・ミンスキー、トム・レイトン、ジェームズ・ワトソン、吉成真由美(インタビュー・編)、「知の逆転」、NHK出版、2012.

参考リンク<2014.9.28追加>




リ・インベンションとは(「リ・インベンション」三品和広+三品ゼミ著より)

どんなイノベーションの試みが成功するのか。どうやったら成功確率が上がるのか。この問いに対しては、様々な検討が行われ、実務家にとっても参考になる考え方が蓄積されつつあるように思います。今回は、三品氏らが提唱している「リ・インベンション」という考え方について、著書[文献1]に基づいて検討してみたいと思います。

著者は、「声高にイノベーションの重要性が叫ばれる割には、良い結果が出ていないのではないかという疑念があります」と述べ、「リ・インベンションをイノベーションに対置すべき概念と捉えています」[p.14]として、イノベーションではなく、リ・インベンションを目指すべきであるとしています。本稿では、その違いは何なのか、どうしたらリ・インベンションがうまく進められるのか、という点を中心に著者の考え方をまとめます。

イノベーションとリ・インベンション
・イノベーションの定義:「過去の競争の中で定められたパラメーター上で、技術的なブレークスルーにより、漸進的あるいは飛躍的な性能の向上、または多機能化を実現すること」[p.71-72
・リ・インベンションの定義:「ある製品について、いまとなっては解消できるようになったにもかかわらず放置されている不合理や、かつては合理だったもののなかに新たに芽生えた不合理を解消すべく、当該製品を特徴づけると長らく考えられてきた特性パラメーターを無視して、誰に、何を、どのように提供すべきものなのかにまで立ち返り、評価軸自体を作り替えること」[p.76

イノベーションの限界(日本企業が注力してきたイノベーションの現実)
・「イノベーションの供給過剰、もしくはコモディティ化」[p.35
・「イノベーションが論じられる文脈を分析してみると、実は苦しいときの神頼みに近いことがわかります。」「イノベーションとは日本の空洞化が顕著になった時期に、救世主の役割を期待された概念だったということがわかります。そこに期待はあっても、必ずしも解があるとは限りません。」[p.60-61
・高い技術力を活かした製品開発の努力が報われないパターン:1)製品が消費者に受け入れられない、2)好意的に受け入れられたものの企業側の利益には結びついていない[p.61-62
・「イノベーションの背後には汎用部材技術、または装置の進歩が控えているのが普通です。だから、同業他社や新規参入者もイノベーションの源泉にアクセスできてしまうのです。そうなると、いくら発売当初に最高スペックを誇っていようと、競合他社がキャッチアップしてくるのは時間の問題で、どうしても横並びの同質競争に陥ってしまいます。」「イノベーションと叫んでも、それを単独で成し遂げることのできる企業など皆無に近く、大方は部材メーカーや装置メーカーの力を借りることになっています。そしてイノベーションの源泉は往々にして部材や装置の方にあり、・・・成果を独り占めするわけにはいかないのです。」[p.68-69
・「技術者は『いいもの』をパラメーターに置き換えて数値競争を演じますが、本当に測りやすい数字を追いかけることが買い手のためにも企業のためにもなるのでしょうか」[p.70]。
・「イノベーションはいつ、いかなるときも等しく有効とは言えないことに気づきます。ライフサイクル上の成長期まではおおいに効力を発揮するものの、成熟期や衰退期にはいると、信用(使用実績)や価格を重視する購買行動が支配的となり、イノベーションの効力が落ちてしまうのです。成熟期に入っても、あたかも成長期のごとくイノベーションを追求すれば、むなしい結果に終わるのは仕方ありません。」[p.73

リ・インベンションの事例
・起業家の挑戦:ホヴディング(自転車用ヘルメット)、レボライツ(自転車灯火)、スマートペン(メモ入力)
・企業家の挑戦:OXO(キッチン用品)、エアマルチプライヤー(ダイソン)、アイパッド(アップル)
・大企業の挑戦:ベイブレード(対戦型コマ)、ネスプレッソ(ネッスル)、ウォークマン(ソニー)

イノベーションとリ・インベンションの違い

1)狙いの違い:「イノベーションは表面的には高付加価値化を狙いますが、その基準点は競合製品に置かれます。だから、競合製品と比べた相対的優位が争点になるわけです。それに対して、リ・インベンションは、従来製品では満たされていなかったニーズに応えるところに狙いがあります。これは相対尺度で測るものではありません。」[p.76
2)従来のパラメーターに対する態度の違い:「イノベーションは競合製品との差異化を狙うので、従来のパラメーターを肯定的に捉えます。肯定したうえで競わないと、競合製品より優れていることを証明できないためです。それに対してリ・インベンションは、従来のパラメーターを否定します。従来のパラメーターでは捉え切れていない不合理の解消に狙いがあるためです。」[p.76-77
3)必要とされる力の違い:「イノベーションの成否は技術的なブレークスルーを生み出せるかどうかにかかっています。そこでは組織的な技術力が問われます。一方、リ・インベンションの成否は誰に、何を、どのように提供するものなのかというコンセプトにかかっています。そこでは必ずしも技術力は必要なく、構想力が問われます。」[p.77

リ・インベンションの方法論
・「リ・インベンションが泥沼の競争から抜け出す手段となりうるのは、消費者の共感を生むからにほかなりません。そして共感は『インテグリティ』から生まれます。インテグリティとは『全体として一つにまとまった状態』を指す英語の言葉で、本書では『製品の隅から隅まで理想が貫かれた状態』と捉えることにしています。」[p.210
・インテグリティを実現する製品企画の3つの要点
1)標的探索:故きを温ねる(「消費者が見慣れてしまい、特段の期待を寄せることもなくなった製品、メディアが見向きもしないような製品、それがリ・インベンションの格好の対象になる」[p.213])、技術の変化を問う(「最新の技術を使うことで、ユーザビリティ(使い勝手)を劇的に引き上げる方法があるか[p.214]))、ニーズの変化を問う[p.216]。
2)創意工夫:取り残された人々を見つめてみる[p.219]、忘れ去られた機能を見つめてみる(本質機能から遠く離れた副次機能)[p.222]、あたりまえの売り方を変えてみる(リ・インベンションは一連のバリューチェーンにメスが入って、初めて本物になる[p.227])。
3)十分条件:インテグリティで共感を引き出す(開発者の本気度と連動する)[p.227]、捉えどころのない感覚にこだわり抜く(「一個人の主観を信じて時間と労力を注ぎ込み続けるのはリスキーに見えますが、リスキーに見えるからこそ競合他社は怖じ気づいてしまいます[p.232]」、旧習に妥協する発想をぬぐい去る[p.233

リ・インベンションの推進体制
・「リ・インベンションのケースでは<やりたいこと>を持った個人が先にいて、あとからプロジェクトが立ち上がるのが普通[p.241]」
・「リ・インベンションにとってマーケットリサーチは禁断の果実[p.241]」
・人材:社外に人を求める[p.243]、社内で人を育てる(『新卒』活用-新卒採用の複線化(契約制)[p.246])、逸材を選び出す[p.248
・マネジメント:少数精鋭チームを隔離する(インテグリティの確保)[p.251]、外人傭兵チームを制御する(気持ちよく挑戦できる就業環境を用意する[p.253]、管理は雑用を増やすだけ[p.255]、人選さえ間違えなければ管理は要りません[p.254])、成功の芽を内部に取り込む(事業化への道が見えてきたときの対応、チームの維持か、選手交代か[p.255])。

日本企業の改造
・「日本企業を際立たせる最大の特徴は『全員経営』に求めることができます[p.260]」。「変化がオペレーションを複雑にすると、ありとあらゆる事態をあらかじめ想定して作業標準やマニュアルに対処法を書き記しておくことが難しくなります。そうなると、科学的経営の威力は色褪せて、突発する問題に現場が臨機応変に対処する能力を備えた全員経営が優位に立つようになるわけです[p.262]」。「その集大成が合議による計画経営です[p.266]」。
・日本企業改造の3つの選択肢:1)全員経営によって「比較優位を発揮できるフィールドに事業立地を絞り込む[p.279]」、2)「うたかたのように消えては現れる事業機会をモノにしにいく臨機応変な経営スタイル[p.279]」にする(「普通の人に仕事をさせる工夫が計画経営の本質で、その次元にとどまる限り、日本はアジア勢に追いつかれてしまいます[p.281]」)、3)「高々半世紀にわたって栄華を極めたに過ぎない<日本的経営>を守りにいっては、末代まで禍根を残します。・・・日本の大企業が敢えて<訣別>の道を選ぶなら、まずは既存の組織を旧社として、新社を立ち上げるところからすべてが始まります。・・・ここでも障害は会議だらけの全員経営の発想です。[p.283-284]」
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イノベーションと呼ばれる活動を分類して、どういうイノベーションがどういう時に成功する(あるいは失敗する)かを考察することはよく行われています。その代表的な例は、Christensenらによる破壊的イノベーションと持続的イノベーションの考え方でしょう。本書で提唱している「リ・インベンション」は、破壊的イノベーションに、また、本書の「イノベーション」は持続的イノベーションにかなり近い概念のように思われます。リ・インベンションの進め方についても、従来見過ごされていた点に着目することや、消費者の真のニーズを認識することの重要性を指摘している点など、破壊的イノベーションの具体的な進め方に近いものがあり、こうした考え方が近年のイノベーションを理解する上で無視できないものになりつつあることがよくわかります。もちろん、両者が全く同じ概念というわけではなく、例えば、本書でインテグリティを重視している点や、「リ・インベンション」を苦手とする日本企業の経営の問題点に関する指摘などは、興味深い示唆を含んでいると感じました。「リ・インベンション」のやり方で必ずうまくいくとは言えないかもしれませんが、成功のための有望な考え方のひとつであることは間違いないと思います。

ただ、本書の考え方はどちらかというとイノベーションの開始段階、アイデアの立上段階についての議論が主で、それをどうやって育てればよいか、どのように軌道修正していくべきか、という点についてあまり議論がなされていない点は、今後の課題のように思いました。「リ・インベンション」の条件を満たせば成功が保証されるというものではないと思いますし、例えば、同じような「リ・インベンション」の間での競争優位は何によって決まるのか、など、実践する上で気になる点は残っていると思います。しかし、イノベーションについてのこうした考察を積み重ねていくことによって、イノベーションの成功にとって何が好ましく、何が好ましくないのか、といった実践家にも役立つ考え方が具体的になっていくのではないかと思います。これからの展開に注目していきたいと思います。


文献1:三品和広+三品ゼミ著、「リ・インベンション 概念のブレークスルーをどう生み出すか」、東洋経済新報社、2013.


ノート記事目次(2014.7.6改訂版)

2013年3月より、2010年に書いたノート記事の改訂を順次進めています。改訂版では内容の見直しとともに、それぞれの記事に関連する考察も加えてみました。
本ブログ関連記事へのリンクを入れた目次は、容量の関係でその1その2に分割しています。参考リンクの内容も見直しています。
前回の目次(2013.12.29)はこちら

ノート記事改訂版(2013-
はじめに
2013.3.24):旧版(2010.3.21)はこちら
 本ブログの趣旨、ノート記事の全体構成などについて書きました。研究マネジメントにおいて最も重要なことは意欲の管理だと思います。

ノート1:どんな研究が必要なのか
2013.4.21)、旧版(2010.3.22)はこちら
 ポイント:企業にとってイノベーションは重要。技術はイノベーションの一要素。研究は情報を生んでいる。
 キーワード:創造的破壊、Shumpeter、アイデア、イノベーション
参考リンク

ノート2:研究の不確実性をどう考えるか
2013.5.19)、旧版(2010.3.27)はこちら
 ポイント:研究は不確実。その認識がマネジメントには必要。不確実性のマネジメントでは多様性、協力、知的相互作用、自律性)、リスク分散、柔軟性が鍵か。
 キーワード:意思決定理論、確定性、リスク、不確実性、錬金術、セレンディピティー、創発的プロセス、未来予測、複雑系
参考リンク

ノート3:研究と競争相手
2013.6.16)、旧版(2010.4.3)はこちら
 ポイント:競争相手の存在を忘れないようにすること、その動向を予測することの重要性。競争を避ける戦略。
 キーワード:技術の普遍性、競争、Porter、ブルーオーシャン戦略、不均等の意欲、セレンディピティー

参考リンク

ノート4:企業の収益源となる研究テーマの設定
2013.7.28)、旧版(2010.4.10)はこちら
 ポイント:イノベーションを事業として成功させるため、技術を成功するイノベーションに育てるためには、破壊的イノベーションのメカニズムを知ることが重要。そこから示唆される技術進歩のパターン、既存企業の行動パターンも理解しておくべき。
 キーワード:破壊的イノベーション、持続的イノベーション、Christensen、ブルーオーシャン戦略、コンプレックスシステム、ボリュームオペレーション、コア、リバースイノベーション
参考リンク

ノート5:研究部門に求められるテーマ
2013.9.1)、旧版(2010.4.17)はこちら
 ポイント:研究にはイノベーション以外にも様々な業務が求められる。新規事業と既存事業のバランスをとる上でも研究部門に求められる業務を認識する必要がある。
 キーワード:未知、既存、頭を使う、体を使う、中核事業の安定、オープンイノベーション、10年ルール、宣伝、信用度、既存事業とのバランス
参考リンク

ノート6:研究部門が実施したいテーマ
2013.10.6)、旧版(2010.4.24)はこちら
 ポイント:研究部門はシーズを育てる役割を担うが、ニーズも考慮する必要がある。セレンディピティーも重要。テーマの判断主体によるテーマ分類の提案。
 キーワード:シーズ志向、ニーズ志向、暗黙知、形式知、トップダウン、ボトムアップ、ミドルアップダウンマネジメント、レディネスギャップ、偽セレンディピティー、真のセレンディピティー、テーマ分類
参考リンク

ノート7:研究者の活性化
2013.11.10)、旧版(2010.5.1)はこちら
 ポイント:モチベーション理論、エンパワーメントのまとめ。研究者の活性化における注意点。
 キーワード:機能人、経済人、Maslow、欲求段階理論、生理的欲求、安全欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、自己実現欲求、X理論、Y理論、動機づけ要因、衛生要因、内発的動機づけ、欲求説、過程説、期待理論、誘意性、達成動機理論、エンパワーメント
参考リンク

ノート8:研究者の適性と最適配置
2013.12.8)、旧版(2010.5.8)はこちら
 ポイント:研究に求められる様々な仕事と研究者の適性のマッチングが重要。研究への適性も考慮要。
 キーワード:適性、認知スタイル、行動類型、人を選んでから目的を考える、多様性、自律性
参考リンク

ノート9:研究組織の構造
2014.1.13)、旧版(2010.5.15)はこちら
 ポイント:あらゆるイノベーションに適したベストな組織形態を確立することは困難。それぞれの研究に適した組織構造とし、それをうまく運用することが重要。
 キーワード:機能組織、タスクフォース、階層性、トップダウン、ボトムアップ、ミドルアップダウンマネジメント、ネットワーク組織、破壊的イノベーション、小さな組織
参考リンク

ノート10:研究組織の望ましい特性と運営
2014.2.16)、旧版(2010.5.22)はこちら
 ポイント:創造性発揮のために重要な要素は、自律性、目的・感情・価値観共有、多様性、浸透性ある境界・コミットメント、協働。
 キーワード:組織的知識創造、自律性、ゆらぎと創造的カオス、冗長性、最小有効多様性、ビジョン、針鼠の概念、コミュニケーション、弱い絆、公正なプロセス、協働
参考リンク

ノート11:研究組織運営におけるリーダーの役割
2014.3.30)、旧版(2010.5.29)はこちら
 ポイント:環境整備、仕事による動機づけ、多様性、コミュニケーション、育成、ロールモデルが重要。
 キーワード:仕事による動機づけ、多様性、コミュニケーション、ゲートキーパー、育成、経験、ロールモデル、ミドルマネジャー
参考リンク

ノート12:研究プロジェクトの運営管理
2014.5.6)、旧版(2010.6.5)はこちら
 ポイント:計画よりも不確実性に対応して上手く実行することが重要。定型的な運営は難しいのでは?。
 キーワード:計画、戦略、創発的戦略、評価、方向転換、変化のスピード、心のエネルギー、プロジェクトマネジメント、ステージゲート、規律ある実験、リーンスタートアップ
参考リンク

ノート13:研究成果の活用
2014.6.1)、旧版(2010.6.12)はこちら
 ポイント:技術的な価値だけでは技術は普及しない。受け入れられるプロセスの理解が必要。
 キーワード:イノベーション普及、相対的優位性、両立可能性、複雑性、試行可能性、観察可能性、再発明、持続可能性、採用、選択的エクスポージャー、ハウツー知識、原理的知識、採用者カテゴリー、イノベータ、初期採用者、ラガード、革新性、能力信頼性、無難信頼性、行動経済学、情報ネットワーク
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ノート14:研究成果の転用
2014.6.29)、旧版(2010.6.19)はこちら
 ポイント:知識としての研究成果の活用も重要。知識創造、ナレッジマネジメントの可能性。
 キーワード:特許、ノウハウ、組織的知識創造、知識変換、知識移転、ナレッジマネジメント、競争優位
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