2007年09月

2007年09月26日

一個


屋久島は洗濯物がかわきにくい。
滞在中二度、乾燥機をまわした。

突然雨が降り出し、
やむ。
屋久島の雨はきらきらしている。
光の筋だ。




三泊四日。
屋久島旅行。
高校のころから、
ずっと行きたかった場所。



縄文杉を見るために、
片道6時間ほどかかった。
往復で10時間。
ひたすら歩き続けた。



歩きながら、
ひとつの巨大な心臓のようだ
とおもう。
樹の根がうねうねと血管のように土の上を這い回り、
その上を無数の苔がふっかり覆っている。

鼓動、脈動が
聴こえてきそうな。

巨大な緑の心臓の上を、
わたしはひたすら歩く。

黙々。





歩いているあいだ、
いろいろなことを考えていた。

ことばが浮かび、
漂い、
消えたり、ぶつかったり、
踊ったり、はじけたり
した。







カーテンを買おうとおもった。


3年前からずっと欲しいとおもっていた、
ばかみたいに高いカーテンを。

それがゆらりかかった自分の部屋に、
帰ろうとおもった。



「さくさくやろうよ。
 わたしたちには時間がない」

という、
ある漫画のせりふをおもいだした。

時間がない。

時間がないのだとおもう。
わたしにも。







一息ついて見上げると、
寡黙で地味な巨木があった。



それは、じっと、
ただそこに在った。

目もくらむほどの時間を抱え込み、
そこに在った。




ずっと足元のトロッコ道ばかり見ていたわたしは、
顔を上げたとたん泣きそうになった。


心臓が締め付けられるような気がして、
口から搾り出されるように息が出た。


わたしは何も言わなかった。
黙って
その樹の前に立っていた。




わたしは、
自分が微生物になった気がした。

ちっぽけな存在、
という意味ではない。
一個の単純な
簡単な
いきものである
ということ。




完膚なきまでに打ちのめされたような、

でも

敗北感
諦念
畏敬
無力感

それらとはまたちがったもののような、



それは気持のよいことだった。
心愉しいことだった。




この樹は5千年生きてきた一個の植物で、
わたしは22年生きてきた一個の動物なのだった。

ただそれだけなのだった。





自分を信用しようとおもった。
わたしにはわたしの細胞しかない。
信じられるものはこの細胞しかない。

細胞は、
けなげに皮膚の下でうごめいている。


なんてかわいらしいのだろう。
わたしはかわいそうなくらいにかわいらしい。


吐きそうだった。

わたし
いっぱいいっぱい吐いたら
消えてしまうんじゃないか


ぼんやりおもった。





足元は泥んこだ。
まさこちゃんに借りた雨がっぱは汚れきってしまっている。

わたしのほっぺたはといえば、
きらきらと光るおびただしい霧の粒によって
しっとりと吸い付くようにつめたい。

髪の毛は雨を吸ってしんなりして、
そんなほっぺたに張り付いている。






帰ったら
カーテンを、買おう。
つじこのりこを、聴こう。
卒論を、書こう。
あの子に、会おう。




決して大げさでなく、
かといってないがしろにもせず、

ただただ過不足なく
暮らしていきたい。


わたしはわたし一個で、
きちんと生活していこう。


あと何年、何十年かのあいだ。





そんなことを決めた。
それで、
うん、
と一回うなずいて
また歩き始めた。




消えるまで
あと何年、何十年だ。


わたしには
時間があまりない。





rasen816 at 09:58|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 日々 

2007年09月14日

もう、あさってか

b8a08578.jpgそろそろです。
おとのはです。

きょうも看板作り。
写真は会場案内図。
今のうちに予習をどうぞ!!


ああ、
ぜひ、
ぜひ来てほしいです。

ブログはこちら。
http://blog.livedoor.jp/otonoha_scno/


--------------------------------------------
Blue Garden of SCRAP × LOOP 共同開催!!
おとのは〜酒痴肉音〜
--------------------------------------------

日時:2007.9.16(sun)
   open12:00/start12:30/close22:00

料金:adv\1,500/day\2,500(+1drink)
   駐車場代金は1日\500

場所:イベントスクエア「はらんべ」
http://www17.plala.or.jp/gaea-earth/gaeairoiro.htm
京都の東、山中越えの途中にあるイベントスペースです。自然に囲まれた野外とログハウスを使って夏最後のフェスを開催します!

 ◆市バス…三条京阪前から5系統岩倉操車場行204系統銀閣寺行き
  → 北白川別当町バス停下車徒歩12分
 ◆京都バス…京都駅、四条烏丸、出町柳駅から51系統比叡山頂行き
  → 北白川琵琶町バス停下車すぐ
 ◆京都バス…三条京阪10番のりばから56,57A,58系比叡行き
  → 北白川琵琶町バス停下車すぐ
 ◆京阪…出町柳駅より車で8分
 ◆地下鉄…今出川駅より車で12分
 ◆タクシー…京阪出町柳駅よりガイアまで約900円ほど
 ◆車…北白川別当町交差点を山中越比叡山方面へ5分 北白川ペット霊園向い側




そして注目の出演者は…

ACT:
・ASAYAKE01
http://www.geocities.jp/asayake_01/
・ano-Hi
http://www.geocities.jp/ano_hihi/
・アベフミヒコ
http://fumihiko-abe.seesaa.net/
・Antelope
http://hp.kutikomi.net/milk1339/
・CUSTOM NOISE
http://www.geocities.jp/custom_noise/
・シゼンカイノオキテ
http://sound.jp/size-nnkai/
・はぐれ
http://www4.pf-x.net/~hagure/index.html
・The Pyramid (from名古屋)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~the_pyramid/
・モーモールルギャバン
http://mo-lulu.jugem.jp/
・Llama
http://llama.cc/
・Ring Side Horfars
http://www3.to/rsh/
・Lainy J Groove
http://www.geocities.jp/leinyj/
・LOW-PASS
http://www7a.biglobe.ne.jp/~low-pass/
(50音順)

おとりおきをすると
2500円がなんと1500円に!!
こちらまでどうぞ。
otonoha@hotmail.co.jp



rasen816 at 00:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0) イベント 

2007年09月06日

バス停少女

バイトからの帰り道、すてきな女子高生を発見。


やわらかそうな黒髪が、
夏の熱い風になびいており。

白い袖からのびた白い腕には
黒い皮の腕時計が。

紺色のスカートのひだからのびた白い脚には
紺色のハイソックスが。

化粧気のないうりざね顔が、
退屈そうにバスを待っていた。




しばし見とれ、
彼女の前を自転車で通りすぎたあとも、
ふりかえり眺めた。

それで前を向いてまたペダルをぐいっと踏み出して

「まさに少女だなあ」

とおもった。

「少女で女子高生って、ものすごい破壊力だなあ」




このあいだ、
「少女」とは何か、
ということを、
あるひとと居酒屋で話した。




「髪は染めてなくて、
日焼け止めくらいしか塗ってないのよ。

潔癖で、意地悪なくせに世間知らずで。
それが痛々しい感じ」


そう言うとそのひとは

「でも髪を自分で染めて、
厚化粧して、
無理に煙草を吸う痛々しさも
少女って感じがしない?」

と言った。


「ホットロード」(紡木たく)じゃないか。
でも確かに「ホットロード」は少女だ。



結局、
少女に必要なのは痛々しさなんかなー

とわたしはビールを飲んだ。





では、
わたしは今少女にみえるか、
と尋ねると、
「少女じゃない」
と言われた。
「でもガールかもしれない」と。

少女とガールはちがう。
ぜんぜんちがう。



自分がいちばん少女に近かったのはいつか。

やはり
高校生のときだったようにおもう。

わたしが「潔癖」だったのは
高校のときだったとおもうので。

今はすこしまるくなり、
あのときよりは動きやすい。
わりとのびのびしている。
だからガールだなんていわれるのだろう。
少女はのびのびしてない。
ひりひりしている。



なんにせよ、
あの女子高生はよかった。
少女、って感じがすごくしてよかった。

年齢にふさわしいたたずまいだ。


少女にふさわしい年に
徹底的に少女であることは
けっこう難しいのかもしれない。


でもそれができれば、
ものすごく強く輝いてみえる。

自分ではわかってないんだろうけれど。





今は前より
制服の着こなし方がわかるけど、
それはもう
少女じゃないな。





女子高生に関わらず、
少女に関わらず、
年齢にふさわしいのって、うつくしいことなのかもしれん。



今わたしは22歳で、
22歳のわたしらしくあるのが
いちばんうつくしいのかもしれん。

(卒論で頭を悩ませ部屋で悶々としているわたしはわりといけているのかもしれん)





バイトの行き帰りはNUMBERGIRLを大音量で聴きながら。
だからか、少女に目が行くのは。



夏の終わりに聴くと
やけに切ない。

「転校生」いいなあ。



夏と少女はよく似合うなあ。
たぶんそれは刹那だからだなあ。









rasen816 at 17:36|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 日々