2009年06月

2009年06月29日

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mixiを退会した。mixiで人の日記を読むのはおもしろかった。



軍服みたいなのを着た小学生が四人くらい集まって、壁のしみを見ていた。
顔に見えるねと言っていた。
ひとりがコンパスの針でそれを刺したのが見えた。




rasen816 at 20:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2009年06月27日

あの街この夏

一週間前に京都に行った。
京都はすでに暑かった。
新幹線から降りてびっくりした。
夏ですなあと言いながら、
夏野菜をぼりぼり食べて、ビールを飲んだ。
なすがうす甘くておいしいおいしいと言った。
きゅうりがぱりぱりしていてそれもおいしいおいしいと言い、
すっかり酔っ払って四条通りをふらふら歩いた。
むっとした、すこし重たい、雨みたいなにおい。京都の夏のにおい。


アバンギルドであったイベント、萌芽がすごく楽しかった。
出演者は、シゼンカイノオキテ、EKD、三沢洋紀と村上ゴンゾ、dOPPO、赤い疑惑。
わたしはビールを飲みながら、飛んだり跳ねたり座って聴いたり踊ったりまた飛んだり跳ねたり。
その飛んだり跳ねたりの最中に、イベントの主催者のひとり郁ちゃんと目があった。
「たのしい」
とわたしは言った。
たぶんスピーカーから出る音にかき消されて聴こえていなかったろうけど、
口のかたちで伝わったらしく、
郁ちゃんはわたしにハートランドをくれ、踊っているわたしの肩をぽんぽんと叩いた。
わたしはそれを遠慮なく飲んだ。
世界でいちばん好きな飲み物はハートランドということにしようとそのときおもった。

MC。
EKDが、
「僕らのやろうとしてることは、きっとみんな同じです」
と言った。
dOPPOが、
「みんなに対してじゃなく、ひとりひとりに対して、やってますから」
と言った。

うわー!とおもった。
かっこいいとおもった。
まじめに音楽やっててかっこいいとおもった。
そういうことをきちんと言えるのがかっこいいとおもった。

そういう人たちが集まって、演奏して、
打ち上げて、ごはん食べて、お酒飲んで。
じゃあねえって帰っていく。
また観にいくねって手ふって帰っていく。

来てくれたFLUIDのジャックさんは
「郁ちゃん苦労したやろ。
 カロリーがかかってるから、こんなにいいイベントになったんやで」
と言っていて、
郁ちゃんはいつもみたく「ジャックすき!」て言ってたけど、
本気でうれしくおもってたろうし、安心してたろうとおもう。

イベントつくるとか、
ものつくるとか、すごくエネルギーいる。

萌芽はそのエネルギーがまっすぐだったとおもう。
わたしはそれを受けて十歳くらい若返った気がした。
中学生くらいになった気がした。
まだまだいけるとおもった。
わたしはいくらでも元気になれる。


首をぶんぶん上下に揺らしたので翌日は首が痛かった。
耳の奥で音がまだ鳴っていた。


次の日は、SCRAPの加藤さん、太田さん、真美ちゃん、雅子とお茶をした。
最初は加藤さんから「京都いるんならお茶でも」みたいなメールがひょいと来て、
「お茶しましょうどこにしますか」などとメールを返しているうちに、
「真美ちゃんも来たいって」
「雅子も来たいって」
「太田さんも行きましょうよ」
みたいな感じでいつのまにかわらわらっと増えて、
気づいたら5人でお茶していた。

ビアガーデン行きたいなあとか、
最近ステーキばっかり食ってるとか、
そら調子悪くなるでしょうとか、
お盆は何日からなんだろうとか、
土門ちょっとふけた?とか、
うるさいなあ真美ちゃんはとか、
太田さん娘さんは元気ですかとか、
うん最近這ってるよとか、
そんな話をした。

SCRAPはそろそろ30号を出す。
わたしが入ったのは3号のとき。
そうかあとおもう。
ミックスジュースを飲みながら、
そうかあ、と過ぎた月日をおもう。
そうかあ、のあとには何もおもわないでおいた。
わたしはまだ何もおもわないでいたい。


じゃあねえ
って手を振って、
そのあと雅子とふたりのりして烏丸通りを下った。

「せいっせいっ」
「せいやあ」
とふたりで言いながら、ペダルを漕いだ。
汗がにじんだ。後ろに座っている雅子は別に「せい」とか言う必要はないのだが、
おそらくわたしを鼓舞してくれていたのであろう。


雅子が後ろで、
「どもらん」
と言う。
「なに」
と訊くと、
「ぶひぶひ」
と言う。
意味がまったくわからなかったが、
ともかくぶひぶひ言いながら、東京に戻るべく京都駅に向かった。

「楽しかったね」
と言うと、
「楽しかったな」
と言った。

それから手を振った。

また来ます。






rasen816 at 18:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 日々 

2009年06月19日

(携帯電話で書いた)

仕事で本屋をぐるぐるまわっているのだけど、ふだん担当のお店で本を買うことはない。なんだか恥ずかしいからである。だけどきょうはちがった。恥ずかしいと言っているひまはなかった。
ずっと探していた文庫があった。池袋のジュンク堂にもなかったのに、なぜか郊外の、雑誌中心のその店にはあった。すごく充実した棚というわけでもないのに、その著者の本も一冊だけしかなかったのに、それこそがわたしの求めていた中公文庫なのだった。話が終わるやいなや「ところですみませんが買っていってもよろしいでしょうか」と、そそくさと購入。今読んでいる。すごくいいとおもう。最近好きになった作家だ。男の人で、あんまり有名じゃなく、あんまり男前でもない。読点が少なく、それでいてぱきぱきした、品のある語り口である。

車を運転していておもうのは、最近ひとりでできることがめっきり増えたよなあということだ。運転もそのうちのひとつで、わたしの親はどちらも免許を持っていないので、車に乗せてくれるのはもっぱらよその人だった。今では小さい車ならば気楽に乗れる。車線変更はまだこわいけど、できないことはない。
では。と、ひとりでできないことを考えてみたのだけど、すぐにおもいついた。ゴキブリを殺すことだった。
わたしはゴキブリだけはどうもだめで見ても見なかったことにする。連れが「あっゴキブリだ云々」と言っても無視する。
学生のころ、あんまりゴキブリが毎晩出るもんだから(たぶん同じやつだろう)、無視にも限界がきて、何日間かうちに帰らなかったことがある。その後殺せる人に来てもらい、殺してもらい、ビールをふるまった。今の家ではまだ見ていない。

運転には慣れたが、それでも一日に三回くらい、自分が運転しているという事実が怖くてたまらなくなるときがある。ハンドルをくいっと右もしくは左にやるだけで、わたしはあっけなく死んでしまう。もしくは誰かを殺してしまう。その事実に愕然とする。ハンドルを握る手に汗がにじみ、腕に鳥肌がたつ。ハンドルきっちゃだめ。ハンドルきっちゃだめ。おもえばおもうほど、ハンドルをきりたくなるのはなんでなんだろう。暗示みたいなものだろうか。ちなみに今「暗示」という言葉をおもいだすのに1分ほどかかった。安眠とか麻酔とか暗記とか御の字とか、関係ない言葉ばかり出て困ったのだけど、おもいだせて今すごくすっきりした気持ちだ。


学生のころ仲良かった男の子が香港に行くという。転勤だそうだ。
わたしの携帯電話には、彼のあほな写メールが何枚も入っている。
そのうちの、わたしがいちばん気に入っている一枚は、彼が胸毛をセーターの襟元からのぞかせているやつだ。
そのとき彼は、昔流行ったGショック(しかも白だったとおもう)をつけていて、それがすごくダサかったので、「ダサいねそれ」と言うと、「それがきょうのテーマやねん」と言った。よく見たらセーターもなんやよくわからん茶色いダサいセーターで、すっかり感心して「かっこいい」と言うと、彼はえらい人のようにうすら目になった。
初めて出会ったのは学内のパン屋で、わたしが彼のチョコまる(確かチョコまるだった)とかいうパンをぱくんと食べたのがきっかけだった。何であのときわたしは彼のチョコまるをとって食べたのだったか。確かバイトに向かっているときだったから、おなかが減っていたのだろうか。そのとき彼はわたしに「初対面やんな?」とつっこんだ。チョコまるは中身がとろけるチョコでとてつもなく甘かった。
その彼が香港へ行くという。電話口で彼は「五年間」と言った。わたしは香港の、華やかな街の灯りをおもいうかべた。彼に妙に似合っているようにおもい、おかしくなって少し笑ったが、やっぱりどうしたってさみしいのだった。
「かっこいいやろ」と彼は電話のむこうで言った。わたしは「かっこいい」と答えた。


rasen816 at 20:42|PermalinkComments(1)TrackBack(0)

2009年06月17日

萌芽

五月の初めに赤い疑惑とEKDにインタビューした。
吉祥寺の、おばあちゃんふたりが経営している空いた喫茶店にて。

テープ起こしをこつこつとやり、
書いたり消したりなんやかやしてるうちに一万字になった。
指定の文字数を優に4,000は超えていた。でも採用になりました。ごめんなさい。そしてありがとう。削りたくなかったので。

音楽のこととか仕事のこととかお金のこととかいろいろ話した。
自分なりの考えをもつってすごくすてきだ。それがいかようであれ。彼らはそうだった。
逆に、保留中にするのってすごく楽ですごくつまんない。



そんな彼らへのインタビュー。
新聞に載ります。6月20日発行の萌芽新聞です。


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赤い疑惑来京!「萌芽 vol.1」
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2009.6.20(sat) open 18:00/start 18:30
adv ¥2,500/door ¥2,800 (ドリンク代込)
@京都木屋町アバンギルド
http://www.urbanguild.net/

ACT:
・赤い疑惑(東京)
http://www.akai-giwaku.com/
・三沢洋紀と村上ゴンゾ(from LABCRY)
http://www.myspace.com/lettermisawa
・EKD(東京)
http://www.myspace.com/ekdfzmx
・dOPPO
http://doppo.cheap.jp/
・シゼンカイノオキテ
http://sound.jp/size-nnkai/

チケット取り置きはこちらまで!
→ticket@orangepark.jp



かっこいい・きれいな音楽に出会うとすっごくうれしくなるのは何でなんかと考えた。インタビューを書いてるとき。

この世には、このかっこいい・きれいな音楽をつくった人がいる、どこかにいる、
ってことがうれしいんだろう、きっと。
人間がすこし好きになれる。
同じ人間である自分もすこし好きになれる。
と、おもう。わたしはそう。
まねしてうたったり、よくする。
そうしたら機嫌がいいねといわれる。
実際そのとおりだ。好きなひとがふえたときだから。


萌芽がすごくすごくすごくたのしみ。
大好きほんと大好き。このバンドたちが。

好きなバンドがそろってるイベントって、
つきあいはじめたばっかりのカップルのデートみたいだ。
好きな漫画ばっかり載ってるmy黄金時代のジャンプみたいだ。



追記
EKDはフジロック出演が決定したそう。
すごいなあ。すごい。おめでとうございます。


rasen816 at 00:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2009年06月11日

熱はない

風邪をひいてしまって鼻水がやたらとたれる。
だからなのかきょうはありとあらゆるものごとに腹が立つ日で終始いらいらしていた。

冷房のききすぎた電車に、
そしてその中で大声で電話している就活生(博多出身)に、
電池が急に少なくなったと言い出す携帯電話に、
「最近○○がアツイ」と冒頭にもってくるフリーペーパーに、

いらいらいらいらしてしまって、
帰りの電車もどうせ寒いんだろうから気を紛らわすために「もやしもん」を買おうと入った本屋にはなぜかわたしの読みたい巻だけがなく、

ああ
と。
ああーー
と、
なった。鼻も垂れた。
ティッシュはもうない。

天啓みたいにファックということばがおもいうかんで、
ああこういうときに使うのかと、
このことばはこういうときに使うのですねと、
頭の中でひとりごちた。FUCK。



風邪だ。
たぶん風邪のせいだ。
こんなにいらいらするのは。

風邪はどうしたら治るんだったっけか。
どんな食べ物がいいんだっけか。
こういうときに役にたつのは漫画の知識で、
風邪をひいた登場人物たちを次々と思い浮かべていく。
電車の中。
やっぱり寒い。


「天使なんかじゃない」の晃はたまごの入ったおかゆで、
「PINK」のハルヲくんはモモの缶詰で、
「flat」の平介ははちみつレモンだったっけ?
「バラ色の明日」の柚子はグレープフルーツジュースで、
同じく「バラ色の明日」のあの男の子、名前何だったかなあ、ピーターにとりつかれた男の子、あの子はオレンジもらってたよなあ。
「花より男子」の道明寺はつくしにねぎまかれてた、首に。
「ハッピーマニア」のカヨコはユンケルか何かを持った高橋が来てくれて、そんで付き合うことになった。



すごい!
わたし、なかなか記憶力あるじゃないか。
そうおもったらちょっと気分よくなった。
漫画好きな誰かとめっちゃ話したくなった。
ほかにも風邪ひいたシーンなかったっけ?



そういえばこの何日間か、
仕事以外の話をあんまりしていない。

そういえばこの何日間か、
朝昼晩とずっとひとりでごはん食べてる。

そういえばわたしが思い浮かべた漫画のシーン全部、
風邪をひいたら誰かが看病してくれてるやんか…


ここで泣くかといえば、泣かない。
寂しくないといえばうそになるけど、
それよりとっとと治さなきゃっておもう。

風邪ひいてるから寂しくなるんだろう。
ぜったいそうだ。
元気になれば会いたいひとに会いに行ける。



きょうのごはんはさばの味噌煮とほうれん草のおひたし。あと豆腐。
どうだこの栄養っぷり。ひとりでもぐもぐ食べる。水も飲む。
おいしかった。豆腐はやっぱり男前豆腐に限る。



もう自分の治癒力を信じているんだとかそういう意地は捨てて
薬を飲むことにする。
ひとりで治すには、ちょっとしんどい。この場所。この状況。
やはり健康がいちばんだ。


鼻かみすぎて鼻が痛い。
贅沢をして、ローション入りティッシュたるものをはじめて購入した。
あまりのやわらかさに愕然とした。
わりと味方はいるな、とおもった。




rasen816 at 21:57|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 日々 

2009年06月06日

のみすけたち



まためがねをなくした。
三回目だ。
今回もやはりよっぱらったせいで。
終電のなかで気づいた。


飯田橋に、
ビールが290円で飲める居酒屋がある。
肴もやたらと安い。

やっと金曜だ金曜だ
と、言いながら、乾杯した。
一緒に飲んでいた3人は
途中で焼酎とか梅酒に切り替わっていたけれど、
わたしはずっとビールを飲んでいた。
お手洗いから戻るとぴかぴかのビールが用意されていた。
3人が注文しておいてくれたのだ。
わたしはお礼を言ってごくごく飲んだ。

ゆうべは何杯飲んだのかいくら支払ったのか
覚えていない。まったくわからない。
かばんの中にキレートレモンが入っていた。
飲んだのか?覚えていない。

大きなテーブルに座っていたので、
椅子ひとつ空けて隣には見知らぬ6人組がいた。
そのうちのひとり、
いちばんわたしに近いところに座っている男の人がうつらうつらしていたので、
わたしは横腹をつっついた。
彼は一度はっとした顔をして、
またうつらうつらした。
一緒に飲んでたかおるがうれしそうに笑った。
わたしもうふうふ笑っていた。
そうしていたらとびこのお寿司が来て、
「とびこだ」
「とびこだよ」
「やっぱりとびこだね!」
興味関心はもっぱらとびこへ。
よっぱらいには、とびこすらおもしろくてしょうがない。

「のみすけのわたしらにはうれしい価格設定ですな」
と言うと、
「のみすけって、かわいい!」
とかおるが喜んだ。
いえーいかわいい!言いながらまたビールを飲んだ。


お酒を飲むと、
からだがやわらかくなる。
みんなこどもみたいな顔になる。
なんもかもたいしたことない気がしてくる。
しょせん大きなこどもがつくった世界なんだから、とおもう。



rasen816 at 13:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 日々