今でこそ駐車場は使いやすく整備されたものが多くなりましたが、今から23、24年前頃はまだ旧態然とした女性に使い勝手が悪い駐車場が多かったものです。

駐車場の企画が大きく変わって来たのはこの頃からで、その理由は

■ 女性ドライバーが増えた

■ 車の車格が大きくなった

■ 駐車場不足が社会問題化した

という事があげられると思ってます。

私も某流通店舗企業の駐車場開発担当と共同していろんな駐車場の形式、システム、効率等を研究しました。
それがちょうど20年ちょっと前だった頃です。

問題点で大きかったのは、車の車室が狭いことがまずあげられました。
当時車を止めるスペースは横2.2m前後が多く縦も4.5mと短く、カローラクラスの車が止まって丁度ぐらいのサイズでした。
しかし、この頃から車の規格が変わり、横幅の広い車が増えだしました。今と違い経費節減のため軽に乗ると言う時代ではなく、大きな車に乗ることが好まれた時代ですからそういう車急激に増加し、そんな車が止まるにはスペースが小さくなったのです。横2.2mではドアを上げればギリギリ出入りできるぐらいになり枠内にきちんと駐車できないとドアも開けられないようなことが起こったわけです。
それに合わせて女性ドライバーが増えて余計に運転技術に不安のある利用者対策が必要となりました。

その頃、社会的に違法駐車が大きな問題となり、駐車場を整備する法制度も具体化されました。
その一つに駐車場法と言うものがあり、不特定多数が利用する有料駐車場(スーパーのいくら以上の買物で無料になるとか言う条件付き無料でも駐車場法の対象となりました)の規格を整備しました。
基本的に車室の大きさは横2.5m縦5mそして車路5.5m(相互通行)が原則となったのです。

私達の駐車場開発チームでは商業施設の駐車場を企画すると言う観点から女性客の使い勝手を中心に考えたので、車室は2.5m×5mで良いとしても車路は6mが適当としました。余裕を持ってバックで車を駐車できる寸法として車路を広く取り切り返しをしやすく考えたのです。
車室と車路を広く取ることで同じ敷地で確保できる駐車台数は減りますが、逆に快適性と安全性が向上するのでお客様からすれば使いやすい駐車場になると考えたのです。
車路には歩行者が歩くゾーンをカラーリングしてできるだけランダムに歩かないようにし、照明も明るくして夕刻から夜の視認性を上げました。
こういう規格の駐車場を造ると既存の古い形態の駐車場が如何に使い勝手が悪いかよく解りました。こう言った基準を持って全国の駐車場を整備していくことになったのです。

また、他の流通店舗企業も同じく駐車場の改良を進めているところがあり、参考になるようなアイデアを見ながら逐一改善を進めていき一つの駐車場モデルを作りました。

今でこそどの商業施設、有料駐車場も同じようなレイアウトになっていますが、当時は全く別物のレイアウトでした。とにかくたくさんの駐車スペースを作るということが大前提でした。
しかし、それより使いやすい駐車場をお客さんのために造ると言うのはその頃から各企業で急速に進みだしたのです。