一昨年、会社が購入した土地が共有となっていて、分割するために交渉し
約１０ケ月掛けて分割を終えた土地があります。
分割に際しては、持分二分の１づつに対して、６対４で当社が譲歩した上
での分割でした。こちらから分割を要望した以上、話を早くまとめるため
には仕方ないことでした。
その地主は地元では、Ⅾ・Kのアパート４棟を所有し、貸し駐車場運営、
回転寿司店に土地を貸しており、月々の収入は１千万円近くありました。
僕は、同い年と言うこともあり定期的に喫茶店で不動産の相談を受けるよ
うになり、その方の所有する不動産の周辺地の一覧表まで作成を頼まれて
きました。
先々月、その方が所有する１０坪程度の土地を購入したくて、売ってくれ
ないか相談したのですが、今売るわけにはいかないと言うことで断られ、
しばらく連絡はしていなかったのですが、先日地元の方に立ち話で話を聞
いたところ、「あの人、この間車の中で亡くなってたらしいで。警察が来
てひと騒動だったみたい。１ケ月ぐらい前のことやけど。」と言うことで
した。
「ェッ！！亡くなったんですか。。。」と僕は驚き、同い年なだけにちょ
っと複雑な気持ちでした。
その方は、以前結婚していましたが、奥さんが家を飛び出して逃げて行っ
たようです。近所の人の話では。その理由は、僕が推察するところ、その
地主さんはゴミやがらくたを捨てずに保管する方で、家の中、車の中、自
分が所有する空き地にまで、がらくたを溜めます。解体時に出たブロック
や金網、フエンスの他、掘削で出た土まで置いておく人でした。
まあ、そんな人と一緒にいたら逃げ出したくなるのも当然です。
子供さんが一人いたので、財産は全部そのお子さんに相続されます。親兄
弟がいないので総取りです。子供さんに財産を渡しても良いけど、元嫁に
は渡したくないと言っていましたが、結局は元嫁がもらうのと同じような
結果になりました。
僕はよくその人に言いました。
「財産を子供に相続させると言うことは、元嫁がもらうのと同じことでし
ょ。それなら今、もっときれいな身なりで良い車に乗って、悠々自適な生
活をしてた方がいいのではないですか？いつまで生きられるか判らないの
で、今元気な内に少し贅沢してもいいと思いますけど。」と。
予想外に、その日が早くやってきたことに、「ほら、やっぱりそうなる
でしょ。」と思った次第です。
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