2004年06月

2004年06月29日

防犯カメラを店外にも サークルK、強盗続発で

ソースはこちら。

 愛知県などで強盗が急増しているため、コンビニの「サークルK」は7月以降、従来は店内だけだった防犯カメラを店の外側にも設置し、犯人の姿などを記録することにした。運営会社のサークルケイ・ジャパン(同県稲沢市)が29日、明らかにした。
 新しいカメラは入店者の人相や逃走用の車のナンバーなどが確実に写るよう、軒下付近に外側向きに付ける。7月以降に出店する店舗の経営者に設置を勧め、本年度中に約200店に導入する。店外へのカメラ設置はコンビニ大手ではセブン−イレブン・ジャパンに続き2例目という。
 サークルKが約850店ある愛知県では、昨年1年間にコンビニ強盗が過去最悪の75件も起きた。今年は6月下旬までに70件も発生。他の都道府県でも増加中だ。
 愛知県警生活安全部は「店外にカメラを置くことで、犯人の人相などがよく分かるようになり、犯人逮捕にもつながる」と歓迎している。(共同通信)
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昨日アマゾン(ここでも履歴はばっちり把握されているのだが…)で一冊の本を注文した。
Jeffrey Rosen, "The Naked Crowd: Reclaiming Security and Freedom in an Anxious Age"である。

この著者についての紹介は、こちら。

著者のローゼンは次のように語る:
民主主義国家においては、政府は国民の望むことを行なう。監視カメラと犯罪件数には関連性がないことを示す実際的な論拠があったとしても、国民がそのことに無関心だとしたら、政府が関心を持つ必要もない。監視カメラは安いし、気休めにはなる。もしこれらのテクノロジーで(人々が)安心すれば、パニックを起こすこともないし、おとなしく仕事に向かうだろう、というわけだ。費用対効果という視点で考えれば、監視カメラにも意味があるという言い方もできる。しかし、何らかの心理的なメリットがあったとしても、本当に効果のあるテロ対策に目が向かなくなるというデメリットの方が大きいと私は思う。

この本が、今後この問題を考えるときにキーとなる文献になりそうな予感がした。

実践団体として、
「監視社会を拒否する会」

recht at 18:07|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 個人情報・身体情報・バイオメトリクス 

外国人拘束者の異議申し立て権認める 米連邦最高裁

e2ccd32c.jpgソースはこちら。

米連邦最高裁は28日、キューバの米グアンタナモ基地に国際テロ組織アルカイダとの関連容疑などで収容されている外国人拘束者らにも異議申し立ての権利を認める判決を下した。ブッシュ政権はこれまで同基地内の拘束者をジュネーブ条約で保護される戦争捕虜ではなく、条約適用外の敵方戦闘員として扱い、無期限に拘束できると主張してきたが、見直しを迫られそうだ。
 最高裁はこの日、連邦憲法で保障される権利を政府が戦時下に制限できるかどうかを争ってきた三つの裁判について同時に判断を下した。
 同基地の訴訟は、アフガニスタンで捕らえられ、同基地に拘束されたタリバーン兵らの担当弁護士が身柄拘束に対する異議申し立ての是非を争ってきた。
 判決は、連邦裁判所が外国人拘束者の異議申し立てに対する裁判権を持っていることを6対3で認めた。多数意見の中でスティーブンス判事は「基地の外国人は、米国市民と同様に、連邦裁判所に訴える権利を与えられている」と指摘している。
 また、アフガニスタン戦争で捕らえられた米国籍のタリバーン兵ヤセル・エサム・ハミド捕虜が敵方戦闘員として扱われ、弁護士に会う権利などを制限されたことを争ってきた公判では、8対1で異議申し立てする権利を認めた。多数意見の中でオコーナー判事は「米国市民の権利について言えば、戦争状態といえども決して大統領に白紙小切手を与えるものではない」と指摘した。
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上のオコナー判事の陳述は"A State of War is Not a Blank Check for the President When it Comes to the Rights of the Nation's Citizens"である。

CNNはこちら。

HAMDI et al. v. RUMSFELD, SECRETARY OF DEFENSE, et al.
Souter, Ginsburg, Scalia, Stevensの4判事は、Hamdiの即時釈放を求め、SouterはHamdiを独房に隔離拘禁しているのは、ジュネーヴ条約に違反していると述べている。

RUMSFELD, SECRETARY OF DEFENSE v. PADILLA et al.
RASUL et al. v. BUSH, PRESIDENT OF THE UNITED STATES, et al.


recht at 16:42|PermalinkComments(0)TrackBack(1) 憲法 

2004年06月28日

Internet under surveyllance 2004

「国境なき記者団 (reporters without borders)」のサイトでは、各国のネットでの言論状況について報告している。
日本はこちら。
エシュロンのアジア中継地であること、入国管理局が不法滞在と思われる外国人の情報提供をネットで呼びかけていること、サイバー犯罪条約などについて報告している。

recht at 14:39|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 憲法 

2004年06月26日

最高裁が異例の敗訴、ロッキード事件の議事録非公開で

ソースはこちら。

 ロッキード事件に関する最高裁内部の会議の議事録などについて、会議が非公開だったことなどを理由に最高裁が開示しなかったのは違法として、同事件を研究している社会福祉法人職員武藤久資さん(43)(東京都練馬区)が、国に130万円の賠償を求めた訴訟の判決が24日、東京地裁であった。
 河村吉晃裁判長は「会議の非公開と議事録の事後公開は区別して考えるべきで、議事録をすべて非公開とする必要はない」と述べ、非公開措置の一部を違法と判断、国に6万円の賠償を命じた。
 最高裁が敗訴するのは異例で、最高裁の情報公開を巡る訴訟の判決は初めて。情報公開請求訴訟は、行政機関の処分を対象とする行政訴訟の一つで、行政機関ではない最高裁を相手には起こせないため、今回の訴訟は賠償請求の形を取っていた。
 同事件では、検察当局が、田中角栄元首相に5億円を贈ったロッキード社のコーチャン元副会長らの嘱託尋問調書を米国側から得るため、1976年、検事総長と東京地検検事正が元副会長を起訴しないことを確約する「不起訴宣明」を出し、最高裁も「宣明書」でこれを確認した。
 武藤さんは、宣明書を出すに至った当時の裁判官会議の議事録などを、最高裁の要綱に基づき、2001年に開示請求。一部は開示されたが、議事録は、最高裁規則で「会議は非公開」とされていることを理由に開示されなかった。
 この日の判決は、議事録などの開示について、「理由なく妨げられてはならず、最高裁の担当課長には請求者の利益を保護する職務上の注意義務があったのに、それを尽くさなかった」と判断した。
 最高裁広報課の話「判決文をよく読んだ上で、対応を検討したい」
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裁判所法には次のようにある:
第12条 最高裁判所が司法行政事務を行うのは、裁判官会議の議によるものとし、最高裁判所長官が、これを総括する。
2 裁判官会議は、全員の裁判官でこれを組織し、最高裁判所長官が、その議長となる。

事務方の決定だから、最高裁判所で上告を取り扱っても、制度上別個である、とも思ったが、どうやらそうではない。
したがって、最高裁判所裁判官は、ばっちり当事者ということになる。
実際に上告された場合はどうなるのだろうか?原告の方は、定数訴訟の原告になったこともある人で、自己敗訴のまま上訴しないことは考えがたい。つまり、国が「なんとしてでも勝つ」という選択はあまり意味がない。
そうなると、国は…
,修發修盥義覆靴覆
控訴審で和解する
上告はしない
づ時の裁判官と編成が変わるまで粘る
ズ嚢盧曚狼儔爾垢
ι當未鉾獣任垢

recht at 14:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸法 

2004年06月23日

参院選:1票の格差 最高裁警告も何の是正もせず実施

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 「現状が漫然と維持されるなら、次は違憲の余地がある」。参院選の1票の格差をめぐり、最高裁が今年1月の判決でこんな警告を発したにもかかわらず、24日公示の参院選は何の是正もされぬまま実施される。東京選挙区(改選数4)と鳥取選挙区(同1)の格差は、前回01年参院選の最大格差5.06倍より大きい5.14倍(03年10月現在)。有権者から選挙の正当性への疑問も出る一方、対策を放置した政党や候補予定者から改革の姿勢は感じられない。
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くるぞ、くるぞっ。

前回では、多数意見(10-5)で合憲と判断されたが、補足意見で多数はのうち4名(裁判官亀山継夫,同横尾和子,同藤田宙靖,同甲斐中辰夫)が「仮に次回選挙においてもなお,無為の裡に漫然と現在の状況が維持されたままであったとしたならば,立法府の義務に適った裁量権の行使がなされなかったものとして,違憲判断がなさるべき余地は,十分に存在するものといわなければならない。」とした。
それに、反対意見(裁判官福田博,同梶谷玄,同深澤武久,同濱田邦夫,同滝井繁男,同泉?治)を足すと、単純計算で、今回の参議院選挙での定数が是正されないままの選挙は違憲となる。

1月14日判決の原告は早くも「警告で何も変わらない以上、選挙後すみやかに提訴して裁判所に明確な違憲判決を出してもらうしかない」としている。
半ば慣習行事となった印象もあった、定数違憲訴訟であるが、ついに、選挙が無効となるときがくるのだろうか?
選挙を無効とした場合、当然ながら、やり直しとなる。衆議院と異なり、参議院は半数の改選であって、半数は現職のままである。つまり、参議院としての機能に欠けるところはないために、衆議院よりも無効判決を出しやすいという側面がある。

判決文はこちら:
H16.1.14 大法廷・判決 平成15(行ツ)24 選挙無効請求事件

なお、非拘束名簿式比例代表制の合憲性についても判断をしている。それはこちらから。最高裁は合憲と判断している。

recht at 23:08|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 憲法 

年金改革法、条文ミス 上乗せ年金支給の根拠「消える」

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成立したばかりの年金改革関連法のうち、厚生年金保険法に改正すべき条文の直し漏れがあり、条文どおりに解釈すれば一部の上乗せ年金が支給できない可能性もあることが22日、明らかになった。
 直し漏れが分かったのは、会社員などが加入する厚生年金保険法の第44条。年金受給者の配偶者が65歳未満や子どもが18歳未満の場合などに、通常の老齢年金に加えて「加給年金」を支給することを定めている。
 改正前の44条は、通常の年金額を定めた43条に続く形で、「前条の規定にかかわらず、同条に定める額に加給年金額を加算した額とする」として、老齢厚生年金に上乗せして加給年金を支給することを規定していた。
 今回の改正では、43条に新たに2〜5を付け加え、年金の給付額を抑制する「マクロ経済スライド」の内容を盛り込んだ。その際、44条は手直ししなかったため、44条の「前条」「同条」は、新たに加わった43条の5を示すことになり、上乗せ支給の法律上の根拠がなくなってしまった。浅尾慶一郎参院議員(民主)の指摘で分かり、厚労省も「チェック漏れだった」と認めている。
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改正前の条文はこうなっている(構造のみ)。
第43条 老齢厚生年金の額は…額とする。
2 老齢厚生年金の額については、…その計算の基礎としない。
3 被保険者である受給権者が…、年金の額を改定する。

第44条 老齢厚生年金の額は、受給権者がその権利を取得した当時その者によつて生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は子があるときは、前条の規定にかかわらず、同条に定める額に加給年金額を加算した額とする。

この、傍線の「前条」が今度はこれに変わってしまった。
第四十三条の五 調整期間における基準年度以後再評価率の改定については、前条の規定にかかわらず、物価変動率に調整率を乗じて得た率を基準とする…(以下略)。

法律案はこちら。 根気のある方はご覧になってください。

で、どう対処するかは、再びソースより。
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社会保険庁によると、加給年金の支給対象者は03年3月現在で315万人おり、このままでは混乱も予想されるため、厚労省は善後策を検討し始めた。具体的には(1)秋までに国会に新たに改正案を提出する(2)正誤表で対応する(3)当面は法改正なしで運用し、将来の改正時に修正する――などが挙がっており、今後、内閣官房とも協議して対応を決める方針だ。
 ただ、参院選後の国会日程は固まっていないうえ、10月の法施行までの時間的な余裕は少ない。年金改革法の白紙撤回を要求している野党が、法改正に応じる可能性も低く、厚労省は「法改正時には、こうした『条文ずれ』はよくある。44条の『前条』と『同条』が43条を指すのは、流れから明らか」などとして、できれば法改正なしで乗り切りたい考えだ。
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流れとしては、正誤表となるのだろうか。続きを読む

recht at 11:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸法 

2004年06月22日

「環境テロ」が過激化――FBI特別捜査官が警告

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Kristen Philipkoski
2004年6月16日 2:00am PT  環境や動物に加えられる危害に抗議して暴力行為を働く「環境テロ」(エコ・テロリズム)は、米国内部からのテロ行為としては最大の脅威――米連邦捜査局(FBI)がこのような警告を行なった。
 1990年代初頭、イギリスやヨーロッパではバイオ企業の幹部や科学者が嫌がらせや暴力に悩まされていた。1996年には、こうした暴力行為が米国にも広がり始め、オレゴン州のウィラメット国有林で、デモ隊が米農務省林野部のトラックに火をつけるという事件が起こった。2003年の8月には、カリフォルニア州エメリービルにある製薬会社、米カイロン社で2個の鉄パイプ爆弾が爆発したほか、同年9月には、カリフォルニア州プレザントンにある健康・美容関連製品のメーカー、米シャクリー社でも爆発事件が起きている。
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目的が手段をすべて正当化するという、崇高なクルセイダーたち。
しかし彼ら/彼女らも、「目的がすべてを正当化する解決手段に反対するためにあえて最後の対抗暴力をもって解決を図る」"テロリスト"には無力なのだろう。

recht at 11:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治問題 

2004年06月21日

皇太子発言、党首討論でも話題に

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 参院選公示を前に東京都内で21日に開かれた党首討論会で、皇太子さまの「(雅子さまの)キャリアや人格を否定するような動きがあった」との発言が波紋を呼んでいることが取り上げられ、小泉首相は「(皇室の)公務がお忙しすぎる。全く自由のない生活で、ご苦労が多いと同情申し上げている」としたうえで、「静かに見守ってあげた方がいい」と語った。
 民主党の岡田代表は「皇室のあり方に根本的な疑念が呈されている。国民にも世界にも、もっと開かれた皇室が必要だ」と指摘。公明党の神崎代表は「宮内庁は皇太子夫妻が自由に活躍できるような環境づくりにしっかり取り組むべきだ」と注文をつけた。関連して女性天皇については「女帝を認める方向で(皇室典範を)改正していいのではないか」と語った。
 社民党の福島党首は「皇太子さんは雅子さんを守りたいのだと思う」と発言を支持。男性天皇しか認めないのは「女性差別撤廃条約に反する」として皇室典範改正に賛意を示した。共産党の志位委員長は「発言の真意、背景を知りうる立場にない」と述べた。
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やっぱ、社民党はだめだな。 というより、福島がだめなのか。女性差別撤廃条約の対象となる一般的な女性と、皇族の女性とで、パラレルな思考を行っている。

簡単な補足。
奥平さんは、そもそも、天皇制自体日本国憲法の一般理念と乖離しているのだから、法の下の平等を天皇および天皇家に適用しようとすること自体がナンセンスとしている。
東大の石川健治教授は、制度体保障(制度的保障)は、日本国憲法においては、天皇家にこそのみ適用されるのではないかと示唆している。
「最も典型的な制度体保障は、実は、制憲者たる国民が、新たに創設された象徴という、きわめてデリケートな公職に対する人的リクルートメントを、伝統ある天皇家に依頼し、そのために、公法上の制度体としての天皇家の特権的地位を存続させた格好になっている、憲法第一章にこそ求められるはずである。…すなわち、制度体保障がなされた以上は、憲法典が存続する限り、その身分的特権は保障される。…ただしそれは、普遍主義的な「人権」の論理ではなく、憲法律レヴェルにおいて飛び地のように保存された「身分」「特権」の論理であって、その反面として、かかる特権の故に身分的義務が伴う。そうした義務から解放されるために、「人権」を援用することは論理的に不可能である。」(石川健治著、「自由と特権との距離」、日本評論社、236頁)

recht at 23:25|PermalinkComments(3)TrackBack(0) 憲法 

2004年06月15日

星条旗裁判:米連邦最高裁が門前払い 「忠誠の誓い」継続

ソースはこちら

THE PLEDGE
I pledge allegiance to the flag of the United States of America,
and to the republic for which it stands, one nation under God,
indivisible, with liberty and justice for all.


 星条旗に向かって「神の下の一つの国」と唱える「忠誠の誓い」を公立学校の生徒に課すことが米憲法の政教分離原則に違反しないかが争われた裁判で、米連邦最高裁は14日、サンフランシスコ連邦高裁の違憲判決を覆し、原告の訴えを門前払いする判決を言い渡した。原告には提訴する法的資格がないとする形式的な判断で、「忠誠の誓い」の合・違憲性には踏み込まなかった。
 この判決により、公立学校での「忠誠の誓い」は従来のまま継続することになる。ただし、法律専門家らは同様の憲法論争が再度、展開されるとみている。
 原告はカリフォルニア州サクラメントの医師、マイケル・ニュードーさん(50)。「神の下」という言葉が米憲法の政教分離原則に違反すると主張し、娘(10)が通う小学校を管轄する市教育委員会などを相手に4年前に提訴していた。
 サンフランシスコ連邦高裁は02年、「神の下」という表現は「国家による特定宗教の支持にあたる」と判断し、違憲判決を下した。これに対してブッシュ政権や米議会が一斉に反発し、教育委員会側が上告していた。
 重要な憲法判断が予想されていたが、連邦最高裁は同日、ニュードーさんが離婚後に娘の養育権をめぐって元の妻と争いになっていたことを指摘し、「娘の完全な親権を持っておらず、親として訴える資格がない」と判断した。関与した8人の判事のうちレンキスト長官ら3人は「儀礼的・歴史的なもので違憲とはいえない」との個別意見を述べたが、最終的に憲法判断はなく、「肩透かし判決」になった。
 忠誠の誓いは、全米の多くの公立校で毎朝行われる儀式。生徒たちは星条旗を前に、右手を胸に当て、「私たちは神の下に一つになった自由と正義の国、合衆国に忠誠を誓います」と唱える。
 連邦高裁の違憲判決後に、米上下院は忠誠の誓いを支持する決議案を採択。また、5月発表のギャラップ調査では、国民の91%が「神」という言葉を含む現在の誓いを変える必要はない、と回答している。
*-*-*
判決の全文はこちら(ELK GROVE UNIFIED SCHOOL DISTRICT et al. v. NEWDOW et al)

CNNはこちら。

参考として、過去のFlag salute(国旗敬礼)の事例
Minersville School Dist. v. Govitis, 310 U.S. 586
West Virginia State Board of Education v. Barnette,319 U.S. 624


recht at 12:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 憲法・教育 

2004年06月09日

権力―Gewalt―暴力

たまには、僕の専門のことでも。
いま、「暴力」、「権力」について勉強している。もともとは、カール・シュミットの例外状態を検討の対象としていた(これについては、http://www.dai-rol.netからどうぞ)。そこから進んで、法秩序の及ぶ範囲、さらには、法の強制力へと延びていった。もちろん、そこには、法の正当化根拠も含まれている。
タイトルにもあるとおり、ドイツ語は英語とは異なり、「暴力」と「権力」とは同じ言葉で、"Gewalt"となる。その感覚でいえば、「権利」、「法」も"Recht"である。名詞Gewaltは動詞waltenの受動名詞であり、「waltenされたもの」が語源である。"walten"とは「管理・統治する」という意味であり、したがって、Gewaltの考察においては「管理・統治する」のは誰なのかということが重要となる。これは、Gewaltの保持者(僕はGewalthaberと呼んでいる)と一致しないこともある。
さて、僕の思考のベースには、シュミットがあるのは当然だが、"Gewalt"を考えるにあたって、「暴力」では、ヴァルター・ベンヤミン(Walter Benjamin)を第二ベースとして、「権力」では、ジョルジョ・アガンベン(Giorgio Agamben)を第二ベースにしようと考えている。もちろん、両者とも、クロスして"Gewalt"を考察しており、パシッと分けられるものではない。今は、フーコーまであとちょっとである。つまり、まだ、足りない。その関連では、アガンベンは「ホモ・サケル」を読み直し中であり、なかなか面白い。
最近酒井隆史著「暴力の哲学」という本をたまたま本屋で発見して読んだ。なかなか面白かった。勉強になった。しかし、個人主義と全体主義とは必ずしも背反しないという指摘はもっともだが、そこで安易に集団性が必要と運んでしまったのは勇み足だった。
野にこもる修行僧的個人主義でない限り、集団性=社会性は、当然の前提となっていることであり、社会が共同体が国家が、すなわち、集団がいかなる性質を帯びているか、そしてその集団が「個」にいかなる影響を与えるのかを重視するのが個人主義の集団へのアプローチである。何らかの集団が必要というのは、何かを言っているようで、何もいっていないに等しい。
まあ、それよりも、本筋に戻そう。その本で気になったのはシュミットの有名な定義「主権者とは、例外状態に関して決定を下すものである」"Souverän ist wer über den Ausnahmezustand entscheidet."である。それをその本では「例外状態において」としている。この違いはとても大きい。同様のことを杉田敦法政大学教授もやっていた。ドイツ語の"über"+4格名詞は英語での"toward", "beyond"に該当する。つまり、通常状態から例外状態へと移行することを宣告する権限者"Gewalthaber"である。移行した後の例外状態においては宣告者が決断を下すものとは限らない。ヴァイマール憲法においては、大統領の権限であるが、その権限は上で述べた"die waltende Gewalt"なのであり、大統領に配分された権力である。大統領は主権の行使者であるが、主権者ではない。しかし、例外状態を宣告しうるという権限においては「至高(souverän)」である。
詳しくは、http://www.dai-rol.net/studies/papers.htmlで、「Carl Schmittの通常状態と例外状態」を見てほしい。これは、ずっと言ってきたことなのだが、どうも今でも見られたので、つい久しぶりに言いたくなった。

recht at 00:26|PermalinkComments(0)TrackBack(6) 憲法