こんにちは。
神谷敦彦です。 

氷室京介さんの映画を見てきました。
寡黙、孤高のイメージが強かった
氷室さんの見せる笑顔はとても新鮮でした。
>「DOCUMENT OF KYOSUKE HIMURO "POSTSCRIPT"」

本日は山崎大介監督のティーチインを観てきます。
「DOCUMENT OF KYOSUKE HIMURO "POSTSCRIPT"」には
収まりきらなかった話も聴けるとのことで、
また違った氷室京介さんに出会えそうです。

そんな氷室京介さんが
スクリーンの中で話されていた言葉は
どれも深く刺さるものばかりでした。
その中でも特に3つの言葉は、
今後も覚え続けていたい言葉であり、
哲学でした。

【目次】
(1)士は己を知る者の為に死す
(2)無様でも生きざま
(3)是非に及ばず

(1)士は己を知る者の為に死す

もはや懐かしいですが
「KYOSUKE HIMURO 25th Anniversary TOURGREATEST ANTHOLOGY -NAKED-」のMCの中で
氷室さんの口から直接聞けた言葉です。
必死に覚えて、あとで検索して
見つかったときのうれしさは
いまもいい思い出です(笑)

中国の古典で、
自分を評価してくれる人のためであれば
ときに命を投げ出せることもあるという意味です。
氷室京介さんにとって
命を投げ出せるほどの大切な人は
ファンであるという文脈でした。
まともな人間であれば
自分の真価を認めてくれるような
知遇を得れば、
その人のために命も
惜しまないという気になるものです。
ヴィジュアル系バンドの
消耗のスピードが早いなと思うきっかけの一つは
LIVEや音源リリース後の
後工程がないことです。
そのツアー、そのアルバムの余韻を
楽しむ間もなく次にいってしまい
余韻を楽しむことができません。

また、余韻を楽しむ方法や
解釈の仕方も分からないので
ファンとしても次の活動の
刺激物を待ってしまいます。
栄養ドリンク一本では効かないから
二本に増やしましたと同じことです。

氷室京介さんの映画では
これまでの節目となった
LIVEを振り返ってくれました。
私は25周年のツアーからしか
LIVEには行けなかったのですが、
それでもそのLIVEの余韻が蘇ってきました。
 
劇中にはなかった言葉ですが
「STRANGER」を歌う前に
「世間とミスフィットな奴らのための曲」という
MCも思い出すことができました。
思い出せないだけで人は
忘れることはないなんていわれますが、
まさにその通りと思います。
 
(2)無様でも何度でも起き上ればそれが生き様になる
「出過ぎた杭は打たれない」と
似ているでしょうか。
その程度が並大抵でなければ
反対する者も納得させられるというものです。

the GazettEのRUKIさんもそんな考え方でしょうか。
「ROCK AND READ 033」の中で
「わかんない奴にも、わかるじゃないと満足できない」と
お話しされていました。
漆黒まで塗られた黒は美しいですね。
■the GazettEのRUKIさんの「ROCK AND READ 033」インタビューからの引用
昔は「わかる奴にしか、わかんない」で
かまわなかった。
今は「わかんない奴にも、わかる」
じゃないと満足できない。
氷室京介さんの場合は、
誰かや何かとの戦いというよりも
自分との戦いですし、
もはや戦いでもなくて
ファンのために何度も
挫折しそうになってそのたびに起き上がって
生きざまになっていたケースかもしれません。

「誰かのために」が目的だと
終わりがないですよね。
以前に、ギリシャ文化とローマ文化では
ギリシャ文化が文化史的には
注目されるという話を聞きました。
ギリシャ文化は神を形作る仕事であるため終わりはなく、
ローマ文化は時の為政者を形にするため締め切りはあると。

氷室京介さんは
ギリシャ文化のように
ずっと追い続ける目標を
持っているんだろうなと思います。
ファンが納得する音楽を、
ないしは自分のこれまでのキャリアに対する
プライドのためであるため
終わりがないです。

(3)是非に及ばず 
明智光秀に裏切られた
織田信長の最後の言葉だそうです。
自分で決断してきたことだから、
その結果がどうであろうと
受け入れるという心構えのようです。

この域に達することはできるのでしょうか。。。
氷室京介さんの音楽を理解したいため
考え方や姿勢まで知りたいと思うのですが
やはりどこまで遠くにいる存在です。

でも、この距離感がいいのかもしれません。
GLAYのTAKUROさんのように
ミュージシャンだけでなく
ひとりの人間としての氷室京介さんを知っているのも
とてもうらやましいのですが。

それはミュージシャンとして認め合っているから
ひとりの人間:氷室京介の一面を
見る機会に恵まれているということ。

ひとりのリスナーとしては、
新譜があればすぐに音源を手に入れたり、
活動開始の報告をいまかいまかと待ち続けて、
最高のリスナーでいようと思います。

孤高の存在であってほしいというのも、
氷室京介さんへの願いです。

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