こんにちは。
神谷敦彦です。

GACKTさんがシングル『罪の継承 ~ORIGINAL SIN~』を
「※閲覧注意」のMVとともに
リリースしています。
DIR EN GREYやDADAROMAをはじめ
V系界隈は校閲かかりそうに
なることがありますね(笑)
>参考記事:【ヴィジュアル系の放送禁止すれすれMVの賛否】DADAROMA、12012、DIR EN GREY、己龍、Synk;yet

そんなV系回帰モードのようなGACKTさんが
「Rolling Stone(ローリングストーン) Vol.112」の
インタビューに応えていらっしゃいました。

以前からミュージシャンの能力の定義や
ZIPANG ROCK(ジパング ロック」など
ひとつの曲を超え話になるGACKTさんでした。
>参考記事:【GACKTさんの「ミュージシャン」の能力の定義】
>参考記事:【「ヴィジュアル系」に代わる新しいジャンルの名称】

今回も『罪の継承 ~ORIGINAL SIN~』を超えて
「音楽は誰のものか」といった
俯瞰した話にまで広がっていきました。
そして、これは清春さんの
ロックの定義とも
重なるものがありました。

【目次】
(1)音楽はダメな人たちによるダメな人たちへのもの?
(2)ロックは”ちゃんとしたオトナ”枠に入れなかった人のもの?
(3)編集後記

(1)音楽はダメな人たちによるダメな人たちへのもの?
格付けで一流芸能人(個人記録)であり続ける
GACKTさんから音楽はダメな人たちによる
ダメな人たちへのものという発言がなされるとは
思いませんでした。
自身とリスナーのルーツを
忘れていないうことでしょうか。
■GACKTさんの「Rolling Stone(ローリングストーン) Vol.112」のインタビューからの引用
そもそも、心が満たされている人は
音楽を聴かないよ。
(中略)
一般社会になじめない、
ルールも守れないどうしようもない連中が
楽器を持って”これだったら自分にもできるかも”と
始めるのがバンドであって、
そこで自分たちの在り方を見つけて、
もがいたところから音楽が生まれるわけで。
(中略)
人間的にダメだから音楽をやっているわけで、
そういう人たちが一生懸命曲を書いて
同じようにダメな人たちに向けて歌うから
響くんだと思う。
そういう人たちの救済のために
音楽はあるんだから。
バンドを「応援する」という
言い方がされるわけですが、
それは、バンドへのエールを通じて
自分を応援していることになるのでしょう。

GACKTさんの言葉をお借りすると
「ダメな人たち」がステージで堂々としていると
「ダメな自分」が刺激されて
「私もがんばれるかも」と思
元気になるいうことになるでしょうか。

そういえば、良い曲に出会ったり、
感動するLIVEに行くと
「明日もがんばろう」と思えるのは
GACKTさんが仰るところの
音楽が「音楽はダメな人たちによる
ダメな人たちへのもの」だからかもしれません。

しかも、ルールを重んじるべきであったり
個性を大切にすべきであったりと
私たちは日々矛盾する選択肢の中で悩んでいます。
その中で「自分ってこんな感じ」と
折り合いをつけられることもあれば
さらに分からなくなったりすることもあります。

ふと目をやれば同年代は結婚して
親になって落ち着いていき、(ように見える)
親が自分を生んだ年齢を越した日には
「このままでいいんだっけ」という
漠然とした不安を覚えます。
そんなはずないとは分かっているのですが、
自分だけが悩んでいるのではと
被害妄想すら発生します(笑)

こういった「自分の所在不明」な時間が多い人ほど
GACKTさんの「自分たちの在り方を見つけて、
もがいたところから音楽が生まれるわけで。」に
共感すると思います。
こんなに感動する曲をつくって、
ステージの上で堂々とパフォーマンスする人も
悩みを抱えている。
同じ人種がいる、自分も悩んでいいのかもと
少し前を向ける気がします。

そして、こういったGACKTさんの
音楽の考え方は
清春さんのロックの考え方とも
通じるものを見つけることができます。

(2)ロックは”ちゃんとしたオトナ”枠に入れなかった人のもの?
■清春さんの「MASSIVE Vol.4」のインタビューの引用
何が本当に正しいのかというのはさておき、
人間のレベルみたいなものを基準にしていうと、
今の日本における”ちゃんとしたオトナ”という枠に
入っちゃいけない人たち、
入れなかった人たちがやるのがロックなわけです。
(中略)
結局は社会についていけなかったわけで。
学校に通ってた時代から、
そっちの道を外れちゃってたから。
これを読んで思うのは
決して「枠に入れなかった」ことを
ファッションにすることもせず、
読み手に薦めることもしていない点です。
むしろ「”ちゃんとしたオトナ”という枠」から
はみ出したことに少しの後ろめたさすらも
感じることができます。

人は自分に素直であることを重視したときに、
気付けばその場のルールから外れていたり、
困難な道を歩んでいたりすることがあります。
しかも、元に戻れなかったり(悲笑)
さらには、それは退学や留年、
退職や無職といったように
日常の中に溢れています。

音楽の世界、バンドの世界も
私のような凡人から見たら
才能に忠実に生きている人たちに見える一方で、
学校や会社といった「普通」といわれる社会では
息苦しいだろうなとも感じられます。

ミュージシャンとしても、ひとりの男性としても
その生き様をお手本にしたいNo,1(?)の
氷室京介さんすらも「STRANGER」を歌う前に
「生きづらさを抱えているやつらに贈ります」といった趣旨の
MCを添えていました。

ミュージシャンという何百、何千、何万という
リスナーを動かせる立場にある方々であっても
「社会からはみ出してしまった」という意識が
どこかに残っているのでしょうか。

もしかしたら、この意識が残っているから
トップ数%の存在でありながらも
90数%のリスナーの共感を生む作品を
作り続けられる理由なのかもしれません。

この意識は様々なタイプがあります。
GLAYのTAKUROさんであれば
「Journey without a map 2017」でも見せたように
SUGIZOさんへのリスペクトを隠さないという
キッズの頃の気持ちです。
これはファンと共通する意識です。

ゴールデンボンバーの鬼龍院翔さんも
リスナーと共通する気持ちを
行動によって残しているように思います。
いまも続けていらっしゃるのでしょうか、
マックで歌詞をつくるなどです。

(3)編集後記
本日はGACKTさんと清春さんそれぞれから
音楽とロックの定義という
広い話を考えてみました。

常々「あんなに売れているのに
一般の人に響く曲をつくれるのはなぜか」と思っていたので
少しヒントになったように思います。

歴史に残る名曲をつくっても、
何万人の人の波をLIVEで動かしても、
音楽の作り手、ロックの担い手は
社会の異端児なのかもしれません。

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