こんにちは。
神谷敦彦です。

ZIGGYのメジャーデビュー30周年を記念して、
3月18日にニコびじゅに 
森重樹一さんが出演されていました。
RAZORの猟牙さんも出演されており、
こういった世代を超えた対談は
その後の対バンなどの夢が膨らみますね。

お二人の対談の中で
森重樹一さんから
ロックの基準という話がありました。

本日は森重さんが考える
ロックの基準について書いてみます。
その考え方に深く感銘を受けて
森重さんの経歴を辿ってみると
早稲田大学の第一文学部・哲学科を
卒業されているんですね。

哲学を学ばれている方の考え方は
論理的ですっと入ってきます。
 

【目次】
(1)ロックの基準は男性を外れた部分にある
(2)世代の溝を埋める方法
(3)編集後記

(1)ロックの基準は男性を外れた部分にある
ロックとは何か、ロックの基準は
作り手の数だけありそうですが
森重樹一さんははっきりと
「ちょっと男性じゃないものを感じさせる瞬間」が
「ロックの一番色っぽくてかっこいいとこ」と
仰っていました。
■森重樹一さんのニコびじゅでの猟牙さんとの対談にて
ロックのかっこいいものの基準って
男でも女でもないっていう感じがあるじゃない。
一瞬、自分の声の中にもある猟牙くんの姿や所作の中にもある
ちょっと男性じゃないものを感じさせる瞬間があると思う
それがロックの一番色っぽくてかっこいいとこだと思ってる。
ニコびじゅの中では森重さんは
自分はV系ではなく
グラムロックがルーツにあるといった
趣旨のことをお話しされていました。
それでも、この中性的、両性具有的、
メイクをしてステージに立つことへの美学は
V系に通じるものを感じられます。

世界の人口は70億人を超えていると言われますが、
この人数を男性か女性かという二つに切り分け、
「男らしい恰好」や「女性らしい服装」に分けるのは
まず難しいことです。
森重さんの「ロックの一番色っぽく
てかっこいいとこ」の考え方は
この人の性の多様性を
肯定しているようにも見えます。

この中性的、両性具有的なヴィジュアルに
魅力を感じる人はいまも昔も多いでしょう。

例えばV系の種の起源(?)でもあるX JAPAN、
その中でもYOSHIKIさんです。
青いドレスを着たりと
女性性を前面に打ち出している時代がありました。

森重さんが仰るような
「ちょっと男性じゃないものを
感じさせる瞬間」は
いまよりも多かったと推測できます。

最近でもPIERROTとDIR EN GREYが
「破壊的融合」を打ち出し
「ANDROGYNOS」というプロジェクト名を
発表しました。
この意味は「両性具有的」です。

最近のV系でも「女形」という
役割を演じる方は多くいらっしゃいます。
男性が女性らしいと思われる服装やメイクをし、
あれだけかわいいのに力強く煽るなど
ANDROGYNOS、両性具有的な
ずれを楽しむことができます。
>参考記事:【ヴィジュアル系の女形の悩みと本音】己龍の一色日和さんの「ROCK AND READ 064」のインタビューに寄せて

V系のルーツは何かという
終わらない話題になると
グラムロック説も出てくるわけですが、
親和性は高いと思います。

猟牙さんも森重さんとの
対談後のtweetで
「グラムな豹柄を持ち出しましたよ。」
と仰っていました。
自分のリスペクトを目に見える形で
表現できるジャンルっていいですね。
似た意志を持った人間が集まれそうです。

(2)世代の溝を埋める方法
森重樹一さんと猟牙さんの対談で
もうひとつ思ったことは
世代を超えた交流は
ファンの意識を変えられるということです。

V系だけではないと思いますが、
「V系」とひとことで括ろうとしても
何をイメージするかはひとによって
大きく異なります。

「V系バンドを教えてください」と聞いたら
人によってはX JAPANやLUNA SEAといった第一世代、
またある人によってはDIR EN GREYやMUCCといった第二世代、
さらに若い方に聞けば己龍やR指定といった第三世代が
挙がることもあるでしょう。
もしくはこれからシーンを駆け上がっていく
無数のいまはまだ無名のバンドの名前が
挙がるかもしれません。

そして、「V系が好き」であっても
この世代の壁によって
話題にするバンドがまったく異なる場合も
珍しくないことです。
せっかく同じV系好きなのに
第一世代のファンが
第三世代のバンドを聞かなかったり、
第三世代のバンドのファンが
そのルーツにある第二、
第三世代のバンドを知らなかったり。

この世代の溝を埋めるのが
森重樹一さんと猟牙さんのような
対談なのだと思います。
お二人のバンドである
ZIGGYとRAZORに
さらに興味を持ちましたし。

しかもV系はその個性が
メイクや衣装などの目で見て分かる、
歌い方やメロディーから聴き取れる様式美など
世代を超えて話題にしやすいという特徴もあります。

他にも世代の溝を超える方法はあります。
ミュージシャン側から
自分が影響を受けた人物、音楽を
発信する方法です。

最近はtwitterでもそれが分かるようになりました。
Creature CreatureのMORRIEさん⇒清春さん⇒
lynch.の葉月さんなどなど。
Royzの公大さんがキリトさんリスペクトを
twitterで表明していたりもしますし。

こういった世代の溝を埋める方法は
これだけ聞くと難しそうですが
世代を超えた対談やルーツの表明など
実は方法としては簡単です。
いい時代になりました(嬉)

(3)編集後記
森重樹一さんの
「ちょっと男性じゃないものを感じさせる瞬間」が
「ロックの一番色っぽくてかっこいいとこ」という考え方は、
グラムロックの色が濃いように見えます。
ジャンルも世代も越えて
V系界隈の人が共感する考え方だと思います。

メイクや衣装といった真似しやすい
ヴィジュアル面だけでなく、
こういったスタンスや哲学部分からも
V系が注目されると
他のジャンルや世代の人も
さらに注目し始めるでしょうか。

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