こんにちは。
神谷敦彦です。

昨日はLUNA SEAのINORANさんの
「良いと思うの要素」を抽出して
このサイトで扱う「名曲の定義」を
特集してみました。
4つ目になります。
>参考記事:【4つ目の名曲の定義は「1曲に複数の感情」】LUNA SEAのINORANさんのインタビューから

本日もV系界隈からの選べる5つのロック観として
RUKIさん、ISSAYさん、ジョージさん、
Toshlさん、氷室京介さんの考え方を
脳内座談会します。
豪華すぎるメンバーです。

【目次】
(1)武器:RUKIさん
(2)盾:ISSAYさん
(3)異端:ジョージさん
(4)手段:Toshlさん
(5)生きざま:氷室京介さん
(6)編集後記

(1)武器:RUKIさん
ロックは音楽のひとつのジャンルを超えて、
生き方であるといったことは
様々な方面から聞こえてきます。
the GazettEのRUKIさんも
「曲調」ではなく、「精神論」であることを
明確に打ち出されています。

その精神論としてのロックを
RUKIさんの言葉をお借りすると
「精神的に図太い」、
「一本筋が通っている」となるようです。

さらに、その精神論としてのロックを行動で示すとなると
異なる音楽的な背景をもったフェスに呼ばれても
ぶれない、保ってられるという姿勢になります。
その代表例としてMUCCとPlastic Treeを
挙げてらっしゃいます。

ただ、RUKIさんはそもそもフェスは
こういった精神論としてのロックが
試される場であるとお考えのようです。
そもそもアウェーに出かけて、
強い言葉に変換すれば「新しい客をとってくる」ことが
フェスに出演する意義ということなのでしょう。

MUCCの逹瑯さんも4月14日(金)の
羽化ツアーのセミファイナルで
「フェス=アウェーで新しい客をとってくる」に
近しいことをお話しされていました。
それは14日後にせまったニコニコ超会議2017に
出演する際の意気込みでした。
■the GazettEのRUKIさんの「ROCK AND READ 049」のインタビューからの引用
アウェーじゃなきゃ
意味がないっていうか、フェスって。
なにしにいってるんですか?って
感じじゃないですか。
(中略)
やっぱり曲調じゃないんですよね、ロックって。
精神論だから。
フェスに出てる人ってみんなそうじゃないですか。
ムックさんにしろPlastic Treeさんにしろ。
(中略)
そういうところに呼ばれたり
保ってる人たちっていうのはみんなこう、
精神的に図太いというか、
筋が一本通っている人たちだなって思う。
(2)盾:ISSAYさん
RUKIさんがお話しされるロックは
アウェーの場で闘うための
武器としてのロックでした。
その反対の身を守る盾としての
防御としてのロックを
語られる方もいらっしゃいます。
DER ZIBETのISSAYさんです。

ISSAYさんはCreature CreatureのMORRIEさん、
BUCK-TICKの櫻井敦司さんのように
V系大魔王(?)といいますか、
後にX JAPANやLUNA SEAといった
V系第一世代が受け入れられる
土壌をつくった先祖のような方です。

そんなISSAYさんにとってのロックは
「悩んでいること自体を肯定してくれた」ものであると
お話しされています。

革命的です。
私たちが幼少期から育つ中で
サポートしてくれる存在は多くいました。
それは親であったり教師であったり、
ときには本であったり映画であったり。
その多くはもやもやした言葉にできない悩みを
解決してくれそうな予感はしましたが、
そもそもの「この悩みは良いもの?悪いもの?」という
悩みには答えてくれることは少なかったように思います。

働き方改革の流れにのって
メンタルヘルス、心の健康も
日常的な話題になりました。
私にとってはISSAYさんの語る
「防御としてのロック観」を体系化(?)するのが
もっとも効果的に見えます。
そんなサービスつくりたいですね。
V系界隈が好きかつ、研修サービスをされている方からの
ご連絡をお待ちしております(笑)
■DER ZIBETのISSAYさんの「ロックジェット VOL.64」インタビューからの引用
ロックは僕の生き方を変えてくれたもののひとつです。
僕が一番悩んでいたときに、一番明確に、
僕に、君がそういうふうに悩んでいるのは
正しいと言ってくれた表現がロックだったんです。
いろいろ本を読むとその悩みに対する答えや
ヒントはたくさん書いてあったんだけど、
悩んでいること自体が正しいと
言ってくれたのはロックだった。
(3)異端:ジョージさん
RUKIさんの武器としてのロックから
ISSAYさんの防御としてのロックを見てきました。
その中ではロックの「肯定する力」を
見出すことができます。

この「肯定するロック観」を
明確に打ち出されているのが
LADIES ROOMのジョージさんです。
それは「女々しくて」以前のゴールデンボンバーを見て
「お前たちはロックだ」と
鬼龍院翔さんの背中を押した
エピソードがどんな言葉よりも
雄弁に物語っています。

ちなみにX JAPANの活躍、
特にYOSHIKIさんのミュージシャンの立場からの
音楽ビジネスの確立によって
音楽シーンを「X以前、X以降」と時代を区切ったりもします。
この時代がマスコミPR時代というならば
ゴールデンボンバーの「女々しくて以前、以降」で
明確になった時代区分はネットPR時代といえるかもしれません。

・・・話を戻します。

このジョージさんの言葉は
ロックは常にロックを
壊し続ける性質があることを
教えてくださいます。
形骸化、権威化を嫌うともいえそうです。

そうなれば時代によって「ロック観」も
変わっていくという事になります。
それでも「ロック」という言葉が
人を集め続けるのは
「新しいことをしたい」という
ポジティブなエネルギーを
放ち続けているからかもしれません。
■鬼龍院翔さんの「ROCK AND READ 037」のインタビューからの引用
「お前たちがやってることは
ロックじゃねえって
言ってくる奴がいるなら、
そんなこと言ってる奴がロックじゃねえ」と。
「ロックってのは型に
ハマらないことなんだ」と。
「型にはめようとしてること自体が
ロックじゃないんだ」と。
「お前らはそのままでいい」って言ってくれて。
あのレディース・ルームの
ジョージさんが言ってくれて。
しかもこんな僕らに。
あ、僕らってロックなんだ!って
そこで思ったんですよ。
このジョージさんの言葉をなぞって、
V系に大爆笑を持ち込んだゴールデンボンバーを
ロックの最前線とするならば
ゴールデンボンバーもいまの形態を
守り続けることはしないのかもしれません。
型にはまらないことがロックというのは
新規参入者のための言葉であって、
いまの勝者を安穏とさせてくれる言葉ではないからです。

(4)手段:Toshlさん
ここまでロックの
RUKIさんからは精神論の部分、
ISSAYさんとジョージさんからは
思想の部分を見てきました。

そこで一気に反転させて
ロックは表現のひとつと
仰っている方もいらっしゃいます。
「X-ism[エクシズム]」の中で
Toshlさんは「生きざまがロックじゃなくてもいい」と
仰っています。
■X JAPANのToshlさんの「X-ism[エクシズム]」のインタビューからの引用
俺、あくまでも「普通」ということに
すごくこだわってるところがある。
たとえば、ロックのスピリットってあるじゃない?
女はべらかしてクスリやって酒飲んでっていうの。
(中略)
俺としてはパンクの精神とか
ロックの精神っていうのは、あまりないわけ。
そういうものに対しての
憧れっていうのはあるけど。
でも俺は違うなと思う。
俺は”音楽を通してのロック”っていうのが好きだな。
生きざまがロックじゃなくてもいいんだよね。
「生きざまがロックじゃなくてもいい」という考え方は
ロックとは離れているように思いますが、
型にはまることを良しとしないロックの性質からすると
精神論、思想としてのロックを
「そうじゃない、ロックは手段でいいんだ」としたToshlさんの言葉は
もっともロックであるともいえます。
ややこしいですが(笑)

ただ、「普通ということにこだわる」という
Toshlさんは普通とは対極にある方でしょう。
本当に普通であればこだわる必要もないですし、
こだわらないと普通でいられないということは、、、です。

LUNATIC FEST.のパンフレットに寄せた
GLAYのTAKUROさんの言葉が
「このフェスの出演者の中で唯一狂ってないのはGLAYだけです!」でした。
最も狂気を感じます(笑)

「おれは狂ってるんだ!」と泣き叫んでいるひとより、
にっこり笑って刃物を持ってただ立っているひとの方が
ただ事じゃない空気を感じさせるのと同じです。

(5)生きざま:氷室京介さん
そして最後に思い出すのは
氷室京介さんの言葉です。
2014年7月19日(土)の横浜スタジアムで
語った言葉です。
>KYOSUKE HIMURO 25th Anniversary TOUR GREATEST ANTHOLOGY -NAKED- FINAL DESTINATION
■氷室京介さんが横浜スタジアムで語った言葉
ダウンしても立ち上ると。
無様、立ち上がれれば、
無様じゃなくてそれが生きざまに変わるわけで。
本日書いてきた武器、盾、
異端、手段としてのロックを飲み込んだ
生きざまとしてのロック観といえるかもしれません。
武器を持って新しい場所で闘う勇気、
それでもときに悩んだときの盾、
勝利しても更新し続ける異端。
このすべてを内包しているのが
氷室京介さんの言葉です。

※氷室京介さんはV系とは遠い存在ですが、
ISSAYさんのようにV系がお茶の間に広がる
ロックの土壌を耕した方として、
V系の遠戚の存在として登場していただきました。

LAST GIGSからもう1年経つんですね。
5月23日の全国同時シンクロ上映を
とても楽しみにしています。
LIVEのときは見えているようで放心状態でしたので、
細部まで見てこようと思います。

(6)編集後記
「ロック」というひとつの言葉を通して
V系界隈から5人の方に登場していただきました。
RUKIさん、ISSAYさん、ジョージさん、
Toshlさん、氷室京介さん。

もちろんV系界隈だけでなく
様々な方面からロックについて
語られているかと思います。
発見しましたらまたミュージシャンの
脳内座談会を開催いたします(笑)

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