こんにちは。
神谷敦彦です。 

遅ればせながらYOSHIKIさんが出演した、
「マツコの知らない世界」を見ました。
最高視聴率を15.9%を記録したりと
格付けの「食べてるお菓子を特定しろ」案件に引き続き、
話題を独占ですね(笑)

番組の内容はYOSHIKIさん、X JAPANに明るくない方も
これまでといまがわかる楽しめる内容でした。
詳しい方もYOSHIKIさん本人の口からお聞きできると
また目頭が熱くなる場面が何度もありました。

そんなお話の中でもYOSHIKIさんの音楽に対する思想が
最も出ていた場面がありました。
それはX JAPANがアルバムを出さない(出せない)理由でもあります。

本日はその「100年後も聞かれる曲」というコンセプトを
「マツコの知らない世界」から書き起こします。
書き起こしていくうちに浮かび上がったのは
YOSHIKIさんが戦う新しい敵です。
それは見えにくいものでした。

ドラマー、ピアニストといったミュージシャンの一面だけでなく
着物や香水、ワインのプロデューサーといった肩書も持つYOSHIKIさん。
それでも、最もYOSHIKIさんの核を言い表す肩書は
本人からも仰っているように芸術家なのでしょう。

【目次】 
(1)「100年後も聞かれる曲」
(2)新しい敵は「ビジネス論理」
(3)編集後記

(1)「100年後も聞かれる曲」
「平成が終わる頃にはアルバム出るかな」から
「生きているうちに聴ければいい」となっているX JAPANのニューアルバム。
それでも待っていますし、LIVEがあれば飛んで行くのは
YOSHIKIさんが仰る「100年後も聞かれる曲」を
体験したいという期待からかもしれません。

そんな「100年後も聞かれる曲」という世界の期待を背負う
YOSHIKIさんは芸術家の視点でそのまま
話されたわけではありませんでした。
音楽ビジネス、レコード会社という
芸術家としての考え方と
離れたところにある存在から
お話してくださいました。
■YOSHIKIさんが「マツコの知らない世界」で
  お話された「100年後も聞かれる曲」の書き起こし

YOSHIKIさん:      音楽ビジネスっていうのは
                レコード会社が決めたものなんです。
                          僕は芸術家になろうと決めたときに
                               やはり100年、200年後に聞かれる曲をつくりたいと思った。
                               そしたら毎年とか、アルバにしても、
                               出すということはかなりハードルが高いと思う。
                               それよりも10年に1曲とか、2曲書ければ
                               その楽曲が100年後に残れば
                               でもそれが本当の僕らの役目なんですけど。
マツコ・デラックスさん:   でもこれをさ、レコード会社が許してるっていうのは
               やっぱりそれは、YOSHIKIさんだからよね。
                普通、10年間でこれだけだったら
                レコード会社にしてみたらね。
                もっとやってくれって思うじゃない。
YOSHIKIさん:      許されてない(笑)
マツコ・デラックスさん:    許されてない。許されてはなかった(笑)
                いろいろ、いろいろ大変(Xポーズ)
YOSHIKIさん:      (にっこりXポーズ)
この「100年後も聞かれる曲」といった芸術家思考については
新経済サミット2017でもお話されています。
全文は記事に譲るとして(こちら
コアの部分を再掲載いたします。

「マツコの知らない世界」のときの空気よりも
切迫感のある話し方でした。
「ある種の危機感」という表現の仕方で
その危機感は、芸術家として100年後に
聞かれる曲をつくる道を選んだのに
稼ぐ論理に流されているのではないかというものです。
■YOSHIKIさんの新経済サミット2017での発言からの引用
商品をつくっているという感覚ではなくて
芸術をつくっている感覚で常にいたいんですね。
やはり100年後に聴かれる、
200年後に聴かれるそういうものを
いまつくらないといけない。
だからそうやって100万稼ぐ、
1億稼ぐではなくて、
そっちの方にアーティストたちが
シフトしていかないと。

僕はすごくある種の危機感を感じますね。
何の為に僕はこの職業を選んだのかと。
芸術をつくることに専念したい。
(2)新しい敵は「ビジネス論理」
おそらく敢えてなのだと思いますが、
「マツコの知らない世界」でも
新経済サミット2017でも
「音楽ビジネス」や100年後も聞かれることよりも
1億稼ぐことといった
芸術家思考とは対立するものを説明に加えています。

そのまま「100年後も聞かれる曲」を語ることもできるはずです。
それでも敢えて「音楽ビジネス」などの存在もお話される理由は
どこにあるのでしょう。

おそらくそれはYOSHIKIさんもお話された「ある種の危機感」、
つまり「芸術家の考えがビジネスの論理に
負けているのではないか」ではないでしょうか。

「マツコの知らない世界」でも
「自由だと思っていたはずのロックの世界」にあった
ルールに縛られることを避けるために、
過激な衣装やメイク、美しい旋律から
後の「ヴィジュアル系」と呼ばれるシーンをつくったという
お話がありました。

当時のYOSHIKIさん、Xの敵はルール、常識という
芸術家の自由な発想の息の根を止めるものでした。

その頃から10年、20年と時間は流れて、
テレビからも伝わってく誰からも愛されるYOSHIKIさんを見ていると、
もう敵を意識することはないと思っていました。
けれど実際は、さらに敵は手強くなっているのかもしれません。
その敵は、芸術家思考を阻む、
しかも目には見えない「ビジネスの論理」です。

しかも、芸術家思考を阻むものとしての「ビジネスの論理」を
新経済サミット2017というビジネス、経済の集まりでお話する。
これをロックと言わずなんと言うのか、と
今頃テンションが上ってきました。

当時のルールで縛られたロックシーンの
カウンターカルチャーとしての
奇抜なメイクと衣装、美しいメロディー。
その構図がさらに拡大して
『「100年後も聞かれる曲」を生む芸術家思考VSビジネス論理』になっています。

YOSHIKIさんの戦いは終わらないどころか、
個人、バンド、ミュージシャンとしての戦いから
1億で売れる商品ではなく100年残る作品をつくる芸術家を
代表としての戦いになっているのかもしれません。

X JAPANの新しいアルバムが出たときは
リリースの瞬間は「芸術家思考が
ビジネス論理に勝ったとき」なのかもしれません。
「世界待望!」では言い表せないでしょう。
・・・こう書いていると「早くリリース、、、」とは言えなくなりました(笑)

(3)編集後記
芸術家が「100年残る曲」をつくろうとしているなら、
私たちリスナーは100年残る曲を聴き分けられる耳を
育てられているのかな、と思ってしまいました。
ビジネス論理以外にも、芸術家の自由な発想を拒む敵は
たくさんいるのかもしれません。

久しぶりにYOSHIKIさんの本を読み直します。


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