こんにちは。
神谷敦彦です。 

本ページではBugLug主催のフェス「バグサミ」のレポートその3として
キズのステージを公開します。

これまでにDaizyStripperとThe THIRTEEN、CLØWDとDIAURAの
ライブレポートをそれぞれ公開しています。
>バグサミライブレポートその1:DaizyStripper、The THIRTEENはこちら
>バグサミライブレポートその2:CLØWD、DIAURAはこちら
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■キズ
バグサミには様々な音楽性、ヴィジュアルを持ったバンドが集まっていました。
その中でもこのイベントそのものを盛り上げようとするバンドもいれば、
虎視眈々とファンを増やそうと野望を光らせているバンドもいました。
そのどちらにも当てはまらなかったのが、キズのステージだったように思います。

・音出し
音出しの「おしまい」の時点で登場を待つファンの方はすでに身体が動いていました。
音出しでどの曲が演奏されるか、ちょっとしたネタバラシにもなりますが、
フェスの楽しみのひとつかもしれません。
ちょっと音程やテンションが違ったりして、でもバージョン聴けた気分ですし。

銀髪ユエさん、青髪きょうのすけさん、
ピンク色reikiさんがまずステージに姿を表します。
そして黒髪の来夢さん。
白の衣装に統一されながらも、それぞれの個性がヴィジュアルからも際立っていました。

・「蛙-kawazu-」
ライブのはじまりに叩きつけたのは「蛙-kawazu-」でした。
サビの前で大合唱になって鳥肌を誘う部分があるこの曲、
HATENKOU STAGEの名前にぴったりの爆撃のような攻撃力でした。

ユエさんの煽りコーラスは健在でしたが、
来夢さんは歌わない歌詞が少し多かったでしょうか。
もしくは、ファンの方の声を聴きたかったのか。

・「ELISE」
「ELISE」ではreikiさんがステージ端にある柱に足をかけ、
いまにもステージから飛び出そうな勢いです。
来夢さんも「調子はどうだい?」と会場に投げかけ、
ユエさんときょうのすけさんのヘドバンが揃っていました。

「現実逃避に踊るな」と夢の国のように楽しいフェスの反対のメッセージにも聴こえる「ELISE」。
それでも「救われたい奴だけついてこい」と突き刺すように言い放った来夢さん。
「夢売り商人」を退ける道を示してくださるのか。
でもこの日の「夢売り商人」は自分たちも含めた出演者ですよね。

・「ステロイド」
「蛙-kawazu-」、「ELISE」で急上昇したところから、
真っ逆さまに落ちてくような浮遊感のある「ステロイド」。
歌詞のひとつひとつが耳につきまとってきて、
「あの子」を異常だと思っていた自分も、
正常ではないのではと曲が自分事になっていきます。

血管が切れそうなほどに感情をほとばしらせて歌う来夢さん、
「ステロイド」の副作用に苦しむように足元をふらつかせていました。
「その手を離さず」と歌う部分で、無数の手が客席から伸びている景色は
ぞっとする怖さとともに、キズとファンの方が依存しあっている感覚もありました。

世にも奇妙な物語を思わせるSEが鳴り響く中で暗転し、
ファンの方のメンバーを呼ぶ声がステージに集まります。

・「十五」
命が消えていく順番の不条理さを神に嘆く「十五」。
「どちらでもいい」の「いい」の部分で怖いくらいに無音をつくります。
V系ライブといえばヘドバンやモッシュなどの大きな動きが特徴でもありますが、
この曲ではその逆の時間があります。完全に無音の瞬間があります。

「お前らは何を信じる?」と歌詞にない言葉を叩きつける来夢さん。
神の不公平さ、残酷さを歌う「十五」の中でこのメッセージが放たれると、
何を信じるべきか、考えざるを得ません。

・来夢さんMC
「ラストー!ラーストー!ラァァァストォォォオオオー!」と叫ぶ来夢さんでしたが、
ここでトーンを落としてMCをはじめます。
そのまま最後の曲に入れる熱量でしたが、
勢いを落としてでも伝えたいことがあったのかもしれません。

「あのー今日は」と話しはじめて、集まったファンの方にお礼を述べます。
さらに「8月9日って大切な日でもあり、多くの命が失われた日でもあり。
あのーこうして、馬鹿騒ぎして単純に幸せを噛み締められるっていうことは
当たり前のことじゃないんだなと思いながら、
今日は全力で幸せを持って帰ってください」と続けます。
すべてを聴き取れなかったのが悔やまれます。

・「おしまい」
そして「ラストー!」と叫び、きょうのすけさんの爆音ドラムがもう一度終演の空気を高めます。
ここまでの「救われたい奴だけついてこい」や「お前らは何を信じる?」とは
明らかにトーンが違った「ラストに、何か持って帰ってくれ」は
来夢さん自身が誰かにすがるかのように思いました。

「君は誰になるの」と問いかける歌詞を
「君は誰になるんだ」と問い詰めながらマイクで心臓を叩く来夢さん。
「8月9日」という人類共通の痛みを持つこの日に、何を思うか、思わないのか。
どんな人間なのかを問われている気分です。

キズはバグサミ出演者としてはもちろんですが、
それ以上に社会を生きる人間としての意思を示したように思います。
8月9日という日にはどんな意味があるのか、
来夢さんは時間を取ってお話されていたことの意味は確かにあるのでしょう。

キズの4人にとって音楽は「ただ楽しむ」という意味のエンタメ以上の価値を
ステージで表現しているような気がしました。
来夢さんのメッセージしかり、きょうのすけさんユエさんreikiさんの
腕も腰も首も飛んでいきそうな勢いもしかり。殺気が見ている者に刺さってきます。

でも、この日はきょのすコールがありました。
息を切らせながら「でっかい声出せよ、いいか!?」と叫ぶきょうのすけさん。
たくましい声から徐々にかわいい声に変わっていき、
この日のキズのステージ一番の黄色い声援を集めていきました♪
エンタメ要素、ありました(笑)

~ここからは更新中です~
■A9
あんなにサクサク踊るとは・・・・・・
「バンドマンのダンスだからお楽しみアイテムくらいかな」と思っていたのですが、
本気のダンスでした。
あれは笑顔になるしか道はありません。
どの曲なのでしょう。ファンの方の間では有名なようです。




「星になろうぜ」TシャツはA9のものだったんですね。
twitterで勢いよく教えていただけました。
例文もついていたので、例文覚えている方は教えてください(笑)

■ダウト
1曲目の「線香花火」ですでに、ダウトがどんなバンドかを物語っていました。
全17バンドで演歌の要素を取り入れた曲を持っているのはダウトだけだったかもしれません。


しかもこれからの、夏が終わってしまう寂しさが街に少しずつ顔を出す季節にぴったりの曲でした。



■ぞんび
青いミドリさんが所狭しと縦横無尽にステージを、
というのを超えて気がついたらステージの横から客席に降りる寸前でした。
「死んじまえ」の大合唱も字面だけだと負のオーラ全開ですが、
なぜかフロアは笑顔でいっぱいでした。




■RAZOR
勢いが最大の魅力だと思っていたのですが、
細かい表現力も武器でした。
2曲目の「LIQUID VAIN」のときだったでしょうか。
猟牙さんが壊れたピエロのような仕草を見せていました。





■BugLug
最後に出演バンドのほとんどのメンバーが出てきて視線迷子に(笑)
締めはステージに1人残ったBugLugの一聖さんの投げキスで黄色い声援が上がって、幕。
V系シーンを盛り上げたい、出演バンドとファンの方全員が主役という趣旨も話されました。
第2回、第3回のバグサミに続いていきますように。


途中、ライブが盛り上がりすぎて中断がありましたが、
その時にお話された一聖さんの言葉は、どこかで全文掲載してほしいですね。
ライブ、バンド活動の本気さが鬼気迫るものであることが伝わってきました。



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