2007年02月13日

低予算、低賃金で「下請け」をこき使い、ねつ造に追い込んだテレビ局

まるで遊女を搾取した女郎屋のような……テレビ局は格差の象徴なのか。
その昔、吉原では、何かと搾り取る男を「悪足(わるあし)」と呼び、もっともさげすんだものだ。
こんな手練手管を駆使して稼ぐのはテレビ局と政治屋くらいのものかもね。
可愛いうそならだまされた振りも良いけれど、こちらの命にかかわるうそは駄目よね。

{不二家の社長や税調会長をつるし上げ、辞任に追い込んだ正義のテレビ局の社長さんは記者会見もせず、文書で「役員報酬30%の3カ月間カット」で逃げ切る。}って本当にふざけてるよね。
せめて報酬70%の30カ月間カット程度はね。
これら処分が決まる前後に辞任表明すればさかのぼってカットしなきゃね。
たいていは処分が発表されるや辞職しちゃって実質のカットは実行されたかどうかもわからないし、
多分多額の退職金や功労金を分捕って知らぬ顔なのかもね。



大きな声では言えないが:手練手管=牧太郎・専門編集委員
 吉原の遊女と一夜を共にして「後朝(きぬぎぬ)の別れ」を迎える。
「きぬぎぬ」は衣衣。脱いだ着物を重ねた男女が明(あけ)六つ(午前6時)大門が開くと、別れなければならない。


 そんな時……遊女は「ぬしにほれました」と言う。
本気の時もあるが、ほとんどリップサービス。
遊女は面と向かって平気でウソをつく。

 しばらくすると恋文が来る。封筒の表に「こがるる君へ」。
裏は「ご存知(ぞんじ)より」。
封筒の中に髪の毛が入っている。「心中立て」と言って「一緒になります」という意思表示。
常連客を獲得するためには、他人の髪の毛を自分の髪と偽る。
花柳文学者・岡鬼太郎によれば「傾城買二筋道(けいせいがいふたすじみち)」に「手練手管の長文を……」というくだりがある。
「手練手管」という言葉は傾城、つまり遊女の手口から出た言葉である。

 もっとも、東京・下町の花柳界で育ち、料亭を営んでいた母からは「そんな時、江戸っ子はだまされたふりをするんだよ」と教えられた。
江戸から昭和初期まで「悪所」と言われた芝居町と遊里はとなり合わせ。
世間からさげすまれ、恐れられながらも「夢とあこがれの世界」。
近松は「難波土産」で「虚にして虚にあらず、実にして実にあらず、この間に慰(なぐさみ)が有たるもの也(なり)」と書いている。虚実が入り交じる。

 それに「だまされたふりをしろ!」というもう一つの理由は、売られて来た彼女たちの悲しい生い立ちにある。
どうしようもない社会格差に目をつぶり、手練手管を許すことで「浮世の平等」を維持する。
そんな気分なのだ。

 今どき、裕福な風俗嬢は、そんな手の込んだ手練手管は使わない。
だが、超裕福な芝居町・テレビ局は「手練手管」の毎日だ。
視聴率を稼ごうとするウソ八百。
関西テレビの「発掘!あるある大事典2」のデータねつ造事件は最たるものだが、その後始末も見事な手練手管。
すべては、下請けの制作会社の責任にした。
不二家の社長や税調会長をつるし上げ、辞任に追い込んだ正義のテレビ局の社長さんは記者会見もせず、文書で「役員報酬30%の3カ月間カット」で逃げ切る。

 笑わせるな!

 低予算、低賃金で「下請け」をこき使い、ねつ造に追い込んだテレビ局。
まるで遊女を搾取した女郎屋のような……テレビ局は格差の象徴なのか。
その昔、吉原では、何かと搾り取る男を「悪足(わるあし)」と呼び、もっともさげすんだものだ。

毎日新聞 2007年2月13日


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