2008年06月16日

ソウルイーター アニメ第11話 感想

 はい、そんなわけで。

 ソウルイーター第11話 「椿の花〜悲しみを越えた先にあるもの?〜」が放映されました。前回に引き続き、妖刀マサムネに対して椿とブラック☆スターが立ち向かう、熱い話でした。一言で言えば、神回でしたね。

 精神世界の中で、椿とマサムネはお互いの過去を振り返りながら戦いを続けていきます。

 椿とマサムネの家系中務家は、先代の能力が受け継がれる特性があります。手裏剣、けむり玉、変わり身、忍者刀という多変型武器の能力は、本来マサムネが 持つはずでした。しかし実際には椿が鎖鎌に加えて先代の能力を引き継ぎ、マサムネには日本刀しか備わらなかったわけですね。それが原因で幼少時から椿は兄 に気を遣い、自分の本心も言えないような微妙な関係になってしまいました。そしてそこからマサムネは鬼神への道を歩み始めた、という背景がありました。

  しかし、死神様が言うように、椿の強さは多変型高性能武器、というところには無いんですね。彼女の強さは何よりもその魂の強さだからです。そして椿が敗北 し、魂を取られようとした時、彼女は幼かった時のことをもう一度振り返ります。そして、自分を肯定してくれたブラック☆スターを思い出し、兄を止めたいと いう自分の本心、本気を取り戻して再びマサムネに挑むわけですね。

 原作ではブラック☆スターは出てこなかったので、いきなり現れた時は驚きました。しかし考えてみると、一人ではなくブラック☆スターと「共に戦う」とい うところが今回のテーマであるように思います。今回の最後の台詞も「二人で」となっていますからね。そうするとブラック☆スターがここで登場するのも自然 だと感じました。

 椿がマサムネの攻撃をいなして突き進むところはものすごく高いレベルの作画でしたね。ポンズスタッフの本気を感じました。原作のザクザク刺し合う戦いも 熱かったですけど、こういう動きのあるものもやっぱりいいなあ、と思いました。マサムネが消える直前にも、精神世界に椿の花びらが流れていく描写があり、 それも美しかったですね。風に乗って飛んでいる赤い花弁を見ていると、アニメ化して本当に良かったと思えました。

 名塚さんの演技も素晴らしいですね。気持ちの明暗や喜怒哀楽がうまく伝わってくるため、椿の表情がより魅力的に写りました。

 ブラック☆スターについて触れてなかったので、軽く書いておきます。アニメ第2話で少しだけ描写されていたブラック☆スターと椿の出会いのシーンが回想されていました。ここは原作通りでしたね。

 あとは、星族と針の村の因縁的なものはスルーするのがブラック☆スタークオリティでした。原作でも、この部分で大久保さんのストーリーを作る力に注目し ましたね。

 普通、過去に自分の一族が殺戮を行った村とかだと、ぐだぐだと主人公が気にして、贖罪するのがお約束ではないでしょうか。けれども、ブラック☆ スターはそんなこといつまでも気にしてんなよ、俺は前に進むぜ、と言ってのけるわけです。アニメではさらに、見えない敵にびびってダセェとまで言っちゃってます。村の少年リョクもブラック☆スターの言葉にハッとし ているようでした。こういうところがブラック☆スターの魅力かな、と思います。

 最初に得た魂は椿の大切な兄のものでありましたが、それはむしろ二人にとって良いことだったのかもしれません。椿は兄の力を受け継ぎ、モード妖刀が加わりました。ブラック☆スターにはまだ扱いきれないけれど、この二人の成長をアニメでも見続けたいなーと思いました。

 ソウルイーター アニメ第11話、魂から伝わった椿の香りが、詩になるもの。

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2008年06月10日

ソウルイーター アニメ第10話 感想

 そんなわけで。

 ソウルイーター第10話、「妖刀マサムネ〜破れ魂憑依、雨に詠う心?〜」が放映されました。今回は、椿がブラック☆スターと共に妖刀マサムネと戦うという話でした。

 冒頭の椿のモノローグが悲しげでしたね。「私は椿、香りのない花」というつぶやきは、次回でも重要なフレーズとして出てくるでしょう。原作では後編の回想での台詞でしたが、アニメ化にあたっての演出で、今回の話に差す暗い影を示していました。

 原作を読んできた者としては、やはりアニメとの相違点が気になるというものです。今回も様々な点が変更されたり追加されたりしていました。

 針の村でのおっさん達は原作通りで面白かったです。リョクの親が星族に殺されたという設定はアニメで追加されたものですね。星族そのものについても、ホワイト☆スターっぽいひとが人間の魂に手を出している描写があったりして、やはりアニメの方の悪人の定義に整合性を持たせていました。

 妖刀マサムネも鬼神になりかけている者の一人なわけですが、魂に憑依して最後にその魂を喰う、というところが他者との違いでしょうか。登場シーンに「否。雨でぐしゃぐしゃだ…」が無かったのが若干残念でした。

 マサムネが恐怖に駆られたリョクに取り憑いた後の戦闘は、いつも通りよく動いてました。ブラック☆スターと椿を相手にしながら、傀儡影と自身の刀を使って激しく立ち回るマサムネは、かなり強い部類ですね。ブラック☆スターが俺時代を撃ち込むまで、ギャグも入れつつテンポ良く進んだバトルでした。

 最後に椿とマサムネが対峙する場面で、マサムネが椿の兄であることがわかります。これは漫画だと冒頭で椿が言ってるんですね。アニメでは今回ラストに判明させることで、それまでの展開をダレさせない効果があるのでしょう。これも良い構成でした。

 原作では、マサムネの魂世界はスクリーントーンが使われず、モノクロの簡素な筆致で描かれていたのが独特な雰囲気を出していました。アニメでは、紫調のおどろおどろしい雰囲気の空間になっていましたね。やはりアニメではモノクロにすると手抜きっぽく見えてしまうんでしょうか。魂世界は来週でも尺の多くを占めると思うので、そこでの演出上からあのような色彩になったのかもしれません。

 二人が互いに武器を構えて「覚悟」というところで引きとなります。これは原作でも一二を争うくらいのかっこいい引きですね。アニメでも完全に再現してくれていて、二人の声が重なって暗転するところで、鳥肌が立ちました。やっぱり素晴らしい引きですよ、これは。来週も非常に楽しみです。

 ソウルイーター第10話、兄と妹、職人と武器、それぞれの葛藤が、詩になるもの。

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2008年05月20日

ソウルイーター アニメ第7話 感想

 はい、そんなわけで。

 ソウルイーター第7話、黒血ドバドバで放映されました。今回はクロナとメデューサが初登場する話でした。イタリアを舞台にマカとクロナが戦いますが、魂の乱獲を行いかなりの強敵となっているクロナに押されます。ついにはマカをかばってソウルが斬られ、倒れたところで次回へ、という流れでした。

 クロナの表情、動き、声、どれもが良かったですね。狂気にあふれた独り言が雰囲気を出していました。坂本真綾さんの演技も上手でした。空の境界の式だったり、トライアングラー歌ってたりする人と同じ人だとは思えませんね。

 戦闘については、ラグナロクの描写が原作以上に丁寧にされていて、クロナの背中から飛び出したり、黒血の特性である血の硬質化により斬撃を防いだり、大活躍でした。特に悲鳴共鳴は原作の叫びを再現していて非常に良かったです。ラグナロクの「ぐぴぴ」や「ぴぎゃああ」が本当にイメージ通りの鳴き声でした。個人的には音割れするくらい叫んでもらっても良かったんですけど、それはさすがにテレビでやるのは難しいですしね。

 今回と次回はシリアス回ですね。来週は、シュタインとデスサイズのコンビが活躍するので楽しみです。このアニメはバトルでキャラが動きまくるし殺陣がかっこいいから最高ですね。メデューサのカリスマ性も見られるといいなあ。あと死武専での女医モードのメデューサの日常シーンが見られるともっといいなあ。

 次々回はエクスカリバーが出てくるギャグ回、その次は妖刀マサムネのシリアス回と、バランスの良い構成ですね。どの回も早くみたいもんです。

 ソウルイーターアニメ第7話、内側にしか開かない扉が、詩になるもの。

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く音久遠

 百ショック局中ハットトリック音クロックチックタック耳ジャッククラック食コック職四苦八苦未来疾(と)く遠く似非ワークブック見台キック内ホック開くギクシャクえてして老いやすく学なりがたく白ブラック人多く死をハック詩を吐く

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2008年05月18日

ソウルイーター アニメ第6話 感想

 はい、そんなわけで。

 ソウルイーター第6話も無事放映されました。今回はキッドが死武専に登校する話でした。原作以上にシンメトリーをことあるごとに強調するので、キッドの病的に神経質な面がよく伝わります。ブラック☆スターとソウルに対して決闘を始めるあたりも、原作+αに構成されていて説得力がありますね。

 戦闘については、キッド大暴れ回なので、立ち回り、格闘、銃撃、デス・キャノンと見せ場がたくさんありました。やっぱり魂の共鳴はかっこいいなあ。

 今回はけっこうギャグも多い回だったので、作画もそれっぽくなっているところが多かったですね。しっかりしたバトルと相まってテンポは良かったんじゃないでしょうか。ブラック☆スターの巻き舌がすごかったです。

  あとは、死神様の魂の描写も原作通りで安心しました。大きいことはいいことです。死神様の魂は、形も非常にシンプルなんですね。各キャラクターの魂の形を見るのもこの作品の楽しみの一つだと思います。

 次回は、ついにメデューサとクロナが登場します。桑島法子さんと坂本真綾さんの声に期待してます。クロナの鬱はキッドとはまた別のタイプですけど、それがどういう風に描かれるのかもポイントだと思います。

 ソウルイーターアニメ第6話、命拾いした天然記念物のトキコちゃんが、詩になるもの。

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2008年05月05日

ソウルイーター アニメ第5話 感想

 はい、そんなわけで。

 ソウルイーター第5話もいつも通り面白かったですね。感想も書きがいがあるというものです。 今回はシュタイン博士が中心になっていました。声がすごく良かったですね。ふざけた感じからSっ気全開な感じまで、博士の魅力が原作通りに伝わってきました。

 戦闘についても、いすに座ったまま攻撃したり、立ち上がって魂の波長を使い、ブラック☆スターを吐血させたり、魔女狩りを止めたりと博士大活躍でした。ソウルイーターのバトルはやっぱりシチュエーションとか小道具が独特だと感じました。

 キッドが救出に向かおうとするところを見てると、改めて良い奴だと思いますね。結局行けなかったですけど。来週はキッド組とソウル+ブラック☆スターの戦いが見られるので楽しみにしています。

 あとは、今回のギターとアンプの話で、初見の人も職人と武器、魂の共鳴については大体分かったんじゃないでしょうか。こういう説明は一気にやるといかにも説明って感じがするので、現状のように何回かに分けてするのがいいですね。来週はキッド組の魂のことや、パートナーと波長が合わない状態についても説明があると思います。けっこう重要なことなので記憶はしていた方が後々楽です。

 ソウルイーターアニメ第5話、ずっこけ博士のスプラッター授業が、詩になるもの。

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2008年05月04日

十二人の怒れる男 感想

 はい、そんなわけで。

 裁判員制度も認知だけは広くされてきた今日この頃ですが、まだまだ納得いく施行ができるとは言えなさそうです。そこで、民間人が裁判に関わる上での問題を、陪審員制度が昔からあるアメリカでの場合を参考にして考えてみてはどうでしょう。ということで、今回は映画「十二人の怒れる男」の感想を書いてみようと思います。

 この映画は、ある殺人事件について、12人の陪審員が意見を述べ合い、一つの結論に到達するという、密室劇です。100分ほどの尺のうち、ほとんどを一室での討論で消費しています。このあたりはWikipediaにも載ってるので参照してください。

 十二人の怒れる男 - Wikipedia

 この作品を通して一つ感じたことは、陪審員達が考えた過程、そして最終的に出した結論に「推定無罪」の原則がしっかり働いていることです。

 最初は事件の容疑者に不利と思われる証拠や証言が多数あり、12人のうち11人が有罪と決めつけていました。そこから、1人が証拠や証言のおかしなところを指摘していくわけです。

 ただ、そこでは「無罪である証拠」を出す必要はないんですね。検察側が挙げた証拠や証言について、「疑いの余地がある」ということだけを言えれば、疑わしきは罰せずという推定無罪の原則により、無罪と結論づけられるんです。このあたり、日本の裁判員制度でもしっかり活かしてほしいものです。

 もう一つ思ったのは、陪審員に選ばれる人間へのフィルタリングの必要性です。作中の12人のうち、最後まで有罪を唱える人が2人いました。一人は人種差別的な思想を持つ人間でした。そしてもう一人は、自分が持つ家族関係のトラウマから、歪んだ考えしかできない人間でした。

 日本の裁判員制度でも、法律関係の職に就いている者は裁判員にはなれない、等のフィルタリングは存在します。しかし、思想的なことは本人が黙っていればチェックしようがありません。

 劇中では上記の2人はあからさまにそういうタイプの人間だとわかったし、反省もしてくれたようなので良かったです。けれども、論理的な説明をしていながら心の中では邪悪な思想を持った人間が意見誘導を行った場合は、危険だと思います。何を持って邪悪というか、事前にテストしようがない、などなど、対策のしようもないんですけどね。

 話を映画内容に戻します。僕が一番良いと思った場面はラストシーンです。2人の陪審員が裁判所を出たところでお互いの名前を教え、別れて去っていくというだけの場面です。しかし、それまで密室の場面ばかりだったので、裁判所の外に出ただけで非常に開放感を受けるんですよ。天気も、審議中は雨だったのに、裁判所を出ると晴れていて、それもこの最後の場面に心地よい爽やかさを付加していると思います。

 全ての審議がこの作品のように爽快に終わるとは限りません。しかし、自分がもし裁判員になったときも、こんな風に気持ちよく裁判所を後にしたいなあ、と思います。

 「十二人の怒れる男」は50年ほど前の映画ですが、その面白さ、訴える内容は現在も色あせることはありません。この映画のパロディとして、三谷幸喜さんが作った「12人の優しい日本人」も非常に面白いので、お勧めします。

 十二人の怒れる男、密室に充満する緊張と怒りが、詩になるもの。

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