potiche

1.12.wed
10年103分(仏/カラー)梅田ガーデンシネマ ☆☆☆☆
director+screenplay: フランソワ・オゾン
cast:
カトリーヌ・ドヌーヴ、ジェラール・ドパルデュー、
ファブリス・ルキーニ、カリン・ヴィアール、
ジュディット・ゴドレーシュ、ジェレミー・レニエ、
エヴリーヌ・ダンドリー、エロディ・フレージュ、
セルジ・ロペス

story:
雨傘工場の社長夫人のスザンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、
世間知らずなブルジョワ妻だったが、ある日夫のロバート
(ファブリス・ルキーニ)が心臓発作で倒れ、
夫に代わって工場社長代理を勤めることになる。
ワンマン社長の夫に不満爆発だった従業員に対し、
スザンヌの親しみある対応が意外にも受け入れられ、
これまで亭主関白の夫に大人しく従っていた彼女は、
新たな世界とやり甲斐を見出す。
そこへ退院した夫が戻り、夫婦は対立し。。

comment:
「8人の女たち」以来のドヌーヴ主演のオゾン作品。
原題「potiche=飾り壷」は、社会と関わりのないブルジョワ
マダムのスザンヌを揶揄したフレーズだが、邦題はドヌーヴ
出世作「シェルブールの雨傘」をオマージュしたフェミニンな
タイトルになっている。
その名作「シェルブール〜」から約50年、可憐で華奢な美女
だった彼女はドッシリ体型になったけど、美脚は健在で
可愛いファッションを着こなし、美貌を保ち(時々ヒラリー
さんに見えた)まだまだ現役の大物美女優です。

冒頭の赤ジャージ&ヘアケープの「イカした」ファッション
からしてニンマリワクワク
ダンナのお飾り的存在だったマダムが、新たな人生に目覚め
我が道を切り開き暴走。
奔放な過去(無茶ぶり)が次々表面化し、男どもを翻弄・
圧倒させ、お茶目なドヌーヴ様のはっちゃけぶりがツボ
ここまでコミカルな彼女は初めて見たかも。
熟女が第二の人生に開眼し謳歌する暴走キャラが、
「人生万歳!」のパトリシア・クラークソンとカブるが、
どちらも素直で本能に従う可愛いマダム

スザンヌのポジティブな行動の相乗効果で、仕事に無関心
だった息子がファミリービジネスに興味を示し母親を
サポートし、敵対関係にあるはずの夫の愛人は、
フェミニズム活動するスザンヌに共感し、ファッションや
雰囲気が洗練されたり、ハッピーを運んでいた。

ドヌーヴ様もドッシリ系だが、若い頃の秘めたロマンスの
お相手ドパルデューも、見る度に熊のごとく巨大化してる。
美女と共演する度、実写版「美女と野獣」を思う。。
過去の淡い想い出を大事にし、スザンヌの息子にまつわる
秘密にドキドキ期待する純粋な男(ババン)に対し、
女(スザンヌ)は現実的で、さらには仕事上でライバルに
なるなんて、男が可哀相〜とちょっと切なくなった。
自信を手にしたポジティブ女は強くて逞しい!
初めと終わりじゃ人格が激変してます

毎度違うテーマや雰囲気でアイディア豊富なオゾン作品。
大類すると「スイミングプール」「まぼろし」のような
現代ドラマと「焼け石に水」や「8人の女たち」のような
ビジュアルコンセプトの強い時代劇に分類され、
いずれも秀作揃いだけど、個人的には後者が好きで、
今作も70年代を舞台にしている後者のタイプ。
ファッションはもちろん、ウーマンリブが盛んな時代背景も
反映された内容で、アンモラルなユーモアがオゾンらしく
散りばめられ、何でもありなフランスっぽくもある。
奇抜さだけでなく、ストーリー展開も面白い。

スザンヌ宅はエレガントなブルジョワ系インテリアだけど
(ウェッジウッドのフルーツ柄ティーセットがうちのと同じ!
と思いながら見てた)ババンの自宅やオフィスが「焼け石に水」
(70年代ドイツが舞台)の雰囲気を彷彿させ、ダーク系の
ジオメトリックな壁紙やアール窓など、ミッドセンチュリー
インテリアが洒落てて、オゾンのセンスが光ってる。

パンフレットも好みなデザイン。
大野リサさんというデザイナーの方が担当されてます。
タイトルのフォントが可愛く、ユリ(?)の花モチーフや
淡いブルーの色調が上品で素敵
 
potiche