2005年03月

2005年03月31日

からくりかまきりい

姫魔の友達がコスプレイヤーとゆーか、ネットアイドル(どんなものなのかあんまりよくわかんねーけど)をやってて、その彼女が出るイベント“からくりかまきりい”に姫魔と行った。今回で2回目だ。いつも悪魔夫婦として悪魔正装で行く事になっている。新宿駅で悪魔に変身。周囲の恐怖と好奇の視線のシャワーを浴びながら会場のアートプレイスへ。オシャレで小綺麗な会場に軽く怯む。しかも前回は終焉間際に行ったので気が付かなかったんだが、会場にはカメラ小僧(っつーかオヤジ)とゆーかアイドルおたくで溢れかえっている。“お前も特撮ヒーローおたくじゃねーか!”と言われると否定する材料はなにもないんだが、どーも根本的に人種が違うみてーだ。どーでも良いんだけどこの手の暗いおたく君達が困るのは自分のテリトリーだといきなり態度がデカく豹変する事だ。オレもレアなおもちゃを探しにコレクターショップに行ったりするんだがそこでは暗いおたく君達が我もの顔で歩いてたりする上に“オレ達の聖域に来るんじゃねーよ”ってな態度を取ってたりする(オレにだぜ!)。そんなカンジなのでオレも当然態度が悪くなるのである。今日
もそうだ。姫魔はその友達と楽しんでいたが、会場は半裸の姉ちゃん目当ての虚弱なおたく君共が全盛期の渋谷のチーマー張りの態度で占拠しているのである。“ったくテメェ等いい加減にしろよ。路上で同じ目つきでオレの事が見れるのか?気に入らねーならまとめてかかって来やがれ!秒単位で殺してやんぜ!”とオレの全身からは殺意のオーラが放出(当社比2・5倍)されオレの周りだけ異様な空気になるのだった。そんなこんなでイベント終了。人間の姿になり、そのネットアイドルの友達や彼女のスタッフの人達(彼等は良い人達だった)と談笑。車で新宿駅まで送ってもらい地獄城まで帰ったのだった。
いやーしかし今日は数時間殺意のオーラを全開にしてたせいか非常に疲れたのだった。そーゆー意味じゃあの辺のおたく君達の負のパワーはスゲーのかもな。あんまり見習いたくねーけどね。
HAIL SATAN!!!

今日の写真は悪魔正装でのオレ。えっ何?これでライヴしろって?いやーそりゃ無理だぜ。これスゲー暑いのよ。1曲持たねーわ(笑)
からくり

2005年03月30日

念願のホースオルフェノク

050406_2244~0003.jpg今日姫魔がネットで探してくれたおもちゃが届いた。ホースオルフェノクのスタンダードサイズのソフビだ。ずっとずっと欲しくて何ヶ月も探していたおもちゃだ。食玩のオマケのソフビ(最初に出した写真)とミニソフビ(二番目の写真)でこれで3つ目だ。月曜日のウルカイザーと共に非常に嬉しい。無意味に手に取って眺めてしまう。非常に出来も良く、オルフェノクという怪人のデザインもあるんだけど飾っていると何かの彫刻みたいでイカすのだ。3つ並べてウットリ眺めていると“REEZI、オレ達だけじゃ寂しいよ”とホースオルフェノク達が語りかけている気がした。(くれぐれも言っておくがヤバい薬とかやってねーぞ。オレみたいなおもちゃ好きならこの気持ちはわかるハズだ。)“ダ、ダメだ。姫魔に怒られる”と思ったが地獄城の近所にあるおもちゃ屋でスティングフィッシュオルフェノクと遭遇してしまい購入してしまった。これでオルフェノクコレクション、またも番組終了後(仮面ライダー555)に決定である。姫魔にバレないよーにさりげなく並べたがあっさりバレた。“もーまたおもちゃ買ったの!地獄城がおもちゃだらけにな
っちゃうよ!”と怒られた。姫魔にも早くヒーローおもちゃの魅力をわかって欲しいオレなのだった。
HAIL SATAN!!!

さて写真は今日も“魔神合体DXウルカイザー”!これがウルカイザーだ!ウルケンタウロスから変形合体するのだ!うーんやっぱりDX超合金は男のステータスだぜ!


2005年03月29日

曲の長さ

050406_2238~0002.jpg最近歳を食ったせいなのかなんだか知らないがよっぽど良い曲じゃない限り、長い曲が聴けなくなってしまった。特に速い曲だとその傾向が強い。例えばCDを買って一曲目が速い曲なんだけど時間が5分とか6分とかだと“うわー長いなー”と思ってしまう。更に曲が複雑だったりするとウンザリして聴く気が半減してしまう。(そー考えると速くはないけどRedwood Bluesってやっぱスゴいわ。ヤツ等の曲って10分近い曲が多いけど気持ち良く聴けちゃうもんな。超良い曲揃いって事だもんな。)とゆーワケでオレとしては速い曲は2〜3分、長くても4分位のシンプルな曲が好きなのである。
そんなこんなで今日はスタジオ。例によって例の如く新曲でヘロヘロになった。地獄城に帰って新曲の時間を計ってみた。大体が2分台、一番長い曲でも3分半だ!確かにオレの好みの曲の条件通りなんだけど自分の疲労度を考えると少し複雑な気分だった。うーん体力付けないと。なんていってもオレが目指してるのは全曲入れ替えだからな。でも新曲の時間を考えるとライヴの曲数も増えるワケだからな。毎週鍛えねーと。とにかく早くみんなに沢山の新曲を聴かせられるよーに頑張るぜ!
HAIL SATAN!!!

今日の写真も昨日に引き続き“魔神合体ウルカイザー”!今日はウルザードとバリキオンが合体しての人馬形態、ウルケンタウロスだ!


2005年03月28日

DX超合金

050406_2229~0003.jpg今日は姫魔がネットで昨日探しに行ったおもちゃを見つけてくれた。数ヶ月探したおもちゃが手に入るとなると血沸き肉踊った。すると姫魔が“もうすぐ一周年だよ。他に欲しいおもちゃある?買ってあげるよ”ときいてきた。ダメ元で“マジレンジャーのウルザードのDX超合金が欲しい”と行ってみた。ネットで調べる姫魔。“こんなに安いんだ。いいよ。買ってあげる。”オレより所得の高い姫魔は金銭感覚もオレとは違うのだった(泣)。
なにはともあれDX超合金、それは男の憧れだ。子供の頃欲しくて、欲しくて仕方なかった、言ってみればステータスだ!(なぜかっつーと友達に自慢出来るからだ。)確かオレは一個しか買って貰えなかったと思う。ソフビは沢山持ってたんだがやっぱり超合金、しかもDX超合金となると高くてなかなか買って貰えなかった。沢山DX超合金を持ってるヤツと遊んだ時には余りにも激しいジェラシーでわざと壊したり、ロケットパンチをわざと外に向けて飛ばして失くしてやったりしたものだ(遠い目)。
そんなDX超合金への熱い想いを姫魔に語ると姫魔はあっさり“私アレとかアレとかいっぱい持ってたよ”と言った。“お前は女だろーが!なんでオレより持ってんだよ!リカちゃんとかジェニーにしろよ!”かなり哀しくなったが更にオレの心の中でDX超合金への熱い想いは炎となって燃え上がった。イトーヨーカドー地獄店に行って“魔神合体DXウルカイザー”を買って貰った。子供のよーにはしゃぐオレ(いつまでも心は少年だ)。こんな高揚感は久しぶりだ。早速家に帰って遊ぶ。最近のDX超合金は安全面を考慮してるのかダイカスト(いわゆる超合金の)部分が殆んど無く、ロケットパンチも飛ばないみたいだ。それでも変形、合体はスゲーし、射精する位イカす。姫魔も“最近のおもちゃはスゴいねー”と感心してた位だ。
いやーしかしこんなに嬉しいプレゼントは久しぶりだ。もしかしたら最近色々あったんでオレを元気づける為に買ってくれたのかもな。ありがとう姫魔!大切にするぜ!
HAIL SATAN!!!

とゆーワケで余りに嬉しいので写真は今日から3日連続で“魔神合体ウルカイザー”にするのだ。今日はウルザードとバリキオンの状態。バリキオンにウルザードをまたがせる事も出来ちゃうんだぜ!スゴくねぇ!?


2005年03月27日

おもちゃ探検記

050406_2231~0002.jpg今日は姫魔と中野ブロードウェイに行った。以前から欲しくて探しているおもちゃの為だ。ネットで探しても見つからない為、専門店のデパート、中野ブロードウェイなら売ってるんじゃないかと思ったのだ。J.A.C.SHINに聞いてはいたがレンタルショーケースの店がいっぱいあった。“ここならあるんじゃねーか?”大きく期待に胸を膨らませて片っぱしからおもちゃを売ってる店を見る。オレの欲しいおもちゃと同じシリーズが沢山売っていてさらに期待が膨れ上がる。
しかし無かった。かなりヘコむオレ。姫魔は“別の所にも探しに行こうよ”と言ってくれたので渋谷のまんだらけへ行った。
やっぱり無かった。しかしここでは仮面ライダーカリスの狙っていたおもちゃをかなり安値でゲットした。しかも新品だ。今日はなんとかそれで自分を慰め天空地獄城に帰った。しかし手に入らないとなると意地でも欲しくなる。かなり燃えてきた。絶対に手に入れてやるぜ!
HAIL SATAN!!!

今日の写真は一気に増えた仮面ライダーカリスコレクション。今日買ったのは一番小さいヤツ。まだカリスも幾つか欲しいのがある。欲しいモノがあるのは素敵な事だ。


2005年03月26日

DIE YOU BASTARD!

050406_2220~0002.jpg今日は高円寺20000VOLTにDIE YOU BASTARD!の企画“POWER HALL”を観に行った。環七大渋滞で着いたのは3番目のG.A.T.E.S.の途中。初めて観たけどMOTORHEADやDISCHARGEっぽくてカッコ良かった。ウィルと話したり、久々に会った屍のメンバーと旧交を暖めたりして楽しかった。念願のDYB!Tシャツも今更だけどゲットした。背中の名言“速きゃいいんだよクソッタレ!”はホントに魂がシビレるカッコ良さだ。そうしてるウチにDYB!の出番が企画名でもある長州力の入場テーマ“パワーホール”で始まった!うーんタマラン。長州ファンのオレとしてはそれだけでギアがトップだ(オレの長州力への愛は近々またこの日記に書こうと思う)。もうスゴい以外の形容詞が出てこない。辰島大先生のブラストマシンガンで身も心も穴だらけだ。今日はアンコールも聴けた。1曲目は大先生のミドルネームでもあるMOTORHEADの“IRON FIST”!そして2曲目はMETALLICAの“FIGHT FIRE WITH FIRE”!いやーこれホントスゴかったぜ!フルブラストバージョンなんて思い付いて
もやらねーって!オレなんてもうポカーンと口開けて観てたもんな。DUKEもドラマーとして闘魂に火が付いたみてーだ。目指すバンドがいるってやっぱ良い事だ。全然勝たせてくれそーもねーけど(笑)。それでもこっちは打ち負かす気でイかねーとな!DYB!のみなさんお疲れ様でした!これからも全力でぶつかっていきますぜ!
HAIL SATAN!!!

今日の写真はこれしかないだろ!長州力だ!右のヤツは旧ミクロマン張りに動く上に吹き出す位顔が似てるのだ。


2005年03月25日

オレ達は走り続けるしかねぇ!

050406_2217~0003.jpg今日はスタジオだった。仕方ねーんだけどまだDUKEとJ.A.C.SHINがヘコんでいたので喝を入れた。気持ちはわかるけどやっぱオレ達は前見ないとね。
今日も1曲完成した。メタルらしいギターソロのある曲になった。当然早い曲だ(笑)。しっかしそろそろ遅い曲も作ろーかな。新曲やるとメンバー全員半死半生だからな(笑)まーでも余裕でライヴで出来るよーになるまでやるしかねーや。
なんとなく今日のスタジオはけんいちがイタズラ心で観に来てた気がした。オレもまだまだ湿っぽい気持ちなのかな?いけねー。いけねー。オレ達は前を向いて走り続けねーと。それしか出来ねーんだしな。
HAIL SATAN!!!

今日の写真は愛する仮面ライダー王蛇のミニソフビ。ガキの頃からミニソフビって大好きなんだよな。大きさも手頃だし。肩と腰が回るってのはもう伝統芸能だよな。ミニソフビでも王蛇はイカすぜ!


2005年03月24日

SEE YOU AGAIN!

今日もまたK.G.W.とけんいちに会いに行った。いろんな事をK.G.W.も考えたんだろう。二人でいろんな事を話した。式の開始ぎりぎりに着いた。直接面と向かってけんいちと話せるのは今日が最後だ。“これからも突っ走るからよ。ライヴで会おうぜ。またな。”とけんいちに言った。
けんいちの体を灰にする間に何人か来ていたバンドマン達も帰ってしまい、バンド関係で残ったのはオレとK.G.W.と柏の導鬼の3人だけになった。けんいちのご家族やご親戚の方々が“ありがとう”と言いながら何度もビールをついでくれた。“これも大事な礼儀だ”とつがれる度に飲んだ。そうしてる間にけんいちの体が灰になった。
おどろく位しっかりした骨だった。何度か経験しているがこういった儀式の中でこの時間が一番辛い。また涙が出そうになったがなんとか堪えた。“しっかりした骨じゃねーか。さすがけんいちだぜ。なぁ”と二人に言った。導鬼は堪え切れなくなったのか下を向いてしまい、K.G.W.も瞳に涙を溜めて必死に堪えていた。オレ達のTシャツはけんいちと一緒に灰になった。“いつでも着てこれるな”と心の中でけんいちに言った。
その後もまた宴の席で勧められたビールをひたすら飲んだ。オレもK.G.W.も導鬼も真っ赤だ。飲みすぎで胃も痛くなってきた。そんな中で導鬼がきいてきた。“道口さんってなに喫ってたんでしたっけ?”“けんいちか?ピースだよ。”“そっか。買ってくれば良かったな。”そう言うと導鬼は自分の煙草をけんいちの写真の前に供えた。“入院する前はチェーンスモーカーだったもんな。”と思った。
帰り間際に妹さんが言った。“時々思い出してくださいね”と。オレは答えた。“オレはこれを別れと思っていません。これからも彼には毎回ライヴで会えると思っています。”と。妹さんは笑顔で言ってくれた。“そうですね。来ますよ。必ず”と。
3人でタクシーに乗った。オレとK.G.W.は高速バス乗り場で降り(導鬼は土浦駅)、料金を払おうとするとタクシーの運ちゃんが言った。“もう料金は道口さんに頂いているんでいいですよ。”すごく申し訳ない気持ちになった。
酒のせいなのか帰りのバスの中はずっと寝ていた。少しK.G.W.と上野をブラついて帰った。
今頃けんいちはジミヘンやボンゾの写真を撮りに行ってるんだろうな。あいつの人柄だからクリフバートンやランディローズ、ダイムバックダレルなんかとはすぐ仲良くなるだろうな。個人的にはクォーソンやチャックシュルディナーとかと仲良くなってもらってオレがそっちに行った時に紹介してもらいてーなー。
まー何度も同じ事書いちまうけどオレはこれを別離とは思ってない。少なくともオレの中ではけんいちは生きている。けんいちの魂は今まで以上に自由にオレ達の、そしてみんなのライヴを観に来てくれるだろう。イカす写真をいっぱい撮ってくれる筈だぜ。いつか見せてもらう日を楽しみにしてるぜ。まーでもけんいち、なかなかデカいケンカだったな。ちょっと休んでろよ。お疲れさん。またライヴで会おうぜ!
HAIL SATAN!!!
けんいちにSEE YOU AGAIN!!!
写真はすげー古いけどオレとけんいちだ!
健一さん

2005年03月23日

けんいち

オレが彼の事を“へるたすさん”とか“道口さん”とか呼ぶと彼が気持ち悪がると思うのでちゃんとオレが呼んでいた通り“けんいち”と呼ぼうと思う。
けんいちと会ったのは6年か7年前、APOLOGISTがライヴを始めてまだ間もない頃だったと思う。当時の客の一人が“友達だ”と言って連れてきてくれたのだ。初めて会った日は確か背広だったと思う。その後も何度も来てくれて、ほぼ毎回来てくれるようになった。初めてけんいちの私服姿を見た時はビビったな。“どこの登山家だ?”って思ったもんな(笑)。来てくれるウチに“ライヴの写真を撮っていいかい”と言うので“是非撮ってくれ”ってカンジで写真を撮ってもらうよーになった。そうしていくウチに“HPを作りたい”と言ってきた。“HPってなに?”当時のオレ達はなんの事かわからない。けんいちは優しく詳しく説明してくれたんだが頭の悪いオレ達は理解出来ず“けんいちが作りたいならいいよ”ってカンジで出来たのが今みんなが見てるHPの原型だ。けんいちが作ってくれなかったら今みたいになるのはもっともっと遅くなってたと思う。ほとんど毎回ライヴに来てくれるのでけんいちとはすぐに仲良くなった。歳がオレの十個上とか、昔はベーシストだったとか(そうK.G.W.が以前弾いていたワーロックベー
スはけんいちから譲り受けたモノなのだ)、ハードコア以前のジャパニーズパンクシーンを渡り歩いたという修羅場をくぐってたりしていたのだ。それでもあんなに飄々としていたのはけんいちの人柄なんだと思う。パンクとプログレとハードロックが好きで“メタルは嫌いだ”がけんいちの口癖だった。“じゃーなんでオレ等のライヴ毎回来てくれんのよ”ときくと“アポロはオレにとってKING CRIMSONと同じなのよ。プログレなのよ”と言われてひっくり返った(笑)。パンクが好きだからオレ達のハードコアっぽいところが好きなのかなって思ってたんだけどとんでもなかった(笑)後にも先にも自分等の音楽の感想でここまで面白いのはなかった。とにかくけんいちはずっと長い間オレ達APOLOGISTを応援し続けてくれていた。何度かけんいちの家にも遊びに行ったし、寒い正月の夜中にメンバー写真を撮ってもらったし、新潟遠征にも同行してもらった。パッと思い出しただけでもいろんな思い出がある。けんいちが癌と闘っていた事も知っていた。最初に入院した時にDUKEと見舞いに行った。その後も退院して何度もライヴに来てくれた
。去年の年末か今年からまた入院したとの事だった。たまに来るメールや掲示板の書き込みでまた元気になる日を待っていた。
昨日のROBIN嬢のメールはけんいちの事だった。そうなる可能性の事はわかりつつも“オレ達はあいつが元気になってライヴに来てくれる日を信じて待とう”とその可能性を頭から打ち消していた。一晩いろんな事を考えた。考えた結果、“まず癌との長い闘いをナイスファイトだったぜと言おう。そしてけんいちはずっとオレ達を応援してくれていたんだから下を向かず前を向いて進んで行こう。だけどこれは別離じゃない。けんいちの魂はこれからもずっとオレ達のライヴに来続けてくれる筈だ。だから常に最高のライヴを観せれるように頑張ろう。”と思った。“けんいちは楽しくライヴするオレ達が好きだった筈だ。だから笑顔でいてやろう”と。
昼に実家に喪服を取りに行った。ずっと新曲のテープを聴いていた。“きっと聴きに来てくれるだろうけど感想を聞きたかったな”と思った。東京に戻る電車の中で喪服に着替えた。こんな服を着ると自分で言うのもなんだがただのヤクザだ。“礼儀だから仕方ねーけどこんな姿のオレを見ても嬉しくねーだろーな。出来る事ならメイクして鋲着けてステージ状態で行ってやりてーな”と思った。東京駅で姫魔と待ち合わせてバスで会場に向かった。道が混んでて着いたのは式の途中だった。けんいちらしい写真だった。あいつの人柄がにじみ出てる優しい笑顔の写真だった。“胸を張っていよう。けんいちの友達として。”式の間、不思議と涙は出なかった。式が終わってけんいちの顔を見に行った。
けんいちはオレ達の、APOLOGISTのTシャツを着ていた。
こらえていた涙が一気に出た。心の中でなにかが爆発したみたいだった。初めて会うけんいちの妹さんが言った。“一番好きなバンドのTシャツだったんですよ”と。どんなに奥歯を噛み締めても涙が出てくる。“馬鹿野郎。けんいち、お前の気持ちはわかってるって。こんな時までオレに気使わなくていーんだぜ”心の中でけんいちに言った。“僕はこのバンドのメンバーです”妹さんに言った。妹さんは泣きながらけんいちに語りかけた。“良かったね、お兄ちゃん来てくれたよ”と。メンバーも駆けつけた。ウチのTシャツを着たけんいちを見てDUKEとJ.A.C.SHINは泣き崩れた。普段は殆んど感情を表に出さないK.G.W.も瞳に涙を溜めて必死に泣くのをこらえていた。きっとみんなオレと同じ気持ちだったんだろうと思う。けんいちのご家族とも話した。信じられない事実がわかった。オレとDUKEが見舞いに行った時点ですでにけんいちの命はあと半年だと宣告されていたという事だった。そこからけんいちは14ヶ月も生きたのだ。宣告された期間の倍以上も。去年の年末は本当は来れない筈のライヴを観に来てくれていたのだ。けんいちは
命を賭けて“生きる”という事の見本を示してくれたのだ。温厚で優しい印象で闘争心みたいなものを表に出さないけんいちだったけど、その生き様は“本当に闘う”とはなにかを教えてくれた。けんいちの顔は“闘った男の顔”だった。
“本当にベストファイトだったぜ!けんいち!”
けんいちの人柄を示すように沢山のバンドマンやその関係者が集まった。みんなでけんいちの思い出話をした。けんいちは本当にみんなの友達だった。あのTシャツはきっと集まったバンドマン達、そしてけんいちが関わってきたバンド達みんなへのけんいちからのエールだったんだと思う。“これからも走り続けてくれよ”という意味の。式が終わり、ミカミ君、ちなつちゃん、姫魔と4人で帰った。“みんなを元気づけよう”とずっと明るくミカミ君は話してくれた。とてもありがたかった。
今日はちょっと泣いたりしちまったけど明日は胸を張って笑顔で見送ってやるからよ。お前の気持ちは知ってたけどオレの中で確信に変わったぜ。また明日会いに行くからよ。今はゆっくり休めよ、けんいち。
HAIL SATAN!!!


2005年03月22日

悲報

昼にROBIN嬢からメールが届いた。頭の中が真っ白になった。本当にしばらく何も手につかなかった。その位ショックだった。姫魔やメンバーや歌舞伎町の鬼に連絡を取り、しばらく本当に呆然とした。夕方に新曲の打ち合わせでメンバーに会った。みんな落ち込んでいる。これじゃーオレが悲しめねーじゃねーか!みんなにハッパをかけた。オレ達は走り続けるしかねーんだよと。地獄城に帰ると姫魔も泣いている。いろんな思いが頭の中を駆け巡ってる。とにかく明日彼に会いに行こう。HAIL SATAN!!!