My Little Lover『NEW ADVENTURE』 トイズファクトリー 1998年9月2日発売
【収録曲】
1.New Adventure ★★★★
2.STARDUST ★★★★
3.CRAZY LOVE  ★★★★★
4.ALICE~album version~ ★★★★
5.雨の音~albumversion~ ★★★★
6.DESTINY ★★★★★
7.12月の天使達~album verison~ ★★★★
8.Private eyes ★★★★
9.ANIMAL LIFE ★★★★★
10.Fallin' Blue ★★★☆☆
11.Days ★★★★★
12.New Adventure~reprise~★★★☆☆
総評:★★★★☆     

本作はMy Litlle Lover(以下マイラバ)の3枚目のオリジナルアルバム。マイラバにとっての1998年第2弾のオリジナルアルバムで、前作『PRESENTS』の発売からわずか半年しか経過していない。Wikipediaにも記載されているが、前作のコンセプト上の関係で未収録となった「ALICE」「ANIMAL LIFE」「Privete eyes」の他、この年にヒットした「DESTINY」も収録されている。「DESTINY」のヒットもあってか、累計売上は前作を上回った。以前も記載したかもしれないが、マイラバの『PRESENTS』と『NEW ADVENTURE』は、Mr.Childrenの『深海』と『BOLERO』の関係性に非常に近い。各々の前者はコンセプトアルバムで、後者はそのコンセプト上、収録が見送られたシングル曲が収録されている点、後者の方が売上が多い点とかなり共通点が多い。しかもご存知のように両アーティストとも小林武史がプロデュースしている。
基盤にはポップとキャッチーさを残しながらも世紀末特有の閉塞感というものも感じてしまう。この閉塞感は前作以上かもしれない。このように感じてしまうのは私だけだろうか。この閉塞感が私は大好物で、ベクトルは違えど本作は1stアルバム『evergreen』に匹敵するクオリティの高さだと思う。本作は初秋に発売されたアルバムだが、私が盛んに聴いていたのは昨年(2016年)の11月という晩秋の時期。したがって、本作は晩秋のイメージが非常に強いため木枯らしが吹きつける街を散歩しながら聴くとかなり気分が引き立ち、晩秋という季節の流れを感じることができる。J-POPを聴きながら季節の移ろいを満喫することって、良いじゃないか。そしてこれは四季がはっきりとしている日本でしか出来ない音楽の鑑賞方法かもしれない。
さて、話は本作について戻すが、ボーカルakkoの可愛らしいヘタウマボーカルは本作でも炸裂しており、知らず知らずのうちに楽曲に引き込まれてしまう。さて、本作のタイトルは『NEW ADVENTURE』だが、直訳すると「新たなる冒険」。ちなみに前作の『PRESENTS』には「現在」という意味も込められている。つまりまとめると前作が「現在」、本作が「新たなる冒険」ということになり、何だかストーリー性を感じる。本作のどのあたりに「冒険」の要素があるのかはレビューの作成を進めながら、発見できればと思う。次は収録曲別のレビューに進む。

①New Adventure
本作のタイトルチューン。この曲は静かに始まるが、徐々に盛り上がりを見せる。歌い出しのakkoの声は可愛さとクールさの双方を兼ね備えているように感じる。曲調面の醍醐味としてはやはりCメロの終盤からラスサビにかけての転調部分。ラスサビの「あなたも感じているのかな」の部分のメロディは本当に絶品で小林の才能がヒシヒシと伝わってくる。ちなみに曲の序盤のような静けさが続いていたら、正直「ただの退屈な曲」で完結していたと思う。Twitterのフォロワーさんは「メロディは予選。歌詞は決勝戦」とツイートしていたが、全く同じ温度感(MOO)である。私のブログではいくら歌詞が素晴らしくても、メロディが好みに合わなかったら「★×5」は付けていないと思う。
さて、続いて歌詞を確認していく。この曲はタイトルの通り小林武史とakkoの「新たなる冒険」を描いていると勝手に解釈している。作詞者は小林だが、歌詞はakko視点となっている。1番の「New Adventure その先は New Adventure どこにあるの」という歌詞があるが、これに対するアンサーは今となると「その先は2人の離婚」であろう(笑えない)。
私にとって印象的に残った歌詞は歌詞の本筋からは逸れているかもしれないが「自分を知れば知るほど心が痛くなる」の部分。まさに私じゃないか(知らんがな)。自己嫌悪に陥っていると本当に心に染みる歌詞だと思う。なお、この曲のショートバージョンによって、アルバムが締められる。

②STARDUST
スローバラードで、哀愁漂うメロディが特徴となっている。Bメロ~サビの盛り上がり方には毎回興奮させられる。1番では「もっと愛のもっと先まで。あなたの瞳にスターダスト」の部分がそれに該当する。ストリングスも散りばめられているが、バンドサウンドとのバランスも絶妙で非常に聴き心地がいい。次に歌詞の内容を確認していく。印象的な歌詞は2番の「あなたの瞳にスターダスト。この都市の夜に映って。無数の愛の魔法が霧のように降る。ここであなたと二人で隠れていよう」の部分。童貞なので、どうしてもラブホテルを連想してしまう。特に「無数の愛の魔法が霧のように降る」の部分は恋人同士の「連結」を想像してしまうのは童貞ならではだろうか。いや、流石にそんなことはなかろう(根拠はありません)。ちなみにこの「無数の愛の魔法」によって誕生した子供たちは2017年現在で高校3年生あたりだろうか。そのように考えると感慨深くなる。
そして2番サビの最後と曲の最後の「(あなたと)隠れていよう」という部分は、先述した考えを踏まえると「ラブホに入り、夜の儀式を行おう」という意味と解釈できる。この曲はメロディこそは切ないが、歌詞を読むとなかなかアダルトチックである。

③CRAZY LOVE
マイラバ12枚目のシングルとして1998年7月23日に発売された『CRAZY LOVE/Days』の1曲目。本作の先行シングル曲で、キリンビバレッジ『ナチュラルズ』CMソングとしてタイアップがついた。本曲はアップテンポなポップナンバーで小林によるストリングスアレンジとakkoのヘタウマボーカルが黄金比を形成している。本作の中ではかなり好きな楽曲で、次トラックの大ヒットナンバー「ALICE」よりもお気に入りかもしれない。まずイントロのドラムのリズムも聴き手のハートをキャッチするパワーを持っている。そして、2番サビ後のギターソロ~ラスサビの転調という展開も圧巻。続いて歌詞の内容を確認する。
この曲は「あなたに会うと、ときめきさえもうまく言葉に出来ないけど恋心さえ隠したままでチョットずるくなったかな」というフレーズから始まる。もしかすると、このフレーズから主人公の女の子はツンデレタイプなのかもしれない。そして1番サビの「愛の方程式 解いてね そしてclose to me」というフレーズもかなり印象的である。もし仮に私がとある女性に恋をしているとして、意中の女性からこんなことを言われたら嬉しさのあまり失神してしまうかもしれない。…いやそうでなくても女性にこんなことを言われたら一瞬で心をキャッチされ、恋に落ちてしまいそうである。童貞なので。さらに、2番では「(愛の方程式を)もし解けたなら秘密の鍵を持てる。きっと」とあるが、この部分を読んでも恋愛を疑似体験している感覚になる。今後恋をすることがあれば「愛の方程式」をゆっくりでも解いて秘密の鍵を手に入れたいものである(勝手に手に入れてろ)。

④ALICE~album version~
マイラバ4枚目のシングルとして1996年4月22日に発売された。100万枚を超える大ヒットとなり、シングルとしては「Hello,Again~昔からある場所~」に次ぐ売上となった。本曲は森永製菓『ICE BOX』CMソングとしてタイアップがつき、akko本人も出演している。曲調としてはまさに「王道ポップ」でミリオンヒットしているのも納得の1曲。察している方もいるかもしれないがタイトルの「ALICE」は『不思議の国アリス』に因んでいるという。本曲のサビ部分では「☆▼□×+△」等、意味不明な記号が羅列されている部分があるが、これは『不思議の国のアリス』の作中で言葉遊びが展開されていることが元になっていると考えたが、Wikipedia情報によるとWindows’95により普及したPCのハードディスクのノイズやアナログ回線により普及していたインターネットへの接続の際に鳴るダイヤル中のモデルから鳴るノイズを表しているものだという。我が家でも私が中学1年の頃(2006年)まではWindows’98が我が家にあり、インターネットの接続の際はこのノイズ音が鳴っていた。恐らくこのノイズ音を聞いていたのも私の世代が最後かもしれない。それもありインターネットは「いちいち接続しないと使えない面倒なもの」というイメージが強かった。その頃はYouTubeもなく、現在ほどSNSが発達していなかった。アナログ回線を使用していた頃はインターネットがここまで身近になるとは思いもしなかった。
話は逸れてしまったが、続いて歌詞確認に移る。作詞には小林のみならず、akkoの名もクレジットされている。ちなみにシングル曲の作詞にakkoが参加するのはこれが初めてである。まさに夫婦での初めての共同作業。印象的な歌詞は2番の「”性”って漢字で書いても何だかあいまいで解らなくて。だけど知ってゆく運命は好奇心をあなただけに向かわせる」の部分。こんなフレーズを女の子に言われたら100%好きになってしまう。童貞なので。是非ともこんなことを言われてみたいものだ。

⑤雨の音~album version ~
オリジナルバージョンはシングル『ANIMAL LIFE』のカップリングとして収録された。作曲を担当したのは小林だが、作詞はakko単独のクレジットとなっている。冒頭で本作の事を「世紀末特有の閉塞感が漂っている」と表現していたが、まさにそのイメージを凝縮している。バックでは藤井謙二の演奏するギターサウンドが本当に切ない。続いて歌詞を確認する。
歌詞を読むと文字数は少ないが、後ろ向きなフレーズが散りばめられていて濃密である。恐らく主人公は、失恋したんだと推測される。タイトルの「雨」は主人公の心情を情景描写したものである。また、歌詞中の「水たまり歩いた真っ赤な長グツ」「真っ赤」というカラーのチョイスも引っかかった。「真っ赤」というのは血液を連想させる。この場合の「血液」はマイナスの意味で、主人公がかなり精神的に辛い状況になっていることを表現していると私は解釈した。終盤では「こんなに近くても遠く離れてる。ココロからココロへと流れ込む雨」と歌っており、最後まで主人公は救われずに曲が終了する。何とも悲しいものである。なお、この曲の最後と次トラックの「DESTINY」は繋がっている。

⑥DESTINY

マイラバ11枚目のシングルとして、1998年5月13日に発売された。この曲はフジテレビ系ドラマ『WITH LOVE』の主題歌としてタイアップがつき、50万枚を超えるヒットとなり、この時期のマイラバの代表曲となった。この曲はテレビ番組に出演され演奏されたが、その映像はYouTubeでも視聴できる。曲自体はミドルテンポのバラードナンバーで、美しい旋律とakkoの声が絶妙に融合している。この曲では何といってもラスサビ前の間奏部分(オーケストラ)~ラスサビ部分が大のお気に入り。ラスサビ前の間奏ではオーケストラのみならず、藤井の奏でるギターも聴こえるのが本当に興奮してしまう。ラスサビの終盤では「涙が溢れること」というフレーズがある。この部分では「涙がぁふれるうことお!」と抑揚に満ち溢れた歌い方が射精モノである。この部分だけでも飯5杯はイケる。次のパラグラフでは歌詞の確認に移る。
印象的なフレーズとしては2番の「指と指とからませて云う」という部分。実にエロい。はぁ…。歌詞の内容とは関係ないが、指と指を絡ませて異性と愛を共有してみたいものである。…と童貞の戯言はこのぐらいにしておこう。この曲だが、作詞者は小林だが女性目線で描かれている気がする。主人公の女性はとある男性(恐らく友人としては仲が良い)のことが気になっているようだ。ただ、歌詞中で「心からのサインが乱れてる。両極に揺れる自分を笑う」「近づくほどに遠く思いはまだ揺れるけど」という気になっていても、それが恋心なのか、何なのかわからず漠然とした心情であった。身近な異性とコミュニケーションが下手くそな私としてはちょっとわからない心情である。特に「近づくほどに遠く思いはまだ揺れるけど」の部分は特にわからない。わかるように異性と上手くコミュニケーションを取れるようになりたいものである(知らんがな)。

⑦12月の天使達~album version~
シングル『Yes~free flower~』のカップリング曲のアルバムバージョン。Wikipedia情報によると、この曲は小林が音楽を担当した映画『スワロウテイル』のサウンドトラックに収録されている「Heart of Hio」に歌詞をつけたものだという。またシングルバージョンとアルバムバージョンでは別音源で、アルバムバージョンの方がボーカルが前面に押し出されているという。曲調としてはスローバラードナンバーでイントロの音色が最高で、就寝前に聴くとかなり合うかもしれない。アルバムの最後から2曲目あたりに収録されていても違和感がないと思う。
タイトルの「12月の天使達」の「天使」は亡くなった方々を表しているのだろうか。恐らくこの曲は恋人を亡くした主人公の気持ちが綴られていると考えられる。街では歌詞中にもあるようにイルミネーションが点灯され、カップルに溢れていた。カップルたちは本当に幸せそうな様子で、主人公は切ない気持ちが募っていたのだろう。特に印象的なフレーズとしては「はぐれた私が天使の羽をかりたら、空へとかけあがり遠くから街の光を見つめ、この手にふれるのum...」という部分。本当に亡き恋人に会いたくてたまらない気持ちが強く表現されていて感情移入してしまいそうだ。ちなみに、私にとっての「天使」はやはりZARDの坂井泉水。先述の歌詞のように天使の羽を借りて空へと駆け上がり、天国にいる坂井泉水の手に触れてみたいし、微笑ましくお話もしたい。

⑧Private Eyes
マイラバ9枚目のシングルとして1997年11月12日に発売された。なお、この曲にはリミックスバージョンが存在し、同年11月25日発売のフォトエッセイ集『Private eyes Rough Mix』に同封されているCDに収録されている。機会があればこのフォトエッセイ集も入手したい。
この曲はイントロから打ち込みが多用されている。歌詞にはアダルトチックな表現も盛り込まれている。ちなみに作詞は小林とakkoの2人名義でクレジットされている。つまり「Privete Eyes」というくらいなので、小林とakko夫婦の夜の営みを連想しながら書いたのだろうか・・・。印象的なフレーズは「あなたの声、ここで響く。力の抜けたあたしのBody。Bananaのようにベッドを這う」「いつまであたしを見るの?」の部分。これは登場する男性と女性の夜の営みの「フィニッシュ」の瞬間、その後のシーンを描写しているようにも感じられる。さらに詳しく確認していこう。「あなたの声」は「はうあぁあ!出る!出るぞ!ぬぉおお」という子宮内射精の瞬間を告げる男の声を示している。なかなかの生々しさである。そして「力の抜けたあたしのBody」は子宮内に精液を噴射され、幸せと疲労感を同時に感じているパートナーの女性の様子を表している。さらに「いつまであたしを見るの?」という文面では「賢者タイム」でも女性を見つめる男性を指しているが、そこから「体目的」ではなく真性の愛情であることが窺える。風俗での童貞卒業もいいかもしれないが、やはり私は真性の愛情を以って抱き合い、大人の階段を昇りたい。

⑨ANIMAL LIFE
マイラバ(厳密には『MY LITTLE LOVER featuring AKKO』名義)7枚目として1997年6月25日に発売され、日産自動車『ウイングロード』CMソングとしてタイアップがついた。イントロから藤井による重厚なギターサウンドが炸裂しており、聴く度に興奮してしまう。
この曲のタイトルは「ANIMAL LIFE」だが、直訳すると「動物の生き方」。かなり意味深に感じてしまう。この曲は倦怠期を迎えたカップルがテーマになっており、1人の女性が交際している男に対する気持ち、妄想を綴っている内容となっている。前トラック同様、歌詞がエロに満ちているが、このカップルは相手の男性の態度が冷たくなっている。それに対し主人公の女性の気持ちは冷めていないと考えられる。1番サビの「動物の動作でね、二人して遊びたい。とうとつな動機でもあなたなら許してあげるわ」というフレーズは「キングオブ童貞の憧れ」。心の底から愛する女性に言われたら優しくギュッと抱きしめたくなる(気持ち悪い)。「動物の動作」というくらいなので、これは動物と同じように全裸になりじゃれ合ったり、楽しく笑い合ったりすることを示しているのだろうか。そして他に強烈に印象に残ったフレーズとしては「多分あなたの回路は情報過多だと思うけれど、癒すにはテクニックがいるわ」の部分。どうやら意中の男性は性の知識に長けていても、実践力に乏しいらしい。男性は性経験に乏しいと想像できるが、そんな不器用な男を愛する主人公ってかなり素敵な性格の持ち主かもしれない。こんな女性と愛し合いたい。そして曲の終盤では主人公は男性と夜の営みをすることを諦めたのか「It's a lonely play どんなときもそれがBest way Fu...」と歌っている。正直いい意味でかなり卑猥を極めている。主人公は男性と愛を共有出来ないストレスを自慰によって発散する方法を選んだようだ。「Fu...」というのは自慰を終了した瞬間の溜息を表していて、それは自慰による快感のみならず、男性への寂しい心情も入り混じっている意味も含まれていると考えられる。つまり、「ANIMAL LIFE」はエロリズムと切なさが見事に融合している1曲なのである。

⑩Fallin' Blue
この曲はミドルテンポのバラードナンバーで、2番に入る手前のベースラインが非常に良いアクセントになっている。全体的な地味な印象もあるのでリスナーによっては好みが分かれるかもしれない。歌詞を読むと片想いの相手に告白をし、失恋をした主人公の心情が描写されている。「あれからボンヤリして心と話がない。少しも自分らしくない時間が過ぎてく」というフレーズが歌詞中にあるように失恋をしてから主人公は抜け殻状態となっていることが想像される。歌い出しでは「誰かを好きになったら、心はときめき、相手も答えてくれたら、なるようになったら…。例えばね、それがうまくいったなら、それが幸せと言える感じなのかな」というフレーズがある。この歌詞は当たり前のことだが、このように当たり前の歌詞だからこそ、共感してしまう。特に「誰かを好きになったら、心はときめき」の部分は全く同じ温度感である。私自身も恋をしたときは、それが片想いだろうと心は時めいていた。意中の女の子のことを考えるだけでも心が明るくなっていた。そして、「その子と心が通い合えばもっと幸せなのになぁ」とも思っていたので、まさにこの歌詞の内容と同じである。これは私に限らず、この記事を読んで下さっている多くの方が経験しているかもしれない。この曲は小林が作詞しているが、このように歌詞で多くの人を共感させられる点も「作詞家・小林武史」の魅力と言えよう。

⑪Days
マイラバ12枚目のシングル『CRAZY LOVE/Days』に収録され、1997年7月23日に発売された。この曲は日本航空『JAL夏の北海道「地平線リゾート」』CMソングとしても採用された。本曲は壮大なバラードナンバーで本作『NEW ADVENTURE』におけるハイライトポジションで、かつ事実上最後の収録曲となっている。イントロではストリングス、ギターが融合しており、耳を優しく包み込んでくれる。Cメロの後のギターソロはかなり優しい。同じギターソロでも先述の「雨の音」のそれとは全く異なって聴こえる。1番では「たんぽぽが咲いた小道であなたと手と手つないでみる。夢のようなDaysだけど夢じゃなく、この胸の中のリアル」と歌っている。パッと見ただけでは、現実の出来事なのかよくわからない。しかし、「この胸の中のリアル」と言っているので、恐らく主人公による妄想であると思われる。2番では「無邪気な事で笑い合いたい。あなたとアンテナつながってたい」と歌っているが、これも強く共感したい。是非とも私も女性と手を繋いで、たんぽぽが咲いた小道を散歩し、微笑み合いたいものである。さらに2番サビ~Cメロでは「霧の朝も、雨の夜も、舵を持たず飛んできた。いつも頑張ってるって言いたいわけじゃないけど、みじめな思いは数えきれない程。ぶら下がった手から力が抜けていっても、落ちた場所から始めればいい」というフレーズがある。この主人公は恋愛成就を実現するために意中の相手へのアプローチに努力を重ねてきたと考えられる。しかし、告白をしても中々相手から思うような返事が来なかったのかもしれない。上記のフレーズのうち「ぶら下がった手から力が抜けていっても、落ちた場所から始めればいい」の部分はそんな自分自身を慰める意味合いが強いと解釈してしまう。再度アタックして主人公の恋愛が成就することを願いたい。恋愛曲のうち、このような甘酸っぱく主人公が頑張っている曲を聴くと本当に応援したくなる(お前も童貞だろうが)。

⑫New Adventure~reprise~
本作の1曲目のショートバージョン。歌詞は「New Adventure」における2番サビの「New Adventure 何処へ行こう。New Adventure 心に聞こう」という部分のみで再生時間はわずか50秒程。原曲よりもピアノの演奏音が目立っているのが特徴である。どうして、「New Adventure」のショートバージョンを制作し、本作の最後に収録したのだろうか・・・。本作のテーマは冒頭でも述べたように「新たなる冒険」。つまり、「今後も冒険し、突き進むMy Litlle Loverにご期待ください」というファンへのメッセージを込め、本作の最後にショートバージョンを収録したのだと考えられる。しかし、1998年の年末、アルバム『The Waters』をリリースし、マイラバは再び2年半以上に及ぶ活動休止に突入する。

〇まとめ
このアルバムは前作『PRESENTS』と共にブックオフで購入した。最初聴いたときは「うーん、PRESENTSと比べるとまとまりのないアルバムだなぁ」と正直感じていた。しかし、聴く回数と重ねるに連れ1曲1曲の魅力に気づき、作品全体に良い意味での閉塞感があるのを感じるようになり今ではかなり好きなアルバムで、寒い時期になると無性に聴きたくなる。今後も愛聴していきたい1枚。
今回の記事はここまでとする。いつも駄文を読んで頂き、本当にありがとうございました。なお、今回の見出し画像もアマゾンのサイトから引用させて頂きました。

Mr.Children『BOLERO』 トイズファクトリー 1997年3月5日発売
【収録曲】
1.prologue ★★★★
2.Everything(It's you) ★★★★★
3.タイムマシーンに乗って ★★★★★
4.Brandnew my lover  ★★★★★
5.【es】~Theme of es~ ★★★★★
6.シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~ ★★★★
7.傘の下の君に告ぐ ★★★★
8.ALIVE ★★★★★
9.幸せのカテゴリー ★★★★
10.everybody goes‐秩序のない現代にドロップキック‐ ★★★★
11.ボレロ ★★★☆☆
12.Tomorrow never knows(remix) ★★★★
総評:★★★★

 本作はMr.Children(以下ミスチル)の6枚目のオリジナルアルバム。本作の収録曲は前作『深海』と同時期に制作されていたが、テーマに相応しくないという理由で収録漏れした曲が収録されている。そのためジャケットの色彩から前作を『青盤』本作を『赤盤』とも呼んでいる。深海前作発売からの8ヶ月間ではメンバーは全国ツアー『Mr.Children REGRESS OR PROGRESS '96-97』の敢行の他、テレビ出演、インタビュー等…、極めて多忙なスケジュールとなっていた。これを受け桜井和寿(26)は精神的にも極限状態となっていた。精神的にボロボロとなり、活動休止直前に発売されたのが本作である。前作『深海』も陰鬱な作風だったが、惜しくも『深海』で「ボツ」とされ『BOLERO』で収録されたアルバム曲も社会風刺曲が多く、『深海』に収録されていても不思議ではない。そのくらい桜井は精神的に追い込まれていたのだと考えられる。
 また本作には「Tomorrow never knows」「シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~」など1990年代のミスチルのヒット曲が多数収録されているので、「半ベスト」的な要素も持っている。Wikipedia情報によると桜井は「ヒット曲を収録したのはファンへの感謝」という発言をしているが、当時のプロデューサーだった小林武史は「(ベスト盤的な要素のある)このアルバムは、良いものなのかどうかわからない…」と述べていたという。このようにリスナーでも賛否が分かれそうな構成のアルバムではあるが、はっきり言えることは「ミスチル現象」の集大成的な1枚でもある点である。
 余談だが、本作が発売される1ヶ月前には週刊誌によって桜井の不倫が報じられたにも関わらず、本作は累計売上328.3万枚の大ヒットとなった。これは確かにSNSを含めインターネットが現在ほど普及していなかったことにより「炎上」しなかったのもあるのかもしれない。しかし、やはりミスチルの活動休止が発表され話題になっていた点、大ヒット曲が多数収録されている「楽曲の良さ」に帰結すると考えた(当たり前と言えば当たり前かもしれないが)。さて、次のパラグラフからは楽曲別レビューに移る。

①prologue
 本作のタイトル通り、ボレロ調のインストゥルメンタル。作曲は言うまでもなく桜井が担当。曲の前半はフルート?のような楽器の演奏音が主体であるが、徐々にオーケストラが加わり、終盤には壮大なブラスアレンジが施されている。このブラスアレンジは上品で向日葵畑の中を突き進んでいる光景が連想される。また、華やかな「陽」の要素も持っているが、同時にどこかに「陰」の要素も感じる。これは本作のジャケットにも通ずるものを感じる。本作のジャケットは一万広がる向日葵畑でスネアを叩いている女の子の写真が起用されているが、向日葵畑という「陽」の要素に対し、どこか悲し気な女の子の表情「陰」の要素が対になっている。この女の子は当時の桜井を体現しているようにも解釈できる。さて、話は「prologue」に戻るが、この曲は先述のように「陰」の要素も感じられるため、本作の作風を暗示していると解釈できなくもない。なお、この曲が終了すると曲間なしに次トラック「Everything(It's you)」に繋がる。

②Everything(It's you)
 ミスチル13枚目のシングルとして1997年2月5日に発売され、日本テレビ系ドラマ『恋のバカンス』主題歌としてタイアップがついた。累計売上は121.7万枚の大ヒットとなり、『ミスチル現象』を締めくくる1曲となった。曲調はロックバラードで、この時期のミスチルらしいシンプルなバンドサウンドが展開されている。イントロはドラム、エレキギターが轟いている。自己嫌悪に陥り気分が沈んでいるときに、このイントロ部分を聴くだけでも心に染み、涙腺が刺激される。中でも特に涙腺が崩壊しそうになる部分は2番サビ~ラスサビ間のエレキギターのギターソロの部分。気分がかなり沈んだ時に聴いていると、「辛いよなぁ。俺も死にたいくらい辛い」とリリース当時のロン毛桜井に慰められているような感覚になってしまうのは私だけだろうか。次のパラグラフでは歌詞解釈に移る。
この曲は恋愛ソングとも解釈できる(というかその方が一般的な解釈)だが、歌詞では桜井からメンバーへのメッセージが綴られているように感じてしまう。したがって、今回のレビューではメンバーへのメッセージとして解釈を進める。
 まずサブタイトルの「It's you」はメンバーを指しているのだろう。そして、1番の「心ある人の支えの中で何とか生きてる現在の僕で」の部分は桜井の状況を示唆していると解釈できる。「心ある人」とはサブタイトルの「It's you」ミスチルのメンバーを指していると思われる。そして「何とか生きてる現在の僕」を言い換えると「メンバーが傍にいなかったらもう自殺していたかもしれない」という桜井の心の叫びを遠回しに歌詞にしているようにも捉えられる。
 そして2番の「夢追い人は旅路の果てで一体何を手にするんだろう」という歌詞。この部分に桜井の精神状態がボロボロになった理由が隠されているとも読み取れる。夢を求めてデビューから1年半バンド活動を続けて来たミスチル。「CROSS ROAD」でミリオンヒットを記録しブレイク。その後もミリオンヒットを連発していた。・・・そこで有名にはなったが何が得られたか・・・?「何もない。ただ忙しくなっただけじゃないか」これが当時桜井が下した結論かもしれない。根拠に乏しいが、この歌詞からは、そんな当時の桜井の心情が垣間見える気がしてならない(現在は考えが変わっていそうだが)。
曲の終盤では「君なんだよ」を繰り返しているが、メンバーを大切に思う桜井の熱い思いが感じ取れる。

③タイムマシーンに乗って
 ハードロックナンバーで仮タイトルは『バカロック』でPVも存在する。桜井の歌い方も終始極めて尖っていて、中毒性に溢れている。「タイムマシーンに乗って」、当時のライブ『Mr.Children REGRESS OR PROGRESS '96-97』に参戦できるものならしてみたい。この歌い方を生で聴いたら圧巻だろう。ちなみにこのライブ映像では桜井から笑顔はあまり見られず、2007~12年の笑顔にあふれた桜井とは別人のようだが、最後に「How do you feel?」の部分を繰り返して走っている姿は近年の桜井と重なって「あぁ、やはり同一人物なんだ」と再確認することもできる。次に歌詞解釈に移る。
 まず1番の「ロックスターでさえ、月日が経ってみりゃジェントルマン」「時が苦痛ってのを洗い流すのならタイムマシーンに乗って未来にワープしたい」という部分について。そのまんま桜井自身を表している。特に前者は当時の桜井が知らず知らずのうちに10年後のニコニコした自分自身を表しているのが非常に興味深い。勿論偶然だろうが、あまりに合致しすぎていて、初めてこの歌詞に目を通した際は驚きを隠せなかった。本作発売時期の桜井(26)と10年後の『HOME』発売期の桜井(37)、そして2017年現在の桜井(47)を合流させたらどんな会話が展開されるのか妄想すると楽しいかもしれない。
 さて、1番の歌詞では宮沢賢治の『雨ニモマケズ』を引用し、個別性が見られなくなっている現代社会に対する批判を展開している。関係ないが「わずかにある誰かの猿真似」とは誰をイメージして書いたのだろうか。込められた意味では誰かを特定しているわけではないと思うが、何か連想していることは間違いないだろう。当時をよく知っているわけではないので短絡的な発想かもしれないが1990年代半ばなので『アムラー』を連想して桜井は作詞したようにも想像できる。
 2番では「人生はアドベンチャー、たとえ踏み外したとしても結局楽しんだ人が笑者です」というフレーズがあるが、かなり好きな歌詞である。前も記事で記載したかもしれないが、私は大学時代、某必修科目の単位を落とし留年している。その時劣等感に襲われているときにこの部分を聴いて「人生、終わり良ければ全て良しだな」と感じ、少し気分が楽になった。人によるかもしれないが、私は気分が沈んでいるときは暗かったり苦しみもがいている作品を聴くことが多い。このような作品を聴くと、不思議とアーティストに寄り添ってもらった気分にしている。だからこそ、桜井和寿(26)に限らず、桑田佳祐(38)、稲葉浩志(33)、草野マサムネ(30)は精神的に辛い時のお供とさせて頂きたい。

④Brandnew my lover 

 前トラックに引き続き、この曲もロックサウンドが展開されている。イントロでは鈴木英哉による激しいドラム演奏が主調となっており、聴いていてついつい興奮してしまう。
この曲もPVが制作されている。PVではギラギラと輝く銀色の衣装を纏った桜井が登場する。桜井は長髪で目つきが非常に疲れ切っている。サビ部分では身体を揺らし、髪の毛が完全に目を覆い、現在の桜井からは想像がつかない雰囲気が漂っている。
 さて、歌詞の方だが、後述の「幸せのカテゴリー」と共に桜井自身の不倫を連想させる歌詞が連発している。例えば1番の「無礼な口の聞き方も知らない小娘」は桜井の不倫相手・・・、つまり現在の妻を指しているようにも感じ取れなくはない。そして2番の「古き良き愛の幻想など今はない」や最後の「All I want you」は当時の妻への気持ちが冷め、現在の妻へ気持ちが移行していることの現れなのだろうか。「麻酔掛けられたようなEcstasy」はメンバーのほかに現在の妻も自身にとって心の支えだったという桜井からの遠回しのサインなのだろうか。これらの解釈はあくまでも推測に過ぎず、歌詞に込められた真意は桜井本人にしかわからない。なお、当時の新曲の流れはここで一旦終了となり、次の曲から前作『深海』以前に発表されたシングル曲が続く。

⑤【es】~Theme of es~

 ミスチル8枚目のシングルとして1995年5月10日(デビュー3周年)に発売され、1995年に上映された自身のドキュメンタリー映画『【es】Mr.Children in FILM』の主題歌にもなった。デビュー時から続いた桜井の真っすぐで澄んだ歌い方はこのシングルで一区切りとなっている。したがって、私にとってミスチルの「初期」はこの曲までである。次のシングル『シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~』から桜井の歌い方は明らかに尖り始めている。これが桜井の歌い方における1回目の大きなターニングポイントである。この曲はWikipediaでも記載されているようにアコースティックギターの演奏から始まり徐々にストリングスとバンド演奏が加わる。曲調は全体としてスローバラード。売上は累計157.2万枚と大ヒットを記録したが、この時期のミスチルのシングル曲の中ではかなり地味な部類。しかしかなり好きな1曲で、ミスチルに本格的にハマる前の高校時代にベストアルバム『肉』を聴いたとき、この曲は何度もリピートして聴いていた。先述のように桜井の歌声は透き通っていて、2番サビの「あなたを愛してる」の語尾がかなり綺麗に伸びているので聴いていてかなり心地良いのがこの曲における醍醐味の1つである。次に歌詞解釈に移る。
 この曲では当時の時代背景や桜井の蟠りが描かれている。まずタイトルの「es」について。これは心理学用語で「自我の一種」とされており、「イド」とも言われている。この「イド」は性欲を始めとする人間の本能的なエネルギーにあたるという。「es」について桜井本人は「(esは)上手くは言えないですけどね、僕の原動力と言いますか、そう言うものですね」と語っていた。1番序盤の「長いレールの上を歩む旅路」はイメージされてる方も多いかもしれないが人生を表している。そして「”答え”なんてどこにも見当たらないけど、それでいいさ。流れるままに進もう」の部分では人生の難しさに触れながらも、前を向いて頑張ろうというメッセージが込められていると思われる。これは比較的余裕があった1995年上半期の桜井の精神状態を表しているようにも感じる。そして1番サビでは「何が起こっても変じゃない。そんな時代さ。覚悟はできてる」と歌っている。これは1995年の阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件を初めとする世の中を震撼させる出来事を受けて書いた歌詞だと推測される。
 そして、1995年上半期は先述のように桜井が本格的に病み始める前ではあるが、この曲の歌詞を読むと既に桜井はブレイクをしたことに対する複雑な心情を抱いていたのかもしれない・・・。具体的には「手にしたものを失う怖さに縛られるくらいなら勲章などいらない」と「栄冠も成功も地位も名誉も、たいしてさ、意味ないじゃん」の部分。特に前者のフレーズは前年(1994年)末に「innocent world」で受賞した『日本レコード大賞』を連想して書いた歌詞だと私は勝手に推測している。後者はこの時期既に抱いていた心の叫びなのだろうか・・・。

⑥シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~
 ミスチル9枚目のシングルとして1995年5月10日に発売された。ノンタイアップであったが、累計売上181.2万枚の大ヒットとなりミスチルの代表曲の1つとなった。なお、売上や印税は全て阪神淡路大震災の義援金に充てられた。発売日にはフジテレビ系『笑っていいとも!』の「テレフォンショッキング」にメンバー全員が出演していた。この出演時では敢行中のツアー『空』(略称)の話題にも触れ、「ツアー終了後はレコーディングし、来年(1996年)にはアルバムを出したい」という主旨の発言をしていた。この「アルバム」は『深海』を指しているが、果たしてこの時点ではコンセプトが決まっていたのかは不明だが、恐らく決まっていなかったと勝手に推測している。決まっていたら、こんなポップな曲は発売していなかったのかもしれない。Wikipedia情報ではこの曲はライブで盛り上がることをコンセプトに制作されたが、「歌詞が何を歌っているのかよくわからないから恥ずかしい」という理由でしばらくライブ演奏されなかった。曲調はかなりポップであるため、前作『深海』のテーマに合わず収録が見送られたのは本当に納得できる(この曲を貶しているわけではない)。『深海』に収録されていた場合、コンセプトアルバムとして成立していなかったと思う。さて、話は戻るが、この曲は「エルヴィス・コステロを意識している」とよく言われているが、恥ずかしながらコステロを聴いたことがないので、私自身これについては深く語ることができない。今まで洋楽にあまり触れることがなかったが、機会があれば聴いてみたい。次のパラグラフでは歌詞解釈に移る。
 ご存知の通りこの曲は1人の男の子の甘酸っぱい恋愛(片想い)がテーマになっている。主人公は今まで数回失恋をしている。友人と恋愛トークもしているようだが、恋愛が成就した友人に嫉妬しているようだ。意中の女の子は我が儘で、顔もそこまで可愛いわけでも、愛想が良いわけでもなかった。もしかすると、意中の女の子はツンデレタイプなのだろうと勝手に想像してしまう。そんなわけで友人からの評価はイマイチであった。主人公はそんな彼女に心なしか惹かれていった。歌詞中では「図に乗って君はまたノーリアクションさ」と綴られてあるが、おそらくツンデレ(と勝手に私が思っている)意中の女の子とは両想いなのかもしれない。恐らくだが、曲中で描写されたストーリーの後に2人は結ばれたと思われる。

⑦傘の下の君に告ぐ
 この曲より再び新曲群(当時)の流れに戻る。本曲はアップテンポなロックチューンでイントロはアコーティックギターから始まり、その後バンド演奏が加わる。バンド演奏が加わってからは終始ドラムが激しく響き渡っている。Cメロ部分も存在し、特にこの部分では桜井は声をガラガラにして歌っており、中毒性を感じてしまう。次のパラグラフでは歌詞解釈に移る。
 タイトルの「傘の下の君に告ぐ」の「傘」とはアメリカの「核の傘」に守られている現代日本を示している。歌詞を読むと現代社会に対する皮肉を込めた強烈な風刺がテーマになっている。歌詞中では「夢も希望もありゃしないさ」「幸せ示す道標ない」とネガティブなフレーズを連発しており、中でも印象に残ったのが「あっぱれヒットパレード、うわっぱりのオンパレード。憂いの歌は売れない。がっぽり儲けて死ぬまで生きても、栄光なんて言えない」という部分。これは世の中のヒットチャートが前向きな楽曲で占められていることに対する風刺とも取れるが、それに限らずネガティブなことはすぐ「暗い」と臭いものに蓋をするような扱いをする現代日本の風潮に警鐘を鳴らしているもしれない。本当に弱音を吐き出す場所を無くし、表面上「明るく爽やかな」社会になったら、益々苦しむ人が増え、自殺者も増えると思う。だから、適度にどんな人でも「辛い」ことは「辛い」とはっきり言いやすい風潮になってほしいと思う。「辛い」を「暗い」や「女々しい」の一言で片づける現代社会なんて本当にまっぴらだ。

⑧ALIVE
 Wikipedia情報では本作のタイトル候補だったと記載されている。この曲はミドルテンポのロックチューンで、本作発売時のCMにこの曲が流れていた。ラスサビ前の「Uh...」の部分は聴いていて本当に切なく、リスナーである自分自身の気分がどん底であるときに聴くと、当時の桜井と自分を重ねてしまい、涙が流れそうになってしまう。発売当時もテレビ出演して演奏している。出演時、桜井は非常に鬱々と、もがき苦しんでいる表情をしていた。イントロや間奏時は後ろに手を組み俯き、言い方が悪いが地蔵の如く微動だにしていなかった。出演時のボーカルもスタジオ音源よりも震えていて、心の底から訴えかけていたのかもしれない。PVも制作されているが、白黒で鬱々とした雰囲気が伝わってくる。恐らくレコーディング時よりも精神状態が悪化していたのだろう。近年も時々ライブ演奏され、『Mr.Children Tour 2015未完』でこの曲が演奏された際、桜井はウォーキングマシーンに乗って登場していた。
 この曲では抑鬱状態に陥っている社会人の心情が克明に綴られ、当時の桜井の心情が生々しく描写されている。曲題の「ALIVE」は直訳すると「生きろ」となるが、これは桜井自身に対するメッセージなのだろうか。1番の「全部おりたい。寝転んでたい。そうぼやきながら今日が行き過ぎる」。この部分は痛いほど共感できる。正直な話、私自身も気分の波が激しく、自己嫌悪に陥ったり、何もかも嫌になることもよくある。そんな時にこのフレーズを聴くと、桜井に自分の心情を代弁してもらっているような錯覚になる。ちなみに10年後のアルバム『HOME』収録の「PIANOMAN」でも「床の上に横になって1日中寝ていたい」と似たような歌詞があるが、この曲ほど陰鬱ではない。『ALIVE』で、桜井は「夢はなくとも希望はなくとも」と歌っているが『PIANOMAN』では「ポテンシャルならまだ十分に発揮していない」「無限大にある可能性はきっと果てしない」というフレーズになっている。この比較でも10年間で桜井の心情が変化したことが窺える。
『ALIVE』は高校生の頃にベストアルバム『骨』で聴いたときは正直「うーん…」という感想だったが、当時の桜井の状況を踏まえながら歌詞を読んでからは本当に好きな1曲となった。これからも辛い気分になったときは、この曲にお世話になることだろう。

⑨幸せのカテゴリー

 本作のアルバム曲の中ではメロディが最も明るい。しかし、それとは対照的に桜井は「寒い詞」とコメントしている。楽器は木琴楽器?(間違えていたらすみません)のようなものが用いられ、耳心地が最高である。高校生の頃、You Tubeでこの曲を発見し、かなり気になっていた。「ミスチルのオリアルも手を出したいなぁ」と思うようになったきっかけの1つだったかもしれない。なお、当時のツアーでは演奏されていなかったらしい。続いて歌詞解釈に移る。
 一言でいえばこの曲は桜井が前妻(当時は正妻)に宛てた「不倫ソング」だと思う。ミスチルが好きな友人とこの曲について語ったことがあるが、「不倫の歌だろ」ということで盛り上がった。…とまぁ内輪話に逸れそうなので、フレーズ毎に解釈を進める。2番の「誰かの忠告も聞かず、不吉な占いを笑い飛ばしてた、まだ無防備だった頃」「限りなく全てが上手くいってるように思えてた」は桜井の精神状態が安定していて、不倫を始める前の時期を振り返り書いた歌詞なのだろうか。そして「恋人同士ではなくなったら君のいいとこばかり思い出すのかな?当分はそうだろう。でも君といるのは懲り懲り」という歌詞も間接的にその後離婚調停に発展する前妻へのメッセージとも解釈できる。

⑩everybody goes‐秩序のない現代にドロップキック‐
 ミスチル7枚目のシングルとして1994年12月12日に発売された。当初はその1か月前に発売されたシングル『Tomorrow never knows』のカップリングとして制作されていたが、出来が良かったため急遽A面曲として発売されたという。作曲には小林武史も関わっており、コーラスには小林武史プロデュースしていたユニット『MY LITTLE LOVER』(以下マイラバ)のakkoが関わっている。ちなみに当時はマイラバがデビューする前なので、冷静に考えると大変貴重な音源である。
 さて、話題は本曲に戻すが、アップテンポなロックナンバーとなっている。売れ線とは少し外れた曲調となっているが、累計売上は124.0万枚とミリオンセラーを達成している。このことからも「ミスチル現象」の底知れぬ勢いが感じられる。この曲は2001年の『POPSAURUS2001』以来10年以上演奏されていなかったが、2017の9月に終了したスタジアムツアー『Thanksgiving25』の一部会場で演奏された。私はそのツアーに参戦しなかったが、現在の桜井の歌声で演奏するとどのようになるのか大変気になるので映像化されるのが非常に楽しみである。続いて歌詞解釈に移る。
 この曲も社会風刺がテーマとなっている。何となくだが、作詞は桜井1人のクレジットになっているが、小林武史が「こういう曲も書いてみたらどうだ」と助言していた気もしなくはない。
 1番では日本社会の闇、2番では英才教育を進めている家庭の闇がテーマになっている。1番で印象的なフレーズは「晩飯も車内で一人インスタントフード食べてんだ。ガンバリ屋さん、Uh...報われないけど」の部分。ここに日本社会の闇が垣間見える気がする。言い方は悪いが「努力は必ず報われる」と戯言を抜かしていないのが非常に好感が持てる。何故なら、現実により即して描写しているからである。発売から20年以上経過しても、年金が将来もらえる保障がない、10年後の生活がどうなっているのかわからない、という社会人が多い今日の社会にも十分通ずる歌詞なのではないだろうか。努力をしても報われる保証がない、むしろ努力が裏目に出てくる可能性さえある。・・・しかしながら、努力をしないと社会から淘汰されてしまう現代社会はストレスが溜まるのも当然と言えば当然なのかもしれない。この風潮は今後も変わらないと思う(怠け者の私の独り言なので流してください)。・・・あれこれ語ってしまったが、この1番では「人間は何のために生きているのか。生きる本質は何なのか」と本当に考えさせられると思う。
 そして2番にて印象に残る歌詞は「娘は学校フケてデートクラブ。で、家に帰りゃ、またおりこうさん。Uh...可憐な少女演じてる」の部分。この部分は「娘」が幼少期から英才教育を受けていると想起させるフレーズで、子どもの気持ちを無視して育てると家庭に居場所がなくなってしまうと遠回しに警鐘をならしているのだろうか(ただし、英才教育を全否定しているわけではないと思う)。私自身の家庭は英才教育とは無縁だったので、私は伸び伸び育った方かもしれない(知らんがな)。

⑪ボレロ
 本作のリード曲で、PVも制作されている。Wikipedia情報ではタイトルや作風はモーリス・ラヴェルのバレエ音楽である「ボレロ」から来ているというが、音楽的見聞の狭い私は触れたことがなかったので機会があればそちらも鑑賞したい。イントロは陰鬱なキーボードから始まりその後、オーケストラの演奏も加わる。この曲でも桜井の歌い方が非常に気だるそうで、声もかなり低く掠れて聴こえる。
この曲は『REGRESS OR PROGRESS'96~’97』の終盤(福岡ドーム、東京ドーム公演)でアンコールとして演奏されている。私の記憶が正しければそれ以来演奏されていないので、現在の声でも聴いてみたい。さて、次のパラグラフでは歌詞の内容を確認する。
 曲中では病んでいる1人の男の、とある女性への一途な気持ちが描写されている。「身体中が君を求めてんだよ」「いつだって年中無休で君を愛してゆく」という部分からは主人公の男の強い愛情が表現されている。そして「朝から晩まで裸のまんまで暮らしたい」というフレーズも印象的。この歌詞の文面をそのまま捉えるとエロい表現に感じられるが、解釈によってはこの部分においても桜井の心境が垣間見えてしまう。「裸のまんま」というのは自分を取り巻くストレス源を示しており、そんなストレス源から早く解放されたいという意志の現れにも感じられる。これは先述の「ALIVE」の「全部おりたい。寝転んでたい」という歌詞の意味にかなり近いように思える。私も年中「裸のまんまで」趣味に没頭する生活を送りたいものだ(無理)。

⑫Tomorrow never knows(remix)
 シングルバージョンはミスチル6枚目のシングルとして1994年11月10日に発売され、フジテレビ系ドラマ『若者のすべて』主題歌のタイアップがついた。Wikipedia情報によると当初のタイトルは「明日への架け橋」で、レコード会社の社長からは金になりそうという意味で「金のしゃちほこ」という仮タイトルが与えられていた。累計売上は276.6万枚とミスチルのシングルでは最大のヒットとなり、
これは現在の国民的バンドという絶対的ポジションを築く1つのきっかけになっているだろう。
 曲調としてはご存知の通り、ポップとバラードが絶妙に融合していてKING OF王道。これもWikipedia情報になるが作曲にあたり桜井の考えたAメロと小林武史が考えたコード進行が偶然にも一致し、30分ほどでほぼ仕上がったというが、どれだけ確率の低いミラクルなんだろうか・・・。ラスサビでは転調していて何度聴いても興奮してしまう。もし、転調していなければここまでのリスナーの気持ちを掴まずにここまで大ヒットしていなかったのかもしれない。そしてシングルバージョンの違いと本作に収録されている「remix」バージョンの違いだが、恥ずかしながら私もわからない。調べたところ、シングルバージョンでは打ち込みだった部分を生演奏にレコーディングし直しているという。なお、PVも制作されており、全て海外で撮影している。大サビ部分ではグレート・オーシャンロードの断崖絶壁でヘリコプターを使って撮影している。将来、私もこの断崖絶壁に趣き、この曲を熱唱したいものである。・・・続いて歌詞の内容を確認する。
 タイトルの「Tomorrow never knows」は直訳すると「明日は知れず」で、人生はこの先どうなるかわからないが、前に進もうというメッセージが込められている。本作の中では一番前向きな楽曲で、最後に相応しい内容となっている。最後に収録した意図は「Mr.Childrenは一旦活動休止するし、再開するのかもわからない。けどこの活動休止はネガティブなものではなく、前向きなもの」というメンバーから当時のリスナーへのメッセージと考えられる。そしてもし仮に前トラック「ボレロ」で本作がもし終了していたら前作同様『深海』と同様、這い上がらず絶望的なアルバムの終わり方になっていただろう。まず、印象的なフレーズとしては「勝利も敗北のないまま孤独のレースは続いていく」という部分。先述したような曲のテーマを端的に述べている。また、大サビでは「少しくらいはみ出したっていいさ」という部分がある。このフレーズにも今まで何度励まされたことか…。そして何千万人という日本人を救ったか…。本当に計り知れない。ミスチル現象時代(1994年~1997年)のうちここまでポジティブなフレーズを書けたのもこの年(1995年)までで、翌年以降病み始めてからはここまでのフレーズは書く余裕は無くなっている。本当にミスチル現象時代の歌詞は1年ごとに暗くなっているのがわかる。

〇まとめ
 本作はミスチル現象時代の集大成だけあって、記事を書いていて、再実感したのが、やはり当時の桜井の精神状態が色濃く反映されている曲の多さ。そして、桜井のプライベートの生活を覗かせるフレーズの多さ。短絡的な解釈が多くなってしまったが、やはりこのように解釈してしまい、いつもの記事で書いている「レビュー風小説」では今回ほとんど書くことがなかった。『深海』はかなりネットで話題になっているが、この作品ももっと話題になって言いくらい濃密な1枚であると思う。また、本作の20年後には『himawari』というシングルを発表しているが、このシングルもジャケットに向日葵が描かれているし、歌詞も決して明るくはない。本作に通ずるものを感じ、Twitterでも大変話題になった。
 話は逸れるが、本作と同時に岡本真夜のアルバム『Smile』が同時発売となっている。こちらもTwitterで話題になることもなる名盤なので、いずれ記事を書いてみたい。
 さて、今回の記事はここまで。読んで頂いて本当にありがとうございました。なお、見出し画像は今回もアマゾンのサイトより引用させて頂きました。

Twitterでお世話になっている宇宙ネコさん(@sibuyandam)の企画記事『No Music No Life Question』に参加させて頂きました。駄文ではありますが、読んで頂けると嬉しいです。

Q1.覚えている中で一番最初にJ-POPに触れた記憶は?

 確か3~4歳あたり(約20年前)でしょうか。秋田の鹿角市?で母親の友人の車に乗せて頂いてました。その時にラジオ?で流れてきた、KinKi Kidsの「硝子の少年」が最初の記憶だったと思います。ちなみに「硝子の少年」は1997年にリリースされた曲なので、ほぼリアルタイムで聴いた曲もこれが最初ということになりますね。

Q2.それ以降のJ-POP遍歴について教えてください。
 一言では説明できませんが、幼少期~小学時代は車の車内で親が流していたアーティスト、大学時代以降はインターネット、そしてTwitterのフォロワーさんの皆さんによる影響がかなり大きいと思いますね。それでは、時期別にJ-POP遍歴を振り返っていきます。

①幼稚園時代以前(~2000年3月)

 冒頭でも述べたようにKinKi Kidsの「硝子の少年」が初めて触れたJ-POPでした。J-POP人生を1つの大河に例えると、これが源流だと思います。
そして、現在のJ-POP趣味にかなり影響を与えたのはやはり車内にてテープで流していたJ-POPだと思います。
この頃、車内で聴いていたア―ティストを覚えている限り列挙すると…スピッツ、槇原敬之、
ウルトラマンテーマソング集。
河川に例えるとJ-POP人生の最上流にあたる時期なので詳しく語れたらなあと思います。私的なエピソードも含まれているので遠慮なく読み飛ばして頂いても構いません。
 スピッツでは『名前をつけてやる』『ハチミツ』『フェイクファー』を耳にしていました。
『ハチミツ』収録の「Y」の「目をふせないで」の部分の草野マサムネの甘い歌声も当時かなり印象に残りました。当時は盛岡に住んでいましたが、親の実家が秋田にあるので、岩手・秋田の県境の仙岩峠をよくとおっていました。仙岩峠を通っている際、たまたま流れていたのが「Y」。草野の甘い声のおかげで当時見ていた景色も思い出せますね(知らんがな)。
そして『フェイクファー』は私の人生で初めてほぼリアルタイムで聴いた作品。収録曲の「楓」は幼稚園児ながらにメロディが印象に残る曲でしたね。脳内ループ幼稚園児の心にも残るメロディを生み出せる草野マサムネの才能を改めて感じますね。この3枚の影響でスピッツは「ポップなバンド」というイメージがしばらく定着しました。勿論草野が同時期(1998年)に苦しんでいたことも知りませんでした(当たり前だろ)。この頃のスピッツの状況、草野の精神状態については『フェイクファー』の記事でも記載したのでご参照ください。
 槇原敬之は多分この頃の記憶だと思います(うろ覚え)が、『UNDER WEAR』は車内で流れていました。高校生になり久々に収録曲を聴いたときは懐かしさで一杯でした。名曲揃いなので、いずれアルバムレビューも執筆してみたいですね。
 ウルトラマンテーマソング集は「J-POPに入るのか?」とツッコまれそうですが、一応当時聴いていたので入れました。もう10数年も聴いていないので、今聴くと死ぬほど懐かしい気持ちに襲われそうです。家には現存していないので入手しないと聴けませんが。
 このように幼少期に聴いたアーティストが後の音楽人生を左右することもあると身を以って感じることが出来ました。将来万が一低い確率で結婚して、子どもが生まれる場合、車内で自分が好きなJ-POPを流して、子どももハマってくれたらラッキーだと思う。将来の夢は自分の息子または娘とJ‐POP談義で盛り上がることです。…それでは、次に小学校時代のJ-POP遍歴について振り返ります。

②小学校時代(2000年4月~2006年3月)
 小学校時代は、私のJ-POP人生の上流部分にあたる部分。低学年の頃は松任谷由実(ユーミン)、名探偵コナンテーマソング集(2001年頃まで)を中心にカセットテープで聴いていました。ユーミンは聴いた曲はかなり覚えてますが、何の作品なのかは全く思い出せない。少なくともオリジナルアルバムではなかったと思います。名探偵コナンテーマソング集は現在ビーイングアーティストも好んで聴いている最初のきっかけだったと思います。中でもZARDの「少女の頃に戻ったみたいに」、小松未歩の「願い事ひとつだけ」、DEENの「君がいない夏」は強烈に印象に残りましたね。
小学校に上がると、流行の楽曲も少しずつですが、分かるようになってきました。小学1年の頃には当時大ヒットしていたSMAPの「らいおんハート」も耳にしていた記憶がありますし、小学2年では桑田佳祐の「波乗りジョニー」やMr.Childrenの「youthful days」などリアルタイムで覚えているヒット曲も徐々に増えてきましたね。
 小学4年になり、初めて特定のアーティストにハマりました。尾崎豊です。Twitter上でツイートすることは少ないですが、最近でも時々、尾崎作品に触れたくなることがあり、所有している『回帰線』や『放熱への証』を聴くこともあります。
 そして小学5年になり、本格的にとある国民的アーティストにハマりました。サザンオールスターズ、桑田佳祐です。きっかけは恐らく自宅になった『バラッド3~the album of LOVE~』を聴いたことが始まりだと思います。このベストアルバムは1989~2000年に発表された王道路線のサザンのバラードナンバーが収録されているので本当に聴きやすく、気付くと夢中になって聴いていました。その後、自宅にあった『バラッド』や『バラッド2』を耳にして、1990年代以降のサザンとの路線の違いにかなり驚き、慣れるまで時間がかかりました(現在では80年代以前の路線も好きです)。小学校高学年の頃は何度サザンの握手会が開催され、桑田佳祐と会話をする妄想をしていたことか…。そのぐらいドはまりしていました。そして小学6年(2005年)の秋、あのアルバムが発売されました。サザンの『キラーストリート』です。私がサザンに熱中していることも当然両親は知っていたため、プレゼントで買ってもらいました。当時持っていた音楽プレーヤーにも入れ、風邪で寝込んでいた時も横になりながら夢中で聴いていました。という思い出もあるので、サザンの『キラーストリート』は最も思い入れの深い作品だと思います。余談ですが、『キラーストリート』のCMはサザンのメンバー5人が謝罪会見を開くという大変ユーモラスな展開で、そのインパクトに驚いた記憶があります。気になる方はネットで探せば、もしかするとあるかもしれません。

③中学~高校時代(2006年4月~2012年3月)
 中学時代前半はサザン(桑田ソロ含む)、中学時代後半~高校時代はスピッツ中心で聴いていました。今から10年前の中学2年(2007年)の頃は今年と同様に桑田ソロイヤーで『明日晴れるかな』『風の詩を聴かせて』と3枚のシングルが発売され、この中では特に『ダーリン』がお気に入りです。中学2年の頃はクラスの女の子に片想いをしていたので、当時の桑田ソロ曲を聴くと当時の甘酸っぱい思い出が蘇ります。「あの子に恥ずかしくないように掃除の時間に机を運ぶのはしっかりと頑張るぞ」を意気込んでいたことや、「今回はあの子と日直がペアじゃん。やった!!!」と喜んでいたのも、今思うとあの頃は純情だったのかもしれません。
 …おっと、私の恋愛事情はこのぐらいにしておきます。中学2年の1月では、家族が購入していたスピッツの『さざなみCD』を耳にしました。「砂漠の花」を聴いて衝撃を受けました。「何という名バラードなんだ…。草野さんは年を重ねても天才かよ」という気持ちに駆られました。これをきっかけに自宅にあったスピッツの作品を聴き漁り、ないものは入手して、音楽プレーヤーに入れ、勉強のお供にしていました。メジャーデビュー以降だけでなく、インディーズ時代の音源もネットで見つけ聴きました。インディーズ時代の音源を聴いた第1印象は「ブルーハーツじゃん」でした。実際、インディーズ時代のスピッツはブルーハーツから強く影響を受けているみたいです。インディーズ時代、そのパンク路線を草野は意識して歌っていたと思われます。中学3年(2008年)の秋、スピッツに本格的にハマってから初めて新曲が発売されました。『若葉』です。『若葉』はTwitterの某J-POP垢の方がイチオシの大名曲。発売当時、シングル表題曲は勿論カップリングの「まもるさん」の持つ中毒性にも魅了されていました。草野の歌声は勿論ですが、曲中で聴こえるシンセサイザーの演奏音がたまらなく好きでしたね。
 高校時代はスピッツ(と少しサザンや桑田ソロ)を聴く日々を送っていました。高校時代におけるJ-POP関連の最大のイベントはスピッツのアルバム『とげまる』のリリース。アルバム発売情報が解禁される前もシングル『つぐみ』を購入し、登下校中は自転車を漕ぎながら前作以降に発表されたスピッツの楽曲を口ずさむのが日課でした(周りからしたら不審者だったと思いますが)。これに限らず、スピッツの曲を自転車に乗り口ずさんでいました(ちなみに「正夢」を口ずさんでいるときに蛾が口に入ってきたということもありました…笑)。『とげまる』発売情報が解禁された後は、1日、1日とフラゲ日までカウントダウンをして過ごしていました。発売後はかなり聴きまくり、特に「えにし」をリピートしていたと思います。
 高校2年の3月。ある出来事が起きました。東日本大震災です。当時も仙台に住んでいたので、発生直後は「早く元の生活に戻ってほしい」と思う日々でした。そんな中、心の支えになった曲の1つとしてスピッツの「歩き出せ、クローバー」です。これは1995年の阪神淡路大震災をきっかけに書かれた曲と聞いていたので、自分たちの現状と重ねながら聴いて少しでも心を落ち着かせようとしていました。
 高校3年(2011年)の秋、当時発売された、とある曲に惹かれました。いきものがかり「歩いていこう」です。肌寒い秋の夕方~夜に聴きたくなるような切ないメロディにかなり衝撃を受け、いきものがかりにハマっていきました。この曲が収録されているアルバム『NEWTRAL』もかなり好きですね。 

④大学時代以降(2012年4月~)
 大学1年の頃は高校3年に引き続き、いきものがかりに夢中になっていました。そしてこの頃、本格的にハマったとあるバンドがあります。Mr.Children(以下ミスチル)です。ミスチルは、それ以前も『肉』『骨』を聴いて気になってはいました。大学入学前の春休みに「オリジナルアルバムも色々と聴いてみよっかなぁ」という何気ない気持ちでCDショップに足を運び、『深海』『HOME』と作風が正反対の2枚を購入したのが全ての始まりです。この2枚は作風が正反対ではありますが、メロディの根底にはどちらも基盤に「キャッチーさ」があるのを感じ、どんどんミスチルに引き込まれていったのです。その後はブックオフなどでミスチルのオリジナルアルバム収集に没頭し、気づけばコンプリートしていました。大学のクラスでは「ミスチル好き」のイメージが定着し、カラオケではミスチルの楽曲を中心に歌っていました(歌えてはいませんでしたが)。
そして、大学3年ではJUDY AND MARY、ZARD、B'zと好きなアーティストが少しずつ増えていきました。これはYouTubeやニコニコ動画にあった「年代別J-POPメドレー」がきっかけだったと思います。その後、大学4年(2015年)ではBUMP OF CHICKENやGLAYにもハマり、現在のJ-POPの趣味の構成にかなり近づいてきました。その年の冬にはTwitterでJ-POPアカウントを作成しました。名前はご存知の通り「Mr.chicken」です。ご想像の通り、「Mr.Children」と「BUMP OF CHICKEN」を組み合わせたのが由来です。このアカウントを作成した後もフォロワーさんの影響でそれまで知らなかったアーティストの楽曲と出会うことができました。このアカウントを作成して本当に良かったと思います。今年の春はZARDのボーカル坂井泉水の故郷を訪れました。「ここで坂井泉水という1人の人間が育ったと、名曲たちの源流はここにあり」と考えると涙が流れそうになりました。ちなみに今回のブログの見出し画像はこのときの写真にさせて頂きました。これからもJ-POPの聖地巡りをしたいです。

Q3.あなたにとって音楽とは何ですか?
音楽というかJ-POPになってしまいますが、J-POPは私の生命維持装置です。これがないと心にゆとりを保つことができませんし、本当に中毒と化しています。J-POPがない生活なんて、考えられません。ちなみに私にとってJ-POPの三本柱はサザン、ミスチル、スピッツです。「リスナーはアーティストに似る」と聞いたことがありますが、本当にその通りだと思います。桑田佳祐、桜井和寿、草野マサムネは全員変態(良い意味で)であり、私自身も影響を受けているかもしれません。

Q4.今後はどのような音楽を聴いていきたいですか?

これは企画を立ち上げてくださった宇宙ネコさんと同じで、J-POPメインで聴く予定です。しかし、機会があれば洋楽にも少しずつ触れていきたいですね。勝手なイメージですが、洋楽は1980年代の評判がいい気がするので、聴くとしたらまずそのあたりから聴くかもしれませんね。

Q5.最後に一言
宇宙ネコさん、今回の企画に声を掛けて下さって、本当にありがとうございました。まとまりのない自分語りになってしまい、すいませんでした。最後までこんな自分語りにお付き合い頂き、本当にありがとうございました。J-POP遍歴は今回語り切れなかった内容もあるので、時々Twitterで語って行ければなあと思います。本当にありがとうございました!今後とも駄文なレビューを投稿すると思いますが、よろしくお願いします。

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