レジーのブログ LDB

「歌は世につれ、世は歌につれ」でもなくなってきた時代に。  ※15/4/23 世の中の状況を鑑みてfc2からこちらに移しました

ご連絡はレジーのポータルの「contact」よりどうぞ。(ブログ外の活動もまとめてあります)

2013年09月

地上の楽園Sunset Liveに行ってきました+主催者インタビュー

司会者「今日は京都音博です」

レジー「あーそっかそういう時期か。09年に一度行ったきりだけどまた行きたいなあ。あのときの石川さゆりはほんとにすごかった」

司会者「1曲目の『津軽海峡冬景色』で全部持っていきましたね」

レジー「うん。あの人フジロックに出るべきだと思うよ。で、09年と言えばそれ以外にも印象的な出来事があって、福岡でやってるサンセットライブというフェスに初めて行った年なんですよ」

司会者「かなり長く続いている福岡のフェスですね」

レジー「はい。で、今年久々に行ってきたので今日はそれ関連の話をしようと思います。ご存じない方も多いと思うので、まずはこのホームページちらっと見て雰囲気だけでも感じてもらえるといいかなと」

司会者「わかりました。そもそもどういうきっかけで行ったんですか」

レジー「確かスペシャかなんかで映像を見たんだよね。海辺の雰囲気がすごい楽しそうで、いつか行ってみたいなあと。自分が知ってるフェスの空気とはなんか全然違う感じがした。で、もろもろタイミングがあったので初めて行ってみたのが09年。翌年の10年も行って、ちょっと空いて今年また行ってきました。フェスとしては金土日の3日間やってるんだけど、僕は例年土曜日しか行けてないです」

司会者「海水浴場を使ってやるフェスなんですよね」

レジー「そうそう。海辺にステージ作って、その先にある高台の森の中にもステージ作ってね。自然の中にあるけど、それが「過酷」って方向にいってなくて気軽に楽しめる感じ。暑いときは子どもが海で遊んでたり、水着でのんびりしてるお姉さんがいたり、最高の空気ですよ。今年僕が行った日は雨が降ったりやんだりで残念だったけど、それでも楽しかった」

様子1

様子2

司会者「あのゆるさは独特ですよね」

レジー「うん。「海!フェス!」みたいなシチュエーションなのに、「うぇーいwwww」みたいな胸焼けする感じが全然ないんだよね。若い人も年配の人も含めて、騒いでる人もいるけど余裕というかゆとりがあって。なんなんだろうあれ。あとかわいいもしくはきれいな女の人が多いと思う」

司会者「福岡は美人が多いって言いますもんね」

レジー「僕が毎年行ってるひたちなかにいるフェスファッション着こなしてるかわいらしい女の子ともまた違うんだよね。もっと派手めのかわいい人が多いですね。あと超個人的な話だけど、今年財布落として途方に暮れてたらちゃんとインフォメーションに届いてたという嬉しい出来事がありました。いい人が拾ってくれて助かった」

司会者「気をつけてください。アーティストとしてはどういうタイプの方々が出てるんですか」

レジー「ここ見てもらえればわかりますけど、ものすごく多種多様ですよ。ビーチにあうレゲエの人たちからロキノンっぽいロックバンド、あとはJ-POP・着うた系の人らも出たりしてます」

司会者「前回の記事にも書きましたがカムバックマイドーターズもこのフェスで出会ったんですよね」

レジー「そうそう。個人的に過去印象に残ってるのは、大橋トリオとか羊毛とおはなとかハンバートハンバートとか、ちょっとゆったりした感じのアクトが多いですかね。あとフウジンライジンっていうすごく面白い人たちを見たのもこのフェスです」

司会者「ちょうどサンセットの動画あります」



レジー「歌も踊りもすごいんだよこの人たち。生で見るとびっくりする。最近なんかコミックソングみたいなの出してるけど、もうちょっとガチにかっこいい成分を加えてもいいと思うんだよね。今年も出てたので見たけど圧巻だった。あと見たのはフライングキッズ、バグダッドカフェ、高田蓮、リップスライム」

司会者「見事にバラバラです」

レジー「ね。バグダッドカフェなんて普段は聴かない感じの音楽だけど、この雰囲気にははまるんだよね」



司会者「海辺にあいそう」

レジー「あとリップはすごく「待ってました!」感があったなあ。見たの結構久しぶりだった気がするんだけど。『楽園ベイベー』から『黄昏サラウンド』の連打で死にました。で、その裏でやってた金原千恵子セッションでは野宮真貴出てきて『東京は夜の7時』やったみたいね。それも見たかった」

司会者「ここまでいろいろ書きましたが、行かれてない方にどこまでイメージが伝わってるんですかね」

レジー「どうなんだろうね。YouTubeにも動画全然ないし、少なくとも東京にはあまり実情が伝わってない気がする。地元では盛り上がってるみたいだけど。博多のタワレコもこんな感じで特集してたし」

tower.jpg


司会者「他のエリアの人からするとちょっとした秘境感がありますよね」

レジー「たぶんね。初めて行ったとき物販の人に東京から来ましたって言ったらすごく驚かれた記憶があります。で、僕としてはこのフェスの素晴らしさをより多くの人に知ってもらえるといいなと思って、主催者の方にインタビューを行いました。ここからはそれをお届けしたいと思います」

司会者「答えていただいたのは、このフェスの運営主体でもある「Beach Cafe SUNSET」「Bakery Restaurant CURRENT」、それから「鮨・和 空-ku-」の3店舗のオーナーでもある林憲治さんです」

レジー「メールと電話それぞれでお答えいただきました。お忙しい中ありがとうございます。フェスの成り立ちやブッキングで気をつけていること、フェスを続ける秘訣みたいな話をしていただいたんですが、これ結構貴重だと思いますよ。林さんの語り口自体はソフトで何か対抗軸をつくるような物言いは全然されてなかったんですが、お話を進めていく中で昨今の「夏フェスブーム」への問題提起みたいな内容が期せずして出てきたのがとても興味深かったです。それではお楽しみください」

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■はじめに、サンセットライブというフェスが始まった経緯について教えてくだい。

「1993年9月にカフェの駐車場で行ったビーチパーティーが、1回目のサンセットライブです。市内のお店2、30軒に声をかけて実施しました。300人程度の集客の予定でしたが、それを上回る500人ほどのお客様が来場しました。あの年は冷夏で毎週末天気が悪かったのですが、ちょうどサンセットライブの週末だけ良い天気だったのが印象深いです。当時は今と違ってビーチに平気でごみが捨てられているような状況だったので、「夏の終わりにみんなで遊んでゴミも一緒に片付ける」、そんなイベントになればいいなと思っていました。93年以来毎年開催していて今年で21回目を迎え、集客規模も今では20,000人まで拡大しました」


■サンセットライブを実施するにあたっての理念、参加者に伝えたいことなどについて教えてください。

「1回目から一貫して「LOVE&UNITY」というテーマを掲げています。これは文字通り、「思いやり」と「団結・つながり」を意識して皆で前に進んでいこう、という意味合いです。また、自然に感謝する、自然のリズムを大事にする、ということも伝えたいと思っています。福岡という街は都市部から小一時間くらい外に出ると自然が広がっているわけで、地元の人は忘れがちですがこのバランスは実はとても恵まれた環境です。都市に住みながら自然を楽しむ、そういった遊び方がもっと広く理解されるといいなと」


■サンセットライブに行くと、すごく盛り上がっている中にもどこか「のんびりした・ゆとりのある時間」が流れていることにとても驚かされるとともに心地よい気持ちになります。フェス全体の雰囲気を維持するために、どういった部分に特に気を遣っていますか?

「手づくりにこだわること、それから「その場所にあるもの」を活用することでしょうか。会場づくりの際も、机の上で図面をかっちり引くというよりも現場の状況を見ながら随時考えていくやり方をとっています。会場装飾もそこにある自然を生かしたものが多いですね」

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(協力:©SUNSETLIVE実行委員会)


■他のフェスと比べて「ここは負けない/ここはユニークだ」というセールスポイントは何ですか?

「老若男女・色々なタイプの方々が集まること、それから美味しい食べもの、飲みものを出す福岡の有名店のブースが沢山あること。あと特徴的なのは、他のフェスと比べて参加者の飲酒率が高いことですかね。そもそもが「コンサート」から始まったわけではないこともあってか、お酒を飲みながら楽しむ雰囲気が定着しています。救護室に来るお客さんは大体アルコール関連ですね(笑)」


■国内外のフェスで、「意識している」「参考にしている」「ライバルだと思っている」というようなフェスはありますか?

「以前はフジロックのようにたくさんのステージを用意するタイプのフェスが面白いなあと思っていましたが、今は他のフェスを見てどうのこうのというのはあまりないですね。自分たちがやっている独自のものがあればいいんだ、というように4、5年前から考えるようになってきました」


■サンセットライブには若年層に人気のあるロックバンドから大御所的なベテラン、さらにはあまりフェスには参加しないようなJ-POP系のアーティストなど、出演アーティストのタイプが幅広いのが特徴かと思っています。このようなラインナップを実現するにあたって、ブッキングに関するこだわりなどがあれば教えてください。

「来場するさまざまなお客様が楽しめるように、あらゆるジャンルのアーティストをブッキングしています。開催当初はレゲエやロックのアーティストが多かったのですが、「自然・人間」といった大きな括りで見ればどんなジャンルの人たちがここに入ってきてもおかしくないなと気がつきました。「野外が似合わない」と言われちゃうような人たちでも、意外と面白かったりするんですよ。最近はアーティストサイドから出させてほしいと言っていただけることも増えてきたので、そういった方々にも出演いただいています」


■「アーティストサイドからの希望があって」とのことでしたが、確かに「念願のサンセットライブ出演です!」というようなMCをいくつか聞きました。サンセットライブがいろいろなアーティストから支持されている証拠かと思いますが、アーティストの方からこのフェスはどんな印象を持たれているか、ご存知の範囲で教えてください。

「夏のしめくくり、オープンなバイブレーションがあるゆるくて気が通っている場所、音楽好きが集まっているフェス、というような言われ方をしているようです」


■今年のブッキングにおいて、「これはサンセットライブならでは」というポイントはありますか?

「地元ミュージシャンが仕切るステージがあったりもするのですが、特に「サンセットならでは」なのはやはり養老孟司さんのトークショーでしょうか。講演会のようなかしこまった場所ではなく、森の中で養老さんのお話を聞くという体験は他ではできないと思います」


■フェスを行うにあたって、「福岡(もしくは糸島)のフェスである」ということは意識していますか?また、「地元の文化を発信する/地元ミュージシャンのフックアップする」ということを考えていますか?

「文化の発信・ミュージシャンのフックアップという意識はもちろんあります。周囲から「夏フェスの一つ」として認識されているのは感じていますが、自分としては「フェス」というよりは「地元のお祭り」という気持ちでやってます」


■2000年代半ばの「夏フェスブーム」以降、野外フェスに参加する客層が広がって、それに伴って雰囲気が変わったフェスというのもいくつかあると思っています。そのような流れを鑑みた場合、サンセットライブを始めた当初と比べて客層や雰囲気が「変わったなあ」と感じることはありますか?

「夏フェスブームと直接関係しているかはわかりませんが、家族連れや50代以上の年配の方々が増えてきている印象はあります」


■ここ10年ほどで日本全国においていろいろなフェスが立ち上がってはなくなってきました。「夏フェスブーム」の以前からフェスを続けている当事者として、「フェスを定着させるための秘訣」をぜひ教えてください。

「地元を大切にして「ここでしか出来ない事」をすること、それから規模を追いすぎずに「小さく楽しく」やることでしょうか。最近ではサンセットライブのような「イベンター主体ではない、適度な規模感の手作りで行うフェス」をやろうという機運が九州全域から西日本にかけて出てきているようで、そういうフェスをやりたい方から相談を受けるケースも増えています。その際には「「打ち上げ花火」を意識するのではなく、いかに「小さく楽しく/お金をかけすぎずに楽しく」やるかを考えるのが大事」ということを伝えています。大きいことをやりすぎるといずれツケが回ってきて続かなくなりますし、長く続いていかないと一体感みたいなものも生まれてこないですからね。今では20,000人も集まっていますがこれも21年やってきた結果であって、いきなりこの規模になったわけではないので」


■最後に、サンセットライブを続けていくにあたって、今後やってみたいこと(呼んでみたいアーティストや新しい企画など)があれば教えてください。

「先ほどもお話しした通りいろいろなジャンルのアーティストに出演していただきたいので、いずれは演歌の方とかも出ていただけたら面白いなと思います。企画でいうと、やってみたいのは海上ステージですかね。大きな船を使って、他のステージの音が干渉しない空間をつくれないかなと。養老さんとも「今度はそこでトークショーをやりたい」なんて話していますが、セキュリティの問題もあってなかなか難しいのが実情です。酔っぱらった方に海に飛びこまれちゃっても困りますし(笑)。いずれは実現させたいです」
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司会者「何か感想などあれば」

レジー「一番印象に残ったのは、安直な規模拡大への警鐘みたいな話ですね。まずはコントロールできる範囲で楽しい空間をつくるべきってのはほんとその通りだなあと思います。成り立ちが違うから仕方がない部分があるとはいえ、過去最高動員!ばかりを売りにするフェスだったり「打ち上げ花火」をあげようとしてあがらなかったフェスだったりいろいろあるじゃないですか。あとはジャンルを区切らない、「自然」の前ではなんだってフラットに楽しめるじゃんっていうのも面白いなあと思いました。タコツボ化の反対を行く考え方だよね」

司会者「「自然」というのもキーワードの一つになってましたね」

レジー「うん。文字通り、その場にある「自然」ね。なんかここがサンセットライブの独自性につながってるんだろうなあと」

司会者「もう少し具体的にお願いします」

レジー「今のフェスの考え方って、「場を創出して人を交流させる」って発想で作られてるような気がするんですよ。それに対してサンセットライブは「まずはそこにある自然を楽しむ」っていうのが「人の交流」って話の上位概念にきてると思うんですよね。それゆえ、コミュニケーション消費に絡め取られないというか」

司会者「あーなるほど。「つながりの社会性」なんて言葉がありますけど、昨今のロックフェスとかその最たるものですよね。ハイタッチみたいな身体的接触が大事とか、SNSネタとしてのフェスとか、そんな話はこれまでこのブログでは散々扱ってきましたが。サンセットライブは「自然」っていう強固な拠って立つものがあるからそれに浸食されづらいと」

レジー「サンセットライブも林さんが「地元のお祭り」って言ってるわけで、コミュニケーション消費的な側面はもちろんあると思います。でもそのベースに「自然(=場所・時間)を楽しむ」ってのがちゃんとあるから、あまり浮ついた空気にならないんだろうなあと思いました」

司会者「この辺はもうちょっと他のフェスと比較していかないとわからない部分もありますね」

レジー「そうね。まあ一つのサンプルとしては良い例なんじゃないかと思います。林さんのインタビューから何か感じるものがあればいいなと。長くなってきたので今回はこのあたりで。来年も行きたいな」

司会者「わかりました。では次回はどうしますか」

レジー「んーちょっと考えます」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

the chef cooks me『回転体』から考える、リスナー(というか僕)を取り巻く「先入観」の話

レジー「先日oono yuukiとbonobosのライブに行ってきました」

司会者「渋谷のWWWですね」

レジー「なんかおしゃれ女子が多かった気がしたけど気のせいかな」

司会者「そうですか」

レジー「出演バンドのタイプによってかわいい女の子率って明らかに違うよね。過去に一番あれ?って思ったのは2年前にひたちなかのウィングテントでヤノカミ見た時で、妙にかわいい子が多かった記憶がある」

司会者「はあ」

レジー「あと何となくのイメージだけど、ボウディーズのファンってロキノン界隈のバンドの中ではかわいい子多そう」

司会者「あんまり深掘りすると危険なネタだと思うので話戻したいんですが、ライブ自体はどうでしたか」

レジー「oono yuukiは4月にセバスチャンXのイベントで見て以来2回目で、そのときは野外だったのでライブハウスで見たのは初めてでした。屋内だとより濃密な感じになるね」



司会者「独特の雰囲気がありますよね」

レジー「基本はインストだし結構混沌とした音を出すんだけどちゃんとメロディアスなんだよなあ。すごくIQの高い音楽だと思いました。クセになるね」

司会者「今年はアラバキにも出てたんですね」

レジー「ね。知らなかった。この手のインディー系の人たちってどうしてもスモールサークル内で評価された先の展開がわかりづらかったりするから、そういう大型フェスに出たりするのはすごくいいと思います。で、もう一つのbonobosも全体的に雰囲気良かったんですけど、3曲目っていう序盤に『THANK YOU FOR THE MUSIC』が炸裂しまして」



司会者「いつ聴いても名曲です」

レジー「個人的にはそこがハイライトでした」

司会者「bonobos見るの久々でしたね」

レジー「うん。さっき貼った動画がカウントダウンジャパンの0708なんだけど、あのとき以来だな。てか実は最近活動全然追えてないです」

司会者「今考えるとロッキングオンのイベントに出てたってのも何か不思議ですね」

レジー「今だったら絶対出なさそうだよね。それこそ昔はひたちなかにクラムボンとかポラリスが出てたからその感じで考えるとわかるんだけど、今はそういう流れ断絶してるもんね(追記:bonobosに関しては、カウントダウンジャパンには最近も出ているとの指摘をいただきました)」

司会者「確かに」

レジー「たとえばクラムボンって昔はJAPAN本誌にも出てたし、そのあたりの読者層とも地続きなバンドだったイメージだけど今じゃ全く違う場所にいるわけで。そういう感じでポジションが変わっていく話はたにみやんさんのブログでまとまってるのでそちらも合わせて参照ください」

司会者「先日見たbonobosにせよクラムボンにせよ、その手のバンドがJAPAN的な磁場から離れていく過程で「邦ロック・ロキノン系」みたいな蔑称が生まれてきたんですかね。だんだん多様性が失われてきて、似たようなバンドが寄り集まっているだけのような風潮になってきたというか」

レジー「そういう傾向はあると思う。ただ、そんな感じでざっくり捉えてるといかんなあと最近よく思いますわ。こっちで勝手に「あーはいはいロキノンっぽいギターバンドね」みたいに思って素通りしてたバンドが実は「え、全然違うじゃん!」ってケースが結構ある気がする。と言うのも、最近出たthe chef cooks meのアルバムがすごい良くて」

司会者「『回転体』ですね」





レジー「今年のひたちなかでパークステージ通りがかった時に、何か楽しそうだなあと思ってちょろっと立ち寄ったんですよ。そしたらめちゃくちゃ良くて」

司会者「全然「よくあるギターバンド」じゃなかったですね」

レジー「うん。大所帯バンドなんだけど適度に肩の力が抜けてる感じね。個人的にはこういう感じの音が今すごくジャストです」

司会者「最初にoono yuukiの話を出しましたが、その界隈を聴いてる人たちも気に入りそうな音ですよね」

レジー「そうそう。すでに指摘してる人もいるけど、なんかceroとか片想いとか、そういう人たちとの親和性を感じた」





司会者「なるほど」

レジー「あと1曲目『流転する世界』のコーラスはクチロロの『合唱曲スカイツリー』からとってるよね」



司会者「つながりがあるんですかね」

レジー「シェフってこれまでほんとに全く追ってないからどことどういうつながりがあるかとか全然わからないんだけど、こういう引用元とか近しいであろう他のバンドの話とかすると自分の先入観がいかに間違ってたかってのがはっきりしますな」

司会者「なんでそういう先入観を持ってたんでしょうか」

レジー「うーん。なんでだろうか。ほんと大したことない話だと思いますよ。横文字組み合わせたバンド名がそれっぽいとかそういうレベル」

司会者「あー」

レジー「あと今回の作品で言うとアジカンのゴッチがプロデュースするって前情報もあったじゃないですか。それも先入観をより強固なものにした気がする。「あ、やっぱなんか最近たまにあるアジカンワナビーの人たちなのね」みたいな」

司会者「実際そういうバンドもいっぱいいますからねえ」

レジー「まあそうなんだけど、シェフに関してはそういうのとあまりにも違いすぎて何だかこちらが申し訳ない気持ちになった。でね、僕はまだこうやって誤解が解けたからいいんですよ。でも、それこそさっき挙げたceroとか片想いとか好きな人たちがシェフの存在をちゃんと認識してるのか、その人たちに今回のアルバムを手に取るためのきっかけが提供されてるかというと全然そうなってない気もするんですよ」

司会者「「アジカン」「ゴッチ」みたいなキーワードが入ってる時点で自分向けじゃないと思う人たちも多いでしょうしね」

レジー「今年のナノムゲンサーキットにceroとかスカートとか出るってなったときに何かざわざわしてる感じがあったと思うんだけど、前ブログでも取り上げた通り「あっち側/こっち側」で判断してる人からするとそういうチームで作られてるって時点で「けっ」ってなっちゃったりするんだろうなあ」

司会者「もったいないですね」

レジー「ほんとそう思うわ。でもあんまり人のこと言えないんだよね。僕自身もこの手の「どうせ○○でしょ」って感じで聴いてなくて、あとで聴いて「しまった!」ってなってるケースわりとあるので」

司会者「贖罪のためにここで紹介しておきましょう」

レジー「そうですね。僕が「どうせ○○でしょ」ってなるパターンは大きくは2つあって。1つはさっきのシェフと同じケース、「はいはい、よくあるロキノンっぽい退屈なギターバンドでしょ」ってやつ。あともう1つが、「あーわかった、なんかエアジャム崩れの子供向けメロコアバンドね」って感じの誤解です。仮に「ロキノン勘違い」と「メロコア勘違い」と名付けておきます」

司会者「はい」

レジー「で、1つ目の「ロキノン勘違い」ですが、自分の中での筆頭はPeople In The Boxね」



司会者「全然退屈じゃないですね」

レジー「去年出た『Ave Materia』を初めて聴いたんですけどマジでびっくりした。ギターバンドはギターバンドだったけど、こんなに繊細で複雑なことやってるとは知らなかった」



司会者「作品ごとにだいぶコンセプトが違うみたいですね」

レジー「今度のアルバムは全部の曲が1つのトラックになってるんでしょ。凄まじいよね。たぶんピープルに関しては昔JAPANのニューカマーのページで認知したからそのイメージから勝手にラべリングしてたんだよなあ。で、「メロコア勘違い」だったのがOGRE YOU ASSHOLEね」



司会者「これも勘違い甚だしいですね」

レジー「もうなんかハイスタの劣化版みたいなやつ想像してたから」

司会者「完全にバンド名のイメージじゃないですか」

レジー「ほんと恥ずかしい。オウガは去年カウントダウンジャパンで見たけどすごかったな。ちょっと意味が分からなかった。あと他の「メロコア勘違い」で言うとCOMEBACK MY DAUGHTERSか」



司会者「この人たちはPIZZA OF DEATHだからまあ勘違いしやすいと言えば勘違いしやすいですね」

レジー「09年のサンセットライブ行ったとき、会場着いたら一番近いステージでこの人らがやってて、さっき紹介した曲を演奏してたんですよ。おーいい曲だななんてバンドだろと思って確認したらCBMDで。「え?こんな大人な音出すバンドなの?」と。ギャップでかすぎて衝撃でしたわ」

司会者「「ロキノン」にせよ「エアジャム/メロコア」にせよ、思考停止を誘発するワードってありますよね」

レジー「うん。僕の場合はこの2つが「いつもの感じね、はいはい勝手にやってちょうだい」って思いがちなやつなんだけど、人によって他にもいろいろあると思うんだよね。この手のバイアスとどう付き合っていくかってのは豊かなリスナー人生を送るためにはなかなか重要な課題だと思うよ」

司会者「具体的には何をすればそういうバイアスから自由になれるんでしょうか」

レジー「んー、何か「自由になる」というよりは「そういうバイアスがあることを自分で理解する」ってことのような気がするけどね。で、そこに入りそうなアーティストに出会ったらちゃんと実態を確認する」

司会者「そういう地道な話でしかないですかね」

レジー「「ほんとに自分が思ってるような感じの曲なのか?」ってのはネットで一瞬で確認できるわけで、結局はその手の積み重ねの気がする。あとは偶然の出会いを大事にするみたいなのはあるよね。僕の中では「フェス」と「誰かのレコメンド」がポイントだと思ってます。さっき言ってたバンドの誤解が解けたのも、基本的にはこのどっちかだもんね」

司会者「確かに」

レジー「フェスについては行ったら初めて見るバンドを意識的に予定に入れてみるとか、通りがかりで気になったステージに行ってみるとかね。僕がシェフと出会えたのははまさにこれだから。あとはフェス終わった後にまとめてテレビで放送したりするじゃないですか。そのときに知らないバンドについてちらっとだけでも見てみるとか」

司会者「それでだいぶ違いますよね」

レジー「僕の例だと、2011年のひたちなかのWOWOWの放送ざーっと見てる時に初めてワンオクのライブ見て「あ、意外とちゃんとしてるバンドなのか」って知りました。もう1つの「誰かのレコメンド」で言うと、一般論にはなるけどリアルの友人にせよウェブ上での信頼できる人にせよそういう情報源を複数持っとくみたいな話はあるよね。で、人から勧められたアーティストは少なくともYouTubeで1曲は必ず聴くようにするとか」

司会者「この辺は「偶然の出会いをメディアとしてどう演出するのか」みたいな話につながってきますね」

レジー「うん。この前書いた音楽雑誌話とも関連するかもだけど、ウェブ中心の情報摂取になると、ここだ!って思ったポイントについてぐーっと掘り下げていくことは簡単な反面、その隣にある面白いことってのにはやっぱり気がつきにくくなるよね。ここは例によって「別に気がつかなくても好きなのだけ聴いてりゃいいじゃん」ってスタンスの人が登場すると思うんだけど、これについては「でも今は気がついていない隣の島に、もっともっと好きになるものが隠れてるかもしれないよ」って話だと思ってます。まあこの辺の「ウェブのタコツボ化」問題は、ツイッターのタイムラインの作り方ちょっと意識するだけである程度は解決すると思うけどね。あとはそこに流れてくる情報、たとえば名前は何となく知ってるけど曲は聴いたことのない人たちの新曲のYouTubeリンクが流れてきたとして、それにアクセスするかどうかっていう気持ちの話になってきちゃうわけで」

司会者「意外とそこにハードルがありますよね」

レジー「まあ実際はそうだよね。でももしかしたらその先に未知の出会いがあるかもしれない。その方が楽しいよ、としか言えない部分ではあるけど。結局好奇心をどこまで持てるかって話に尽きますよ」

司会者「わかりました。最終的には心構え系の話になりましたが、こんな感じでいいですかね」

レジー「そうね。一番言いたかったのはシェフのアルバムすごく良いよってことなので、ぜひ聴いてみてください」

司会者「では次回はどうしますか」

レジー「前からちょこちょこ書いてるけど、たぶんサンセットライブのことやると思います。いやー今年も楽しかった。そういう話ができれば」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

【告知】9/7深夜 FMおだわら『象の小規模なラジオ』に出演します

レジー「今日は告知のみの更新です」




司会者「最近だとザ・なつやすみバンドや森は生きているなんかも出演した番組ですね」

レジー「そういう質の高いミュージシャンの方々と並ぶ感じで光栄というか申し訳ないというか」

司会者「詳細な情報はこちらです」

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FMおだわら78.7MHz 象の小規模なラジオ
第285回 レジー特集 あの1023円で何が買えたか? -もはや誰も顧みない90sJ-POPを勝手に供養する-ラジオVer.

【放送日】
2013年9月7日(土)25:00~26:00 [再放送 9月12日(木)25:00~26:00]

【ゲスト】
レジー(レジーのブログ運営)
 
電波は小田原近郊までしか届きませんが、サイマルラジオというサービスでインターネット上でどこでもFMおだわらが聴けます。
Podcastと違いアーカイヴはされずに、リアルタイム配信のみです。
・サイマルラジオ http://www.simulradio.jp
・直リンク http://www.simulradio.jp/asx/fmodawara.asx
※スマートフォンからですと『TuneIn Radio』というアプリを使って聴くことができます。

・elephant webサイト
http://odawara-elephant.com/
・象の小規模なラジオ オンエアリストアーカイヴ
http://odawara-elephant.tumblr.com/
・elephant twitter
https://twitter.com/O_elephant
・elephant Facebook Page
http://ja-jp.facebook.com/odawara.elephant

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レジー「ここにもあるとおり、ブログでやってる90sJ-POP供養企画をラジオで再現するということをやってきました。今となっては絶対にラジオでかからないような曲をかけてます。それに加えて、自分のこれまで好きだった音楽の話とか最近好きな曲、あとはブログについて感じてることとか話してきました」

司会者「先日出たキンドル本とリンクする部分もありそうですね」



レジー「そうね、キンドル本読んでラジオ聴いていただくとより楽しめると思います」

司会者「もう収録は終わってるんですよね」

レジー「はい、昔ラジオの取材受けたことあるので電波に声が乗るのは初めてじゃないけど、ちゃんと「ゲスト」として扱われるのは初だったのでなかなか緊張しました。ラジオの曲ふりって一度やってみたかったんだよね」

司会者「パーソナリティーの方々ともいろいろ話せてよかったですね」

レジー「うん。放送分はもちろん、収録後も含めて楽しかったです。おすすめ曲いろいろ教えていただいたりして。この場を借りてありがとうございました。タイキックマーフ超聴いてます」

司会者「初回放送日は今度の土曜日の深夜です」

レジー「ちょうど吉田ヨウヘイグループとミツメがクラブスヌーザーに出るタイミングなのでそっち行っちゃう人も多そうな感じだな。そういう方は木曜日深夜の再放送でぜひ。なんか今思うと同じこと何回も話してくどくなってるような気がするし、あとあーこの人ほんとに海外の音楽シーン知らないんだみたいな話もしたと思うし、振り返るといろいろ恥ずかしい」

司会者「何事も経験ですよ」

レジー「まあそうですね。先ほども書きましたがリアルタイム配信のみとのことなので、夜更かしの傍らにぜひよろしくお願いします。今回は告知だけなのでこんな感じで」

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

レジー「ちょうどこの放送の日に福岡のサンセットライブに行く予定なのでその話するか、また別ネタやるかは考えます」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」
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