レジーのブログ LDB

「歌は世につれ、世は歌につれ」でもなくなってきた時代に。  ※15/4/23 世の中の状況を鑑みてfc2からこちらに移しました

ご連絡はレジーのポータルの「contact」よりどうぞ。(ブログ外の活動もまとめてあります)

2015年02月

【第7回】あの1023円で何が買えたか? -もはや誰も顧みない90sJ-POPを勝手に供養する-

レジー「ホシナトオルさんのこのツイートに触発されて、L-Rの『Doubt』を聴きました」




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司会者「ホシナさんと言えば、NIGHTSAFARIというユニットで発表されたアルバム『Music For Office Lady』がかっこいいです」



レジー「6曲目の「モデル」って曲が特に好き。ユニットのコンセプトに引きつけて作っていただいたプレイリストも「レジーのポータル」で公開してますのでこちらもぜひ」

司会者「L-Rは90年代に活躍したグループですが、好きだったんですか」

レジー「「Hello, it’s me」をCMで知って超いい曲だなと思ってたらじわじわチャート上がってきて、やっぱりねって感じになったの覚えてるなあ。そのタイミングで知ったから、当時のトレンドでもあった「ポップな歌ものロック」をクオリティ高くやる人たちという認識だったんだけど。ホシナさんのツイートにあった「アイネ・クライネ・ナハト・ミュージック」は一転してシリアスな感じでびっくりしたよね。思わずシングル買ったんだけど、なぜかアルバムは聴いてなかった。改めて聴くと超かっこいいわ。こんなアルバムがアマゾンでは1円+送料350円で売ってます。というわけで今回は予告通りこの企画をやります」

あの1023円で何が買えたか? -もはや誰も顧みない90sJ-POPを勝手に供養する-

アマゾンを巡回して「1円で買える90年代半ば~後半デビューのさして売れなかった人たち」のCDを3作品発見して回収(送料340円×3枚、総計1023円)→その中身について自分の思い出も交えて話をする
※現在は送料350円のため総計1053円だが、企画開始当初のタイトルを継続

司会者「今まで取り上げた人たちはこちらの通りです」

第1回:After me/rough laugh/CURIO
第2回:cool drive makers/ZEPPET STORE/ROBOTS
第3回:SMILE/オセロケッツ/坂本サトル
第4回:PEPPERLAND ORANGE/RAZZ MA TAZZ/SweetShop
第5回:Jungle Smile/TIMESLIP-RENDEZVOUS/the autumn stone 
第6回:Rumania Montevideo/ザ・カスタネッツ/Letit go

レジー「だいぶストックされてきたなあ。で、今回の3枚はこちら。個人的にはいろんな意味で気に入ってるセレクション。では早速行きましょう」

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『THE CHEWINGGUM WEEKEND』/ THE CHEWINGGUM WEEKEND





司会者「1組目はチューインガムウィークエンドです。91年結成、96年にメジャーデビュー。01年に解散しました」

レジー「このバンド、もっと早々に取り上げたかっただけどアルバムがなかなか1円になってなかったんだよね。久々にチェックしたら1円になってたので早速ポチりました。たぶん当時買ったCDも棚のどっかにあるはず。処分した記憶がない」

司会者「1度フライングして取り上げましたよね

レジー「そうね。正式に紹介できてよかった。まずはとにかく「あの娘をつかまえて」を聴いていただきたい。僕にとって超重要な曲です」

司会者「以前チョイスした「リスナー人生20年の20曲」にも選ばれています」

レジー「最初に聴いたのはTVKのミュートマです。ビデオクリップダービーにエントリーされてたのかな」

司会者「ミュートマはビデオクリップダービーなくなっちゃいましたよね」

レジー「去年くらいに謎の改悪があったよね。音楽そのものの比率がやけに低くなって、それ以来見なくなってしまった。話戻すと、「あの娘をつかまえて」はほんと衝撃だったんだよね。バンドサウンドとストリングス、ホーンの絡み。サビのメロディ。「かすんでゆくあの娘をつかまえて 遠くまで連れてくよ」っていう歌詞はスピッツの「スパイダー」にも通じるものがありますな」



司会者「「スパイダー」は94年です」

レジー「この曲はほんとに自分の趣味嗜好を決定づけた1曲と言ってもいいかもしれないなあ。音もそうだし、詞の世界観も。女の子との距離感というか。これが自分にとっての音楽における一つの判断基準になってるところはある。で、今回取り上げた『THE CHEWINGGUM WEEKEND』はこの「あの娘をつかまえて」が入ってるアルバムなんですが、骨太なロックバンドがカラフルなギターポップをやりましたって趣の作品ですね」

司会者「冒頭の「青い雨が僕らにも降り注ぐ」はキャッチーなコーラスで始まります」

レジー「このアルバムは予約して買ったんだけど、家帰ってきて聴き始めたらこれが始まった時はテンション上がったなあ。どの曲も好きだけど、ホーンの響きがポップな「ホリデイ」とか好きですね」

司会者「一方で、ギターポップ然としたファーストと違ってセカンドアルバム以降はギターロックとしての側面が強まっていきます」

レジー「当時はあまり関心のない方向に行ってしまったなあという印象でその辺ちゃんと聴いてないんだよね。ただ、ファンのブログとか見てるとそっちの方がバンドの真の姿だみたいな声もあったりして。聴きたいんだけど手に入らない。中古が高いんだよ。レンタルにもないし、どうしようもない」

司会者「チューインガムウィークエンドに関しては、wikiにこんなエピソードが載っていました」

活動中の音楽番組への露出はあまり行われていなかったが、1996年のミュージックステーションでは、PUFFYが「これが私の生きる道」を披露した際のバックバンドとして、バンド名のクレジット入りでの出演を果たしている。

レジー「そんなこともあったような。このときのMステは見てるはずなんだけど。でも確かに学校で「お前がよく言ってるチューインガムウィークって・・・」みたいな会話を友達とした気はする。なんか90年代っぽいエピソードだなあ」


『Family』/the PeteBest



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司会者「続いてはピートベストです。結成は90年、97年にメジャーデビュー。05年に解散しました」

レジー「花の97年組ですね。ドラゴンアッシュ、トライセラトップス、グレイプバインとも同期です」

司会者「以前のエントリでも触れたバイン田中×トライセラ和田対談に出てくるブラボーナイトの参加バンドでもあります」

レジー「しかし結成からメジャーデビューまでこんなに空いてたんだ。もっとスッとデビューしたのかと思ってた。周りでは結構盛り上がってた気がする」

司会者「根岸孝旨がプロデューサーなんですね」

レジー「これも知らなかった。この方当時はバインもやってたしCoccoもちょうどこの頃だしいけいけだったんだなあ」

司会者「このバンドはどこで知ったんですか」

レジー「たぶんミュージックスクエアで「Lucy」を聴いたのかな。その前のシングルから名前は知ってたけど、楽曲としてちゃんと認識したのはこれが最初だったと思う。あとチューインガムウィークエンドのところでも出てきたミュートマね。YouTube以前の時代のU局PV番組は偉大だ。で、その「Lucy」なんですが、真っ先に思い出すのはやっぱりこれよね」



司会者「オアシスの「Whatever」ですね。アコギのストロークとストリングスの組み合わせにかなり近いものを感じます」

レジー「で、「Lucy」以外にも「24・7 ~Super Sonic Shoes~」なんていうタイトルの曲があったり」

司会者「スーパーソニック」

レジー「この当時のオアシスの存在は相当でかかったんだよね。僕も大好きでしたわ。ちゃんと洋楽聴き始めるきっかけの一つ。「この時代のバンドとオアシス」という話はこの後も出てきますので、ちょっと意識の片隅に置いておいてください。ピートベストに関しては、この企画でよく言及する「ポストミスチル/ポストスピッツ」という話よりは、昨今の「邦ロック」みたいな概念に綿々と続いていくギターバンドの始祖的なものとして考えた方がいいよね。たとえばこういうボーカルのバンド今フェスに出てそう」

司会者「ストレイテナーと一緒に曲作ったりしてますね」



レジー「知らなかった。エルレとも対バンしてたみたいだし、そうやって日本のロックの歴史は紡がれているわけですね」


『bawl out』/No’where



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司会者「最後はNo’whereです。98年メジャーデビュー、2000年に活動休止と実働の短いバンドでした」

レジー「個人的にはこのバンドを思い出したのは結構グッジョブなんだけどどうかな。よくバンド名覚えてたなと自分でも感心した」

司会者「俳優の柏原崇と柏原収史の兄弟が中心になって組んだバンドです」

レジー「僕これなんで知ってるかもはや記憶にないな。バンドとして何かしら話題になったりは全くしてないと思う」

司会者「柏原崇は当時人気あったしその流れで取り上げられたんですかね」

レジー「「白線流し」の頃だもんね。でもこのバンドは全く売れてなかったはず。俳優業が人気でも音楽が売れるとは限らないと。こういう事例が死ぬほどあるのに今でも日本の芸能界は同じ過ちを繰り返し続ける」

司会者「wikiによると台湾ではすごく人気があって、30000人規模の会場でライブをしたそうです」

レジー「すごいな。想像できない。で、このバンドについてはとりあえず貼った音源を聴いていただきたいんですけど。このオアシス感ね」

司会者「ピートベストより成分強めですね」

レジー「曲調もボーカルも。ギターの音色もフレーズもノエルリスペクト感がすごい。時代ですなー」

司会者「がなり声気味に歌うボーカルからそこはかとなく感じられるリアムの影」

レジー「タンバリン叩きながら歌ってるしね。ただしこれに関しては自分もまさにこの時期に軽音楽部でオアシスのコピーやってて、手を後ろで組んで歌ったりしてたから全く笑えない。繰り返しますが時代のせいですねこれは」

司会者「演奏は意外に、と言うと失礼かもですが結構しっかりしてますよね」

レジー「ボーカルとギターが柏原兄弟で、ベースとドラムは彼らよりも年齢が一回り上のキャリアを持ったミュージシャンなんだよね。結局あっさり活動休止になっちゃったけど、調べてたらギターの柏原収史の方はその後も音楽活動してるみたいだから個人にとっての何らかのきっかけになってたならそれはそれでよいのかなと」

司会者「今やEXILEにいるネスミスとSTEELというユニットを組んだりしてたみたいです」



レジー「まさかこの企画がEXILEにつながるとは。面白すぎる。で、このまままとめに入りたいんですけど。今回は何と言ってもオアシスですよ」

司会者「ものすごい影響力だったのを改めて再認識しましたね」

レジー「この企画やってると結構当時のUKっぽい音のバンドと出会うけど、今回はもろにオアシスの影響下にある作品が続いたよね」

司会者「最近は「日本のロックはガラパゴス化した」という感じになってますけど、このあたりのバンドはある意味では「海外との同時代性」が感じられるとも言えます」

レジー「ガラパゴス化する前の愛すべきバンドたちって感じだよね。そんなに売れてないけど。あとはNo’whereに関して言うと、「人気のあるイケメン俳優が、当時ものすごく支持されている海外のバンドをまるまるコピーしたようなバンド組んでデビューする」とか何か微笑ましいじゃないですか。乱暴な例えだけど、東出昌大がそういうバンドでデビューするかって言ったら今しないもんねたぶん。いろんな意味で音楽業界に余裕とか余白があった時代ならではの事象かななんて思いました。今回はこんな感じで」

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

レジー「この冬よく聴いた曲の話をしようかなと思いつつ、ちょっと考えます」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

自分のライフステージの変化にベテランバンドの歩みを重ねる

立場が変わると音楽への態度も変わる

レジー「私事ですが、娘と暮らし始めて1週間ちょっと経ちました」

司会者「どうですか」

レジー「いやー、クソかわいいよ。ずっと眺めてられる。ブログとか書いてる場合じゃない」

司会者「おい」

レジー「当初の計画ではサイモン&ガーファンクルとカーペンターズ以外は聴かせずに育てようと思ってたんですけど」

司会者「なんですかそれは」

レジー「なんか素直な子どもに育ちそうでしょ」

司会者「はあ」

レジー「まあでもなかなかそんなわけにはいかず。リビングで流れる雑多な音楽やテレビ番組にまみれて日々成長していますよ」

司会者「好き嫌いとかあるんですか」

レジー「テレビって光って動くものだから全般的に反応するものなのかなと思いきや、この前WOWOWでやってた星野源のライブの録画見てたら特別に楽しそうに興奮してたよ。そういう人か君は、と何とも言えない気持ちになった」




司会者「偶然にしても出来すぎてますね。子ども生まれてまだそんなに時間は経ってませんが、何か価値観の変化とかはありましたか」

レジー「もちろんいろいろあるけど、この前自分でも面白かったのが、昔焼いたブルーレイを整理してたら08年の紅白のミスチルの映像が出てきて」

司会者「懐かしいですね」



レジー「「GIFT」ってそこまで好きな曲じゃないし、この演出はどっちかというと笑いながら見る感じだったんだけど、子ども抱っこしながら久々にこれ見てたら涙が止まらなくなってですね」

司会者「こういうのが刺さるようになったんですか」

レジー「理由はよくわかんないんだけど、ベタな表現の偉大さみたいなものをダイレクトに感じるようになったのかもしれない。なんなんだろうね、斜に構えることが面倒くさくなる瞬間があるというか。ちょっと話飛ぶかもですが、個人的には「音楽をたくさん聴く、掘り下げる」みたいな行為と「周囲との差異化競争」みたいな概念は絶対に切っても切れないと思っていて。どんなに「ピュアに音楽が好き」だと思ってる人であってもね」

司会者「ツイッターなんてまさにそういうものが可視化された場所ですよね」

レジー「うん。で、そういうのが急速にどうでもよくなってる実感はある」

司会者「それは音楽に興味がなくなっていくシグナルでは」

レジー「ちょっと前に博報堂の「生活定点」のデータが公開されてたけど、これ見ると「音楽の情報に関心があるかどうか」については昔から20代男性と30代男性で大きな断絶があることがわかるんだよね。ライフステージの変化の中でふるい落とされていく層が結構いるってことなんだろうなと。ただ、逆にそこで残った人の内実って、単なるサブカルゾンビだけではなくて変な自意識から解放されて自然に音楽を楽しんでる人も含まれてると思うんだよね。自分もうまくそうなっていくといいなあと。その辺は今までの好みとか態度に拘泥せず、流れに身を任せていきたいな」

司会者「このデータもよく見ると、20代男性と30代男性の差がだいぶ縮まってますね。96年だと-23%だったのが、14年だと-12%に」

レジー「若者の音楽に対する関心が減ってるというゆゆしき問題もあるけど、継続的に音楽を楽しめる環境が整いつつあるんだと思います。で、今回のエントリですが、自分のライフステージの変化の中で「昔から好きだったバンドの今の姿」にぐっとくることが最近多いという話をしたいなと。まずは自分の音楽の趣味に大きな影響を与えているこの世代の人たちの話題から」


枯れない97世代の現在地

司会者「昔から好きだったバンドというと、年末にトライセラのライブを見ましたね」

レジー「ツアーの追加公演がブリッツであって、当日券で行ったんだけどすごいよかったよ」







司会者「アルバムの素晴らしさをライブで堪能できましたね。アルバムに関しては去年の年間ベストでも選びましたが」

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レジー「何度でも言うけど、踊れるロックってほんとこういうことなんだよね。特にムーディーな「PUMPKIN」や、ちょっとセンチメンタルに始まってサビでばっと開ける「ポスターフレーム」が好きです。あとは「ふたつの窓」ね。「疑い合った日もあった」って歌詞が」

司会者「吉田佳史脱退の危機を乗り越えたからこそ沁みますね」

レジー「あのドキュメンタリー見たときはびっくりしたけど、この作品聴く限りでもう大丈夫ってことでいいのかな。また武道館で、って話をドキュメンタリー内で和田唱がしてたけど、ほんとこの人たちはもっと大きいところでバンバンやってしかるべきだから。年末に出たからってのもあるとは思うけど『SONGS FOR THE STARLIGHT』がそこまで話題になってないのもどうにも釈然としない。ロックキッズにこそ届いてほしいアルバムなんだけど。このアルバム買おうと思って渋谷のタワレコ行ったとき、1階で展開されてないのかなと思ってロック風味の若い男性店員に「トライセラトップスのアルバムどこですか?」って聞いたら「え?何のジャンルですか?」って言われたんですよ。お前CDショップで働くならトライセラくらい知っとけよ、という言葉が出かかったけどなんとかこらえた」

司会者「桜井和寿と共演したQuattro Formaggi「STAND BY ME」っていう大ネタもありましたしね今回のアルバムには」

レジー「ほんとそうだよ。あの曲に関しては、CD買ったファンのためのスペシャルなものにしたいって気持ちもわかる一方で、ネットで聴けるようにしてもっと評判呼ぶ形にしても良かったのになーと思った。もっと紹介したいのにもどかしい」

司会者「「STAND BY ME」の曲作りに関して和田唱のインタビューも出てました

レジー「桜井さんと音源とか歌詞を遠隔でやり取りしながら曲をくみ上げていった話がとても面白いんですが、特に印象的だったのはここ」

そうしたらこの曲、大サビがないことに気付いて。「桜井さん、大サビがあったほうがいいと思いません?」って言ったら。「そうだね、賛成」って。「作って」って言われたんで、またiPhoneのボイスメモで録音して送ったんです。そしたら「完璧! 天才!」って返事がきた。「よっしゃ! 天才いただいた!」って思いました(笑)。

司会者「桜井和寿が天才と評する和田唱」

レジー「この曲の大サビはほんとにこれぞ和田唱節だなーと思ってたので、これ読んだときには納得しまくりました。年間ベスト曲の記事にも書いたけどこれほんと素晴らしい曲なので、もっと大勢の人が聴いたらいいなあ」

司会者「和田唱絡みで言うと先日バイン田中和将との対談記事がアップされてましたね」

レジー「あれ面白かったよね。トライセラとバイン、あとドラゴンアッシュもだけど、この3つの「97世代」は僕にとっていわゆる「98世代」、くるり、スーパーカー、ナンバーガールよりも影響でかいので、感慨深い企画だった」

司会者「その辺のバンドが共演していたブラボーナイトの話も出てきます」

レジー「あとこのブログ的に関係があるのはこのあたり」

――当時のGRAPEVINEは「ポスト・ミスチル」って言われていましたよね。

田中:ああ、ありました。でも、それは逆に武器だって思った覚えがあるな。売れるもんなら売れるに越したことはないだろうっていうことは思ってたし。「ポスト・ミスチル」って言われたことに関しては「よっしゃ、言うとけ言うとけ」っていう感じでした。そんなにイラっともこなかったな。

司会者「ポストミスチルね。1023円企画の発端になってる話ですよね」

レジー「こういうインタビューとかでポストミスチル話に触れてるの初めて見た。てかバインの新しいアルバムめちゃくちゃいいよ」

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司会者「この『Burning tree』についてはMUSICAにレビュー書きましたね」

レジー「あっちにも書いたけど「MAWATA」が特に好きです。あとシングルの「Empty song」もかっこいいよね。抜けがいいというか」



司会者「でも考えてみたらバインに関しては継続的に聴いてるわけでもないですよね」

レジー「改めてディスコグラフィー見たら、ちゃんと追ってたのはアルバムだと『イデアの水槽』までだった。『イデアの水槽』が2003年で大学4年、次の『déraciné』が2005年。あとは聴いたり聴かなかったり」

司会者「なんか合わなくなったんですか」

レジー「というよりは、就職して時間も余裕もなくなったとかの方が大きそうだけど。でも何となく、あるときからバインのやってることを小難しいものに感じてちょっと遠ざかったってのもあるんだよね。ちょうどエルレとかに傾倒していく時期でもあり」

司会者「あー」

レジー「で、今回バインのレビュー書くにあたって、聴いてなかったアルバムもまとめてどさっと聴いたんだよね。そしたらどれもものすごいしっくりきて。なんでスルーしてたんだろうと。『Sing』とか超いいじゃん。ただ、リアルタイムで聴いたら反応してなかったかもしれない。実際『Sing』も一応聴いてはいたんだけど特に何も思わなかった記憶が」

司会者「好みも変わっていってるんですよねいろいろ」

レジー「バンドがキャリアを重ねて音が変わっていくのと一緒で、実は自分の好みも変わっていってるんだよね。単に新しいおいしそうなバンドを乗り換え乗り換え追いかけてるだけだと忘れがちな事実に思い当たりました」


GOING UNDER GROUNDが告げる「青春の終わり」

司会者「昔追ってたけど離れてしまったバンドの話で言うと、先月末にゴーイングアンダーグラウンドの渋谷公会堂ライブに行きましたね。ドラムの河野丈洋脱退ライブ」

レジー「ゴーイングは自分にとっての「通過してしまったバンド」の代表例なんだよね。『かよわきエナジー』も『ホーム』も聴きまくった」

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司会者「名盤ですね」

レジー「たびたび言うけど今のシーンの礎になってる作品のはずなんだけど。あと「トワイライト」の初披露がひたちなかで、号泣しながら聴いてたね」



司会者「03年のレイクですか」

レジー「当時はレイクでやったりCDJでもアースでやったり、わりとネクストブレイク的な位置づけだったよね。でもそこまで突き抜けずだったなあ。個人的にも作品が変わってもテーマとか音楽的な領域であまりポジティブな変化がない気がして徐々に聴かなくなっていった。それでもライブにはちょこちょこ行ってたんだけど」

司会者「今回のライブでも松本素生が「旅することとさよならすることしか歌わないバンドだなと改めて思った」なんて言ってましたね」

レジー「ただ、そういうテーマのバンドだからメンバーが抜けるみたいなライブに楽曲がものすごいはまるんだよね。オリジナルメンバーのよういっさんが抜けるライブ、09年の日比谷野音も行ったけどすごいグッとくるライブだった。で、今回も超良かった」

司会者「『かよわきエナジー』の1曲目のインスト「ある日、忘れものをとりに」から始まって、そのまま「センチメント・エキスプレス」に続きました」



レジー「この始まりだけで涙腺決壊だった。アンコールでよういっさんが出てきて「5人」のゴーイングで演奏したり、「トワイライト」の歌詞がこれから道を異にする丈さんとゴーイングのことを歌ってるみたいにも聴こえたし、「東京」の素生さんと丈さんのフレーズをお互い真似するみたいな掛け合いが終わってほしくない感じがしたり、心がぞわぞわするポイントがたくさんあったライブだった」

司会者「丈さんの脱退でゴーイングの青春は終わる、みたいなMCがありましたね。他にも歌いたいことがたくさんあると」

レジー「正直「青春を歌わないゴーイング」ってイメージつかないんだけど」

司会者「丈さんが抜けることでバンドとして新しいライフステージに入っていくんでしょうね。思春期にこだわっていたら今やりたいことができなくなってしまうというか」

レジー「そうね。あのMCはいろいろ思うところがあったよ。で、この辺の話を今の自分の心境に引き付けながらこのエントリのまとめ的なところに入っていきたいんですけど、やっぱり「青春」って終わるんですよ。この前noteに書いたけど、今って「青春」をいくらでも延長させられることができるんですよね。ただ、やっぱりそうやって生きていくのはどこか不自然だし、ツイッターでそういう不自然な人をいくらでも発見できるし、たぶん自分もその括りに入れられて全くおかしくないことをやってるし。最先端の音楽を知っていくことはほんとに楽しいけど、一方でそれにばかりとらわれることで何か失われるものがあるんじゃないか、カッティングエッジを志向するあまりに自分の生理にぴったり合う音楽を結果的に逃してるんじゃないかってのは去年の終わりくらいからよく考えるようになりました。で、自分が昔から好きだった人たちが単に「若くて時流に乗ってて」というのとはまた違う形で輝いているのを見て、こういう人たちの音楽こそ今の自分には必要なのかなとか思ったり」

司会者「大人には大人の聴くべき音楽があると」

レジー「んー、そういう言い方をしちゃうとそれこそ「大人のロック!」の世界になっちゃうからちょっと違うんだけどね。別に今週もボールズ見に行ってShiggy Jr.とパスピエ見に行くわけで、そういうスタイル自体は変わらないんだけど」

司会者「単なる保守化とは違うところでどうバランスをとるかは難しいですね」

レジー「ここは2つ前のエントリの「手癖で音楽を聴いていないか?」っていう自分への問いにつながるかな。「ジャンルの幅」だけじゃなくて、「時代の幅」というか。自分が年を重ねたように昔好きだったバンドも年を重ねていて、それによってますます自分にマッチした音楽をやってくれているのを見落とさないようにしたいなと。日本のポップミュージックの文化は若いバンドだけで作られてるわけじゃないし、その価値をちゃんと理解できるのも自分が年を重ねたがゆえの特権だったりするから。環境とか心境とかが変わる中で最大限楽しむにはどうしたらいいかってのは日々模索しながらやっていきたいですな。今回はこんな感じで」

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

レジー「予定通りなら1023円企画かな。2月中にいければ」

司会者「できるだけ早め更新を期待しています」
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