レジーのブログ LDB

「歌は世につれ、世は歌につれ」でもなくなってきた時代に。  ※15/4/23 世の中の状況を鑑みてfc2からこちらに移しました

ご連絡はレジーのポータルの「contact」よりどうぞ。(ブログ外の活動もまとめてあります)

2015年03月

さかいゆうの歌と少女たちの歌

「さかいの湯」はいい湯加減

レジー「3月13日にさかいゆうの企画ライブ「さかいの湯 Vol.3 "さかいゆうといっしょ"スペシャル」に行ってきました」

司会者「さかいゆう好きなんですか」

レジー「がっつり追ってるわけじゃないんだけど、友達の結婚式で「ストーリー」が使われてていい歌だなーと思ってました」



司会者「メジャーデビューシングルですね」

レジー「あと去年のアルバム『Coming Up Roses』がすごいよかったよ。秦基博とのコラボの「ピエロチック」かっこよかった」





司会者「さかいゆうも秦基博もともにオフィスオーガスタに所属してます」

レジー「90年代に山崎まさよしが出てきたくらいからオーガスタの人たちはなんだかんだで結構聴いてるなあ。まさよしとスガシカオと杏子の「星のかけらを探しに行こうAgain」はいつ聴いても最高ね」



司会者「懐かしい」

レジー「スガシカオはもういなくなっちゃったけど。オーガスタの男性シンガーはそれぞれルーツがあって面白いよね。まさよしはブルースとかソウルだったり、スガシカオはファンクだったり。秦基博はブラックミュージックというよりはフォークとかっていう印象。そんな感じでさかいゆうについて考えると、この人にあるのは洗練されたブラック感というか。山下達郎とかに通じるものがあるね」

司会者「この前出たコラボアルバム『さかいゆうといっしょ』に入ってる「SHIBUYA NIGHT」とか達郎っぽいです」



レジー「このコラボアルバムはほんとよかったよ。ヒップホップ周りの人脈の活用が目立ちますが、アーバンな感じの音とラップがよく合うね。この組み合わせの音は基本好きです。赤い公園とKREVAの「TOKYO HARBOR」なんかもそう」

司会者「13日のライブにはコラボアルバムに参加してるミュージシャンが多数出演していました」

レジー「そうね。このライブ、マジにすごかったです。ゲストでいえば特に土岐麻子が良かった」

司会者「「How Beautiful」と「Life is」の2曲を2人で披露しました」

レジー「特に「Life is」やばかったなあ。ただ、ゲストたくさんいたけどやっぱりさかいゆうの歌が印象に残ったね。主役にも脇役にもなれるというか」

司会者「ゲストを立てるような場面が多々見られましたね」

レジー「リードボーカルでばーんと前に出るのはもちろんですが、コーラスで溶け合ったりちょっと後ろに下がる感じも自在で。あんなに歌えたら楽しいだろうなあって感じで。そういやあのライブはEXシアターでやってて結構お客さんも入ってたんだけど、あそこにいた人たちは普段何聴いてるのかなーってちょっと気になった。正直あんまりファン層がよくわからない」

司会者「他のオーガスタの人たちとか聴いてるんでしょうか」

レジー「そこのかぶりはあるんだろうけど、さっきも書いたようにそれぞれタイプが違うしねえ。男性のソロシンガーって、「女性グループアイドル」とか「邦ロックバンド」とかっていうブームとしての盛り上がりみたいなのがあまりないじゃないですか。そんな中でさかいゆうとかオーガスタ周りの人たちを熱心に支持してる人ってちょっと独特なものを感じるよね」

司会者「ある種アイドル的に受容してる人もいたりするんですかね」

レジー「そうね。やたらエゴサーチに捕捉される感じとかジャニーズに近かったりするし。個人的にはやってる音楽と届いてる場所にちょっとミスマッチがあるのかもなあと思いました。もっと最近の「シティポップ」文脈で評価されてもいいと思うんだけど」

司会者「最近は猫も杓子もシティポップです」

レジー「この「シティポップ」って言葉が曖昧な意味のまま使われてるってのは以前から言ってるんだけど。2013年に書いたこのエントリから引用しますね」

「昔シティポップと呼ばれていた音楽のリバイバル」って話と、「ありとあらゆる情報がフラットに並ぶ現代の「都市」ならではの、いろんなジャンルを消化したポップス」って話が混同されてる気がするんだよね。

司会者「いわゆる「インディー」という括りで捉えられる人たちは後者の定義の方があてはまりますよね」

レジー「うん。一方で、前者の動きがあるのもまた事実なわけで。で、さかいゆうはその流れで聴かれてもいいことをやっていると思うんですが。そういうのが好きなリスナーとうまくブリッジされるともっと面白いことになるんじゃないかと。この辺の「シティポップブーム」の理想と現実、みたいな話は今年いろいろ出てくるような気がしてます。そのあたりはおいおいやっていくとして、今回はさかいゆうのそういうサウンド面の話ではなくて、ボーカルそのものについてやれればなと」


歌がうまいってなんだろう

司会者「先日のライブを見れば誰もが「さかいゆうの歌はうまい」って言うと思いますが、歌のうまさにもいろいろありますよね」

レジー「そうね。この辺は好みの領域に入っていく話だと思うんだけど、個人的にはこの人の歌のうまさはすごい理想的だなーと思って聴いてました。大きくは2つの理由からなんですけど。まず1つ目は、音符をナチュラルに、かつ確実に捕えていること。当たり前のことのような気もするけど、これ結構貴重だと思うんだよね」

司会者「あるべきところに音がパシッとはまる気持ちよさがあります」

レジー「たとえば秦基博は、ハイトーンを出す場合音符に対して下から音を当ててく感じだよね。もちろん彼の歌も大好きなんですが、あの唱法は結構好不調がはっきり出る印象。さかいゆうはライブ一回しか見たことないけどアベレージ高そう。で、2つ目は自分に酔いすぎてないこと。あんなに歌えたら自分で気持ちよくなっちゃいそうなのに、それが全然ない。だから聴き手に対して開かれた表現になるし、さっきも言ったけど場合によっては脇役になることもできる」

司会者「ピアノを弾きながら歌っているということも大きいかもですね」

レジー「そうそう。バンドサウンドの中での歌、というポジションだよね。その立ち位置で主張しすぎてないからかっこいいのかも。去年さかいゆうがタマフルに出ていろんな人の歌について解説する企画があったようなんだけど、そこでマーヴィンゲイとダニーハザウェイの違いをシンガー専門と楽器も弾く人の差異で解説してたみたいで。これはなるほどなと思いました。歌だけじゃないから歌に入り込みすぎない、的なバランスがあるのかなと。去年ダニーハザウェイ初めてちゃんと聴いてすごい良い!って思ってたのはそういうことだったのかも」

司会者「この番組の中で、マーヴィンゲイはあえて言うと玉置浩二なんて話もしていたようですね。表現力という観点から」

レジー「初めて見たときにも書いたけど玉置浩二は僕が見たことあるボーカリストの中で一番すごいと思った人です。話を戻すと、さっき書いたさかいゆうの歌の僕なりの解釈、「音符をナチュラルに、かつ確実に捕える」「自分に酔いすぎてない」っていう2つの要素ですが、昨今の日本の「うた」を取り巻く環境はこの反対に進んでる感じがするよね」

司会者「つまり音符に対して不正確で不自然、加えて自分に酔ってると」

レジー「なんか歌がうまいって持て囃されてる人たちの中でその構造に陥ってるパターンいっぱいあるし、基本的にそういう歌は耳が腐るので生理的に受け付けない」

司会者「そもそもちゃんと音程取れてないのに自己陶酔、ってのはカラオケで散見されるケースですね」

レジー「そうね。プロでそれをやられても困る」

司会者「ただまあ、今やカラオケ的な歌のうまさが大っぴらにテレビで競われる時代ですよ。機械の採点で勝った負けたをやってるわけで」

レジー「あれほんと何とかならないのかな。ああいう企画は音程の正確さは問われるけど、ビブラートするためのビブラート、とか何の意味もないしやっぱり不自然というか。歌と音ゲーは違うと思うんだけど。あとやたら目つぶって陶酔して歌う人たちには、先日テレビで八代亜紀が言ってたらしいこの素晴らしい話を送りたいと思います」





リトグリと女子流、少女たちの歌

司会者「さかいゆうのライブでは最初のゲストとしてLittle Glee Monsterが出ていました」

レジー「リトグリずっと見たかったんだよね。1曲だけだけどやっと見れた。『さかいゆうといっしょ』にも入ってた「薔薇とローズ」をやったんだけど、ちゃんとはもってたし声量もあった。周りにいたお客さん、きっとあの手のコーラス聴いたことなかった人かなと思ったんだけど、すごいね・・!とか言ってたよ。リードボーカルでもAメロの抑えた感じ、転調後サビのガツンと歌う感じ、どっちもいけてました。ほんと良かったです」



司会者「リトグリはナベプロが手掛ける女の子6人のコーラスグループですね」

レジー「ナベプロ、コーラスとなるとピンとくる人はピンとくると思いますが、要はハモネプの系譜にいる人たちなんだよね」

司会者「出演経験のあるメンバーもいます」

レジー「ハモネプについては自分がアカペラ経験者なのでいろいろ思うところもあり去年も一度取り上げたんだですが、ハモネプが提示した歌のうまさってものは期せずして今回書いた「音符をナチュラルに、かつ確実に捕える」「自分に酔いすぎてない」というのの対極にあるわけよね」

司会者「言い過ぎでは」

レジー「多くのグループはそう、と言った方が正確かも。それゆえそうじゃないグループが目立つって構造もあるし。で、リトグリがテレビ出始めて面白い人がいるなあと思ってた矢先にデビュー曲の「放課後ハイファイブ」を聴いて、うわ、悪いハモネプ!と思ってしまった。特に冒頭のフェイク」



司会者「この手のおーいえーみたいなのはハモネプアレンジだと割と頻出の気が」

レジー「ね。ああいうのはむしろ歌えない人がごまかしでやってりゃいいんだよ。リトグリはちゃんと実力ある人たちだからそういうのやめてほしい。新しい曲も大きい意味ではこっち方向なんだよなー。せっかく「薔薇とローズ」っていういいサンプルができたので、その良さをうまくフィードバックしてほしいんだけど。で、最近出た女性グループのコーラスって観点で気になったのが東京女子流の「Stay with me」ね」



司会者「「アーティスト宣言」後の最初のリリースとなりますが」

レジー「これすごい良いね。作曲は島野聡、編曲は松井寛」

司会者「MISIAの「つつみ込むように・・・」の布陣ですね」

レジー「確かにそういう重厚感はある。僕としては安室ちゃんの全盛期のバラード、「SWEET 19 BLUES」とか「CAN YOU CELEBRATE?」みたいな趣を感じました。ゴスペルっぽいコーラスアレンジ、ちょっと懐かしい感じもするけどすんなり聴ける」

司会者「先日テレビで披露した際には、新井ひとみの後ろに4人がマイクスタンドで並ぶフォーメーションでした」

レジー「曲聴いたときにこれマイクスタンドでやるかな?って思ったらほんとにそうだったね。かなり思い切ったなと。変わった感じを出さないといけないタイミングだったから、あれで良かったような気はする。あとは生でどこまで再現性あるかだけどどうなんだろ。ひーちゃんは普通に歌えるだろうけど、コーラス隊が迫力をちゃんと出せるか。少なくともこの前のリトグリは初見っぽい人たちをあっと言わせてたわけだしね」

司会者「こういうコーラスは生が音源を超えていかないとやる意味ないですよね」

レジー「どっかで見たいなと思いつつ、もうアイドル系のフェスには出ないわけだからちゃんとワンマン見に行かないとな。女子流のシングル、カップリングの「A New Departure」「加速度」のどっちも個人的には「聴きたかった女子流」だった。僕にとって女子流の曲ってブラックミュージックがどうのとかよりは「一番勢いがあったころのエイベックスを今の時代に再解釈したもの」という位置づけだったので、今回のシングルはそこにばしっとはまったというか。この路線で行くなら全面支持なので、楽しみにしてます」

司会者「わかりました。さかいゆうの話から歌のうまさ、リトグリと女子流まできましたが、そろそろまとめていただけると」

レジー「そうね、とりあえず「歌がうまい」ってことに関しての物差しがもうちょい変わってほしいなと。「俺/私歌うまいだろ?」しかメッセージのない音楽は退屈だよ。そんなことを踏まえて、さかいゆうは今のままもっともっと支持が広がったらいいなと思うし、リトグリはぜひ誤った方向に行かずに「薔薇とローズ」で見せてくれたさりげない、でもしっかりした歌を聴かせてほしいし、女子流は妙な熱さみたいなものを志向せずに今の温度感をキープしてほしいなんて思います。今回はこんな感じで。次回はたぶんインタビュー企画です。もしかしたらもう一回何か挟むかも。状況次第で」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

今年の冬のお気に入り、そしてそれに出会うための「メディア」の役割

シャルロの衝撃

司会者「もう3月です」

レジー「ついこの前年明けたと思ってたのにあっという間ですなあ。もう春になっても良い時期だけどまだまだ寒いよね。もうちょっと冬か」

司会者「冬のJ-POPにもいろいろありますが、お気に入りとかありますか」

レジー「そうねえ、なんだろう。そのものずばりだけど、Kiroroの「冬のうた」とか好きよ」


Kiroro - Fuyu No Uta 投稿者 danetosanzo

司会者「98年の曲ですね」

レジー「やっぱこの年はいろいろ出てたんだなあ。ロックとR&Bがすごかっただけじゃないと。あとこれはクリスマス寄りだけど、Steady&Co.の「Only Holy Story」は外せないですかね」



司会者「いつ聴いてもいいですね。今年出た曲だと何かありますか」

レジー「15年の曲だとこれですね、シャルロの「ハロー・グッバイ」」



司会者「トーフさんのツイートで知ったんですよね」

レジー「うん。リンク踏んでみたらおお!ってなった。サイトによると河野直己さんという方のひとりプロジェクトとのこと。tofubeats『lost decade remixes』にも参加してます。この辺の人たちほんとに層が厚いなあ」

司会者「ボーカルは西山小雨さんという方が歌っています」

レジー「この曲、音楽だけじゃなくて、マンガや映像も合わせて「東京で暮らす二人の女の子の物語」を描く、ってプロジェクトなのね。曲はバンドキャンプ、マンガはpixivで、ってすごく今の時代感がある。マスが仕掛けるタイアップ的な手法、音楽と映像の融合みたいな話を全部自分たちでやってみましたというか。で、やり方はどうあれこれはとにかく曲がいいんですよ」

司会者「ちょっと懐かしい感じもしますよね。冒頭に挙げた昔のJ-POPにも近い感じがあるというか」

レジー「そうね。思い出したのはマイラバの「Hello,Again」だったんだけど。JUJUじゃないよ、マイラバのね」


MY LITTLE LOVER Hello, Again~昔からある場所~ 投稿者 utadalove

司会者「なぜJUJUではないと強調したのか」

レジー「他意はないです。あとはDo As Infinityとか、そういう匂いを感じる。歌の質感の作り方が丁寧というか、聴いてるだけで「息が白い感じ」が伝わってくる。イントロのアコギと打ち込みの組み合わせも絶妙に冬っぽいというか、空気が冷たい朝に外に出たときの辛さと気持ち良さが共存してる感じね。この季節の何とも言えない切なさ。で、ここまでちょっと古いJ-POPの曲をいくつか出しましたけど、自分の感覚でいうとこういう感触の曲って最近あんまり出てきてないように思えるんだよね」

司会者「あー」

レジー「反論あるかもだけど、今って表面的には「女性ボーカルのJ-POP」というジャンルのかなりの領域を「アイドルソング」が占めつつあるじゃないですか」

司会者「もちろんその中でも玉石混淆あって、というのは散々このブログでもやってる話ですね」

レジー「そういう状況を改めて見直した時に、「ポップで楽しい女性の歌」は増えてる一方で「聴き手の情感を刺激するような女性の歌」が意外と減ってるんじゃないのかなという気がする。で、そうじゃないものを探そうとするとベタッとしたお涙ちょうだい系のバラードでしょ」

司会者「そこまで単純化していいものやら」

レジー「去年局地的に「西野カナのDarlingよくね?」みたいな声が上がってたけど、これって「さらっと聴ける、でもちょっと切ない」みたいな曲を「イメージ的にはベタベタ情念の曲を歌ってそうな人」が出してきたからそのギャップで盛り上がったってのもあるのかなあと」

司会者「最近だとAKBの新曲もそういうの意識してるんですかね」

レジー「狙いはそんな気がするけど、アウトプットとしてはどうにもねえ。でも時代のキャッチの仕方というか、今いろんな人が聴きたくなってるポイントの捕まえ方としては間違ってないように思えた。アイドルソングなら去年のチームしゃちほこ「シャンプーハット」とか絶妙だった気が。あとはトーフさんの衣替えも。さすが川谷絵音、さすがtofubeatsって感じ」






加藤りまと過ごす冬の夜

司会者「シャルロ以外でよく聴いたものはありますか」

レジー「特によく聴いたのは加藤りまの『faintly lit』ですかね。タワレコで偶然知ったんだけど」

司会者「バンドキャンプでも聴けます」



レジー「以前はストロオズというユニットで活動してたみたいだけど恥ずかしながら全く知りませんでした。めちゃくちゃいいよねこれ。最近の気分に合うというか、こういう落ち着いたやつを聴きたい感じなのでぴったりです。アコギ主体で、管楽器とかいろんな楽器が絡んでくるのがすごい上品。この手の音楽って、地味だなーとか退屈だなーとか思うことがないでもないんだけど、これはほんとすんなり聴ける。初めてPredawn聴いた時にいいなって思ったときに近い感触」

司会者「今は金沢在住のようです」

レジー「北陸っていう地域的な影響もあるのかな。雪が降ってる夜に、オレンジ色の灯りがついたあったかい部屋で鳴ってるイメージ。この前初めて見たライブもそんな感じだった」

司会者「原宿のVACANTでアイスランドのKira Kiraと共演しました

レジー「あんなおしゃれ空間初めて行ったわ。この日のライブは照明が強くなくて、暖色の薄明かりの中で彼女が演奏するっていうスタイルだったんですが、それとのマッチする感じが素晴らしかった。気持ち良すぎてちょっと寝たね」

司会者「いいんですかそれは」

レジー「静かで心に平穏を呼んでくれるんだけど、癒しとかってことでもないんだよね。不思議な感覚」

司会者「最近は以前よりも静かな音楽が好きになってますよね」

レジー「なんかそんな感じだよね。こういう弾き語りが肝になってる音楽にここまでグッとくるとは思わなかった。may.eとか今改めて聴いたらもっとはまるかも。あとちょっと違うけど、その他の短編ズの淡々とした雰囲気もすごい好き。アルバム超良かったので来月ライブ見る予定だけど、また会場が原宿VACANTだった。もうあんなおしゃれ空間行くこともないだろうと思ってたのに」



  



新しい音楽との出会い方、そしてメディアの役割再考(たぶんイントロ)

司会者「シャルロも加藤りまも今年に入って知ったんですね」

レジー「そうそう。シャルロはトーフさんのツイッター、つまりネット上における感度の高い人のレコメンドで知って、加藤りまはタワレコ渋谷の試聴機、言い換えると店舗に足を運ぶことで知ったと。で、なんとなくこの2つの出会い方が象徴的というか、今の自分の音楽の掘り方を表してる気がしたので、ちょっとそんな話をここからしたいなと」

司会者「はい」

レジー「シャルロに関しては、ウェブ上の「レコメンド」ってすごい大事というか、結局それが面白いものに出会える早道だよなあと改めて実感しました」

司会者「ツイッターでいろんな人がいろんなもの勧めてますよね」

レジー「そういうの確実にキャッチしていくと、必ずどこかで新しいものにぶち当たるというか。とは言え世界中の人が発信する情報を捕まえることなんて当然できないから、どの人のレコメンドを受け取るようにするかってのが重要になるわけだけど」

司会者「自分のタイムラインをどうやって作るかって話とイコールですね」

レジー「そうね。僕で言うと去年からKorean Indieってサイトのアカウントを見るようにしてたりとか、あと最近北欧の情報出してるアカウントを見始めました。ただ、あとで聴こうと思ってふぁぼに入れといて結局聴いてないみたいなやつもあるけど。これ結構いろんな人が陥ってる状況のような気がするんだけどどうなのかな。僕が曲紹介したツイートふぁぼってくれた方のうち、ほんとに聴いてる人が何%いるのか」  

司会者「ふぁぼった時点で満足しちゃう感じはありますよね。音楽に限らず、あとで読もうと思った記事とかも」

レジー「そうなんだよね。あとレコメンドって話で言うと、バンドキャンプで「自分がフォローしてる○○さんがこれを購入しました」って通知が来るわけだけど、あの仕組みいいよね。昔からバンドキャンプ使ってる人からすれば何をいまさらって話だと思うのですが、僕去年くらいからあのサイトでタグ使って掘ったりするようになったから、まだそういう新鮮な感動がある。で、そんなウェブ上ですべて完結する音楽との出会い方の対極に、実際の店舗に足を運ぶっていうある種アナログなやり方があって、加藤りまはそれで知ったと」

司会者「タワレコの渋谷店でしたね。昔から新しい音楽を知る重要な場になってますよね」

レジー「最近だと2011年の秋ごろ試聴機でパスピエと出会ったのは大きかった。ただ、今はジャンルによっては情報発信基地としてどうなんだろって思うときもあるけど。僕がよく行くのは邦楽フロアの3階だけど、エスカレーター側の壁面、つまりそのタイミングで店舗として推してると思われるCDが集まってるエリアの試聴機がほとんど全部似たようなバンドなんじゃないか?って状況になってたりするし」

司会者「いわゆる「最近のギターバンド」みたいなやつで溢れかえってますよね」

レジー「「ロキノン系」の牙城になってる感じはある。この辺はCDショップ大賞が毎年つまらないのと関連性があるのかも。新しいムーブメントを発信してるというよりは、今の流れを追随してるだけなんじゃないの、というか」

司会者「全部が全部そうではないんでしょうけど」

レジー「「シティポップ」とかそういうタグがついてる試聴機は面白いのあったりするけどね。確か加藤りまもその辺で聴いた。ただ、これだって僕が知らなかっただけで、当然耳の早い人たちはそれこそ彼女のツイッターをとっくにフォローしてたりするわけで。その辺も含めて、タワレコに関しては「ウェブで顕在化した動きをリアルな場に定着させる」みたいな役割になってる気はするよね。自分たち主導で音源を出してるTパレの人たちだって、店舗から火がつくって感じでもない気がするし」

司会者「仮にそうだったとして、ある種バーチャルな空間に漂っている空気感をタンジブルなものにするってのは意味があることだと思いますよ」

レジー「それはそうね。それにJET SETみたいなところだと、店舗発で盛り上がるものもあるだろうし。で、ここまでの話のミソは、結局どこにもいわゆるマスメディアが介在してないってことだわな」

司会者「テレビも雑誌も出てきませんね」

レジー「ここに関しては、現状それなりに音楽に接してると、マスサイズのメディアは「音楽に関するドラマ」を楽しむことはできても「音楽に関する新しい出会い」はあまり起こらないというのが最近の実感です。直近でいうとMJのNegiccoとかMステのエビ中とかインパクトある話があったけど、あれって別に「新しい出会い」じゃないもんね。雑誌はどうだろうなあ」

司会者「レビューで初めて知ったアーティストについてYouTubeで探してみる、みたいな行動パターンはあるんじゃないですか」

レジー「それはあるよね。自分もやってるし。ただ、さっき「新しいものを聴くきっかけとしてのレコメンド」って話をしたけど、そういう観点で見たときに今のインタビュー記事主体の構成が「レコメンド」という機能を果たしてるかはよくわからんよね。知らない人たちのインタビューを読むのか、って感じもするし。それで言うとMUSICAもJAPANも年末年始にやってたようなニューカマーの紹介特集とかそういうのがいいのかな。とは言えそれも結局場合によってはネットの後追いになってたりするわけで」

司会者「これに関しても、さっきのウェブと店舗の関係と同じかもしれないですね。一次情報がわんさかあるウェブの情報を形あるものに定着させるっていうのが今の役割なのかも」

レジー「そうねえ。この辺は改めてちゃんと整理したいな。結局「音楽の楽しみ方」に関する従来型メディアとウェブの関係って誰も正しく把握してないような気がしてきた。ちょうどこの前Lifeで「No Music, No Life?~音楽はいまどう聴かれているのか」っていうテーマをやってて、随所に面白い話や勉強になる話があったんだけど、タイトルの「どう聴かれているのか」って部分に関する考察は結構緩かったというかふわっとしてたなという印象があって。そんな状況もあり、とりあえず最近の自分の情報取得行動ベースで「未知の音楽とどのように出会うか」という部分について考えてみたんだけど、そこから転じて「未知の音楽と出会う、という視点でのいろいろなメディアの役割」みたいな話になったね」

司会者「想定してなかった場所に流れ着きましたね」

レジー「今の段階のざっくりした仮説は、「ムーブメントの苗木を作るのはウェブ空間における動き」「その動きは感度の高い人、もしくは小さな媒体の「レコメンド」によって浮上」「従来のメディア=テレビ、雑誌、店舗はその動きをそれぞれの場所でタンジブルな形にする役割(つまり“「ムーブメントの苗木」を作る役割”は今は持っていない)」みたいな感じかな。こういうマップを書けると、じゃあ今後音楽雑誌は音楽文化を豊かにするために何をしたらいいか、とか考えられるのでは」

司会者「足りないのはラジオ、フェス、あとは「手売り」の場所って感じでしょうか」

レジー「ちょっとこれはおいおいやっていこう。ただ単に「今はコミュニケーションを売る時代」みたいな話はもう5億回は聞いたので、そろそろその次のステップに議論を進めたいです。長くなったので今回はこんな感じで」

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

レジー「思いのほか女子流の新しい曲が良かったからその辺の話するかもだけど、予定は未定でお願いします」






司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」
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